2008/6/16 月例発表 2次元リチウムビームプローブ法を用いた CPD円環状プラズマにおける密度揺動計測 了戒智文1) , 図子秀樹2) , 森崎友宏3) ,,R Bhattacharyay1) , 九大CPD実験 グループ 武藤敬3)、久保伸3)、長崎百伸4) 1)九大総理工 2)九大応力研 3)NIFS 4)京大 図子研究室 M2 了戒 智文 目 次 1. 研究背景、目的 2. 実験装置 3. 計測装置 4. 解析結果 1. 垂直磁場(Bz)印加による揺動特性 2. Bzと相対振幅 1. シアー長と揺動特性 2. 連結長と揺動特性 5. まとめ 研究背景、目的 研究背景 電流立ち上げに利用するRFの変換効率を上げるた めには急な密度勾配が必要である。しかし、密度勾 配は変換効率を低下させる不安定性を駆動すること がわかっており、揺動の安定化が必要である。 研究目的 CPD装置の円環状プラズマで垂直磁場を印加し連結 長と磁気シアーを変化させ、揺動特性を調べる 実験装置 CPD実験装置とLiオーブンの配置 ファイバー計測位置 CPD(放電管半径 ≒0.6m,高さ±0.5m) 水素ガスを用いて高周 波(8.2GHz,100kW)を 利用したECRによるプラ ズマ生成(R~0.160.2m) 垂直磁場(~40G)を印 加し、正曲率ミラー配位 で電流駆動(~3kA)の 実験 計測装置 Li + e- → Li* + e- → Li + hν 計測装置(シートLi Beam LiIの発光強度と電子密度揺らぎの関係式 Turbulence Spectroscopy) アンプ Liビーム 周波数特性 500kHz I LiI x ne ( x)nLi ( x) ve exc ve exc : 励起の反応速度係数 10m nLi (x) : リシウム原子密度 レンズ ne (x) : 電子密度 光電子増倍管(R928) 受光面サイズ 8*24mm ADC PC Sampling frequency 300kHz ~ n~ I n I 関係式より、発光強度 の揺動は密度揺動と等 価である 解析結果 円環状プラズマでのBz=0Gにおける電子密度分布と揺動特性 -100 -150 180 200 R (mm) 220 240 0.34 0.3 0.28 0.24 0.32 0.32 0.4 0.42 0.34 0.38 0.36 0.34 0.26 0.32 0.36 0.17 0.18 0.19 0.20 0.21 0.22 R(m) 相対振幅分布 密度勾配(-120mm) 密度分布 507795_0.18_0.2 0.3 -130 -0.105 -0.110 -0.115 -0.120 -0.125 0.22 0.26 -3 -120 -140 n~/n=0.3 250x10 200 150 100 50 0 180 190 200 210 R(m) ne_2d(7795) 0.3 15 15 300 ne(m ) x10 250 0.32 0.24 200 0.24 RF=1kW 150 0.28 0.26 -110 Z(mm) 507795 (BZ=0T BT=0.3T) 100 Z(m) 50 Ln≒2.6cm n~/n=0.24 ne_2d(7846) 15 -120 300 Z(m) -130 200 100 -140 0 -150 180 200 R (mm) 220 240 180 200 220 240 R(m) -0.105 -0.110 -0.115 -0.120 -0.125 密度勾配(-120mm) Ln≒4.6cm 507846_0.18_0.2 0.2 0.3 15 0.3 400x10 0.24 0.22 0.26 0.28 0.32 300 0.18 250 ne(m ) x10 200 0.22 150 0.18 RF=1kW 100 -3 Z(mm) 507846 (BZ=0.0032 T BT=0.3T) 50 -110 0.2 -100 0.28 円環状プラズマでのBz=32Gにおける電子密度分布と揺動特性 0.28 0.32 0.17 0.18 0.19 0.20 0.21 0.22 R(m) •密度分布は、Z方向に等密度線が存在しており、R方向には密度勾配ががあり、 Ln≒2.6cm、4.6cm程度の差がある •相対振幅値はBz印加により20%(0.3=>0.24)低下した 円環状プラズマでのBz=0Gにおける電子密度分布と揺動特性 0.8 20 0.6 0.4 10 0.2 0.0 6 7 2 3 3 4 5 6 7 0 7795_17_180_200_1.5kHz 507795_20_45_180_200ms 1.0 0.9 0.8 0.7 0.6 0.5 0.4 10 パワースペクトル,コヒーレンス 2 0 -2 0.17 0.18 0.19 0.20 0.21 0.22 R(m) コヒーレンス二次元分布(1.5kHz) 4 f(Hz) 10 2 -0.105 -0.110 -0.115 -0.120 -0.125 phase (rad) 30 Z(m) coh_507795_20_180_20 'Save_20_507795_0.18_0.2' power(a.u.) coherence^2 1.0 507795_20_45_180_200ms 6 7 2 3 4 5 6 7 3 2 4 10 10 f(Hz) フェイズスペクトル(deg) 円環状プラズマでのBz=0Gにおける電子密度分布と揺動特性 30 507846_20_45_180_200ms coherence^2 power(a.u.) 0.8 20 0.6 0.4 10 0.2 0.0 6 7 2 3 10 3 4 5 6 7 f(Hz) 2 4 10 0 -0.105 -0.110 -0.115 -0.120 -0.125 7846_12_180_200_1.5kHz 507846_20_45_180_200ms 1.0 0.9 0.8 0.7 0.6 0.5 0.4 0.17 0.18 0.19 0.20 0.21 0.22 R(m) phase (rad) coh_507846_20_180_20 'Save_20_507846_0.18_0.2' z(m) 1.0 2 0 -2 6 7 2 3 4 5 6 7 3 10 2 4 f(Hz) 10 •パワースペクトルは、共にf≒1.5kHzで最大値を示しBz印加によりf<8kHzで低下した • コヒーレンススペクトルは、Bz=0Gで600Hz<f<8kHzで0.8程度を示し、1.5kHzでは、Z方向 に2.5cm以上,R方向に5cm以上の相関長を確認。Bz印加により0.2まで低下し分布では、局 所的な存在を確認 •フェイズスペクトルは、低周波領域(f<7kHz)でBz=0Gで位相差はないが、Bz印加により低 周波領域で最大で2rad程度の位相差を確認 連結長(Lc)と相対振幅値 0.44 0.40 0.36 0.32 0.28 0.44 0.40 ~ n /n ~ n /n Bzと相対振幅値 0.36 0.32 0 -10 -20 -30 Bz(G) -40 -50 相対振幅値は(垂直磁場)Bz=0Gで 0.44程度を示していたが、Bzの増加と 共に低下し49Gでは0.29程度まで低下 した。 80 120 160 Lc(m) 200 Inf. •連結長(Lc)に対する相対振幅値 (n~/n)の変化では、 Lcの低下と共に n~/nは低下した •Lc>188mではn~/nの急激な低下が 見られる -49G(Lc=61.7m) -40G(Lc=74.1m) -30G(Lc=99.4m) -24.5G(Lc=125m) -15.3G(Lc=188.6m) -9.8G(Lc=199.9m) 0G(Lc=inf.) 15 10 06 7 2 3 coh^2 4 5 67 f(Hz) 10 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0.0 6 7 3 2 10 4 コヒーレンススペクトル -49G(Lc=61.7m) -40G(Lc=74.1m) -30G(Lc=99.4m) -24.5G(Lc=125m) -15.3G(Lc=188.6m) -9.8G(Lc=199.9m) 0G(inf.) coh^2 5 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0.0 14 12 10 8 6 80 2 3 10 3 4 5 67 f(Hz) 2 4 10 120 160 Lc(m) 200 Inf. 20ch_Power(a.u.) 20ch_power(a.u.) 短絡(連結長の変化)による揺動特性 (f=1.5kHz)シアー長の変化による コヒーレンスとパワー パワースペクトル •パワースペクトルは、Lc=inf.では低周波領域(f<4kHz)に幅のあるピークが見られ たが、Lc<200mは低周波領域にピークは見られない •コヒーレンススペクトルは、Lc=199mではLc=inf.と同様に低周波領域でcoh^2≒0.8 程度を示したが、Lcを短くすると600Hz<f<20kHzでcoh^2≒0.3程度を示した •f=1.2kHzのパワーは Lc=199mで低下が見られるが、コヒーレンス値はLc=188mで 低下がみら、その後両者共に低い値を示した 磁気シアーと揺動特性 0.50 ~ n /n 相対振幅値 0.40 11/15 7/11 7/10-7/11 7/11 0.30 30 40 50 60 Ls(cm) •相対振幅値はLs=77cmでは、0.5程度 を示していたが、Ls=30cmでは、0.3程 度まで低下した。 70 ch20_Power パワースペクトル •シアー長による大きな違いは見られない •Ls≒27cm ,Ls≒77cm共に低周波領域に ピークが見られる場合もある。 •ピークの最大値はLs=inf.(Bz=0)より低 2 い (SN506612)Ls=27.9cm (SN506636)Ls=27.8cm (SN506622)Ls=77.5cm (SN506623)Ls=77.5cm (SN506619)Ls=27.9cm 12 8 4 06 7 2 3 10 3 4 5 67 f(Hz) 4 10 磁気シアーと揺動特性 1.0 506536_20_45_105_115ms 0.8 0.6 0.4 0.2 0.0 6 7 2 3 (SN506536Ls=27.8cm) (SN506612Ls=27.9cm) (SN506619Ls=27.9cm) (SN506522Ls=77.5cm) (SN506523Ls=77.5cm) 3 4 5 6 7 2 10 10 8 6 4 power(a.u.) 0.8 0.6 0.4 0.2 0.0 30 40 50 60 Ls(cm) •Ls≒27cm では、低周波領域 (1kHz<f<3kHz)にピークが見られる場合 がある。 •Ls=inf.(Bz=0G)に比べ、ピークの値と幅 共に低下した。 4 f(Hz) 10 coh^2 coherence^2 コヒーレンススペクトル 70 1.2kHzでのパワーとコヒーレンス •コヒーレンス値はシアー長が短くなると低 下した •パワーの値は27cm<Ls<78cmでは大きな 変化は見られなかった まとめ •垂直磁場印加する相対振幅値が低下しパワースペクトルでは低周 波領域(f<8kHz)のピークが消えた。 •低周波領域(f<8kHz)でのコヒーレンス値の低下も見られた。 •垂直磁場強度の増加と共に相対振幅値が低下した。 •連結長が短くなると、 Lc<188mではf=1.5kHzで相対振幅値とパ ワースペクトル値、コヒーレンス値の低下が見られ揺動が安定化され たと考える •シアー長が短くなることにより相対振幅値の低下は見られた。 •パワースペクトルでは、Bz=0Gに比べ低周波領域でのピークの低 下が見られたが、 27cm<Ls<78cmでのシアー長による変化は見 られない。 •27cm<Ls<78cmのシアー長の変化では、コヒーレンス値の低下 が見られた。
© Copyright 2024 ExpyDoc