フーコー 第2部 I. 言説を構成する、言説に構成される社会制度、 教育施設、社会の施設 1.教育 2.出版社に選択される創作 3.マスコミ(視聴者に「相応しい」ように編集された内容) 4.学会や他の研究組織 5.研究ラボ 6.政治 7.法 8.医療(医師~患者との会田の位置づけや表現) 上記の事項の共通点は、言説=社会・制度によっての 1 価値観に成立されているし、制度を維持して行く。 フーコー 第2部 II. 言説の「機能」 社会の中の言説の様式やありかたは、 1. • • • 客体への話・実践の話・トピックの話を「管理」(= 制御)する。 できる話、できない話を制御する ある話ができる状況、できない状況を制御する ある話ができる話し手、できない話し手を制御する 2 フーコー 第2部 III. 「儀式」化された話や行動。その定義: 社会または社会の中にある様々な組織や集団が日常的で 無意識的に繰り返される行動や癖。 ある社会や集団内の皆が行う行動であるから、「常識」だとも 考えられてしまう。 こうした「儀式」のきっかけや意味が社会、組織、集団 の結束製や統一性を維持するし、社会、組織、集団による 維持される。 そのために「自然」だと思い込まれ、集団の中で 殆ど問わ れないし。この儀式は行動も、考え方も含める。 これと異なる「儀式」(行動)が排除されがちである。 3 フーコー 第2部 「儀式」・儀式化された話 → 言説の「機能」 → 「排除」 IV. 排除 「儀式化」された行動は決まっている形で繰り返される行動、 考えずに当たり前に思う日常的な行動。 儀式化された話と考え方や言説が「排除」する機能: 以前から伝達されて来た話が「儀式的に」繰り返されるから、 それと異なる言説が濾過される、排除される可能性が高い。 そのプロセス~話す権利(位置づけ)による言説の機能: • 話すことは特定した人ができる話 • 特定した時間でできる話 • 特定した内容を言及する話 = あることについて話すことは特定した人だけができる、特定した 時間だけでできる、特定した内容だけができる状況で、他の話は 排除される。 【特定した=定められた=儀式的】 4 フーコー 第2部 禁止 V. 禁じられる話 状況・位置づけによる話される・話されないこと。 考察点: 何について話せる/話せない? 2. ある物事・出来事に関する話せる・話せない人 あるいはその状況によっての禁止 3. 誰であることについて話せる・話せない (その表現の「権力者」・権力者ではない人の差異) 4. 話せることの客体(内容)について話す権利 (=権力、位置づけ) ※フーコーがここで言うことは、教育制度などによる構成 された、認可された「知識」を持つ・話せる者の位置づけ5 フーコー 第2部 VI. 「分離と拒絶」(例:狂気の定義) この箇所のフーコーの例は各時代の精神病の定義、 精神病に関する観念(言説)で分かる分離と拒絶の機能。 1. 各時代による「狂」(精神病)の定義が変わる 2. 各時代による「狂人」の快適な取り扱いの定義が変わる 3.各時代に、「狂気」ではない「理性」は定義付けられ、狂気 との区別が大事にされてきた ・ある場合、精神的に困っていない人は社会に拒絶されるため に「狂人」と特定される。逆に精神的に異常の人は権力を持つ ようになる場合は、「正常」とされる例もある。 6 フーコー 第2部:他者性 自分の集団に所属しない者・自分が教わった知識的な 枠組・常識による説明できない者 = 他者 社会レベルで、「他者」(非所属者)と「自己」(所属者)を 区別する言説が大事にされている。 この言説によって、他者自身からの話・言説は 分離される、拒絶される。 自己と他者、本国と外国、「内」と「外」である者の区別を 維持することは言説の機能である。 7 フーコー 第2部 VII. 真理 言説の「真理」を定める機能 「真理」はフーコーによる「知識」のように、 構築されることであろう(「真なるもの」p36を参照)。 ある社会や時代に認可された「知識」は、「真理」とされる 専門分野・科学・医療科学の例~ 言説による「知識」や「真理」の誤りを戦った人 •コペルニクス(1473~1543)が進めようとした新たな太陽系の知識 •メンデル(1822~84)が発見した植物の遺伝についての知識 •現在:自然科学や医療科学の誤りを特定する上、それを 越えようとする新たな発見。 8 フーコー 第2部: 「真理」p16~p20 人間はメディア、教育制度、そして創作を通して言われたことを 「権力」に帰属させる。 そうした権力をもつ者によって言われることを「真理」として 捉える。 上記の「狂気」との逆に純粋な「理」へのあこがれのように、 純粋な真理へのあこがれが「真理への意志」と呼ばれる。 9 フーコー 第2部: VIII. 「真理への意志」 言説の第3機能は真理を探す機能である。 認可された真理を特定する、定める、正当化する。 真理として特定されていないことを「虚偽」にし、 分離する、拒絶する、排除する。 10 フーコー 第2部: 「真理への意志」 真理への「意志」、真理の「成立」(=構築)に歴史がある。 「真理」としたいことに、裏付ける・証明する方法論は、 既存の 言説制度、つまり学問、教育制度、メディアに定められる。 そうではない方法論が取り除く「排除」の対象>となる。 「真理」を発信する「形態」(=「真理」を伝う出版物またはメディア の編集、流通領域など)も既存の言説や「知識」に定められる。 例:教科書問題。問題化された教科書はどの学校で読まれる、 どの学校で読まれないか。 11 フーコー 第2部: 「真理への意志」 言説の「機能」 ~ つづき この「真理」は、改めて認可された「知識」にされる。 近代化している社会では、知識は「民主的で、 透明感がある、真実である」はずのものであろう。。。 が、こうした「知識」は他の知識又は知識システムを排除 する・禁止する機能が、隠されている機能である。 どのように?!どこ? 来週に! 12
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