幼稚部 小学校・中学部総則

平成21年度
特別支援学校新教育課程中央説明会①
(肢体不自由教育部会)
第2節 教育課程の編成
第1款 一般方針
体育・健康に関する指導
(第2節第1款の3)
学校における体育・健康に関する指導は、生徒の発達の段階
を考慮して、学校の教育活動全体を通じて適切に行うものとする。
特に、学校における食育の推進並びに体力の向上に関する指導、
安全に関する指導及び心身の健康の保持増進に関する指導につ
いては、保健体育科はもとより、家庭科、特別活動、自立活動など
においてもそれぞれの特質に応じて適切に行うよう努めることとす
る。・・・(略)。
・肢体不自由教育にとって極めて大事です。
・障害者スポーツなどで取り入れている内容を、積極的に組むべきでないか、
もっと体育科の教科を強化してほしい。
・安全に関する指導では、 骨折、事故等が絶えず身近にある。
(研修を積みながら充実を図ってもらいたい。)
新規
自立活動の指導
(第2節第1款の4)
学校における自立活動の指導は、障害による学習上又は生活
上の困難を改善・克服し、自立し社会参加する資質を養うため、学
校の教育活動全体を通じて適切に行うものとする。特に、自立活
動の時間における指導は、各教科に属する科目、総合的な学習
の時間及び特別活動(知的障害者を教育する特別支援学校にお
いては、各教科、道徳、総合的な学習の時間及び特別活動)と密
接な関連を保ち、個々の生徒の状態や発達の段階等を的確に把
握して、適切な指導計画の下に行うよう配慮しなければならない。
・自立活動の指導は、学校の教育活動全体を通じて行うものであり
自立活動の時間における指導は、その一部であることを理解する
必要がある。
就業やボランティアにかかわる体験的な学習の指導
(第2節第1款の5)
学校においては、生徒の障害の状態、地域や学校の実態等に
応じて、就業やボランティアにかかわる体験的な学習の指導を適
切に行うようにし、勤労の尊さや創造することの喜びを体得させ望
ましい勤労観、職業観の育成や社会奉仕の精神の涵養に資する
ものとする。
・肢体不自由教育では、就業体験が弱いと言われているので、
早い時期からこの勤労観・職業観を育てていくことが大事。
第3節 2款
視覚障害者、聴覚障害者、肢体不自由者又は
病弱者である生徒に対する教育を行う特別支援
学校における各教科・科目等の履修等
総合的な学習の時間における学習活動による特別活
動の学校行事との代替 (第2款 第3の7)
総合的な学習の時間における学習活動において、特別活動の学校行事に掲
げる各行事の実施と同様の成果が期待できる場合において、総合的な学習の
時間における学習活動 をもって相当する特別活動の学校行事に掲げる各行事
の実施に替えることができる。
新規
・肢体不自由児では,体験的な活動が乏しくなりがちで,自分自身で教科・科目で
学んだことを探求的な活動として,あるいは問題解決的な学習として使っていくこ
とが難しい場合が多い。そういう意味で、教科横断的に行う 総合的な学習の時間
に位置づけてあげることが特に大事である。
・しかし,例えば 修学旅行の実施をもって,総合的な学習の時間に替えることは
出来ない。
総合的な学習の時間の活動をもって→特別活動の代替可
特別活動の活動をもって→ 総合的な学習の時間の活動の代替不可
第2節3款
各教科・科目の履修等(知的障害者である生徒
に対する教育を行う特別支援学校)
第1 各教科の履修
卒業までに履修させる各教科等
(第3第1の1)
各学校においては、卒業までに履修させる下記2から4までに
示す各教科及びその授業時数、道徳及び総合的な学習の時間
の授業時数、特別活動及びその授業時数並びに自立活動の授
業時数に関する事項を定めるものとする。
・知的障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校における各教科等
の履修等をすることができる。
・教育課程全部を置き換える場合には、道徳を行うことになる。
(しかし、特設した道徳だけを指しているわけでなく、道徳の内容があることを
押さえておく)
・道徳の内容は、「道徳の目標及び内容については、小学部及び中学部における目標
及び内容を基盤とし,さらに青年期の特性を考慮して,健全な社会生活を営む上に必
要な道徳性を一層高めることに努めるものとする。」
・小学校及び中学校に準ずる,目標及び内容を参考にしてください。
各学科に共通する各教科等
(第3款第1の2(2))
外国語及び情報の各教科については、学校の生徒の実態を
考慮し、必要に応じて設けることができる。
・知的障害の教育課程に全部替えれば,必要に応じて外国語や情報は設ける
ことができる。各教科の一部を替えるという場合,従来の規定の場合には,
基本的には外国語や情報をやることになっています。
第2節第4款から第7款
教育課程編成・実施上の配慮事項及び単位の
修得・卒業の認定等
選択履修の趣旨を生かした適切な教育課程編成編成
(第4款第1)
教育課程の編成に当たっては、生徒の知的障害の状態,特性及び進路等
に応じた、適切な各教科・科目(知的障害者・・・及び第6款において同じ)の
履修できるようにし、このため多様な各教科・科目を設け生徒が自由に選択
履修することのできるように配慮するものとする。また、教育課程の類型を設
け、そのいずれかの類型を選択して履修させる場合においても、その類型に
おいて履修させることになっている各教科・科目以外の各教科・科目を履修
させたり、生徒が自由に選択履修することのできる各教科・科目を設けたりす
るものとする。
・学校が多様な各教科・科目を用意し,その中から生徒が自由に選択し履修する
ことのできる、いわゆる生徒選択を教育課程の中に取り入れる必要がある。
知的障害者である生徒に対する教育を行う特別支援
学校における各教科等の指導内容の設定
(第4款第2(5))
知的障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校教育課程におい
て、各教科の指導に当たっては、各教科の各段階に示す内容を基に、生徒の
知的障害の状態や経験等に応じて、具体的に指導内容を設定するものとする。
また、各教科、道徳、特別活動及び自立活動の全部又は一部を合わせて指導
を行う場合には、各教科、道徳、特別活動及び自立活動に示す内容を基に、
生徒の知的障害の状態や経験等に応じて、具体的に指導内容を設定するもの
とする。
・ 各教科の各段階、各内容これらを基にして、指導内容を設定する。
第2節第4款第3
指導計画の作成に当たって配慮すべき事項
個別の指導計画の作成(第4款第3(3))
各教科・科目等(知的障害者である生徒に対する教育を行う特
別支援学校においては、各教科等。・・・)の指導に当たっては、個
々の生徒の実態を的確に把握し、個別の指導計画を作成すること。
また、個別の指導計画に基づいて行われた学習の状況や結果
を適切に評価し、指導の改善に努めること。
・計画(Plan)-実践(Do)-評価(Check)-改善 (Action)の過程において、適宜
評価を行い、指導内容や方法を改善し、より効果的な指導を行う必要がある。
「評価による改善が大事であるということ」強調
義務教育段階での学習内容の確実な定着
(第4款第3(4))
視覚障害者、聴覚障害者、肢体不自由者又は病弱者である生徒に対する
教育を行う特別支援学校においては、学校の生徒や実態に応じ、必要がある
場合には、例えば次のような工夫を行い、義務教育段階での学習内容の確実
な定着を図るようにすること。
基本的には、必履修科目をやるということが原則です。
一部を替えるとか下学年対応で考える場合はできない。
道徳教育の全体計画の作成(第4款第3(5))
全教師が協力して道徳教育を展開するため、第1款の2に示す
道徳教育の目標を踏まえ、指導の方針や重点を明確にして、学校
の教育活動全体を通じて行う道徳教育について、その全体計画を
作成すること。
・道徳教育の全体計画作成すること。
・道徳教育について、肢体不自由教育の各教科の中でも道徳教育を考えて
いくことが重要です。
交流及び共同学習(第4款第3(6))
学校がその目的を達成するため、地域や学校の実態等に応じ
・・・(中略)特に、生徒の経験を広めて積極的な態度を養い、社会
性や豊かな人間性をはぐくむために、学校の教育活動全体を通じ
て、高等学校の生徒などと交流及び共同学習を計画的、組織的に
行うとともに、地域の人々などと活動を共にする機会を積極的に設
けること。
・特別支援学校や高等学校等が、それぞれの学校の教育課程に位置付けて
障害のある者とない者が共に活動する交流及び共同学習は、障害のある生
徒の経験を広め、社会性を養い、豊かな人間性を育てる上で、大きな意義を
有しているとともに、双方の生徒にとって、意義深い教育活動であること。
・特別支援学校の生徒と高等学校等の生徒との交流及び共同学習を計画的、
組織的に行うことを位置付けた。
(計画的:年間指導計画等、組織的:校務分掌等)
普通科における職業教育に関する各教科・科目の履修
(第4款の4(1))
(1)普通科においては、地域や学校の実態、生徒の特性、進路等を考慮し、適切
な職業に関する各教科・科目の履修の機会の確保について配慮するものとする。
・視覚障害者、聴覚障害者,肢体不自由者又は病弱者である生徒に対する教
育を行う特別支援学校の普通科における職業に関する各教科・科目(以下
「職業科目」という。)の履修については、職業学科における専門教科と異な
り、自己の進路や職業についての理解を深め、将来の進路を主体的に選択
できる能力の育成を主眼に置くことが大切である。
・職業科目の設定も十分検討してください。
第2節第4款5
教育課程の実施に当たって配慮すべき事項
指導方法や指導体制の工夫改善(第4款第5(1))
学校の教育活動全体を通じて、個に応じた指導を充実するため、個別の指導
計画に基づき指導方法や指導体制の工夫改善に努めること。その際、生徒の障
害の状態や学習の進度等を考慮して、個別指導を重視するとともに、授業形態や
集団の構成の工夫、それぞれの教師の専門性を生かした協力的な指導などによ
り、学習活動が効果的に行われるようにすること。
・「個別の指導計画に基づき」と「教師の専門性を生かした協力的な指導」
この二つが新しく入ってきた。
・「個別の指導計画に基づき」では、「個別の指導計画」を活用すること。
・ 「教師の専門性を生かした協力的な指導」では、 それぞれの専門性を活用
すること、生かすこと。
重複障害者の指導(第4款第5(2))
複数の種類の障害を併せ有する生徒(以下「重複障害者」という。)については、
専門的な知識・技能を有する教師間の協力の下に指導を行ったり、必要に応じて
専門の医師及びその他の専門家の指導・助言を求めたりするなどして、学習効果
を一層高めるようにすること。
・肢体不自由者である生徒に対する教育を行う特別支援学校、重複障害者は、
多いので専門家の活用、教師の専門性の活用は重要です。
新規
訪問教育における指導の工夫
(第4款第5(10))
障害のため通学して教育を受けることが困難な生徒に対して、
教員を派遣して教育を行う場合については、障害の状態や学習
環境等に応じて、指導方法や指導体制を工夫し、学習活動が効
果的に行われるようにすること。
・訪問教育の規定はあったが、訪問教育における指導の規定はなかった。
・今回訪問教育における指導の規定が入った。
・指導内容・方法の工夫としては、例えば、教材・教具等の工夫、コンピュータ
や情報通信ネットワークの活用を通して、訪問するだけでなく考えていく。
・指導体制の工夫では、訪問教育の担当者だけでなく、学校全体で訪問教育を
充実させるよう校内体制を整備する。支える体制を考えていく。
新規
指導の評価と改善
(第4款第5(13))
生徒のよい点や可能性、進歩の状況などを積極的に評価する
とともに、指導の過程や成果を評価し、指導の改善を行い学習
意欲の向上に生かすようにすること。
・「可能性」を挿入した。
・可能性というときに、肢体不自由のある生徒の場合、表現することに困難さが
あるので、表出された言葉ばかりにとらわれると発展性つながらないことがある。
・表出できないけれど、どのくらい理解しているか、方法を変えると表出ができる
ようになるのでないかなどと、生徒の可能性を信じて関わることが大事である。
・一人の教師の評価では、限界があるので教師間の協力の基で評価を行うとか
必要に応じて外部の専門家や保護者との連携が大事になる。
個別の教育支援計画の作成(第4款第5(16))
家庭及び地域や医療、福祉、保健、労働等の業務を行う関係
機関との連携を図り、長期的な視点で生徒への教育的支援を行
うために、個別の教育支援計画を作成すること。
・「個別の教育支援計画」を「何のために作成するのか」趣旨を理解してほしい。
・「連携のための計画」、「連携して一貫した指導を行うための計画」であること
を理解する。
・よりよい連携のためのツールであると理解する。
特別支援教育のセンターとしての役割
(第4款第5(18))
高等学校等の要請により、障害のある生徒又は該当生徒の教育を担当
する教師等に対して必要な助言又は援助を行ったり地域の実態や家庭の
要請等により保護者等に対して教育相談を行ったりするなど、各学校の教
師の専門性や施設・設備を生かした地域における特別支援教育のセンター
としての役割を果たすよう努めること。その際、学校として組織的に取り組む
ことができるよう校内体制を整備するとともに、他の特別支援学校や地域の
小学校又は中学校等との連携を図ること。
・「各学校の教師の専門性や施設・設備を生かした」
・肢体不自由の特別支援学校では、地域の肢体不自由児の実態を踏まえた
肢体不自由教育の専門性を発揮したセンター的機能を果たしていくことが求
められている。
・肢体不自由教育のセンターとして意識していただきたい。
第2節第6款
重複障害者等に関する教育課程の取扱い
・従前は「重複障害者等に関する特例」としていたが 、今回
の改訂では、教育課程の取扱いに関する規定と重複障害者
等の授業時数に関する規定をまとめて示すこととし「重複障
害者等に関する教育課程の取扱い」と改めた。
重複障害のうち、障害の状態により特に必要がある
生徒の場合(第6款の3)
重複障害者のうち、障害の状態により特に必要がある場合には、次に示す
ところによるものとする。
(1) 各教科・科目若しくは特別活動(知的障害者である生徒に対する教育を
行う特別支援学校においては、各教科、道徳若しくは特別活動)の目標及び
内容の一部又は各教科・科目若しくは総合的な学習の時間に替えて、自立活
動を主として指導を行うことができること。この場合、実状に応じた授業時数を
適切に定めるものとすること。
・各教科等をやらなくていいのではなく、各教科・科目をやるというのが前提に
ある。
・その中で、障害により必要がある場合には替えることができる。
・知的障害の場合は、まず知的障害の各教科に替え、その中でできるものは
ないかを検討し、できるものはする。
平成21年度
特別支援学校新教育課程中央説明会②
(肢体不自由教育部会)
第4
肢体不自由者である生徒に対する
教育を行う特別支援学校
表現する力の育成
新規
(1) 体験的な活動を通して表現する意欲を高めるとともに、生徒の言語発
達の程度や身体の動きの状態に応じて、考えたことや感じたことを表現
する力の育成に努めること。
・体験的な活動を広げて意欲を高めることが大切。
・言語活動や身体の動きに応じて表現する力の伸長に努めてほしい。
・各教科通じて育成。
・体験的活動(観察や実験、見学や調査など自然体験や社会体験など)通して
・けっして表現する技術だけにはしない。
・高等部として、様々な表現の仕方を経験する。
・小中学部では言語発達、高等部では言語活動と言っている。
指導内容の精選等
(2) 生徒の身体の動きの状態や生活経験の程度等を考慮して、
基礎的・基本的な事項に重点を置くなど指導内容を適切に精
選するとともに、発展的、系統的な指導ができるようにすること。
・生徒の身体の動きやコミュニケーションの状態等から、学習に時間がかかる
こと、自立活動の時間がること、肢体不自由施設等において治療や機能訓練
等が行われることから授業時間の制約される等によって指導内容を精選する
ことが必要である。
・指導内容の精選に当たっては、生徒一人一人の身体の動きの状態や生活経
験の程度等の実態を的確に把握し、それぞれの生徒にとって、基礎的・基本
的な指導内容は何かを十分見極めることが大切である。
・学習の偏りやむらが生じ、発展的、系統的な学習が妨げられないようにする。
・高等部では、卒業後の自立に必要な知識・技能等を身に付けさせるための
指導内容を重点的に取り上げるよう工夫することも必要である。
自立活動の時間における指導との関連
(3) 身体の動きやコミュニケーション等に関する内容の指導
に当たっては、特に自立活動における指導との密接な関
連を保ち、学習効果を一層高めるようにすること。
・各教科・科目、特に、保健体育、芸術、家庭などの実践的・体験的な活動が
中心となる各教科・科目には「身体の動き」や「コミュニケーション」等に関する
ものが数多く含まれている。「身体の動き」や「コミュニケーション」等が困難な
生徒に対して、各教科・科目における実践的・体験的な活動を展開する際に
はその状態を改善・克服するように指導や援助を行うことが必要である。
そのためには、自立活動の時間における指導と密接な関連を図り、学習効
果を一層高めるよう配慮しなければならない。
姿勢や認知の特性に応じた指導の工夫
(4) 生徒の学習時の姿勢や認知の特性等に応じて、
指導方法を工夫すること。
新規
・効果的な学習を行うためには学習時の姿勢に十分配慮することが重要である。学習活
動に応じて適切な姿勢を保持することにより、不適切な姿勢による身体変形を予防する
とともに、学習を効率的に進めることができる。したがって、学習活動に応じて生徒自ら
が、適切な姿勢や活動しやすい姿勢を考えたり、いすや机の位置や高さなどを調整し
たりできるように指導する。
・脳性疾患等の生徒の場合には、課題を見て理解したり聞いて理解したりすることに困難
がある場合がある。こうした場合、生徒の認知特性を考慮して、説明や教材の提示の仕
方を工夫するとともに、課題を理解していることを確認することが大切である。
補助用具や補助的手段、 コンピュータ等の活用
(5)
生徒の身体の動きや意思の表出の状態等に応じて、適切な補助用具
や補助的手段を工夫するとともに、コンピュータ等の情報機器などを有
効に活用し、指導の効果を高めるようにすること。
・補助用具の例として、歩行の困難な児童生徒については、つえや車いす、歩行
器などが、また、筆記の困難な児童生徒については、筆記用自助具や筆記の代替
をするコンピュータ及び児童生徒の身体の動きの状態に対応した入出力機器など
が挙げられる。
・補助的手段の例としては、身振り、コミュニケーションボードの活用などが挙げられ
る。
・肢体不自由のある生徒については、肢体不自由の状態それ自体の改善か補助用
具や補助手段の活用かという問題が常に提起されるが、これは単に二者択一の問
題ではなく、生徒の発達段階、身体の動きや意思の表出等の状態やその改善の見
通し、学校卒業までの期間等を考慮して、どちらに重点をおけばよいか、専門の医師
及びその他の専門家の指導・助言を得て、総合的に判断される必要がある。
特別支援学校学習指導要領解説
自立活動編(幼稚部・小学部・中学部・高等部)
平成21年6月
特別支援学校学習指導要領の解説
自立活動編(幼稚園・小学部・中学部・高等部)
• 解説書の特徴
・様々な障害種の事例が入っている。
視覚障害、自閉症、聴覚障害、LD、ADHD、
筋ジストロフィー症、吃音、乳幼児、てんかん
吃音、選択性かんもくなど
・誰でも分かりやすい平易な表現で書いてある。
・図等を入れて構成した。(P10、p12)
特別支援学校学習指導要領の解説
今回の特別支援学校学習指導要領の解説は、以下のように
構成されている。
「① この項目について」では、各項目で意味していることを解説
されている。
「② 具体的指導内容例と留意点」では、当該の項目を中心として
考えられる具体的な指導内容の例を、幼児児童生徒の障害の
状態を踏まえて示されている。
「③ 他の項目との関連例」では、当該の項目を中心としながら他
の項目と関連付けて設定する指導内容の例が示されている。
•
内容で示した言語障害、ADHD、LD等は、特別支援学校に
いる障害を併せ有する児童生徒である。(例えば、視覚障害に
言語障害を併せている児童生徒)
「① この項目について」
例えば 「3 人間関係の形成」では
(1) 他者とのかかわりの基礎に関すること。
•
人に対する基本的な信頼感をもち、他者からの働
き掛けを受け止め、それに応ずることができるように
することを意味している。
新規
「② 具体的指導内容例と留意点」
例えば 「1 健康の保持」では
「(4 ) 健康状態の維持・改善に関すること」
障害が重度で重複している幼児児童生徒
たんの吸引等の医療的ケアを必要とする幼児児童生徒の
場合、このような観点からの指導が特に大切である。その際、
健康状態の詳細な観察が必要であること,指導の前後にた
んの吸引等のケアが必要なこともあることから、養護教諭や
看護師等と十分連携を図って指導を進めることが大切である。
医療的ケアー、が自立活動の指導ではありません
「② 具体的指導内容例と留意点」
例えば 「3 人間関係」では
「(2) 他者の意図や感情の理解に関すること」
自閉症のある幼児児童生徒は、言葉や表情、身振りなどを
総合的に判断して相手の心の状態を読み取り、それに応じて
行動することが困難な場合がある。また、言葉を字義通りに受
け止めてしまうため、行動や表情に表れている相手の真意を
読み取れないこともある。そこで、生活の様々な場面を想定し、
そこでの相手の言葉や表情などから、立場や考えを推測する
ような指導を通して、相手とかかわる際の具体的な方法を身
に付けることが大切である。
Q「人間関係の形成について」どうして
入ってきたか?」
A
ここ数年研究開発学校で実践されてきた久里浜特別支援
学校、鳴門教育大学附属養護学校では、社会性の育成が大
事じゃないかという研究成果をくれました。社会性という言葉
は入らなかったけど、ここで取り上げたことが自閉症の子に
とって大事じゃないかということがありました。したがって自閉
症や知的障害の子どもにとってこの社会性を、人間関係の側
面から指導することが大変大事であるということから、この改
訂に反映されてきた。
社会参加に向けた指導がより充実されること、自立活動に
限らず特別支援教育が目指している方向で間違いなくそうで
す。自立し社会参加にあたって人間関係の視点は、非常に
大事だからこそ今回入ってきた。
「③ 他の項目との関連例」
例えば 「3 人間関係の形成」では
「(4 ) 集団への参加の基礎に関すること」
ADHDのある幼児児童生徒は、遊びの説明を聞き漏らしたり、最後ま
で聞かずに遊び始めたりするためにルールを理解していない場合がある。
また、ルールを理解していても、 勝ちたいという気持ちから、ルールを守る
ことができない場合がある。その結果、うまく遊びに参加することができな
くなってしまうこともある。このような場合には,ルールを少しずつ段階的に
理解できるように指導したり,ロールプレイによって適切な行動を具体的
に学習したりすることが必要である。この場合、遊びへの参加方法が分か
らない時の不安を静める方法を学習するなど「2 心理的な安定」の区分に
示されている項目や友達への尋ね方を練習するなど「6 コミュニケーショ
ン」等の区分に示されている項目との関連を図りながら,具体的な指導内
容を設定することが大切である。
第3 指導計画の作成
と内容の取扱い
個別の指導計画の作成
(2) 個別の指導計画の作成に当たっては、次
の事項
2
に配慮するものとする
•
個別の指導計画の作成の手順について分かりやすく示す
観点から
「幼児児童生徒の実態の把握」
「指導目標(ねらい)の設定」
「具体的な指導内容の設定」
「評価」という個別の指導計画に基づく指導の展開に従って配
慮事項を示すよう改めた。
計画(Plan)ー実践(Do)ー評価(Check)ー改善(Action)サイクルの
確立
幼児児童生徒の実態の把握
(1)
ア
個々の児童又は生徒について、障害の状態、発達や経験の程度、
(幼児)
興味・関心、生活や学習環境などの実態を的確に把握すること。
幼児児童生徒の障害の状態などの実態を的確に把握すること
について新たに示した。
新規
・保護者からの聞き取り
・教育的立場、心理学的な立場、医学的な立場、福祉施設等の立場から
の情報を収集したりして実態把握を行うことも重要。
・得られた情報は、実際の指導に生かされることが大切である。
・情報の適切な管理についても十分留意する。
指導目標(ねらい)の設定
イ
(2)
実態把握に基づき、長期的及び短期的な観点から指導
のねらい(目標)を設定し、それらを達成するために必要
な指導内容を段階的に取り上げること。
長期的な観点に立った指導の目標を達成するためには、個々の幼児児童生徒の
実態に即して必要な指導内容を段階的、系統的に取り上げることが大切である。
すなわち、段階的に短期の指導の目標が達成され、それがやがては長期の指導の
目標の達成につながるという展望が必要である。
例えば、ある児童の個別の指導計画を作成する場合、具体的な指導の目標を設定して、指
導内容を選定するに当たっては、その児童の現在の状態に着目するだけでは十分でない。その
生育の過程の中で、現在の状態に至った原因を明らかにし、障害による学習上又は生活上の
困難の改善・克服を図るようにすることも効果がある。
また、その児童の将来の可能性を広い視野から見通した上で、現在の発達の段階において
育成すべき具体的な指導の目標と指導内容を選定し、重点的に指導することが大切である。こ
の場合、その児童の将来の可能性を限定的にとらえるのではなく、技術革新や社会の発展を考
慮し、長期的な観点から考えることが重要である。
具体的な指導内容の設定
ウ 具体的に指導内容を設定する際には,以下の点を考慮す
(3) ること。
ア 児童又は生徒が興味をもって主体的に取り組み、成就感を味わうとともに自己を
(ア) (幼児)
肯定的にとらえることができるような指導内容を取り上げること。
児童生徒が意欲的、主体的に自分の学習課題に取り組めるようにするには、児
童生徒が自分の課題、つまり、具体化された学習課題を認識し、自覚できるようにす
ることが大切である。
【配慮すること】
(ア) 児童生徒にとって解決可能で、取り組みやすい指導内容にすること。
(イ) 児童生徒が、興味・関心をもって取り組めるような指導内容にすること。
(ウ) 児童生徒が、目標を自覚し、意欲的に取り組んだことが成功に結び付いたと
いうことを実感できる指導内容にすること。
具体的な指導内容の設定
新規
ウ 具体的に指導内容を設定する際には,以下の点を考慮す
(3) ること。
ア 児童又は生徒が興味をもって主体的に取り組み、成就感を味わうとともに自己を
(ア) (幼児)
肯定的にとらえることができるような指導内容を取り上げること。
今回の改訂では、児童生徒が「興味をもって主体的に取り組み、成就感を味わう
ことができるような」観点に加えて、自己に対する肯定的なイメージを早期から育て
ることも大切であることから「自己を肯定的にとらえることができるような指導内容も
取り上げること」を新たに示した。(自己肯定感や自己有能感)
自己を肯定的にとらえることができるような指導は、各教科等の指導も含め学校
の教育活動全体を通して行われなければならないが、自立活動の指導においては
特に重視されなければならないことである。
具体的な指導内容の設定
イ 児童又は生徒が、障害による学習上又は生活上の困難を
改善・克服しようとする意欲を高めることができるような指
導内容を重点的に取り上げること。
ウ 個々の児童又は生徒の発達の進んでいる側面を更に伸ば
(イ)
(幼児)
すことによって、遅れている側面を補うことができるような指
導内容も取り上げること
指導内容の設定に際しては、個々の幼児児童生徒の発達
の進んでいる側面にも着目することが大切である。
具体的な指導内容の設定
新規
エ 個々の生徒が、活動しやすいように自ら環境を整えたり、
必要に応じて周囲の人に支援を求めたりすることができるよう
な指導内容も計画的に取り上げること。
児童生徒が、困難を改善・克服するために必要となる知識・技能等を
身に付けるとともに、活動しやすいように環境を整えることが重要である。
このような観点は、これまでも必要とされてきたが、障害のある人々を取り
巻く社会的状況の変化の中で、障害の状態をとらえる上で環境要因が重
視されていることや、周囲のサポートを得ながら自分らしく生きるという考
え方が広がっていることを踏まえ、今回の改訂において明示することにし
たものである。
・ 児童生徒自ら環境に働き掛けられるような力をはぐくむことが大切である。
・ 自分だけで活動しやすい環境が作れない場合は、周囲の人に依頼をして環境を
整えていくことを指導することが必要となる。
評価
新規
4)
エ
児童又は生徒の学習の状況や結果を適切に評価し、個別
(幼児)
の指導計画や具体的な指導の改善に生かすよう努めること。
•
個別の指導計画に基づく自立活動の指導が、適切な評価
によって改善される必要があることから、幼児児童生徒の
学習状況や結果を適切に評価し、個別の指導計画や具体
的な指導の改善に生かすよう努めることを、新たに規定した。
指導と評価は一体であると言われるように、評価は幼児児童生徒の学習評価である
とともに、教師の指導に対する評価でもある。教師には、評価を通して指導の改善が求
められる。したがって、教師自身が自分の指導の在り方を見つめ、幼児児童生徒に対
する適切な指導内容・方法の改善に結び付くことが求められる。
障害のとらえ方の変化と自立活動のかかわり
・自立活動が指導の対象とする「障害による学習上又は生活上の
困難」は、WHOにおいてICFが採択されたことにより、それとの関
連でとらえることが必要である。つまり、精神機能や視覚・聴覚など
の「心身機能・身体構造」、歩行やADLなどの「活動」、趣味や地域
活動などの「参加」といった生活機能との関連で「障害」を把握する
ことが大切である。
・自立活動の内容は、ICFで示されている「生活機能」と「障害」の双方の視点を
含むもの。
・自立活動の指導においては、生活機能や障害、環境因子等をより的確に把握
し、相互の関連性についても十分考慮することがこれまで以上に求められてい
る。
中央説明会で説明された区分内容①
【P35】1 健康の保持
(1)生活のリズムや生活習慣の形成に関すること
〔① この項目について〕 -参照-
〔② 具体的指導内容例と留意点〕
【P36 第1段落】障害が重度で重複している幼児児童生徒・・・
【P36 第5段落】なお、生活のリズムや生活習慣の形成・・・
〔③ 他の項目との関連例〕-参照-
【P36 第1段落】障害が重度で重複している幼児児童生徒・・・
【P39】
(3)身体各部の状態の理解と養護に関すること
〔① この項目について〕 -参照-
【P40】
(4)健康状態の維持・改善に関すること
〔② 具体的指導内容例と留意点〕
【P41 第2段落】たんの吸引等の医療的ケアを・・・
【P41 第5段落】健康状態の維持・改善を図る指導・・・
中央説明会で説明された区分内容②
【P42】2 心理的な安定
(1)情緒の安定に関すること
〔① この項目について〕 -参照-
〔② 具体的指導内容例と留意点〕
【P43 第6段落】障害が重度で重複している幼児児童生徒・・・
【P44】
(2)状況の理解と変化への対応に関すること
〔① この項目について〕 -参照-
【P45】
(3)障害による学習上又は生活上の困難を改善・克服する意欲
に関すること
〔① この項目について〕 -参照-
中央説明会で説明された区分内容③
【P47】3 人間関係の形成
(1)他者とのかかわりの基礎に関すること
〔① この項目について〕 -参照-
〔② 具体的指導内容例と留意点〕
【P48 第1段落】人に対する基本的な信頼感は・・・
(2)他者の意図や感情の理解に関すること
〔① この項目について〕 -参照-
〔② 具体的指導内容例と留意点〕
【P49 第2段落】自閉症のある幼児児童生徒は、・・・
〔③ 他の項目との関連例〕
【P49 第1段落】聴覚障害者のある幼児児童生徒の場合には、・・・
【50】
(3)自己の理解と行動の調整に関すること
〔① この項目について〕 -参照-
〔② 具体的指導内容例と留意点〕
【P51 第5段落】また、障害のある幼児児童生徒は、・・・
〔③他の項目との関連例〕
【P51 第1段落】自閉症のある幼児児童生徒は、・・・
(4)集団への参加の基礎に関すること
〔① この項目について〕 -参照-
〔② 具体的指導内容例と留意点〕
【P52第4段落】LDのある幼児児童生徒は、・・・
〔③ 他の項目との関連例〕
【P52 第1段落】ADHDのある幼児児童生徒は、・・・
中央説明会で説明された区分内容④
【P53】4 環境の把握
(1)保有する感覚の活用に関すること
〔① この項目について〕 -参照-
〔② 具体的指導内容例と留意点〕
【P54 第3段落】肢体不自由や知的障害のある幼児児童生徒・・・
【P54 第4段落】障害が重度で重複している幼児児童生徒・・・
〔③ 他の項目との関連例〕
【P54 第1段落】障害が重度で重複している幼児児童は、・・・
(2)感覚や認知の特性への対応に関すること
【P55】
〔① この項目について〕 -参照-
〔② 具体的指導内容例と留意点〕
【P55 第4段落】自閉症のある幼児児童生徒の場合は、・・・
【P55 第5段落】また、障害のある児童生徒が・・・
【P56】
〔③ 他の項目との関連例〕
【P55 第1段落】脳性まひの児童生徒は、・・・
【P55 第5段落】また、障害のある児童生徒が・・・
【P59】
(5)認知や行動の手掛かりとなる概念の形成に関すること
〔② 具体的指導内容例と留意点〕
【P60 第4段落】肢体不自由のある幼児児童生徒は、・・・
中央説明会で説明された区分内容⑤
【P61】5 身体の動き
(1)姿勢保持と運動・動作の補助的手段の活用に関すること
〔① この項目について〕-参照-
〔② 具体的指導内容例と留意点〕
【P63 第1段落】姿勢保持や基本動作の改善・・・
【P63 第2段落】補助用具には、座位姿勢安定のためのいす・・・
〔③ 他の項目との関連例〕
【P63 第1段落】障害が重度で重複している幼児児童生徒・・・
【P65】
(4)身体の移動能力に関すること
〔② 具体的指導内容例と留意点〕
【P66 第3段落】運動・動作が極めて困難な幼児児童生徒・・・
〔③ 他の項目との関連例〕
【P66 第2段落】肢体不自由のある幼児児童生徒が・・・
【67】
(5)作業に必要な動作と円滑な遂行に関する
〔① この項目について〕-参照-
中央説明会で説明された区分内容⑥
【P68】6 コミュニケーション
(1)コミュニケーションの基礎的能力に関すること
〔① この項目について〕 -参照-
〔② 具体的指導内容例と留意点〕
【P69 第2段落】障害が重複している幼児児童生徒の場合には・・・
〔③他の項目との関連例〕
【P70 第3段落】同時に、他の人への関心が乏しいことや・・・
【P71】
(2)言語の受容表出に関すること
〔② 具体的指導内容例と留意点〕
【P71 第2段落】脳性まひの幼児児童生徒は、・・・
【P72】
(3)言語の形成と活用に関すること
〔② 具体的指導内容例と留意点〕
【P73 第5段落】LDのある幼児児童生徒は、・・・
【P73】
(4)コミュニケーション手段の選択と活用に関すること
〔② 具体的指導内容例と留意点〕
【P74 第3段落】進行性の病気により、・・・
【P75】
(5)状況に応じたコミュニケーションに関すること
〔① この項目について〕 -参照-
Q高等部の自立活動の「人間関係の形成」について
今年度21年度から実施することは可能か?
A 平成22年度から移行であるが、自立活動の「人間
関係の形成」だけ切り離しては実施できない。
しかし、内容の取扱いについては、これまでの区分
の中の内容に置き換えてできるものもあるのでその
中ですることは可能である。 学校で工夫してやって
いることは、構わない。
したがって、今年度21年度については、自立活動
の「人間関係の形成」をやっているとは言えません。
Q肢体不自由教育準ずる教育課程の体育科の標準
単位数7~8単位数難しい場合がある。
A
体育の充実を言われている中で体育の減単は考
えられない。 肢体不自由の生徒だからこそ、生涯に
わたって必要な運動の指導があるのではないですか。
内容の一部を欠くことができるし、むしろ大事な指導
ですので減単はできない。
体育の時間の減単を自立活動の時間に替えること
は、やはり体育科の目標と内容が、自立活動の目標
と内容とは違うので考えられない。
高等部の段階を考えると社会の接点であり、自分
が運動を楽しむということも大切である、このような観
点からもそう簡単にいいとは言えません。
Q重度、重複の生徒のキャリア教育をどう考えるか。
福祉施設で療養介護,自立訓練など 自立支援法の枠組みの
中で行われる施設体験を就業体験とみなすことができますか。
A
キャリア教育の一貫と考えることができても就業体験とみなす
ことはできない。
学校生活、家庭生活、社会生活、職業生活それぞれの生徒
が置かれている状況の中で一定の役割を果たしていくということ
が重度の子どもにととってのキャリア教育である。 その役割をよ
り主体的に果たしていくことができるようにするということ。 働く
ことが、それぞれの置かれている状況の中で何らかの役割を果
たすという捉え方をしている。
就業体験は、キャリア教育でもあるが職業教育の一貫でもあ
る。高等部の段階では、キャリア教育の視点と職業教育の視点
から取り組む。
職場の集団の中でどういう役割を果たすか(キャリア教育の
視点)と 職業を果たしていくことで同時に一定又は特定の職業
に従事するための知識・技能・態度を育む取り組みここでは就
業体験の確保( 職業教育の視点)。
就業体験はキャリア教育でもあるが職業教育の一貫でもある。