加工工程決定支援に対する自動化 電子情報通信学会2008年総合大会 2008年3月20日 松江工業高等専門学校 情報工学科 越田 高志, 牧 聡史 1.はじめに(研究の背景と目的) 地元の中小製造業や加工業における生産工 程管理システム導入の遅れが目立つ. 産学官の連携で,中小製造業の情報システ ム化を支援する. 導入できない原因は何か? – 生産工程管理システムが高価で手が出な い.それは,汎用システムの利用が難しい から. –各業種毎,企業毎に生産工程や生産 機器,DBなどが異なる. –企業毎の受発注システムやDBとの連 携も考慮する必要がある,など. カスタマイズ化が不可欠! 開発方針 ・MZPlatform(産総研開発)をベースとして開発 する.高専が企業要望や現場状況を把握して, プロトタイプシステムを開発・提供する. 企業の現状(問題点) 今回のターゲット:地元の金属加工会社 数百種類/月の受注加工がある. ・リアルタイムでの進捗管理ができていない. ・情報の電子化が不十分で,紙面データでの 情報が多い. そのため, ・作業待ちにともなう機器の稼働率低下 ・納期遅れや原価割れが判断できない. それら,問題解決のために 開発目標 生産工程管理システムの機能 ①ロット毎のリアルタイムでの進捗管理の実現 (バーコードを利用したプロトタイプシステムを開発済) ②ロット毎の加工工程決定支援の自動化 (現状:工程順は監督者が決定し,紙面で指示) ③ロット毎の工程機器の自動割付最適化 2.加工工程決定に対する支援システム 受注時に加工工程決定を自動化したい. ①過去の作業データを分析して, プログラム化 ②ロット毎の加工工程順を抽出する. ③ロット番号ー工程順番 対応表 及び ロット番号ー設計図番ー品名 対応表 を作成する. 受注時に入力する項目 ④設計図番または品名から工程順が分かる. プログラムについて 作業データ ロット番号 優先順位表を参照 抽出された工程順データ ロット番号: A2778 ID 機械略称(機械ID) 機械名称 140399 SW6 (143) 時間 鋸盤 0.75 142747 NCLE1 (133) NC旋盤 4.5 143280 NCLE7 (106) NC旋盤 1.4 141570 NCMV3 (128) NCフライス 3.0 141704 NCMV3 (128) NCフライス 1.0 144032 MK (148) マーク 144039 KE (150) 検査 1工程にまとめる 0.45 0.75 ロット番号-工程順テーブルの作成 ロット番号/A2778 工程順番 1 2 工程順ID/ KA2778 機械略称 SW6 NCLE1 1工程にまとめた 図2 3 4 5 6 NCLE7 NCMV3 MK KE ロット番号-設計図番ー品名との対応 テーブルの作成 ロット番号 設計図番 品名 A2778 353A88 ABリング 過去の受注データから抽出し,ロット番号 との対応テーブルを作成する. 新規受注登録では,「設計図番」と「加工品名」を必ず登 録するので,そのデータから2つのテーブルを検索して, 工程順データを表示する. 表示された工程順データを基に,変更があれば, 追加・修正を加えて,テーブルに登録する. 今後の予定 丸物:長さ/直径,角物:XYZなど 受注登録画面 → 加工特徴も指定可能にする. 加工特徴と設計図番 → 工程順データの抽出 また,データをRDF化することで他企業の生産工 程管理システムにも適用可能にする. 工程機械情報のRDFデータ例(NC旋盤) <rdf:RDF プログラム作成済 xmlns:rdf="http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntaxns#“ xmlns:j.0=http://www.matsuect.ac.jp/IE/MachineProperty#> 設置工場/機械ID <rdf:Description rdf:about="http://www.matsue- ct.ac.jp/IE/IDMachine/Lathe"> <j.0:isPlaceOf>3</j.0:isPlaceOf> 工程優先順位 <j.0:isIDOf>133</j.0:isIDOf> <j.0:isPriorityOf>30</j.0:isPriorityOf> <j.0:isAbbreviateOf>NCLE1</j.0:isAbbreviateOf> <j.0:isNameOf>Lathe</j.0:isNameOf> <j.0:diam>740</j.0:diam> 加工最大直径 <j.0:length>1260</j.0:length> </rdf:Description> </rdf:RDF> 加工最大長
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