QCサークル活動の始め方 <初導入の実践版> この資料は ★QC活動もQCサークル活動も まったく初めての企業を前提とし ★理論や理屈よりも、 実践の中で学ぶことを重視た資料で 実際の企業指導でも使っている実践的教材です QC‐NET研究所 所長 高橋 博 06年4月1日改訂 QCサークル活動の始め方 何から始めるのか? A B C 実践 ⇒この中で学ぶ 基本の理解 ①QCサークル活動とは ②QCサークル活動の目的 ・誰のための活動か? 進め方の理解 ①QCサークル会合の進め方 ・会合と会合の間の活動 ②問題解決の進め方 *目で見てわかる活動 組織の決定 ①サークルを編成する ・リーダーを決める ②支援組織を決める ①改善活動の進め方 ・徐々にレベルアップ ②QC手法の活用 ・必要により使い分ける “実践を通して学ぶ“ が基本 A 基本の理解 *QCとQCサークルの違い ①QCサークル活動とは ②QCサークル活動の目的 ・誰のための活動か? QCとQCサークルの違い Q C 業績向上のため 改善活動をQC的に 進める道具 QCサークル 改 善 活 動 改善活動を通して 人材育成を はかる道具 QCとQCサークル活動は 目的が違います QCとQCサークルの使い分け 毎日、仕事をする 仕事で困ったら、改善する 改善で行き詰まったら QC的見方・考え方で解決する 改善やQCがひとりで困難なら みんな(QCサークル)で 知恵を出し合い解決する QC活動 QCサークル 活動 QCサークル活動とは 職場の仲間が、小グループを組み QC的改善活動を通して 働きやすい職場をつくり 自分自身の成長につなげる活動 QCサークル活動は 誰のため? サ ー ク ル 活 動 自己啓発 自分のため 仲間のため 相互啓発 結果として 仕 事 みんなで 改 善 会社のため (業績・人材) ネ タ 職場の問題 本来は 職制の仕事 活動を通して 自分自身の知識技能を高め、よりよい仕事をする QC活動も、QCサークル活動も 目標、目的でなく道具です QCのためのQCはやめて下さい ・まずは、仕事をシッカリやって下さい ・仕事の中で困ったら、QCで解決して下さい ・QCサークルでみんなの力を結集、挑戦を! ◆1人の知恵より、みんなの知恵◆ B 組織の決定 ①サークルを編成する ・リーダーを決める ②支援組織を決める QCサークル編成 サークルの編成 ①同一職場内の類似業務で サークルを結成する ②構成人数は 6±2人 がベスト ③サークル名をみんなで決める リーダーの選出 ①サークルメンバーの中で互選が基本 ②当初慣れるまでは 職制がリーダーを担当した方が進め易い ⇒上記内容を、全社事務局へ登録する 支援組織は下記を参考に 各社の事情に合わせ決めてください 先ずは「推進組織」の明確化 委員長:社長 委 員:代表世話人 事務局:部課長層 QCサークル 委員会 世話人 世話人 世話人 サークルの 直属上司 QCサークル リーダー メンバー QCサークル リーダー メンバー QCサークル リーダー メンバー リーダーは 当初は GL層が良い C 進め方の理解 ①サークル会合の進め方 ・会合と会合の間の活動 ②問題解決の進め方 ・職場に合せた進め方 ・改善活動の着眼点 *目で見てわかる活動 QCサークル会合 サークル会合の進め方 ポイント <準備>①全員の都合を聞き、事前に決める ②議題は 前回宿題の確認 が中心 <頻度>①慣れるまでは 毎週1回 がベスト ②慣れてきたら 2週に1回 でも可能 <報告>①会合の概要と次回までの宿題 ②次回会合予定日 ーーなどを上司に必ず報告すること 会合と会合の間の活動 QCサークル活動は、会合だけでは進みません 会合と会合の間に、現状調査や対策立案など 各自役割分担した活動が特に重要です 職場に合せた問題解決の進め方 職場に合せた問題解決の進め方 型にハマリ込んだ活動から 脱却するため QC‐NET研究所 所長 高橋 博 職場に合せた 問題解決の進め方 今まで経験した ことのない 新たな問題 職場の問題 5 5~10 課題追求の活動 開発に多い 80~90% 根の深い 難しい問題 現場に多い 原因も対策も 分かっている ような問題 対策優先の活動 原因追求の活動 どこにもある 慢性的問題 内容に合せ、進め方を選ぶ 内容に合せ、進め方を選ぶ 問題解決の3つの型と使い分け <問題解決のための3つの型> あるべき姿に近づけるために 問題解決型 悪さを追及する活動 ありたい姿に近づけるため 課題達成型 良さを追求する活動 施策実行型 対策が見えているなら、先ず対策を優先 <3つの型の使い分け方> テーマの内容により、次のように使い分けて下さい テーマ 経験のない仕事 取り組むテーマ の対象は? 従来からの仕事 対策の見当が ついているか? 見当がついている 要因も対策も 見当がつかない できない 要因の解析が できるか? できる 課題達成型 問題解決型 施策実行型 良さ追求の活動 悪さ退治の活動 対策重視の活動 事実(現場・現物・現時点)にもとづく管理が最重要 問題解決3型のステップ № 1 課題達成型 テーマ選定 2 3 攻め所の明確化 4 目標設定 問題解決型 施策実行型 テーマ選定 テーマ選定 現状把握 現状把握 対策のねらい所 目標設定 5 活動計画作成 6 要因解析 目標設定 7 方策の立案 8 成功シナリオの追求 対策検討 対策検討 9 成功シナリオの実施 対策実施 対策実施 10 効果確認 効果確認 効果確認 11 標準化 標準化 標準化 12 管理の定着 管理の定着 管理の定着 特徴 ・理想の追求 ・真因の究明 ・対策の重視 懸念 ・現状から遊離 ・形骸化 ・真因追究の軽視 詳細は、各型別QCストーリー活用のコツを参照下さい 改善活動の着眼点 テーマ選びの四苦八苦から 脱却するため QC‐NET研究所 所長 高橋 博 改善活動の着眼点(仕事とは?) 改善活動の着眼点(仕事とは?) 仕事 = 作業 + 考える みんなで「考える」ことがQCサークル活動の原点 作業 = 正味作業 + 付随作業 良い仕事をするための着眼点 正味作業⇒お金になる作業 例:ボルト締付、溶接、塗装吹付 付随作業⇒お金にならない作業 例:歩行、運搬、工具を持つ、部品を持つ 諸悪の根源 品質・生産性などの諸悪の根源は やりにくい作業 なぜ 「やりにくい作業」 に取り組むのか? <補足説明> ★不良が多いと、困るのは職制や会社 中には、不良が多いと仕事が増え、喜ぶ人も ★作業者は、不良が原因で 突発残業や手直し作業に、困っている 職場の元気の源 ★やりにくい作業の改善で 自分の仕事が少しでも楽になれば さらに改善意欲が増す 結果として 生産性向上、品質向上に大きく貢献 実践ではQCのためのテーマ探しはしないこと 職場の問題 ・品質不良 ・生産性(出来高)未達 ・コスト(工数)未達 諸悪の根源 仕事のやりにくさ サークル 平成 年度活動計画 メンバー 4人の例◆サークルスローガン◆ ◆サークルメンバー紹介・抱負など◆ やりにくい仕事を ・各自1件提案し ◆サークルス年度目標◆ ・サークル全員で ・1ヶ月で改善する 活動内容 担当 4月 改善活動 目標: 件/年 計画 ○○○○ 実績 ●●● サークル会合 目標: 回/月 計画 実績 全員のテーマが ・すべて完了したら ・リセットして進める 5月 6月 根深いテーマ 7月 8月 ○○○○ 9月 10月 11月 12月 根深いテーマ ●● 1ヶ月で解決できない 根深いテーマは 3ヶ月かけて、確実に改善 ○○○○ 1月 2月 3月 根深いテーマ ●●● QCサークル活動活性化のポイント 目で見てわかる 目で見てわかる QCサークル活動のすすめ QCサークル活動のすすめ QCサークル活動 停滞・沈滞の主要因 ★活動状況が目に見えない ★見えないため上司も放任 QC‐NET研究所 所長 高橋 博 “見える化”のポイント “見える化”のポイント <手段> みんなで 情報を 共有する 全員の ベクトルを 合せる 現状のレベルを 見えるようにする 会社目標を 達成させる 結果が 出る 現状が 見える 改善が 進む 異常が 判る 目標達成に向け 改善を継続する 総力を 結集する <目的> 目標、計画に対して 異常が判るようにする 見せるのが目的ではありません 見せるのが目的ではありません みんなで改善を進めるための道具です みんなで改善を進めるための道具です ★ ①目で見る帳票 4点セット 全社、部門ごとの サークルごとの 年間推進計画 年間活動計画 全社、部門ごとの 改善テーマごとの テーマ進度管理 改善経過報告 留意点:現場の書物を減らす ②目で見て分かる 職場掲示 全社、部門ごと 現場のサークルごと 掲示板 (ベニヤ板) 年間推進計画 その都度 記録 掲示 テーマ進度管理 年間活動計画 改善経過報告 世話人の フォロー アドバイス 掲示の効用:手形を切る お互い勉強 ③留意点 ①掲示するのは サークルの責任 ②進まないのは 世話人の責任 ③発表会や報告は「現場の生の資料」で ・現場の書き物はお金にならない ・少しでも書き物を減らす工夫を ◆ 禁 物 ◆ 赤信号 みんなで渡れば 恐くない 見える化で使用する用紙は 別途掲載中のホームページから利用して下さい 実践 ⇒この中で学ぶ ①改善活動の進め方 ・徐々にレベルアップ ②QC手法の活用 ・必要により使い分ける 実践活動 ステップ1 身近かな問題への取り組み (指導期間:約4ヶ月) 【1】見える化の準備 サークル名 全社事務局は ・ベニヤ板を 各サークルに1枚づつ 配布して下さい 各サークルは ・ベニヤ板を 自職場の近くに設置し ・上部にサークル名を ・その下に活動資料を 貼り出して下さい 【2】やりにくい仕事の改善 日頃の仕事の中から やりにくい作業を、1人1件提案し サークル全員の力を結集して 1ヶ月以内に全て解決する 使用する用紙: ワンポイント改善報告書 *自社の既定用紙が有れば、それを使用して下さい 改善上の注意 : 改善に金をかけないこと 金をかければ、なんでもできます 整理№ 作成 年 月 日 ワンポイント改善事例 テーマ 作成者 リーダー 上司 施策実行型を 簡便に進める ための用紙です 問題点 対策前 対策後 資料作成上の注意 ①指定用紙以外は使わない 書き物を出来るだけ減らす ②すべて手書きとする 書く事に手間ひま掛けない ③報告、発表も生資料で ムダな化粧をしない 結果(リーダーが記入) QCD評価(上司が記入) コメント(サークルに対し特に有れば記入) リーダー 上司 完了 年 月 日 【3】根の深い問題への挑戦 1ヶ月で解決できない根深いテーマは 3ヶ月かけて、確実に解決する *確実に解決* ⇒QC的に問題解決ステップに そった活動で確実に解決する 使用する用紙: 問題解決型報告用紙 QCサークル活動経過報告書 開始 年 月 日 完了 年 月 日 <メインテーマ> テーマ (テーマ№) <サブテーマ> サークル サークル名 メンバー名 問題解決型を 具体的に進める ための用紙です (☆リーダー) 月 日 時間 分 月 日 時間 分 <備考> 月 日 時間 分 月 日 時間 分 会合実績 月 日 時間 分 月 日 時間 分 月 日 時間 分 月 日 時間 分 月 日 時間 分 月 日 時間 分 月 日 時間 分 月 日 時間 分 1.テーマ選定理由 用紙は全部で 7枚セットです 上司 アドバイス 【4】テーマ進度把握 全社事務局は サークル活動状況を テーマの進度で把握する 使用する用紙: テーマ進度一覧表 <テーマによる使い分け工夫> *ワンポイント改善は 青Qマーク *根深いテーマは 赤Qマーク 部署; 更新; 年 月 日 平成 年度 QCサークル活動 テーマ進度一覧表 1=テーマ選定;2=目標設定;3=活動計画;4=現状調査;5=要因解析;6=対策処置;7=効果確認;8=評価;9=標準化;10=反省まとめ;<11=発表> 5 テ ー マ ④ 進 度 6 7 5 4 8 3 9 2 1 5 6 10 11 6 7 5 4 8 3 9 2 1 7 5 6 4 8 3 9 10 11 6 7 5 4 8 3 9 2 1 7 5 6 4 8 3 9 10 11 6 7 5 4 8 4 8 3 9 3 9 2 1 7 5 6 4 8 3 9 10 11 6 7 2 1 10 11 7 5 6 4 8 4 8 3 9 3 9 テーマ テ ー マ ③ 進 度 2 1 5 6 10 11 2 1 7 5 6 4 8 3 9 10 11 2 1 7 5 6 4 8 3 9 10 11 2 1 7 5 6 4 8 3 9 10 11 7 2 1 10 11 7 5 6 4 8 4 8 3 9 3 9 テーマ テ ー マ ② 進 度 2 1 5 6 10 11 2 1 7 5 6 4 8 3 9 10 11 2 1 7 5 6 4 8 3 9 10 11 2 1 7 5 6 4 8 3 9 10 11 7 2 1 10 11 7 5 6 4 8 4 8 3 9 3 9 テーマ テ ー マ ① 進 度 2 テーマ サークル名 職場名 1 10 11 2 1 10 11 2 1 10 11 2 1 10 11 2 1 7 10 11 実践活動 ステップ2 計画的な活動の展開 (指導期間:約2ヶ月) なぜ計画を立てるのか? QCの基本はPDCAです 計画を立て、実行し 結果を評価・反省し 次へスパイラルアップ することが不可欠です QCサークル活動では ①全社の推進計画 ②各サークルの活動計画 【5】全社推進計画 全社事務局が中心となり 書き方サンプルを参考に 全社推進計画を作成して下さい 使用する用紙:全社推進計画 【6】各サークルの年度活動計画 各サークルが、全社推進計画を見て 書き方サンプルを参考に サークル活動計画を作成して下さい 使用する用紙:サークル年度活動計画 *自社の既定用紙が有れば、それを使用して下さい 平成 年度 全社推進計画 <赤字は見本> ◆スローガン◆ 全社の進め方の基本を記入 例:サークル活動で職場を活性化しよう ◆年度目標◆ 方針達成状況を確認するため、目標を決めて進める <例>①テーマ解決件数 ・ワンポイント改善 年間3件/人 ・根深いテーマ改善 年間3件/サークル ②資料の掲示率(見える化) 90% など、特に重要な指標に的を絞り 推移グラフ等で見える化する ◆年度推進方針◆ 今年度の推進の重点を記入 例:QCサークル活動を定着させる 活動内容 担当 全社発表会 部門発表会 計画 全社研修会 部門研修会 計画 職場巡視 (世話人会) 計画 イベント等 ( ) 計画 ↑ 各社に合せ 適宜見直し 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 ○ ○ ○ ○ 品質月間 実績 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 実績 ○ ○ ○ ○ 実績 実績 計画 実績 責任者の確認 とアドバイス 納涼祭 忘年会 実践活動 ステップ3 品質管理の基本の理解と 活動内容のレベルアップ 指導期間:各社の活動状況や 指導希望内容により別途判断 (案) このステップでは何をやるのか? ①品質管理の基本の理解 ②日常管理と方針管理 ③QCサークル活動のレベルアップ 指導には、各社の活動状況に合わせ 別途掲載中の資料を使用します
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