NPO起業・就職講座 NPOのミッション・課題 ・・・・・・ミッションが命!!・・・・・・ 駒宮博男(自治体行財政改革研究会) 名城大学大学院経営学研究科客員教授 (特活)地球の未来 理事長 (特活)ぎふNPOセンター理事 Ⅰ.そもそも、NPOとは何か 地域再生の鍵を握る(?)NPOの現状 ・問題のないところにNPOなし! 社会的問題とは何か・・・・(持続不能性問題?) 問題解決が全てのNPOのミッションのはず 現代社会が抱える危機(問題)の種類 現代社会が抱える危機(問題)の種類 局 地 的 ・地震 ・身近な環境問題 ・高齢者福祉 いわゆるNPOの活動領域 ・教育問題 ・身近な経済問題 市町村合併に伴う地域の公共サービスの質の低下、減少の可能性 財政破綻 ・環境破壊 ・地球温暖化 ・オゾンホール ・その他 ・南北格差の増大 広 範 囲 食糧危機、エネルギー危機 ・戦争 ・危機はこの矢印に沿って顕在化する ・ある閾値を越えると行動の誘引化 ・グローバル経済 緩慢 突発 NPOとミッション(社会的使命) はじめにミッションありき ミッション→コンセプト→戦略→戦術 ミッションの不明確なNPOは、 人が集まらない 金が集まらない 行動にぶれが生じる ミッション構築のワークショップを開こう ミッションはより高く 迷った時、立ち返るのがミッション ミッションが出来たら、コンセプトを作ろう コンセプトが出来たら、続いて戦略、戦術 『地球の未来』の場合 ミッション : 持続可能社会構築のための研究と実践 コンセプト : ・地域デザイン ・改革は、『遠いところ、小さいところ、弱いところから』 戦略 : ・政策提言『地域からのカクメイ』の徹底普及 ・地域分散型エネルギーの推進(地域内雇用創出) ・地域に潜入し、成功事例をつくる ・無理はしないがスキはつく 戦術 : ・セミナー、講義での政策提言の積極活用 ・エマルジョン、マイクロ水力、マイクロ風力等の研究、普及 Ⅱ.今後の地域社会を考える ・市町村合併をどう捉えるか 従来型:シングルスタンダード 地域重視型:マルチスタンダード ・地域経済の本質的見直し 「国内ODA」に支えられてきた地域経済 「作らせない・買わせる」政策とは ・最終的には、抜本的税制改革が必要 基礎自治体に最大の徴税権を!! NPOへのダイレクトな資金の流れを!! 市町村合併をどう考えるか(その1) 従来型市町村合併の手法 従来型市町村合併の手法 1.『シングルスタンダード』方式 : 役所、役場 A市 ミニ中央集権化 B町 B町 A市 市町村合併 C町 E町 D村 ・役場機能縮小 ・地域の独自性崩壊 ・地域の公共サービス の質の低下 ・シングルスタンダード方式は、現在多くの自治体群で行われようとしている市町村合併の形態である。 ・この方式での合併は、短期的にせよ、行政コストの増大を招く恐れがあり、しかも、これまで行われてきた地域 ごとのきめ細かな公共サービスの質の低下は必至である。 ・また、この方式では、持続可能社会のソーシャルユニットである地域コミュニティーは完全に崩壊し、 『ミニ中央 集権化』が進展し、地域の活力は大幅にそがれる可能性がある。 ・『公平性』、『平等性』という縛りにより、地域間の行政サービスの差異を埋めるため、多大な支出を余儀なくさ れる。 ・また、同規模の市町村合併の場合、『覇権争い型合併』となり、暗礁に乗り上げる可能性が高い(既に多くの実 例あり)。 市町村合併をどう考えるか(その2) 望ましい市町村合併の形態を模索する 望ましい市町村合併の形態を模索する 2.『マルチスタンダード』方式 支所機能拡大 A市 B町 B町 A市 市町村合併 ・『ミニ行政 + NPO』で 地域の公共サービスを運 営 ・支所における、『ワンストッ プサービス』の徹底 C町 E町 行政のミニマム化 役場機能縮小 D村 ・マルチスタンダード方式での合併は、行政コストをミニマム化する。 ・地域の公共サービスの主体は、NPOと行政(支所)となり、新市の行政としての役割は、地域内で処理不能、あるいはス ケールメリットが得られないサ-ビスの提供、各種データの管理等にとどまる。即ち、新市の各地域を補完する役割を持つ。 ・支所での行政サービスを最大化するためには、新市内における情報ネットワークによる『ワンストップサービス』の徹底が不 可欠となる。 ・マルチスタンダード方式は、これまでに醸成された各地域の地域性を温存し、各地域の主体性に基づく自治(住民自治)を 基本とした考え方である。 ・この方式により、旧市の町単位の支所機能は拡大され、旧周辺町村の役場機能は縮小され、それぞれが同等レベルの機 能となることが必要である。これにより、旧市の町と、旧周辺町村が実質上平等なスタンスとなる。 ・また、様々な地域における公共サービスの差は、NPOが主体者であることで問題が消滅する(『平等』、『公平』という行政の 原理を使わずに済むため)。 ・従って、地域コミュニティーごとに公共サービスの質を争うことが可能となる合併形態と言える。 ・尚、コミュニティーの適正範囲に関しては、最大で5,000人位(中学校区)か? 参考)財団法人日本都市研究センター『近隣政府の制度設計』 合併後の公共サービス 公共サービスの格差 (合併前) A村 行政 B町 C町 D町 E市 NPO 競争原理の領域 (地域の自発性) (合併後) 公平・平等の領域 (safety net) A区 B区 C区 D区 E区 地域の新たな産業構造を考える 1.これまでの地域経済の構造 投資的経費 60%削減で 地域経済崩 壊!!! *愛知県豊根村でのエネルギー消費額調査 戸数500戸で、年間5億円 (名古屋大学大学院環境学研究科高野ゼミ) 2.これからの地域経済の構造 食の地産地消 エネルギーの地産地消 税の地産地消 公共サービスの地産地 消 マンパワーの地産地消 地域革命の最終課題=税制改革 税制改革と地方自治 1)これまでの税の流れ 1)これまでの税の流れ 国 :2 47都道府県:1 3,000市町村:1 (従来の税制とNPO) 目減り 目減り 市町村 NPO 目減り 県 国 住民・企業 2)本当の自治を可能にする税の流れ(試案) 2)本当の自治を可能にする税の流れ(試案) (税制改正の主眼) 目減り 目減り 市町村 目減り 県 NPO 国 住民・企業 (市町村合併、道州制後の理想的形態) 市 道州 NPO *スウェーデンでは、投票率95%! 国 住民・企業 基礎的自治体 に最大の徴税 権を!
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