史学講義1

史学講義1
第4回 10月11日
志内 一興 SHIUTI,Kazuoki
ローマ法概論①
古代世界に対する一般的なイメージとし
て、ギリシアといえば「文化」であり、ローマ
といえば「建築・法といった実用品」というも
のがある。そして高校までの歴史の授業で
扱われるローマ法の具体的内容とは次の
ようなものである。
高校までで扱われるローマ法
前450頃 十二表法・・・初の成文法
前367 リキニウス・セクスティウス法
・・・執政官の一人は平民より選出する
前287 ホルテンシウス法
・・・平民会にも立法権を付与
後212 アントニヌス勅令
・・・帝国の全自由民に市民権を付与
後313 ミラノ勅令
・・・キリスト教を公認
ローマ法概論②
前記したいくつかの法は、ではどのような
位置づけでどうやって定められたものだっ
たのだろうか?
次に具体的なローマ法の体系について
見ていきたい。
130頃ガイウス
ローマ人の法
・元老院決議
・法(平民会議決)
・布告
・勅令
3C ウルピアヌス
勅法
・書簡
・陳情
・布告
・判決

陳情書⇒(回答)スグスクリプティオ
AD3C頃までは体系化、整理なし
①ディオクレティアヌス帝治世
291 作業者:グレゴリウス
Codex Gregorianus
295 作業者:ヘルモゲニアヌス
Codex Hermogenianus
②438 テオドシウス2世
「テオドシウス法典」
③527~565 ユスティニアヌス帝
「ユスティニアヌス法典」
(=「ローマ法大全」
※11C~西欧で再評価)
i.Codex (Iustinianus) ローマ法 条文集成
ii.Digesta ローマ法学者学説集
iii.Instituto 法学者養成のための教科書
(iv.Novellae 法典作業後の帝の命令)
ローマ法の条文
⇒Codex Insutinianus+文学/碑文
元老院
民会
布告
(勅令)