人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 セマンティックWeb が 次世代Webとなるために 産業技術総合研究所 サイバーアシスト研究センター 和泉憲明 [email protected] 2002年11月6日 04-1 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 次世代Webへと発展するために セマンティックWebが 動かさないといけないもの 2002年11月6日 04-2 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 知識工学の歴史と次世代Web 知識表現のトレンド Webのトレンド • 55-65: arbitrary data structures • 65-75: semantic networks • 75-85: simple frame systems • 85-95: description logics • 95-??: logic • 95-97: XML as arbitrary structures • 97-98: RDF • 98-99: RDFS (schema) as a frame-like system • 00-01: DAML+OIL • 02-??: DAML-L ⇒2002年以降のWebのトレンドは 95年以降の知識工学に予見できる ? 04-3 2002年11月6日 新しい血を輸血する必要あり? 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 技術が世の中に深く浸透する条件 は? • 学界+企業+オープンコミュニティ – Webがビジネスを刺激するのは? • 情報発信したい,Webデザインで差をつけたい, … – Webがマニアを刺激するのは? • 情報発信したい,Webデザインで差をつけたい, … – Linux,CのSTL,…,サクセスストーリ は? – IBMサンフランシスコ,CORBA,… 04-4 2002年11月6日 ⇒ Webサービスはどうか? 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 セマンティックWeb からはじめるこ と • 学界+企業+オープンコミュニティ – Webサービス+ビジネスプロセス – エージェント+ユビキタス ⇒ 学界が,いかに貢献するか? いかにオープンソースコミュニティを刺激す るか? 企業中心から参加者中心にできるか? 議論のポイントか? 2002年11月6日 04-5 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 セマンティックWebの来た道・ 行く道 2002年11月6日 04-6 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 セマンティック Web の起源 • TBL(Tim Berners-Lee) による 1989年のWWW の提案 • • • • • • – 名前付オブジェクトとさま ざまな情報,タスク管理の Web Guha designed MCF at Apple (~94) XML+MCF=>RDF (~96) RDF+OO=>RDFS (~99) RDFS+KR=>DAML+OIL (00) http://www.w3.org/History/1989/proposal.html W3C’s SW activity (01) W3C’s OWL (02) 04-7 2002年11月6日 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 セマンティック Web 登場の背景 • Information Overload と Personalization • Webの機能と役割の変化 – 構造化テキスト+ハイパーリンク – サーチエンジンの登場と限界 • キー入力に対してなんらかのコンテンツを出力 • コンテンツ解釈 と 構造解釈 • WebブラウジングからWebサービスへ – オンラインビジネスや個人ポータルの登場 • E-ショッピング,予約一般,カタログや情報の個人化 – XMLテキストを入出力とするサービスの窓口へ 2002年11月6日 04-8 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 セマンティックWebは何でな い? • Concept-based search keyword-based search • Semantic navigation link-based navigation • Personalization one size fits all • Query answering document retrieval • Services CGI calls, but service-description languages, negotiation, service composition, etc Adapted from Tim Finnin 2002年11月6日 04-9 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 セマンティックWebは何でな い? • Concept-based search keyword-based search • Semantic navigation link-based navigation • Personalization one size fits all • Query answering document retrieval • Services CGI calls, but service-description languages, negotiation, service composition, etc Adapted from Tim Finnin 2002年11月6日 04-10 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 セマンティックWebを動かすも の セマンティックWebが動かすも の 2002年11月6日 04-11 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 セマンティックWebの学界駆動 源 • DARPAによるDAMLプログラム – 公共性と機密性を両立させたプロジェクト – 概念辞書の普及とそれを基礎としたツール群の確 立 – W3C への提出仕様と,クローズに普及するツー ル • ITtalks, OilEd, Briefing Associate, … • EU-ISTによる競合プロジェクト – iBrow, OntoKnowledge, OntoWeb, Network Excellence, AgentCities, … – 企業数社と主力大学(研究機関)とのマッチング 2002年11月6日 04-12 • ベンチャー企業のスピンアウトによる技術普及と人材流 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 Semantic Webの応用領域マップ Service-Oriented エンドユーザ化 The Web tomorrow 高度化 サービス発見 サービス流通 E-Government Electronic-Commerce 知識流通 Webビジネス 知識発見 Knowledge Management 情報検索 要約&抽出 データマイニング テキストマイニング Current Web Content-Oriented 事例ベース推論 2002年11月6日 04-13 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 次世代 Webをキー技術とする 海外Web ビジネスの動向 • 「Language Technology at Work」 – DFKI からスピンアウト,SAPなど – 多言語Web リソース獲得とテキスト情報抽出,オーサリン グツール技術などの融合 • 「AI-Commerce」 – DFKI からスピンアウト,ポルシェなど – ユーザエージェントの推論技術に,言語処理技術とユーザ インタフェース,ドキュメント管理を統合化. • 「Intelligent Web Services」 – アムステルダム自由大学+オラクル – Semantic Web + Web Services をコア技術として ECアプリ ケーションのフレームワークを確立 2002年11月6日 04-14 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 社会一般との接点は? • オープン環境への移行とエンドユーザへの開 放 • 電子政府 – 欧州を中心に普及 – 情報提供から手続きポータル,相互運用へ • e-Learning – LOMなど,標準化 – コンテンツ流通から,教育システムへ • マイクロソフトパスポート – 個人データが大規模に収集されている. 2002年11月6日 04-15 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 RDFS の役割が明確に? RDF Schema : RDF Vocabulary Description Language 1.0 RDFS は簡単な推論をサポート – RDF のオントロジーと RDF 文は,なんらか別の RDF 文 を含意する. – XMLのみでは達成されない. • 例: Implies: subproperty(mother,parent) parent(eve,cain) domain(parent,person) person(eve) person(cain) range(parent,person) mother(eve,cain) 2002年11月6日 04-16 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 RDF が広まりつつある? • RDF がいくつかの W3C の仕様に使われつつ ある – CC/PP (Composite Capabilities/Preference Profiles, http://www.w3.org/Mobile/CCPP/) – P3P (Platform for Privacy Preferences Project, http://www.w3.org/P3P/) • その他のWeb標準 – RSS 1.0 (Rich Site Summary) – RDF calendar (~ iCalendar in RDF) – Dublin Core の基礎として • その他のシステム – Mozilla 2002年11月6日 04-17 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 Webサービス関連の概要 2002年11月6日 04-18 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 Webサービス関連 • RosettaNet – 電子部品調達に関する次世代(オープン)EDI – 実験的にスタートし,その利用ビジネス分野も拡 大中 • CORBAからWeb Services, .Net – プロトコルなどがオープンに(密結合~疎結合) • Web Services – UDDI+WSDL+SOAP – MS+IBM(CORBAとの違いはMSの加入?) – CF: MS単独は.NET(ドットネット) 2002年11月6日 04-19 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 サービス指向アーキテクチャ 2002年11月6日 04-20 Web Services Stack 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 (adapted from IBM) Ontologies 2002年11月6日 04-21 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 Webサービス関連技術は標準化可 能? • Webサービスがアップされている. – Amazon.com, Google.com, … – AgentCities のコンペ http://www.agentcities.org • Webサービスが集められている. http://www.xmethods.net ⇒ Webサービスの連携は? 2002年11月6日 04-22 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 ビジネス応用としてのWebサービス • Integration,Interoperability – Internal: EIS, EAI – External: B2C, B2B • Current – 業種間:ebXML, OAGIS BOD, BizTalk – 業種依存: RossettaNet • Emerging – Webサービス関連 ⇒ ビジネスロジックの記述の重要性 2002年11月6日 04-23 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 ビジネスプロセス言語の統一 • IBMのWSFL • MSのXLANG • BPMI(Business Process Modeling Initiative) – BPML (Business Process Modeling Language) ⇒ BPEL4WS (Business Process Executing Language for Web Services) ⇒ ebPML: http://www.ebpml.org/ 2002年11月6日 04-24 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 続:ビジネスプロセス言語の統一 • コンソーシアムの活動↑ • BPEL4WS+BPML ⇒ ebPML: http://www.ebpml.org/ • Business Process Management Systems • Content standards such as OAGIS • ebXML • Web services 2002年11月6日 04-25 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 オープンソースコミュニティの 活動 • Apache SOAP – http://xml.apache.org/soap/ • Tomcat のサービスの一つ • DotGNU Project – .Net のGNU版 – http://www.gnu.org/projects/dotgnu/ • mono – open source implementation of the .net framework – http://www.go-mono.com/ – http://www.superin.formativ.net/mono/mono.htm 2002年11月6日 04-26 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 最後に:(再提示) 次世代Webへと発展するために 2002年11月6日 04-27 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 セマンティックWeb からはじめるこ と • 学界+企業+オープンコミュニティ – Webサービス+ビジネスプロセス – エージェント+ユビキタス ⇒ 学界が,いかに貢献するか? いかにオープンソースコミュニティを刺激す るか? 企業中心から参加者中心にできるか? ⇒ どういう匠(巧)を動員するか? デザインとプログラムを発展させるか? 人間中心に 2002年11月6日 04-28 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 パネルのネタ • 山口: – オントロジーを作る大変さ – 簡単なものからつくる,ことができるか? • 見た目が綺麗なページをコピーする • 武田+和泉: – デザインのパラダイムとの融合可能性 – プログラミングパラダイムとの融合可能性 • 日本固有のコンテンツ:ビジネスプロセス – さわれる(手に取ることができる)知識 • データと知識の分離可能性 • 知識共有のパラダイムとしてのセマンティックWeb • プロセスとしてのセマンティック Web 2002年11月6日 04-29 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 • Machine Readable(Understandable)コンテンツをど う作る,どう流通させる? – 機械と人間の役割分担 – 記号の意味を人間が教える⇒人間が記号を実感する • その記号の粒度は?どの程度細かい意味の理解を期待するか? • 例:ダブリンコアのラベルを理解ミスするか? • Webコンテンツの意味の個別性 – 詳細なコンテンツ,専門性の高いコンテンツ • メタデータの粒度を議論している段階か? – 「パスカルの法則」というWebコンテンツは? • 「パスカルの法則」そのものを詳細に説明するタスク • 「パスカルの法則」が記述コンテンツそのもののラベル – 特殊化されたコンテンツにたどりつくための仕組み 2002年11月6日 04-30 人工知能学会研究会資料 SIG-SWO-A201-04 • 情報検索のタスクとセマンティックWebの貢献 – キーワード駆動と概念駆動は分離できるか? – オントロジーの歴史と同様深い問題 • AIコマースは新しいか? – 実際に使われているところが面白い,だけ. • RDFSのご利益 – 記述粒度をURIとしているところが味噌か? – それが「オントロジーのデザイン」と言って良いのでは? – 一覧性,オープンディレクトリ,... • 具体的なセマンティックWebの研究を始めるには? – RSSのリポジトリがあるよ. 2002年11月6日 04-31
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