専門図書館と大学図書館との 相互協力 ー薬学図書館協議会の活動を通し てー Japan Pharmaceutical Library Association 神戸薬科大学図書館 木口 敏子 0utline 日本薬学図書館協議会の特色 日本薬学図書館協議会の概要 日本薬学図書館協議会の活動 日本薬学会年会シンポジウム企画 JPLA電子ジャーナル・コンソーシアム 日本薬学図書館協議会の課題 日本薬学図書館協議会の特色 全国の薬学系大学、製薬企業、研究所の 図書館(室)が加盟・大学教官の参加 文献複写の相互利用(大学と製薬企業間) 日本薬学会年会におけるシンポジウムの開催 電子ジャーナルコンソーシアム 情報交換・ヒューマンネットワーク形成の場 日本薬学図書館協議会の概要(1) 設 立 1955年(昭和30年) 図書館・文献に対する情熱と理解を持った教 官の大学当局への働きかけ 日本医学図書館協会を模範(相互貸借制度) 目 的 薬学図書館事業の振興を図り、 薬学教育および研究に寄与すること 日本薬学図書館協議会の概要(2) 組 織 会 長(永井恒司星薬科大学学長) 理事会 (理事) 評議員会(評議員) 監 事 地区連絡委員 (六ブロック) 委員会 (六委員会) 事務局:(財)日本学会事務センター 日本薬学図書館協議会の概要(3) 組 織 ー 委員会 機関誌「薬学図書館」編集委員会 日本薬学会年会「薬学図書館協議会」部会 企画・運営委員会 広報委員会 雑誌問題検討委員会 教育・研究委員会 要覧編集委員会 日本薬学図書館協議会の概要(4) 会員の種類と参加館数(2003年4月現在) A会員- 全国の薬学系大学図書館(43館) B会員- 全国の製薬企業や関連図書館(44 館) C会員- コンソーシアム参加図書館(約10館) 個人会員 賛助会員 名誉会員 日本薬学図書館協議会の活動(1) 日本薬学会年会部会企画・運営 1958年(昭和33年):薬学文献部会 1968年(昭和43年):文献情報管理部会 1991年(平成 3年):薬学図書館協議会部会 1999年(平成11年):年会シンポジウム (公募制) 図書館員・情報担当者・技術者・薬学教官が一同に 会して、薬学情報に関し意見交換ができる唯一の場 日本薬学会年会部会企画・運営委員会 大学図書館(薬学2名 医学1名) 企業図書室6名 薬学教官2名 病院図書室1名で構成 年会シンポジウムテーマ 2000年:薬学情報の今 2001年:21世紀の薬学情報 -情報公開時代の幕開け- 2002年:社会に開かれた医薬品情報 2004年:国際競争に負けない薬学研究を創造する ために -情報化時代の研究支援活動のありかた- 日本薬学図書館協議会の活動(2) 文献複写の相互利用 1961年(昭和36年) 『全国薬学図書館所蔵学術雑誌総合目録』 刊行 1974年(昭和49年) 『薬学図書館雑誌総合目録1974年版』刊行 2000年(平成12年) 『薬学図書館雑誌総合目録』刊行中止 相互利用文献複写依頼・受付 加盟館間 その他 件 2000 1800 1600 1400 1200 1000 800 600 400 200 0 依 頼 2001 B会員 1996 2001 A会員 1996 2001 付 神薬大 1996 受 2001 B会員 1996 2001 1996 2001 1996 A会員 年度 神薬大 日本薬学図書館協議会の活動(3) 電子ジャーナル・コンソーシアム (JPLA 電子ジャーナル・コンソーシアム) 背 景 ① ② ③ ④ 逼迫した図書館予算 冊子体雑誌価格の高騰 電子ジャーナルの普及と導入の要望 日本医学図書館協会の電子ジャーナル・ コンソーシアムの成功 JPLA 電子ジャーナル・コンソーシアム 雑誌問題検討委員会 2001年3月発足 Elsevier Science社の円価格問題への対応 電子ジャーナル・コンソーシアム契約形成 2002年度にはじめての提案 大学図書館2名 企業図書室2名で構成 JPLA 電子ジャーナル・コンソーシアム 特 徴 大学向けと企業向けの提案 日本医学図書館協会と共同歩調 各館の事情に応じ任意参加 薬学系大学、企業以外からの参加可能 (C会員:コンソーシアム会員) 欧米のコンソーシアムとは異なる形態 JPLA 電子ジャーナル・コンソーシアム 2003年度コンソーシアム提案出版社 1 American Chemical Society 10 Nature 2 Annual Review, Inc 11 ProQuest 3 Blackwell 12 Rockefeller University Press 4 British Medical Journal 13 Science 5 Cambridge University Press 14 ScienceDirect 6 EBSCO 15 S. Karger 7 John Wiley E.A.L. 16 Springer-LINK 8 LWW-OVID 17 Thieme 9 Marcel Dekker JPLA 電子ジャーナル・コンソーシアム 2003年度コンソーシアム参加機関数例 コンソーシアム名 American Chemical Society Blackwell British Medical Journal Nature Rockefeller University Science Springer-LINK Thieme A会員 B会員 C会員 医図協 14 12 4 2 8 25 1 4 9 4 1 3 1 5 10 7 8 9 1 1 1 9 JPLA 電子ジャーナル・コンソーシアム 2004年度コンソーシアム新規提案 1 ADIS@Ovid Collection 2 Blackwell(企業) 7 ISI JCR on the web John Wiley & Sons E.A.L(企 8 業) CHEMnetBASE/Chapman & 3 Hall/CRC LWW(Lippincott Williams 9 and Willkins) /OvidFixed 50 The Combined Chemical 4 Dictionary Chapman & Hall Dialogオンライン 5 情報検索サービス 6 Embase.com 10 Oxford University Press RefWorks 11 (文献管理データベース) 12 USP-NF コンソーシアム提案例(1) 対象機関: 日本医学図書館協会・日本薬学図書館協議会加 盟機関、もしくは両会のいずれかに参加を了承された機関。 提供タイトル: コア24タイトル。コアに含まれない新刊タイトル についても、当該タイトルの冊子体購読機関であれば、併せ てアクセスが可能。 価格体系: 前年度購読価格総額を新年度価格に置き換え、 その15%を電子ジャーナル料金として上乗せ。(一誌も購読し ていない場合は、約¥450,000の支払いが必要) マルチサイト・アクセス: 追加料金なし。 参加条件: 機関内の前年度購読冊子体及び電子ジャーナル 全ての更新が必要。 コンソーシアム提案例(2) 対象機関:日本医学図書館協会様および日本薬学図書館協議会 様の会員である大学様だけに限らせていただきます。 提案内容 1)コンプリート・コレクション 対象雑誌:2004年購読雑誌タイトル 参加条件:2003年購読規模の維持 対象機関:大学のみ 特別価格:2004年購読価格に対して通常12.5%を7.5% バックファイル年数:契約年とその直近の4年分から提供され、 契約更新ごとに累積(既に契約されている場合は 契約年に応じる) アクセス保証:購読タイトル契約終了後もサイエンス・ダイレクト 契約の継続中はバックファイルにアクセス可能 JPLA 電子ジャーナル・コンソーシアム 課 題 電子ジャーナルを中心とした価格設定の推進 交渉力の強化・参加館数の増加により、有利な 利用条件の確保 JPLA向けのビジネスモデルの形成 日本の現状を理解 大学と製薬企業と同一条件の提案書 日本薬学図書館協議会の活動(4) 研究集会(教育・研究委員会) 各地区の持ち回り、毎年開催 講演・事例発表・グループ討議 2003年8月28日~29日(共立薬科大学) 参加者:A会員 28名 B会員 34名 メーリングリスト(広報委員会) 情報交換 → 製薬企業図書室の反応が早い 図書の紹介・雑誌寄贈の連絡 日本薬学図書館協議会の課題 相互協力活動の弱体化 各種委員会の引受け手がいない 財政基盤の強化 製薬企業の統廃合・吸収合併による脱会 国立大学薬学部の改組による脱会 新たなネットワークの編成が必要 神戸薬科大学図書館学外者の利用 学外者利用資格 本学卒業生 同窓会員 図書の寄贈者 相互利用の依頼状を所持する者 医薬関係者・本学職員の紹介する者 近隣に居住するもの 相互利用協定 甲南大学図書館
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