ポテンシャル差による水の移動

ポテンシャル差による水の移動
例 サイフォン
土壌中の水の動き
ΦA>ΦB
ΦA=ΦB
ΦA<ΦB
ΦA
ΦA
ΦA
流れない
ΦB
ΦB
ΦB
ポテンシャルエネルギーの定量的表現
名称
定義
単位
化学ポテンシャル(m)
単位質量当たりの
ポテンシャルエネルギー
E/M
J kg-1
体積ポテンシャル(f)
単位質量当たりの
ポテンシャルエネルギー
E/V
[J m-3]
= [N m-2]
=[Pa]
単位重量当たりのポテン
シャルエネルギー
E/Mg
[ J kgf-1]
=[kgf m kgf-1]
=[ m]
(ポテンシャル)
重量ポテンシャル(H)
(ポテンシャル水頭)
土壌水の全ポテンシャルの定義
小さな水の塊を上の水槽から土
壌中に運ぶ仕事
=
土壌水の全ポテンシャル
いろいろな力が土壌水に作用し
ている
ポテンシャル成分
fT  f g  fm  fP  fa  fs
fT:トータルポテンシャル,fg:重力ポテンシャル,fm:マトリックポテンシャル
fP:静水圧ポテンシャル,fa:空気圧ポテンシャル,fs:浸透ポテンシャル
様々な力に起因するポテンシャル
地点
HT
Hg
Hm
HP
Ha
Hs
A
HTA
hA
-hA
0
0
0
水面
(基準高さ)
0
0
0
0
0
0
B
HTB
-hB
0
hB
0
0
全
ポ
テ
ン
シ
ャ
ル
は
ど
こ
で
も
同
じ
平
衡
状
態
=
水
は
動
か
な
い
A
hA
z0=0
hB
B
地点
fT
fg
fm
fP
fa
fs
純水の水面A
(基準高さ)
fTA
0
-2s/R
0
0
0
溶液の水面B
fTB
rwgh -2s/R
0
0
-p
fTA  
2r
B
A
fTB  r w gh 
h
半透膜
2s
p
R
fTA  fTBより
2s
2s
p
=r w gh 

R
純水
2s
R
溶液
h
p
 Hs
rw g
R
浸透ポテンシャル水頭は純水側と溶液側との水位差に等しい
負のポテンシャル勾配?
Φ:ポテンシャ
ルエネルギー
土壌水が地点Aから地点Bに移動
このときに土壌水を移動させる力Fは?
地点A
エネルギーの増分
距離の増分
f  fA
 B
0
ΦA>ΦBだから
xB  x A
F
ΦA
地点B
ΦB
実際はAからBに移動するように力
がかかっているのに,マイナスという
のはおかしい
XA
XB
X:位置
距離の増分=X2-X1
エネルギーの増分
F 
距離の増分
ここにマイナスをつけてやればF>0となる
土壌カラムのポテンシャル(Φ)
飽和状態のΦ>0
不飽和状態のΦ<0
土壌水は大気圧より高い
静水圧にある(正圧)
上図のように土壌が不飽和
となっている時
土壌水は大気圧より低い
圧力状態にある(負圧)
土壌水は大気圧に等しい
水槽に移動する.
水槽の水が土壌中に移動
してくる.
上図の状態で土壌が飽和している時