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地域からの革命
駒宮博男
(特活)地球の未来 理事長
(特活)ぎふNPOセンター特命理事長代理
中部環境サポートセンター設立準備会副代表
なぜ、「地域から」か
進まない、霞ヶ関からの改革
・巨大な官僚組織の壁
・強すぎる中央集権
・進むのか、『三位一体改革』
改革は、危機を感じたコミュニティーから
・小さいところから
・遠いところから
・弱いところから
都市は危機感を感じていない
・東京のひとり勝ち
・グローバル経済VS地域経済
既に動き出した全国のコミュニティー
・新たなガバナンスの模索
・地域内エネルギー自給
・地域内食料自給
・地域内公共サービス自給
どのような形態が考えられるか
国が考える形態
・『地域振興協議会』 (第27次地方制度調査会答申)
・『地域再生プロジェクト』(内閣府)
県が考える形態
・『コモンズからはじまる、信州ルネッサンス革命』(長野
県)
・『県民協働宣言』(岐阜県)
(4本の柱:自律、共生、持続、補完)
市が考える形態
・市内分権(長野市、岐阜市、大垣市・・・・)
・徹底したアウトソース化(志木市・・・・)
町村が考える形態
・NPO法人化(山岡、大和、加子母、・・・・・・・)
・地域振興協議会(高宮)
・観光協会(古川、恵那市三郷町・・・・)
改革は、
遠いところから、
小さいところから、
弱いところから
改革は、
遠いところから、
小さいところから、
弱いところから (岐
・NPO法人
やすらぎの里いとしろ
(野菜の青空市場からス
タートし、石徹白村再興
を模索)
・エネルギー自給、
地域経済活性化を
模索
・NPO法人コミシス大和
(高齢者、障害者福祉
青少年育成等)
・地域のNPO化を模索
阜県の場合)
・木質バイオマス発電
・CATVのNPO化を模索
・地域NPO化を模索
福岡町
・NPO法人おたがいさま
(地域社会福祉協議会と連携)
・地域NPO化を模索
・エネルギー自給
・コミュニティーバス
(役場が中心)
・地域のNPO化を模索
・NPO法人陶宅老所
(自治会との連携)
・NPO法人まちづくり山岡
(地域ガバナンスをNPOで)
これまでのNPOとの比較
これまでのNPOとの比較
1.これまで
・都市型NPO
・『変わり者』、『少し左によった人たち』??
2.ガバナンス模索型
・地縁血縁組織の取り込み
・地域の有力者のリーダーシップ
(
官
と
の
つ
な
が
り
)
公
的
イ
メ
ー
ジ
(
民
主
導
組
織
)
民
的
イ
メ
ー
ジ
山岡
郡部型NPOの領域
(ガバナンス模索型NPO?)
大和
岐阜山村
いとしろ
都市型NPOの領域
陶宅老所
地縁血縁組織との関わりの強さ
補完性の原則による地域革命
補完性の原則の現状(『特異点』分析)
凡例
補完の方向
特異点
個人
家庭
コミュニティー
市町村
県
国
国際社会
・完全な理念型
・個人が補完原則の頂点
・条件として、完全なる自己の確立
・コミュニティーの意義は希薄?
・『社会』、『リーダー』の意義も希薄?
・単なる理念であって有り得ない??
理念型
・コミュニティーが補完原則の頂点に
・持続社会においては有りうべき姿?
・合併後の山岡町?
・『コモンズからの信州革命』はこの思想?
・コミシス大和の目指すシステム?
・行政主導(首長主導)の考え方
・『地方制度調査会』はこの思想?
・『NPO』、『コミュニティー』の意義は希薄?
・埼玉県志木市は、実はこのタイプ??
・県の行動原理としての補完性の原則の姿
・県が補完原則の頂点
・論理的に言って、最も必然性のないシステム
・道州に移行した場合は、単なる中央集権
コミュニティー優
位型
市町村優位
型
県優位型
(アメリカ)
中央集権型
+アメリカ追
随型
それぞれの特徴
・現在の我が国の状況
・『逆補完性の原則』に従ったシステム
・補完原則の頂点はアメリカ??
・現状の税制はこのシステムに従っている
・このシステムを崩さない限り『自治』は不可能
なんか、現実離れ?
『ヒト生態学』に合致?
みんな頂点に立ちたがる!
良質なリーダーシップ??
間接民主主義を堅持??
これには、もう飽き飽き!!
1940年体制の悪しき遺物
財政破綻の元凶!!
規模に従った相互補完性
誰が何をするか、何ができるかが最大の問題(実例)!
凡例
中心となるセクター
誰が
何を
初等
中等
教育
高等
職業
高齢者
福祉 子育て
障害者
家庭医
医療 高度
先端
環境
地域
地球
外交
草の根
国家間
防衛
通貨
地域
円
個人
家庭
コミュニティー
市町村 県(道州)
国
国際社会
市町村合併をどう考えるか(その1)
従来型市町村合併の手法
従来型市町村合併の手法
1.『シングルスタンダード』方式
: 役所、役場
A市
ミニ中央集権化
B町
B町
A市
市町村合併
C町
E町
D村
・役場機能縮小
・地域の独自性崩壊
・地域の公共サービス
の質の低下
・シングルスタンダード方式は、現在多くの自治体群で行われようとしている市町村合併の形態である。
・この方式での合併は、短期的にせよ、行政コストの増大を招く恐れがあり、しかも、これまで行われてきた地域
ごとのきめ細かな公共サービスの質の低下は必至である。
・また、この方式では、持続可能社会のソーシャルユニットである地域コミュニティーは完全に崩壊し、 『ミニ中央
集権化』が進展し、地域の活力は大幅にそがれる可能性がある。
・『公平性』、『平等性』という縛りにより、地域間の行政サービスの差異を埋めるため、多大な支出を余儀なくさ
れる。
・また、同規模の市町村合併の場合、『覇権争い型合併』となり、暗礁に乗り上げる可能性が高い(既に多くの実
例あり)。
市町村合併をどう考えるか(その2)
望ましい市町村合併の形態を模索する
望ましい市町村合併の形態を模索する
2.『マルチスタンダード』方式
支所機能拡大
A市
B町
B町
A市
市町村合併
・『ミニ行政 + NPO』で
地域の公共サービスを運
営
・支所における、『ワンストッ
プサービス』の徹底
C町
E町
行政のミニマム化
役場機能縮小
D村
・マルチスタンダード方式での合併は、行政コストをミニマム化する。
・地域の公共サービスの主体は、NPOと行政(支所)となり、新市の行政としての役割は、地域内で処理不能、あるいはス
ケールメリットが得られないサ-ビスの提供、各種データの管理等にとどまる。即ち、新市の各地域を補完する役割を持つ。
・支所での行政サービスを最大化するためには、新市内における情報ネットワークによる『ワンストップサービス』の徹底が不
可欠となる。
・マルチスタンダード方式は、これまでに醸成された各地域の地域性を温存し、各地域の主体性に基づく自治(住民自治)を
基本とした考え方である。
・この方式により、旧市の町単位の支所機能は拡大され、旧周辺町村の役場機能は縮小され、それぞれが同等レベルの機
能となることが必要である。これにより、旧市の町と、旧周辺町村が実質上平等なスタンスとなる。
・また、様々な地域における公共サービスの差は、NPOが主体者であることで問題が消滅する(『平等』、『公平』という行政の
原理を使わずに済むため)。
・従って、地域コミュニティーごとに公共サービスの質を争うことが可能となる合併形態と言える。
・尚、コミュニティーの適正範囲に関しては、最大で5,000人位(中学校区)か?
参考)財団法人日本都市研究センター『近隣政府の制度設計』
地域の新たな産業構造を考える
1.これまでの地域経済の構造
2.これからの地域経済の構造
地域革命の最終課題=税制改革
税制改革と地方自治
1)これまでの税の流れ
1)これまでの税の流れ
(従来の税制とNPO)
目減り
目減り
市町村
NPO
目減り
県
国
住民・企業
2)本当の自治を可能にする税の流れ(試案)
2)本当の自治を可能にする税の流れ(試案)
(税制改正の主眼)
目減り
目減り
市町村
目減り
県
NPO
国
住民・企業
(市町村合併、道州制後の理想的形態)
市
NPO
道州
国
住民・企業