スライド 1 - 愛知県学校薬剤師会

日常における
救急対応・感染防止・消毒について
愛知県学校薬剤師会
学校保健の管理と指導の改訂
第 1 章 学校保健の概要と保健関係職員の職務
第 2 章 学校保健計画
第 3 章 学校保健組織活動
第 4 章 保健教育
第 5 章 健康観察
第 6 章 健康診断
第 7 章 健康相談
第 8 章 救急処置
第 9 章 感染症・食中毒の予防
第 1 0 章 保健室経営
第 1 1 章 学校環境衛生
第 1 2 章 学校における食に関する指導
学校における救急処置の対応
医薬品等について
<原 則>
医療機関搬送後の治療の妨げになるため薬品は使用しない
但し、発作の場合などに際して、事前に医師から指示を受けているときは、そ
の指示に従って薬を用いる。(治療は医師に任せる)
1.医療用医薬品
医薬品の預かりや緊急時の学校の対応について教職員による共通理解が必要
2.一般用医薬品の購入
管理における責任者は校長であり、その購入・保管などの取扱いについては必
ず校長に相談するとともに、学校医、学校歯科医又は学校薬剤師の指導を受け、
決定する。使用期限や保管管理にも注意する。
3.一般医薬品の取扱い
学校は、原則として一般用医薬品を児童生徒に提供する場ではないので、救急
処置に用いる消毒薬等を除いては必ずしも常備する必要はない。
救急対応
① ショック症状
② アナフィラキシー
③ 熱中症
④ 頭部打撲
⑤ 喘息
⑥ その他
アレルギー症状って?
眼
全 身
発熱、ショックなど
目の充血やかゆみ、結膜炎
神経系
呼吸器
咳や呼吸困難といった気管支喘息、
鼻水やくしゃみといったアレルギー
性鼻炎
頭痛、めまいなど
皮 膚
じんま疹、かゆみや湿疹といった、ア
トピー性皮膚炎
消化器
唇や舌や口の中が腫れる、口の
中が痒くなる、腹痛、嘔吐、下痢、
下血など
泌尿器
血尿、タンパク質など
発症のメカニズム
免疫機能は「Th1」「Th2」という2つの免疫細胞がバランスよく力を発揮す
ることで正常に働き、外敵から身を守ってくれています。Th1は主に細菌
やウィルス、ガン細胞などを攻撃、破壊して体を守るタイプです。Th2は
抗体という目印を侵入した外敵である抗原につけ、Th1タイプのリンパ
球や免疫システムの攻撃を助けて抗原を排除します。が、そのバランス
が崩れてTh2が過剰になるとIgE抗体(アレルゲンから体を守ろうとする物質)も過
剰に産生されます。
そこへアレルゲンが侵入すると、IgE抗体に付着することでヒスタミンが
放出され、結果的にくしゃみや鼻詰まりなどが引き起こされます。
つまり、アレルギーはからだを防御するために働く免疫反応が何らかの
原因によって本来のバランスを失い、過剰な反応でからだを攻撃するた
めに引き起こされる病気といえます。
なぜ、アレルギーが増えた?
アレルギー患者の数は年々増加していて、厚生労働省の調査でも全国民の
1/3が何らかのアレルギーに悩んでいるとの報告がある。
食生活の変化
食の欧米化に伴い、アレルゲンとなる「タンパク質」の摂取量が増
加した。また、肥満によって自律神経のうちの副交感系神経が優位
になり、IgE抗体の量が増え、アレルギーが悪化する傾向にある。
アレルゲンの増加
アレルギーを招く「アレルゲン」の量が昔より増えていて、特にス
ギ花粉やダニは顕著である。スギ花粉は今後も増え続ける見込みで、
また家の中のダニは住環境がよくなったこともあり、30年前の3倍
にまで増えている。
環境汚染
ディーゼル車の排気ガスに含まれる化学物質(浮遊粒子状物質な
ど)は体内にアレルゲンが侵入した際、免疫反応を強くする触媒の
ような働きをすると考えられている。
衛生仮説
「抗菌」という言葉が好まれる現代社会において、乳幼児が感染症
にかかるリスクが低下した一方、清潔すぎる環境が免疫機能の発達
を妨げ、アレルギーの発症リスクを増加させている・・・という見解
ストレスの増加
ストレスを感じると、交感神経で「アドレナリン」が多くつくられ
る。これはTh1の働きを抑制するため、Th2が優位となり、結果的
にアレルギー体質になると考えられている。
アレルギー疾患に関する調査の概要
%
幼稚園
4.5
4
3.5
3
2.5
2
1.5
1
0.5
0
小学校
中学校
高等学校
3.9
3.7
2.9
1.7
1.4
3.1
3.3
3.1
3
2.7
2.3
2.4
1.5
1.3
1.5
1.3
2.4
1.7
1.6
2.2
1.8
1.7
0.9
平成9年度
平成15年度
平成16年度
平成17年度
平成18年度
平成19年度
平成19年度学校保健統計調査データ(喘息)
10.0
8.0
%
9.2
6.0
4.0
5.7
5.5
3.5
2.0
0.0
喘息
アト
ピー性皮膚炎
アレルギー性鼻炎
アレルギー性結膜炎
2.6
食物アレルギー
0.14
アナフィ
ラキシー
児童生徒全体のアレルギー疾患有病率(平成17年)
※ 母数:有効回答の得られた学校に在籍する児童生徒12,773,554人
※※ 原則として医師の診断に基づく(有病率)
アレルギー疾患の有無
アレルギー疾患がありますか
あり
5356
48%
なし
5817
52%
全体 13,635人
有効回答 11,173人
全 体
あり
3663
46%
なし
4294
54%
なし
1523
47%
小学校
小学校16校: 9,411人
有効回答 7,957人
あり
1693
53%
中学校
<平成18年6月>
中学校 9校: 4,224人
有効回答 3,216人
疾患名について
合計
1770
中学校
510
小学校
813
206
1260
0%
10%
アトピー性皮膚炎
2187
734
気管支喘息
40%
アレルギー性鼻炎
909
50%
アレルギー性結膜炎
97 256
934
1453
30%
2482
392
607
20%
1301
60%
花粉症
1548
70%
80%
75 191
90%
100%
化学物質過敏症 (
シックハウス等を含む) その他
アレルギー疾患あり
小学校 : 3663人
中学校 : 1693人
合 計 : 5356人
22 65
原因となるアレルゲンについて
アレルギー疾患ありでアレルゲン検査を受診
あり
1713
47%
なし
2917
54%
あり
2439
46%
なし
1950
53%
小学校:3663
なし
967
57%
あり
726
43%
全 体:5356人
合 計
1218
中学校
880
413
小学校
805
0%
1875
273
イネ科花粉
167
1229
20%
949
646
607
10%
中学校:1693
30%
雑草花粉
39
128
40%
樹木花粉
668
50%
真菌
動物
90
281
73
60%
昆虫
1290
17
1179
367
574
309
923
124
870
70%
ダニ
80%
室内塵
食物
450
90%
その他
180
56
124
100%
これからのアレルギー対応
1.小中学校の児童生徒、保育園児(幼稚園児)のアレルギー
疾患の有病率の実態とその状況の把握
2.文部科学省の「学校のアレルギー疾患に対する取り組みガ
イドライン」の活用
①学校生活管理指導表(従来は心臓疾患、腎臓疾患児のみ)
作成とその活用及びアレルギーに対する他の教職員への周知
②学校生活で求められる配慮、管理と緊急時の対応について
(ア)アトピー性皮膚炎(いじめの対象になりやすい)
保健室への温水シャワー設備の設置・利用、
原因・悪化因子を除く、皮膚の保湿・保護
(イ)食物アレルギー、アナフィラキシー
給食、エピペンなど緊急時の対処法の徹底
(ウ)ぜんそく
清掃、運動前の準備
(エ)花粉症
教室等の換気設備等の改善、体育の授業等での配慮
学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン
2006.5刊行
アレルギー疾患への対応のポイント
○各疾患の特徴をよく知ること
○個々の児童生徒の症状等の特徴を
把握すること
○症状が急速に変化しうることを理
解し、日頃から緊急時の対応への
準備を行っておくこと
H22年度、愛知県での取り組み
・平成22年度
学校におけるアレルギー疾患に対する普及啓発講習会
平成22年7月6日 主催:文部科学省・愛知県教育委員会
学校におけるアレルギー疾患への対応について
学校における食物アレルギー及びアナフィラキシーショックへの対応について
・平成22年度版
学校給食における食物アレルギー対応の手引き
愛知県教育委員会
・第35回 尾東地区学校保健研究大会
特別講演 食物アレルギーと学校での対応について
藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院小児科教授
宇理須 厚雄
アレルギー性疾患って?
1.気管支喘息
2.アトピー性皮膚炎
3.アレルギー性結膜炎
4.アレルギー性鼻炎
5.食物アレルギー
6.アナフィラキシー
・薬物アレルギー
・ラテックスアレルギー
7.動物アレルギー
8.金属アレルギー
9.蕁麻疹
10.花粉症
アトピー性皮膚炎
増悪・寛解を繰り返す、掻痒のある湿疹を主病変とする疾
患で、多くの患者はアトピー素因を持つ
<アトピー素因>
1.家族歴・既往歴(アレルギー性鼻炎・結膜炎、アトピー性皮膚炎)
2.IgE抗体を産生しやすい素因
発症・悪化因子
患者によって異なるので、個々に十分確認してから除去対策を行う。
2歳未満
・食物(卵・牛乳・小麦など)
・汗 ・乾燥 ・掻破
・物理化学的刺激
(よだれ、石鹸、洗剤、衣服のこすれ等)
・ダニ、ほこり、ペットなど
・細菌・真菌 ・他
2歳~12歳
13歳以上成人まで
・汗 ・乾燥 ・掻破
・物理化学的刺激
(よだれ、石鹸、洗剤、衣服のこすれ等)
・細菌・真菌
・ダニ、ほこり、ペットなど
・ストレス
・食物(卵・牛乳・小麦など)
適切な薬物療法
軽 症
外用薬 ・保湿・保護を目的とした外用薬
・ステロイド外用薬(マイルド以下で必要に応じて)
内服薬 ・必要に応じて抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬
中等症
外用薬 ・保湿・保護を目的とした外用薬
・ステロイド外用薬
2歳以下
マイルド以下
2~12歳 ストロング以下
13歳以上 ベリーストロング以下
内服薬 ・必要に応じて抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬
重 症
外用薬 ・保湿・保護を目的とした外用薬
・ステロイド外用薬
2歳以下
ストロング以下
2~12歳 ベリーストロング以下
13歳以上 ベリーストロング以下
内服薬 ・必要に応じて抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬
最重症
外用薬
重症の場合と同じ
内服薬 ・必要に応じて抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬
経口ステロイド(必要に応じて一時的に)
ステロイドについて
ステロイド忌避の問題
薬
物
療
法
汗・汚れ
環境因子
薬
物
療
法
悪化するとステロイドを使い、少し改善した
らやめるといった中途半端な使用をしないこ
と!
・なぜアトピービジネスに走るかを理解する
ストレス
・使用方法と副作用の回避方法の指導
食 事
・ステロイド忌避を利用して包括的な治
療のアドヒアランスを向上させる
接触抗原
ブドウ球菌・真菌
遺伝・体質
タクロリムス外用薬
(非ステロイド系免疫抑制薬)
薬の役割は臨時の防波堤であり、薬だ
けでは治せないがせき止めなければ
修理はできないので薬が必要
既存療法では効果が不十分又は副作用等で問題があ
る場合に使用するがアトピー性皮膚炎の治療法に精通
している医師の下で使用する。
気管支喘息
気道の慢性的な炎症により、発作的に咳や喘鳴(ゼーゼー、
ヒューヒュー)を伴う呼吸困難を繰り返す
この炎症により、気道の平滑筋の収縮や粘膜の腫れ、分泌物が多くなり気道が狭くな
り呼吸が苦しくなる。自然にもしくは治療によって、その変化は初期のうちはもとにもど
り得ます。早期からの非発作時にこの炎症を抑える治療が有効。
喘息は重症例では、死亡することもあります。
発作に関わる増悪因子
アレルゲン
○吸入アレルゲン
ダニ(死骸やフン)
ハウスダスト(ダニの死骸やフンを含んだほこり)
ペットの毛やフケ
カビ
花粉
黄砂など
アレルゲン以外
環境整備、増悪因子除
去は一番最初に行うべ
きことです!
激しいスポーツ
季節の変わり目や天候不順
温度変化(春や秋、梅雨や台風、冷たい空気)
ストレス、過労
カゼやインフルエンザなどの感染症
喫煙・たばこの煙
肥満
気管支喘息と学校生活
①安全対策
喘息発作時の対応
②学校生活の質(QOL)が低下しない配慮
授業に出席できる
学内外の行事へ参加できる
発作による欠席、遅刻、早退とそれに伴う学習の遅れがない。
③学校環境からアレルギー症状の増悪因子を
除去する
アレルギー症状出現予防
⇒学校の安全管理であり患児の治療でもある
発症防止対策例
皮膚の乾燥などでバリア機能の破壊されたところからのダニ、
細菌、刺激物質の侵入によりアレルギー反応が起こり、感作、
皮膚障害が発症。小児では食物がアレルゲンとなることもある
が、多くはダニアレルゲンが悪化の要因の一つになっている。
<発症予防>
○ 皮膚バリアの改善
皮膚を清潔に保つ
保湿を保つ
汗、よだれ、排泄物、
食物などの皮膚汚染や細菌
温水シャワー等の活用
○ ダニなどのアレルゲン感作の防止
環境性アレルゲンとの接触を避ける
保健室のシャワーユニット
日本の気候はダニの成育に最適!
掃除機・防ダニカバー
アレルギー性結膜炎
目に飛び込んだアレルゲンに対するアレルギー反応に
よっておきる、目のかゆみ、異物感、涙目、めやになど
の症状を特徴とする疾患
通年性アレルギー性結膜炎
ハウスダスト、ダニ、動物のフケや毛
季節性アレルギー性結膜炎
スギ、カモガヤ、ブタクサなどの花粉
春季カタル
ハウスダスト、花粉等
アトピー性角結膜炎
目の周囲をこすることや、たたくこと
学校生活に支障をきたすこと
もある重症例あり
アレルギー性結膜炎の予防と治療
通年性アレルゲン
ダニやカビ(真菌)が多く、部屋の清掃や換気が重要
季節性アレルゲン
原因植物の花粉飛散時期を知り対策をとる
外出を控える、花粉防護用メガネ、人工涙液による洗眼
治療薬
・抗アレルギー点眼薬
・ステロイド点眼薬
・免疫抑制点眼薬
・ステロイド内服
アレルギー性鼻炎
鼻に入ってくるアレルゲンに対しアレルギー反応を
おこし、発作性で反復性の鼻水、鼻づまりなどの症
状を引き起こす
通年性アレルギー性鼻炎
ハウスダスト、ダニ、動物のフケや毛
季節性アレルギー性鼻炎
スギ、カモガヤ、ブタクサなどの花粉
治療薬
・抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬(内服)
眠気や口渇などの副作用が比較的軽減されている
・鼻噴霧用ステロイド薬
現在のものは長期に連用しても副作用は少ない
学校でのペット
(ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ)
アレルゲン対策
1.教室内で飼育しない。
動物小屋あるいは室外で飼育
2.絨毯などアレルゲンが蓄積する家具を
使わない、あるいは洗濯。
30
食物アレルギー
食物を食べることによって体調不良を起こすもの
症状:じんま疹、下痢、呼吸困難・喘息
1.口腔アレルギー
(30分以内、多くは花粉症に合併する)
口の中が腫れたり痒くなる
リンゴ、もも、キーウイフルーツ、バナナ等
2.食物依存性運動誘発性アナフィラキシー
食物と運動の組み合わせ
(2時間以内)
小麦製品、エビ、カニ、イカ、そば等と運動
口中の違和感、しびれ、蕁麻疹
→のどつまり感、めまい
→呼吸困難、血圧低下、意識消失
★食物アレルギー患者への投与禁忌薬物
鶏卵
牛乳
塩化リゾチーム(ノイチーム、レフトーゼ、総合感冒薬等)
タンニン酸アルブミン
乳酸菌(ラックビーR、エンテロノンR等)
レベニンなど培地成分にペプトンなど牛乳蛋白由来成分を使用している場合にも注意!
カゼイン(ミルマグ錠、メディマイシンカプセル、エンシュア・リキッド等)
アナフィラキシーショックの病型分類と原因食品
臨床型
頻度の高い食品
発症年齢
耐性(寛解)の獲得
(+)
新生児消化器症状
新生児期
牛乳(育児用粉乳)
乳児アトピー性皮膚炎
乳児期
鶏卵、牛乳、小麦、
大豆など
鶏卵、牛乳、小麦、ソ
バなど
乳児期~成
人期
乳児~幼児
鶏卵、牛乳、小麦、
そば、魚類など
学童~成人
甲殻類、魚類、小麦、
果物類、そば、
ピーナッツなど
学童期~成
人期
小麦、エビ、イカなど
(-)~(±)
幼児期~成
人期
果物・野菜など
(食物アレルギーの関与するもの)
即時型症状
(蕁麻疹、アナフィラキシーなど)
特
殊
型
食物依存性運動誘発
アナフィラキシー
(FEIAn/FDEIA)
口腔アレルギー症候群(OA
S)
大豆
2%
魚卵
3%
ピーナッツ
3%
木の実
2%
肉類
2%
野菜類
1%
ソバ
5%
果物類
6%
甲殻類
6%
小麦
8%
(-)~(+)
IgE非依存型
主にIgE依存型
(++)
IgE依存型
(+++)
IgE依存型
(±) ~(+)
IgE依存型
その他多くは
(-)~(±)
(-)~ (±)
原因食物の摂取、症状出現
鶏卵
38%
乳製品
16%
(+)
(-)
食物アレルギーの機序
<プレホスピタルケア>
軟体類
1%
その他
3%
魚類
4%
多くは(+)
ショックの可能性
抗ヒスタミン薬・ステロイド薬内服
エピネフリン自己注射(登録医)
医療機関受診(必要なら救急車)
加工食品のアレルギー表示
表示義務と推奨表示
特定原材料等
義 務
卵、乳、小麦、えび、かに、落花生、そば
推 奨
あわび、いか、いくら、オレンジ、キウイフ
ルーツ、牛乳、くるみ、さけ、さば、大豆、鶏
肉、バナナ、豚肉、まったけ、もも、やまいも、
リンゴ、ゼラチン
表示義務はない
表示の対象
・容器包装された加工食品及び添加物が表示対象
・外食産業(ファーストフードやレストラン)や
露店、出店は表示法の対象外
アナフィラキシーショック
ハチ毒や食物、薬物等が原因で起こる急性アレルギー
反応のひとつ。
じんましんや紅潮(皮膚が赤くなること)等の皮膚症状や、
ときに呼吸困難、めまい、意識障害等の症状を伴うこ
とがあり、血圧低下等の血液循環の異常が急激に
あらわれるショック症状を引き起こし、生命をおびやか
すような危険な状態に陥ってしまうことがある。
<ポイズンリムーバー>
オオスズメバチ
ハチの巣に注意!
エピペンについて
エピネフリンの薬理作用は心拍出量の増大と血管
収縮、気管支拡張で、これによりアナフィラキシー
反応で進行する症状を抑制します。治療は早けれ
ば早いほどその効果は高く、重症化も回避できま
す。
<アナフィラキシーショック治療の第1選択薬>
エピペン処方登録受諾医師の処方が必要な処方せん
医薬品で薬価未収載のため保険は適用外
いざという時・・・自己注射?
他に注射できるのは、親・医師・救急救命士
校外学習で児童を引率する教師は、注射することができませんが、
添付文書には、「本剤交付前に自らが適切に自己注射できるよう、本剤の保管方法、使用方法、使
用時に発現する可能性のある副作用等を患者に対して指導し、患者、保護者またはそれに代わり
得る適切な者が理解したことを確認した上で交付すること」となっています。学校の先生に注射して
もらうには、受診するときに学校の先生も同席して説明を受け、さらにいざというとき親の同意を得
た上で学校の先生が注射することは可能かと考えます。
(人命救助の観点から緊急時に救命目的で反復継続する意図なく注射した場合は医師法違反とはならない!)
名古屋市のアナフィラキシー患者
園・校あたり エピペン携帯・
人数
保管人数
施設数
園・学校数
割合
実人数
幼稚園
27
6
22.2%
7
0.26
0
小学校
262
122
46.5%
270
1.03
4
中学校
110
43
39.1%
100
0.91
3
高等学校
14
8
57.1%
11
0.79
4
特別支援
4
1
25.0%
5
1.25
0
環境衛生薬事衛生研究協議会特別講演より
緊急時の対応
異常に気づく
誰が発見者となっても適切な対応がとれるように!
なし
❶エピペンの注射
(可能な場合)
❷119番通報
❸AEDの準備、実施
一次救命処置
・気道確保
・自発呼吸がない時
緊急時の対応の実施
(応急処置)
応援を呼ぶ!!
反応があるか?
校長・教頭等
プレホスピタルケア
ある
❶状態の把握
・意識状態、呼吸、心拍等の把握
・基礎情報の確認
(管理指導表の確認)
☆観察者は最低1時間は目を離さない
連
絡
指示
周囲の教職員
❷応急処置
・管理指導表の指示に基づいて行う
・緊急時の処方がなされている場合は使
用する環境を整える
(エピペンの注射等)
連
絡
*エピペンはアナフィラキシーの補助治療薬で
、呼吸困難など呼吸器系の症状が出現して
きたら、すぐに使用すべきである。
(人工呼吸、AED等)
救急車要請の目安
救急隊
1.対応者への指示
2.救急要請等の判断
3.必要に応じて主治
医等への相談
4.保護者への連絡 等
・アナフィラキシーの兆候が見られるとき
・食物アレルギーで呼吸器症状の疑いがあるとき
・エピペンを使用したとき
・主治医、保護者から要請があるとき 等
1.応急処置に参加
2.管理指導表の確認
3.症状の記録
4.他の児童生徒の管理
5.救急隊の誘導 等
蕁麻疹
紅斑を伴う一過性、限局性の皮膚の浮腫が病的に出没する疾
患で多くは痒みを伴う。皮膚ないし粘膜の深部に限局性浮腫を
生じる場合は特に血管性浮腫という
何らかの理由で皮膚マスト細胞が脱顆粒し、ヒスタミンをはじめとする科学伝達物質が組織内
に放出されることによる。マスト細胞の活性化機序としては、IgEを介したⅠ型アレルギーである
が、それ以外にも種々の因子が関与しうる。
増悪・背景因子
感染、疲労、ストレス、IgE、アトピー性皮膚炎、食物中の防腐剤・人工色素、食物中のヒスタミ
ン(鯖、マグロ)、仮性アレルゲンを含む食品(豚、タケノコ等)、薬剤(NSAIDs、防腐剤、ACE阻
害剤等)、膠原病、寒冷凝集素
分 類
外来では、突発性蕁麻疹が多く、Ⅰ型アレル
ギーによるものは数%以下
1.突発性の蕁麻疹(明らかな誘因なく、毎日のように繰り返し症状が現れる)
急性蕁麻疹、慢性蕁麻疹
2.特定刺激ないし負荷により皮疹を誘発することができる蕁麻疹
3.特殊な蕁麻疹、蕁麻疹類似疾患
治療薬 :第2世代のH1受容体拮抗薬、補助的治療薬、ステロイド内服
寄生虫感染とアレルギー
アレルギー疾患の増加
寄生虫感染の減少??
一時、マスコミをにぎわした話題ですが、
蠕虫感染によってアレルゲン特異的IgE抗体産制が抑制され
る、あるいは蠕虫などにたいする特異的IgEが増加するため
に、ハウスダストな どに対する特異的IgE抗体が産生されて
も、肥満細胞上のIgEレセプターとの結合が阻 害され、アレル
ギー疾患の発症が抑制されるといったメカニズムを想定した
が・・・
疫学的調査では
1.都心部の蟯虫感染者と回虫感染者と全体と比較しても、 アレルギー性疾患の 有病率
に大差はない
2.農村部で蟯虫感染者のアレルギー性鼻炎有病率は7パーセント、 原虫感染者の23
パーセントにくらべ有意に低いが、 蟯虫の一種である回虫の RAST(特異的IgE抗体)
とハウスダストRAST(特異的IgE抗体)の間に正の相関関係が あったこと。 また血清
総IgE値によってハウスダストスクラッチテストの陽性率に差がなかったこと 。
蟯虫感染によってアレルゲン特異的IgE抗体や総IgEが増加してもそれが 肥満細胞結
合を阻害するという考え方を否定します。
3.アレルギー患者では蟯虫に対してもIgE抗体産生が亢進して蟯虫が排除されやすい状
態にあるため蟯虫保有者が少ないのではないか。
つまり蟯虫感染がアレルギーを抑制するのではなくアレルギー性疾患感染で 逆に蟯
虫感染が少なくなるのではないかと山梨医科大学耳鼻科の松崎先生は 示唆している。
おしゃれ 障害
原
(サンスポ.comより)
因
症
状
化粧品
皮膚のかぶれ
パーマ
毛髪の痛み
皮膚のかぶれ
マニキュア
除光液
爪の割れ、乾燥
皮膚のかぶれ
ハイヒール
巻き爪、外反母趾
ピアス
金属皮膚炎
ピアス肉芽腫
ピアスケロイド
眼鏡
耳の後ろの皮膚のかぶれ
香水
部分的な日焼け
コンタクトレンズ
角膜炎、結膜炎
脱毛剤・剃毛
毛膿炎
刺青(タトゥー)
数日でとれるもの
皮膚のかぶれ
ヘアカラー・ブリーチ等
●使用上の注意をよく読んで、正しくお使いください。
・ご使用前には毎回必ず皮膚アレルギー試験(パッチテスト)をしてください。
※ヘアカラーはまれに重篤なアレルギー反応を起こすことがありますので、今までにヘ
アカラーでかぶれたことがある方は、絶対に使用しないでください。
ヘアカラーを使ってはいけない人は
●今までに、一度でもヘアカラーでかぶれたことがある方
●染毛中または染毛直後に、じんま疹(かゆみ、発疹、発赤)や、気分の悪さ(息苦しさ、めまい等)を経験したことのある方
●皮膚アレルギー試験(パッチテスト)の結果、皮膚に異常を感じた方
●頭皮あるいは皮膚が過敏な状態になっている方(病中、病後の回復期、生理時、妊娠中など)
●頭、顔、首筋に、はれもの、傷、皮膚病がある方
●腎臓病、血液疾患などの既往症のある方
●体調不良の症状が持続する方(微熱、倦怠感、動悸、息切れ、紫斑、出血しやすい、生理時の出血が止まりにくい等)
ピアス
ピアスのトラブル
1.金属アレルギー
ニッケル、コバルト、クロム、銀、白金、金
2.ケロイド、肉芽腫
細菌により傷口が大きく腫れ上がったり固くなる
3.感染症
肝炎、エイズ(衛生管理ができていない)
4.しもやけ・やけど
熱伝導率が高いため
皮膚科でパッチテスト等を受ける
清潔にする
長時間身に着けない
ピアスによる金属アレルギー
ウルシ
<ツタウルシ>
通学路等に注意!!
付いたウルシをすぐに洗い流すしたり、油を付けた布で患部
をふき取るなどをして適切な処置をしないと2~3日後にか
ぶれの症状がでてきます。かぶれると痒いですが、かきむし
らないこと、かきむしると症状が悪化する。
熱中症発生の要因
気温、湿度
輻射熱(直射日光)
風速
環境
個人
運動
年齢、体力、肥満
運動の強度・時間
体調(睡眠、食事、疲労等)
休憩の取り方
暑さへの慣れ
水分補給
熱中症による事故
平成16年7月、県内の市立中学校グラウンドで、
ハンドボール部の夏季練習に参加していた生徒が熱中症
に倒れ、入院後死亡した事故について「熱中症を予防する
ような体制が確立していたとは認めがたい・・・」として市に
賠償命令が出された。(平成19年9月26日、控訴後平成20年6月24日名
古屋高裁において和解成立)
こうした問題等から、学校において一層充実した熱中症
の予防対策を進めるためには、管理者が学校現場の実情
に応じて、暑熱環境のリスクを評価する指標としてWBGT
を活用し、これを基に熱中症の予防対策をより徹底して実
施・管理することが望ましい
WBGT(暑さ指数)とは
Wet-Bulb Globe Temperature:湿球黒球温度(単位:℃)は、労働環境に
おける作業者や運動環境中の競技者等が受ける暑熱環境や熱ストレス
の評価を行う簡便な指標である。
① 屋内及び屋外で太陽照射のない場合
WBGT=0.7×自然湿球温度+0.3×黒球温度
② 屋外で太陽照射のある場合
WBGT=0.7×自然湿球温度+0.2×黒球温度
+0.1×乾球温度
WBGTの値を求める計算を自動的に行う機能を有した携帯用の簡易なWBGT測定
機器も市販されており使用方法が簡便である。
こうした簡易な熱中症予防用暑熱環境計(例:WBGT-113)等を使用する場合、直接運
動場や体育館等で測定を行うが数値が安定するまでに時間がかかるので、10~15分
程度放置した後に測定すること。
簡易型暑熱環境計と職員室での表示例
熱
中
症
指
数
モ
ニ
タ
ー
計
WBGT-113
AD-5695
運動場におけるWBGT値の分布
注) ◆2009は環境省熱中症予防サイトにおけるWBGT値の1日最大値(名古屋)、他は1日の最大値をプロット
2009年 6/1~9/30(121日間)で
<運動場>
<市内小中学校で測定が行われた日数>
92日
◇WBGT値が31度以上(赤表示)の日数
38日
◇WBGT値が28度~31度(橙表示)の日数
33日
*1日1校1回の測定しかできなかった場合も含む
体育館におけるWBGT値の分布
注) ◆2009は環境省熱中症予防サイトにおけるWBGT値の1日最大値(名古屋)、他は1日の最大値をプロット
2009年 6/1~9/30(121日間)で
<体育館>
<市内小中学校で測定が行われた日数>
96日
◇WBGT値が31度以上(赤表示)の日数
23日
◇WBGT値が28度~31度(橙表示)の日数
22日
*1日1校1回の測定しかできなかった場合も含む
事例検討(1)
【K中学校】
6/10の4限目(体育)の時間中に走っていた生徒が気
分が悪いと保健室に来室、体温は36.9℃で手足にしび
れ感あり。OS-1を1.2ℓのみ少し落ち着いたが、し
ばらくして病院へ搬送した。
【検 討】
K中学では昼の測定はしていなかったが16:00の測定
ではWBGT値は24.7度であった。しかしS小では
11:00の時点で29.5度を計測している。
6月の早い時期においても急な気温上昇等での暑熱環
境の悪化が考えられる。また、WBGT値はAM10:00
~PM3:00で最大になりやすいことからも継続して測
定、管理することで事故等を防ぐことが望まれる。
事例検討(2)
【K中学校】
7/6の2限目(体育)の時間、外周走り中、気分が悪くな
り保健室に来室、OS-1を200mℓ飲み休んで回復した。
【検 討】
12:00でのWBGT値は29.2度であった。前夜寝たのが1時過
ぎだったとのコメントあり。生徒の体調チェックが必要である。
事例検討(3)
【S小学校】
7/1の記録に“3Fは暑い”の記載あり
【検 討】
11:00にはWBGT値が34.5度、13:00には35.6度を記録して
おり室内であっても厳しかったと考えられる。特に屋上が平坦
で直接暖められる3F等においては教室内であっても注意を払う
9/29
9/27
9/25
9/23
9/21
9/19
9/17
9/15
9/13
9/11
9/9
9/7
9/5
9/3
9/1
8/30
8/28
8/26
8/24
8/22
8/20
8/18
8/16
8/14
8/12
8/10
8/8
8/6
8/4
8/2
7/31
19
7/29
22
7/27
7/25
7/23
7/21
7/19
7/17
7/15
7/13
7/11
7/9
7/7
7/5
7/3
7/1
6/29
6/27
6/25
6/23
6/21
6/19
6/17
6/15
6/13
6/11
6/9
6/7
6/5
6/3
6/1
環境省熱中症予防サイトにおける
名古屋での3年間のWBGT値
(1日最高値)
34
31
28
25
2010
2009
2008
16
13
気温、WBGT値の気象台情報等との相違
熱中症対策のまとめ
①時間・気温・湿度・風速・立地等によって変化することを理解する。
(1日3~4回は測定し、継続すること!)
②予報値等は参考と理解、学校独自の測定管理、判断、対応が必
要である。
③28~31度であっても暑熱環境に慣れていない時(6月~7月)や体
調不良の時は注意をする。
④WBGTは熱中症への意識を高めるのに役立つ。
⑤部活動が活発な中学・高校では特に学校全体で取り組み危険防
止に努める必要がある。
⑥暑いときの持久走、ダッシュは要注意。
⑦湿度が80%以上の時にも要注意!
⑧効果を上げるためにも、指導者のためにも対策が必要で休憩を
頻繁にとったり、水分の摂取(スポーツドリンク、OS-1等)に心がける。
高齢者と脱水症状
生まれた時は約80%、成人になると男
性約60%・女性約55%にまで減少し、
さらに60歳を超えると、約50%まで水
分量が落ちてしまいます。赤ちゃんの肌
がみずみずしいのは、こういう理由があ
る
経口補水液とは
脱水とは、水分だけでなく電解質(NaCl=塩分、K=カリウム)も失われること
です。脱水状態に陥った時、水だけを補給しても電解質を補うことが出来ませ
ん。経口補水液には、数種類の電解質とブドウ糖などがバランス良く含まれ
ています。重要な電解質であるナトリウムイオンは、適度のブドウ糖がある方
がからだに取り込まれやすくなります。そして大切なのは、その比率で経口補
水液の場合、ちょうど良いバランスで作られています。だから吸収に優れてい
るのです。
経口補水液の飲ませ方
感染症について
感染症(予防)法
感染症の予防及び感染症の
患者に対する医療に関する
法律
感染症法と疾病
類
型
一
類
エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、痘そう、南米出
血熱、ペスト、マールブルグ病、ラッサ熱
二
類
急性灰白髄炎(ポリオ)、結核、ジフテリア、重症急性
呼吸器症候群(病原体がSARS)、鳥インフルエンザ
(H5N1)
三
類
コレラ、細菌性赤痢、腸管出血性大腸菌感染症、
腸チフス、パラチフス
類
ウエストナイル熱、E型肝炎、A型肝炎、狂犬病、鳥イ
ンフルエンザ(H5N1以外)、つつが虫病、日本脳炎、
ボツリヌス症、マラリア、レジオネラ症 など42疾患
四
五
類
疾
患
名
届出の区分
全数把握
(直ちに届出)
アメーバ赤痢、ウイルス性肝炎(A・Eを除く)、クロイツ
フェルト・ヤコブ病、後天性免疫不全症候群、破傷風
麻しん、風しん
など16疾患
全数把握
インフルエンザ、咽頭結膜熱、感染性胃腸炎、水痘、
手足口病、伝染性紅斑
など26疾患
定点把握
学校において予防すべき感染症
(学校保健安全法施行規則第18条)
第一種 エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、痘そう、南米
出血熱、ペスト、マールブルグ病、ラッサ熱、急性灰白
髄炎、ジフテリア、重症急性呼吸器症候群、鳥インフ
ルエンザ(H5N1)、新型インフルエンザ等感染症等
第二種 インフルエンザ、百日咳、麻しん、流行性耳下腺炎、
風しん、水痘、咽頭結膜熱、結核
第三種 コレラ、細菌性赤痢、腸管出血性大腸菌感染症、
腸チフス、パラチフス、流行性角結膜炎、急性
出血性結膜炎、その他の感染症
出席停止について
• 学校保健安全法第19条
校長は、感染症にかかっており、かかっ
ている疑いがあり、又はかかるおそれ
のある児童生徒等があるときは、政令
で定めるところにより、出席を停止させ
ることができる。
出席停止の期間
• 学校保健安全法施行令第6条第2項
出席停止の期間は、感染症の種類等に応じて、文部
科学省令で定める基準による。
• 学校保健安全法施行規則第19条
1 第一種の感染症にかかった者については、治癒
するまで。
2 第二種の感染症にかかった者については、定め
られた期間
3 結核及び第三種の感染症にかかった者について
は、病状により、学校医その他の医師において感
染のおそれがないと認められるまで。
臨時休業
• 学校保健安全法第20条
学校の設置者は、感染症の予防上必要が
あるときは、臨時に、学校の全部又は一部
の休業を行うことができる。
保健所との連絡
◆学校保健安全法第18条
学校の設置者は、~中略~ その他政令で定める場合
においては、保健所と連絡するものとする。
◆学校保健安全法施行令第5条
保健所と連絡すべき場合
・出席停止が行われた場合
・学校の休業を行った場合
麻しん(はしか)
麻しん(はしか)1
・原因ウイルス
麻しんウイルス(measles virus)
・感染経路
空気感染、飛沫感染、接触感染
・感染力
非常に強い。
(麻しんの免疫がない集団に1人の発病者がいたとすると、12~14人
の人が感染するといわれている。
※ちなみに、インフルエンザは1~2人
麻しん(はしか)2
・症状
潜伏期は、10~12日。
カタル症状(上気道炎症状、結膜炎症状)
コプリック斑(頬粘膜にできる白い斑点)
特徴的な発疹。
カタル症状が出はじめ、発疹が出るまでの間
(カタル期)が、最も感染力が強い!
72
麻しん(はしか)3
・合併症
全体の30%が合併症を併発する。
多いのが肺炎。脳炎もしばしば。
二
大
死
因
・修飾ましんとは・・・
麻しんに対する免疫は持っているが、不十分で
あるため、ウイルスに感染した場合に、軽症で
非典型的な麻しんを発症。
麻しん(はしか)4
・予防策は?
麻しんは、接触感染、飛沫感染、空気感染のいずれの感
染経路でも感染する。
通常のマスク等での予防は難しい。
ワクチン接種によって麻しんに対する免疫を獲得
しておくことが唯一の予防方法!
麻しん(はしか)5
・予防接種時期(定期)
第1期:1歳児
第2期:小学校入学前1年間
第3期:中学1年生(13歳となる年度内)
第4期:高校3年生(18歳となる年度内)
平成20年4月1日から5年間の時限措置
麻しん(はしか)6
平成22年における麻しん患者発生状況は、全国で457例(愛知県:
32件)、100万人当たり3.6(愛知県:4.3)
世界保健機関(WHO)が定義する麻しん排除の判断基準
1年間の報告数が100万人当たり1未満
平成24年度までの麻しん排除を目的として、厚生労働省は平成
19年に「麻しんに関する特定感染症予防指針」を策定し、予防接
種の勧奨や麻しん発生時の対応強化等について対策を進めてい
る。
麻しん(はしか)7
学校における麻しん対策ガイドライン
1 麻しん発生の予防
・定期予防接種対象者への積極的勧奨
・児童生徒の予防接種の接種状況等の確認
・職員の麻しん対策
2 麻しん発生時の対応
・関係者・関係機関への連絡
・感染拡大防止策(出席停止、学校の閉鎖など)
1名出たらすぐ対応!!
インフルエンザ
インフルエンザ1
新型インフルエンザ(A/H1N1)の取り扱い
・平成21年4月発生
・平成22年3月31日に、最初の流行(いわゆる第一波)は沈静化と発
表
・今シーズン(2010/2011)は、12月半ばに流行入りし、1月末に流
行のピークを迎え、現在はほぼ治まっている。流行した型も、新型イン
フルエンザ(A/H1N1)に加え、A香港型、B型も検出された。
4月1日より
季節性インフルエンザへの移行
「インフルエンザ(H1N1)2009」
インフルエンザ2
季節性インフルエンザは、毎年冬に流行を繰り返し、国民の健康
に対して大きな影響を与えている我が国最大の感染症の一つであ
る。
咳エチケット
・咳、くしゃみがでたら、他の人にうつさないためにマスクを着用す
る。マスクがないときは、ティッシュなどで口と鼻を押さえ、他の人
から顔をそむけて、1m以上離れる。
・鼻汁・痰などを含んだティッシュはすぐにゴミ箱に捨てる。
・咳をしている人にマスクの着用をお願いする。
80
風邪と抗生物質
ウイルスによる風邪には抗生物質は無効!!
ただし、細菌によるものやウイルス感染後の細菌感染に有効
<ウイルス感染後に細菌感染を起こしやすい理由>
風邪等のウイルスに感染すると、感染防御機能を果たしている
上気道の粘膜繊毛の働きが低下して、のどや鼻の粘膜に細菌が
付着しやすくなり細菌感染が増えるため
抗インフルエンザウイルス薬
アマンタジン
リレンザ(予防用・治療用)
タミフルカプセタル75
(A型インフルエンザに有効)
発症後速やかに投与開始
治療:1日1カプセル1~
2回
(A型、B型インフルエンザに有効)
(ノイラミニダーゼ阻害剤)
1回2ブリスター(ザナミビルとして10mg)を、1
日2回、5日間、専用の吸入器を用いて吸入
(A型、B型に有効)
治療:通常1回1カプセル1日2回5日間
注意:発症から48時間以内に服用
抗インフルエンザウイルス剤
・アマンタジン(A型インフルエンザに有効)
発症後速やかに投与開始
治療: 1日1カプセル1~2回
耐性: 出現頻度高い(30~80%)
・タミフルカプセタル75(ノイラミニダーゼ阻害剤 A型、B型に有効)
治療: 通常1回1カプセル 1日2回 5日間
予防: 通常1回1カプセル1日1回 7~10日間
(同居の高齢者やハイリスク疾患患者)
注意:発症から48時間以内に服用
耐性:A香港型(18%)、Aソ連型(16%)
唯一の全身投与可能 抗インフルエンザ薬!
・リレンザ
(ノイラミニダーゼ阻害剤 A型、B型に有効)
治療: 1日2回吸入 5日間
トウシキミの果実(八角)
治療の開始は2日以内が基本!
新しいインフルエンザ治療薬
イナビル
SARSとインフルエンザ
SARSとは(Severe Acute Respiratory Syndrome)日本では「重
症急性呼吸器症候群」と呼ばれる 新しく発見された感染症です。
インフルエンザワクチンは効きません。 主な症状としては、38度
以上の発熱などインフルエンザに似ていますが、 数日たつと急
に、痰が少なく乾いた咳、息切れ、呼吸困難などで、胸部レント
ゲン写真で 肺炎または呼吸窮迫症候群の所見が見られます。
また、頭痛、悪寒戦慄、食欲不振、全身倦怠感、下痢、意識混濁
などの症状がみられることもあります。流行地への旅行、あるい
は発症した人へ接近いたなども目安となります。初期症状がイン
フルエンザと似ているため、混同しないことが必要です。
学校給食法に基づく
学校給食の衛生管理
学校給食法の一部改正
第9条 文部科学大臣は、学校給食の実施に必要な施設及び設備の
整備及び管理、調理の過程における衛生管理その他の学校給食
の適切な衛生管理を図る上で必要な事項について維持されること
が望ましい基準(以下この条において「学校給食衛生管理基準」と
いう。)を定めるものとする。
2 学校給食を実施する義務教育諸学校の設置者は、学校給食衛生
管理基準に照らして適切な衛生管理に努めるものとする。
3 義務教育諸学校の校長又は共同調理場の長は、学校給食衛生管
理基準に照らし、衛生管理上適正を欠く事項があると認めた場合
には、遅滞なく、その改善のために必要な措置を講じ、又は当該措
置を講ずることができないときは、当該義務教育諸学校若しくは共
同調理場の設置者に対し、その旨を申し出るものとする。
86
学校給食衛生管理基準
(文部科学省平成21年4月告示)
○ 学校薬剤師等の協力を得て、定期に検査を行い、その実施記録を
保管すること。
1 給食施設の整備
2 設備の整備及び衛生管理
3 食品の検収・保管等
4 調理過程の衛生管理
5 給食従事者の衛生・健康管理
6 衛生管理体制の確立
1、4、6は、毎学年1回、それ以外は3回定期に実施
学校給食における食中毒発生状況(抜粋)
(年度)
H18
H19
H20
H21
H22
発生件数
6
5
6
1
2
有症者数(人)
ノロウイルス
?
1,964
769
474
297
1,594
5
4
2
1
2
サルモネラ属菌
ヒスタミン
1
3
1
カンピロバクター
病原大腸菌
1
※平成22年度のデータは平成23年3月24日現在の速報値
平成22年度学校給食の食中毒事例
番号
都道府県
原因菌等
発生月日
有症者等
発生原因
備考
1
北海道
サルモネラ
(SE)
2月9日
1,375名
ブロッコリー
サラダ
共同調理場
2
群馬県
サルモネラ
(SE)
2月25日
219名
もやしの
ナムル
共同調理場
全国の食中毒発生状況(H22)
原 因 物 質
件数
399
患者数
13,904
362
105
74
2,105
337
2,488
細菌-腸炎ビブリオ
自然毒-動物性自然毒
細菌-ぶどう球菌
細菌-腸管出血性大腸菌(VT産生)
36
34
33
27
579
53
836
358
細菌-ウェルシュ菌
細菌-セレウス菌
24
15
1,151
155
?
ウイルス-ノロウイルス
細菌-カンピロバクター・ジェジュニ/コリ
?
自然毒-植物性自然毒
細菌-サルモネラ属菌
※厚生労働省HPより(件数の多い上位10種類)
愛知県における食中毒発生状況
(発生件数・患者数の推移)
60
件数
50
2393
2048
2000
29
1568
30
44
患者数
45
40
件数
44
1500
1023
20
2500
1000
590
10
500
0
0
18年
19年
20年
21年
22年
平成22年12月31日現在
患者数
50
3000
愛知県における食中毒発生状況
(平成22年、病因物質別)
件数
1
1
ノロウイルス
4
1
2
2
11
20
2
1
患者数
98
腸管出血性大腸菌
10
1
1
495
サルモネラ属菌
カンピロバクター
植物性自然毒
その他の病原大腸菌
655
17
化学物質
9
3
124
その他のウイルス
セレウス菌
腸炎ビブリオ
3
6
動物性自然毒
不明
1件あたりの患者数
538
赤痢菌
48
37
2
ウイルス →104.5人
細菌
→ 33.0人
92
ノロウイルス対策について
平成17年1月24日付け16教健第538号通知
「学校における感染性胃腸炎の発生・まん延防止策の徹底について」
ノロウイルスに関するQ&A
(厚生労働省:食中毒関連情報)
ノロウイルスの失活化
・85℃、1分間以上の加熱
吐物(ノロウイルス)の処理
・次亜塩素酸ナトリウム200ppmで床等を拭く
・吐物・便等を処理する場合は1000ppm
ノロウイルスに対する消毒剤
学校におけるにろウイルス対策の消毒剤とし
ては、次亜塩素酸ナトリウムを使用する方法
を標準法として、これを採用・利用できる体制
の確立がまず望まれる。
その上でどうしても次亜塩素酸ナトリウムが使用できない等
の理由がある場合、代替の方法を学校医・学校薬剤師の指
導助言を参考に教育委員会等と相談の上、判断する。
次亜塩素酸ナトリウム以外の消毒剤はネコカリシウイルスなどを用いた不
活化試験で効果があるとされたものを選定すること
<使用濃度については下表の通り>
塩 素 濃 度
0.02%
(200 ppm)
使
用
用
途
日常の清掃時
調理台や調理器具・床・ドアノブ・便座・おもちゃ等の消毒
0.1%
(1000 ppm)
嘔吐物や排泄物で高濃度に汚染された場所や物
※金属製器材には用いない。
<参考>
市販の塩素系漂白剤とペットボトルを利用して作る場合
(誤飲防止のための表示は確実にすること!!できれば飲用ボトルの利用は避けることが望ましい)
①塩素濃度 0.02%の消毒薬を作る
塩素剤の濃度
1%
5~6%
消毒薬の量
(ミルトン等)
(ハイター、ピューラックス等)
全量2Lの時
40ml(キャップ8杯)
8ml(キャップ 1.5 杯)
全量500mlの時
10ml(キャップ2杯)
2ml(キャップ約半分)
②塩素濃度 0.1%の消毒薬を作る
塩素剤の濃度
1%
5~6%
消毒薬の量
(ミルトン等)
(ハイター、ピューラックス等)
全量2Lの時
200ml
40ml(キャップ8杯)
全量500mlの時
50ml(キャップ10杯)
10ml(キャップ2杯)
※消毒薬の調整は用事調整に心がける。作り置きはやめましょう!!
ウィルス性急性胃腸炎の原因には、ノロウィルス、アデノウィルスなどが知られてお
り、発生数が多く、有名になったのはノロウィルスですが、重症になりやすいのは、ロ
タウィルスです。 一般に、10月~2月頃はノロウィルスが流行し、1月頃からロタウィ
ルスによる胃腸炎が増加、5月頃まで続く。
ウィルスは、ノロウィルスと同様、便や嘔吐物に大量に含まれており、それに触れた
り、蒸気を吸って感染する。また、空気感染も起こる。成人も感染し、家族全員が嘔
吐、下痢を生じることも珍しくありませんが重症化するのは、生後6カ月~2歳までの
子どもです。
潜伏期間は約2日間で、突然、吐き気、嘔吐を生じ、その後、発熱、腹痛、下痢も生
ずる。その便は、時に米のとぎ汁のような白色の水様便になることもあり
合併症が多いことでも有名です。 脳炎・脳症、繰り返すけいれん発作、消化管出血、
重症の脱水、細菌感染の合併などです。
脱水を予防するには、点滴治療も有効ですが、少量ずつ数分~数十分毎に水分を
摂らせる事が重要で、経口補液剤(アクアライトORS,OS-1等)が望ましいといえ
ます。
なお、アルコール消毒でも、感染を防ぐことができませんので、徹底した手洗い、マ
スク着用が必要です
腸管出血性大腸菌
O-157・O-111
少ない菌量でも感染が起こるので、院内感染等生じやすい(3類感染症)
特 徴
ベロ毒素を産生する大腸菌
なぜ危険
出血性腸炎、溶血性尿毒症症候群の原因になる
なぜ感染
汚染した食品の経口摂取で感染
対 策
手洗い、糞便汚染のある箇所のアルコール・
塩化ベンザルコニウム消毒
加熱不足の肉などが原因。
殺菌されてない井戸水や湧き水なども菌を持っている動物のフンに
汚染されている可能性もある。
また、生野菜が原因になることもあるし、生の肉に使った包丁で切
った調理済みの食品も原因となる。
手指消毒についての注意事項
ウイルスに効くのは→エタノール(消毒用)
粘膜へ
の使用
低 塩化ベンザルコニウム
○
本来は非生体用であるが粘膜に
水 塩化ベンゼトニウム
使われることもある
○
準
グルコン酸クロルヘキシジン 粘膜適用禁忌、長時間効果を示す ×
消
△
毒 塩酸アルキルジアミノエチルグリシン 殺菌力は比較的弱いが多くの微
△
薬 塩酸アルキルポリアミノエチルグリシン 生物に有効
エタノール
×
強力な殺菌力、手指や器具など
中 イソプロパノール
オールマイティーだが侵襲が強い ×
水 イソプロパノール+エタノール 殺菌力もあり安価、侵襲が強い
×
準
クロルヘキシジン+エタノール 手指限定での速乾性擦り込み式
×
消
消毒薬として用いる
×
毒 塩化ベンザルコニウム+エタノール
×
殺菌力が強く幅広い種類に効果
薬 ヨードチンキ
的だが着色してしまう
ポピドンヨード
○
分類
成分
特長
細菌
△
△
△
△
△
○
○
○
○
○
○
○
病原性微生物
真菌 ウイルス
△
×
△
×
△
×
△
×
△
×
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
商品名
オスバン液、ザルコニン液
ハイアミン
ヒビテン液
テゴー51
消毒用エタノール
70%イソプロパノール
消毒用エタプラス
ヒビソフト、ヒビテンアルコール
ウエルパス、リナパス
イソジンスクラブ、ネオヨジンスクラブ(洗浄剤入)
○:適している △:状況など、場合により適している ×:適していない
おすすめは「速乾性手指消毒薬」、注ぎ足しもOK!
※アルコール過敏症や目に見える汚れがある人の場合は、流水と石けんによる
手洗いでも十分。ただし、使用水の塩素濃度も確かめてね!!
感染症対策??
2008年、強毒性H5N1型鳥インフルエンザの人型変異と
それに起因する世界的大流行(パンデミック)への懸念
から、空間消毒薬として二酸化塩素ガスが注目され、日
本の経済報道番組でも紹介された。
しかし、二酸化塩素の安全性は経口摂取では確認されて
いるものの、空気中の二酸化塩素濃度に関する基準は米
国産業衛生専門家会議が設定した作業環境に関する基準
があるだけで日本国内にはなく、長期間低濃度での暴露
に係る安全性の検証に至っては十分なされているとはい
えない状態である。
また、独立行政法人国民生活センターが据置芳香剤型の空間除菌をうたった商品に対し
て行った調査では、二酸化塩素を有効成分とうたっているにも関わらず放出が皆無であ
る製品の存在や臭気が原因とみられる体調不良者の発生、自社での有効性・安全性確
認がなされていない製品がほとんどである実態がみられるなど、今後の研究・改善が求
められる。なお、二酸化塩素がウイルス等を死滅させる事実があっても、日本においてウ
イルス感染を予防できる旨を商品の効果として表示するには厚生労働大臣による製造販
売承認が必要であるが、現状としては遵守されているとは言い難く、不適表示・広告は多
い。
Wikipedia:ウィキペディア
その他
創傷処置について
モイストヒーリング(湿潤療法)
「キズは早く乾かして、かさぶたをつくって治す」。この考え方(ドライヒー
リング)に基づいて、長年にわたり治療が行われてきました。しかし1962
年に「キズは乾かすよりも、ぴったり覆って体液(滲出液)を保ったほうが
早く治る」(モイストヒーリング)という研究結果が発表されると、キズケア
の新しい方法として湿潤療法が取り入れられました。現在、専門の医療
機関ではキズややけど、床ずれの治療に取り入れられています。
注意!
学校においての応急処置について、モイ
ストヒーリングを推奨しているわけでは
ないことに留意する。
1.家庭において継続して正しい
管理できるか
2.管理された水道水等(清潔な水)
が担保できるか
など課題は多い。
外用薬の事故等について
アンモニア水
アンモニア水は、以前、アリやムカデの毒液のような強酸性の酸の中和や、
タンパク成分を分解することを目的に用いていましたが、皮膚の中に入っ
た毒液を中和する効果はほとんど期待できない上に、塗ったために皮膚炎
を起こすことがあるとされ、虫刺されには薦められないことになった。
虫刺されに良いのは、まず冷水でよく洗い、冷やすことで、蜂は、刺され
たところに針が残ることがあります。ガムテープなどで、できるだけ抜く
前処置も大切です。虫の毒素に対するアレルギー反応には、抗ヒスタミン
剤が入った軟膏を塗ることをお勧めします。
キンカン
<特長>
有効成分中に含まれているアンモニア水が、そのアルカリ性で酸を中和するとともに、皮膚へ
すばやく浸透して、局所の熱を大量に奪い取り、ほかの成分との相乗作用と相まって、キンカ
ン独特のすぐれた鎮痒・消炎・鎮痛効果をあらわす
<効能>
かゆみ、虫さされ、肩こり、腰痛、打撲、捻挫
ホウ酸
<用法>
1日数回、適量を患部に塗布
<成分>100ml中 アンモニア水-21.3ml l-メントール-1.97g d-カンフル-2.41g等
薬効の再評価により2%液だけが、眼科に限ってのみ認められている。
外用で使っていた、殺菌・消毒効果は削除されています。
熱性けいれん
通常は発症が5分以下で発作の形に左右差が無く、全身の強直・間
代痙攣で意識の回復が良いもので6ヶ月~6歳頃に多い。
基本は予防で、発熱(37.5-38.0度)が見られたら痙攣予防坐薬ダ
イアップ(成分名:ジアゼパム)を投与する。
解熱剤は入れても入れなくても痙攣の発症率に影響しない。
アンビバ座薬はインフルエンザの熱を下
げるときにも使われる解熱剤で、抗けい
れん剤のダイアップ坐薬とは使用する目
的が違って、38.5度以上の熱が出て、子
供がぐったりしているときに使う。
併用する場合には、薬の効果を弱めな
いために、ダイアップ坐薬を使用して、
30分以上あけてからアンビバ坐薬を使う。
「熱性けいれんの指導ガイドライン」で、発熱時のダイアップ
坐薬の予防投与は
1.15~20分以上遷延する発作があった場合
2.短時間に発作が頻発する場合
3.要注意因子(てんかん因子、熱性痙攣因子)が2項
目以上ある場合で過去に2回以上発作を経験して
いる場合
に適応とされている
坐薬は胃腸障害を起こさず、嘔吐などによる効果減少がない優れた薬ですが、
注意!
アセトアミノフェンの坐薬は、油脂性基材(ハード
フィット)を添加しているため、直腸挿入後にその基
剤が溶けるのに時間がかかるため、効果発現時間
が遅くなるため経口のほうが早く吸収されます。
ただし、すべての坐薬にあてはまるものではありません。
てんかん
養護学校には坐薬を使うなどの医療行為が必要な子
どもが多くいます。基本的に教職員は対応せず保護者
と学校長と主治医などで話し合い、学校看護師が担当
する例が多いようです。あらかじめ親や主治医と対応
策を検討し、マニュアルはつくっておくとよいでしょ
う。
坐薬挿入は家庭で日常的に行われている安全な行為で
すので、教師・施設職員がそれらの医療行為を行うこ
とができるように、日本てんかん協会は法制化を要望
したところ、平成14年に文部科学省から「緊急の場合
は仕方ないでしょう」との回答を得ています。
フッ化物洗口
市販の薬品があることか
ら、試薬(フッ化水素)の
使用は?
おわり
ご静聴ありがとうございました。