演習Ⅰ 夏季合宿発表

演習Ⅰ 夏季合宿発表
デフレを巡る改革について
2311203
土佐祐太朗
発表の概要
デフレを解消するためには積極的な財政政策
が必要であるという理論を前提にして、どのよ
うな財政政策が有効であるかを調べる。
また、構造改革がデフレを解消する作用とな
るのか、小泉政権時代の改革を参考にしなが
ら、構造改革とデフレ脱却の関係性を調べる。
さらに、日本経済の強みを財政政策に生かせ
るか調べる。
発表の概要②
本来、構造改革というと緊縮財政政
策がイメージされるが構造改革に財
政政策が無必要ということではなく、
日本の経済・社会・政治の改革ととも
に財政政策を同時に取り入れること
により、日本経済がデフレを脱却でき
る道筋を見つけていくことを最終目標
とする。
本発表の構成
デフレギャップについて
デフレの要因(不良債権)
デフレ対策
構造改革について
自民党(小泉政権)
民主党
日本経済の強み
日本経済の強み、これからの課題
貿易赤字
デフレギャップの要因 ①
• プラザ合意以降の
円高
• 輸出不振
円高
価格革
命 •
労働力減少が本格化
公定歩合引き下げ
金融緩和
• 金融引き締め
• 不良債権
• 消費者物価の低迷
• 潜在成長率の低下
• ディス・インフレ
バブル
崩壊
産業空
洞化
• 低コスト生産
• 国際的な価格競争
デフレギャップの要因②
不良債権の処理の遅れについて
① 1890~1990年代の諸外国の金融危機・・・
公的資金注入の必要性
② 地価上昇=不良債権処理加速?・・・
平成四年(経済白書)
③ 引当金の必要性
④ 銀行破たん処理の不合理性
※ペイオフ凍結・・・一部解禁について
これからのデフレ対策
高度経済成長期時代
防災対策
インフラ
改修
首都直下型地震、
東海大地震
東北復興
公共
投資
日本経済の強み
9割円建て国債
円建て国債
円高
信用通貨
市中消化
デフォルトしない
長期金利
リスク低
金利低下中
日本経済の強み②
日本の条件
・経済収支黒字(貿易収支)
・国内貯蓄が多い
・・・国内に金がある(過剰貯蓄)
・債権国家(対外純資産)
・長期国債金利は世界最低水準
つまり、政府は自国建て通貨で国債を市中消
日銀
化できる。
・・・・デフォルトはない
改革路線へ
自民党
*高橋是清について
小泉政権・・・構造改革
緊縮財政
民主党
鳩山政権・・・コンクリートから人へ
小泉政権下における
構造改革の特徴
予算編成から見た特徴
ハードランディング
2001・・・国債新規発行30兆以内
2002・・・緊縮財政の維持…公共事業費3%削減
2003・・・緊縮政策の維持…「改革と展望」、りそな公的資金注入
2004・・・プライマリーバランス健全化へ、補正予算に景気対策無し
新しい予算編成のサイクル
2005・・・「小さくて効率的な政府」緊縮財政継続へ
・・・・財政赤字、国債発行額の削減が政治理念であった。しかし、公
共事業の削減は党内の反発が大きく、中途半端に残った。
小泉政権下における
構造改革の特徴②
竹中大臣の主張
最優先
経済回復
時間をかけて、徐々に
財政再建
不十分
構造改革
構造改革をめぐる議論
• 1980年代にはアメリカ、イギリスが構造改
革でデフレから脱出。しかし、公共事業費は
削減していない。(財政政策賛成)
• 高齢化社会に備え、資源配分を考え直さない
といけない。(構造改革賛成)
• 構造改革=緊縮財政ではなく、均衡財政が
必要。(財務省)
これからの課題
構造改革を詳細に調べ、日本経済をデフレ
から脱却できる可能性があるか調べる。
また、竹中大臣の理念をヒントに構造改革と
財政政策を並行して行った場合にどのような
効果があり、問題点が予想されるのかを調べ
る。
参考文献
公務員Vテキスト マクロ経済学 TAC出版社
2011
スーパー過去問ゼミ マクロ経済学 実務教育出版社 2007
ザ・リバティ 2011.9、pp49-51 藤井聡
京都大学 2011
デフレーション下での公共事業の実証分析 藤井聡・柴山桂
太・中野剛 2012
経済政策 井堀和宏 新生社 2003
戦後日本のマクロ経済分析 東洋経済新報社 2005
小泉改革の政治学 上川龍之進 東洋経済新報社 2010
日本国債の研究 富田俊基 東洋経済新報社 2001
構造改革とは何か 田中直殻 東洋経済新報社 2001
日本は国債破綻しない 三橋貴明 実業之日本社 2012
質問の回答スライド
45度分析におけるデフレギャップ
デフレギャップの分析…45度線分析
供給
デフレギャップ
需要
A
B
供給
需要
45°
完全雇用国民
所得水準
0
Y
Yf
国民所得
IS-LM曲線とは
IS-LM 分析の基本
r
IS
LM
r0
E
Y0 を増加
させる必要。
0
Y0
Y
IS-LM曲線とは②
拡張的な財政政策の場合
r
IS
IS´
LM
拡張的な金融政策の場合
r
IS
LM
r1
r0
E
r0
LM´
E
r1
0
0
Y0
Y
Y0
Y