ワープロソフトの使い方 論文を書こう

ワープロソフトの使い方
論文を書こう
福田玄明
論文って?
• 日記
– 主観的、誰も読まない
• 作文
– 主観的、人に読ませる
• 新聞記事
– 客観的、事実のみ
• レポート・論文
– 客観的、事実と主張
論文は主張を他者にわかってもらう文章
論文・レポートの種類
1. 読んで報告する
2. 調べて報告する
3. 問題が与えられて論じる
4. 問題を自分でたてて論じる
論文には問題がある
• 論文は明確で論証可能な問いを解決する
ための文章
論文には主張がある
• 問いに対して,答える主張がある。
• これが一番大事。
• 論文は説得的に主張するための文章
論文には論証がある
• 論文における主張は論証によって裏付け
られていないといけない。
• 論文では主観や感情ではなく,論証をもっ
て主張しないといけない。
論文の構成
•
•
•
•
•
•
問題の定義
主張
根拠
裏付け
反論
限定,再反論
具体的に
1. 問題定義→主張→根拠→まとめ
2. 問題定義→根拠(データ)→まとめ
•
問題定義
– 問題提起,背景,先行研究,問題の定義
論証の仕方
• 根拠が正しいこと
– 裏付けはあるのか?
– 裏付けは正しいのか?
• 論証が正しいこと
– 妥当な論証であるか?
妥当な論証形式
• 演繹
– AならばB。そしてAである。ゆえにBである。
– AならばB。そしてBではない。ゆえにAではな
い。
– AかBのどちらかである。AならばCである。B
ならばCである。ゆえにどちらにしろCである。
– Aでないと仮定すると、矛盾が生じる。ゆえにA
である。
弱い論証形式
• 帰納論的論証
– Aはpである。Bもpである。Cもpである。‥したがって、みんなpで
ある。
• 仮説演繹法
– Aが正しいとすると、Bである。実際にBである。したがって、Aは
正しい。
• アブダクション
– Aということがわかっている。Hという仮説をおくとAをうまく説明で
きる。ほかにAをHと同程度に説明できる仮説はない。従ってHで
あると考えられる。
• アナロジー
– AはBと類似している。AはCである。よって、BもCであると考えら
れる。
実際の書き方
1.最初にタイトルを決めよう
– タイトルは何を書いているのか、主張が一目
で分かるものをつけましょう。
– 曖昧なのはだめ
– よくない例
• 「〜について」
• 「愛と平和」
実際の書き方
2.論文の構成を決めよう。
– 問題提起
• どのような問題があるのか
• どうして問題なのか
– 背景
• これまで、その問題はどのように考えられているの
か
– 問題の定義
– 主張
– 論証
– まとめ
実際の書き方
• 3.資料を集めよう
– 構成を決めてから、構成にあう資料を集める
– とりあえず、関係ありそうな本を読むなど、先
に資料を集めて書くとまとまった文にならない。
– 図書館、Web検索
• Web上で本も含めて、資料を集めるのが正しいと
思います。
• 基本的な統計資料はwebにあります。
• 論証方法、根拠、主張などはパクらない
– ばれます。
• 引用したことを明記しましょう。
実際の書き方
4.アウトラインを作りましょう。
– 大枠のアウトラインをまずつくる
– だんだん小さいレベルを作っていく
– パラグラフ単位まで作れたら、本文を書く
– 1パラグラフには1つの内容しか書かない。
– ワードのアウトライン機能?
実際の書き方
5.仕上げ
– 参考文献リスト
• 福田玄明・植田一博 (2011). 実際の生物を用いたアニマシー知覚の脳内基
盤の検討.認知科学, 18 (1), 64-78.
• Fukuda, H. & Ueda, K. (2010). Illusory colour induced by rapid flicker.
Asiagraph 2010 Proceedings, 4 (2), 70-73.
• 書いたひと(書いた年)タイトル、書誌情報。
– みなおし
• 字下げ、句読点の形式、数字の半角•全角など
• 声に出して読んでみるのがいいけど。
• 余裕があったら一日おいて読んでみよう
実際に書いてみよう
• 「大学における情報教育の問題点」につい
て書いてみましょう。
• みんなでやりましょう。
• 積極的な発言を期待します。
大きい段落
• 問題
• 主張
• 根拠
• まとめ
小さい段落
• 大きい段落の実例、背景などを考えましょ
う。
– 検索してください
• より小さい段落が必要な場合は作りましょ
う。
本文
• 本文
– トピックセンテンス
– より細かいことを1−3文くらいで書いてみま
しょう。
仕上げ
• 参考文献を書きましょう。
• きれいにして完成