TCP/IP基礎知識 4402017 4402033 4401481 4401025 小畠 大樹 高野 蓉功 早田有規子 押田知己 1 2.1 TCP/IP登場の背景と その歴史 2 TCP/IPとは • インターネットやイントラネットで標準的に使 われているプロトコル • UNIXに標準で実装されたため急速に普及し、 現在世界で最も普及している • OSI参照モデルではIPが第3層、TCPが第4 層にあたり、HTTPやFTPなどの基盤となるプ ロトコルである 3 TCP/IPの誕生の歴史 1960年代後半 DoDによる通信技術に 関する研究の開始 パケット交換技術・パ ケット通信が注目される ようになる 1969年 ARPANETの誕生 パケットによるデータ通 信手段が実用に耐えら れることが証明された 1975年 TCP/IPの誕生 4 TCP/IPの普及の歴史(1) 1982年 TCP/IPの仕様決定 SunMicrosystems社が TCP/IPを実装した製品 を一般ユーザ向けに提 供し始めた 1983年 ARPNETの正式手順が TCP/IPに決定 1990年ごろ LAN,WANを問わず TCP/IPが使われる方向 に発展 5 TCP/IPの普及の歴史(2) 企業や一般的な家庭で もパソコン通信の需要が 高まる 1995年ごろ TCP/IPがデファクトス タンダードとしての 通信プロトコルとなる 6 TCP/IPの普及の要因 ■より使いやすく汎用度の高さを目指して考え られたものであること ■インターネットが普及したこと コンピュータネットワークの主流プロトコル といえるTCP/IPも、UNIXと密接な関係を 持って発達し普及してきました 7 A B 中心に障害が発生すると 多くの通信に支障がでる 図.障害に弱いネットワーク 8 A B いくつかのサイトに障害が発生 しても、迂回路を通ってパケット を配送できる 図.障害に強いパケットネットワーク 9 2.2 TCP/IPの標準化 10 TCP/IPという語は何を指す?? ・TCPとIPという2つのプロトコル? ・多くの場合は、IPで通信をする時 に必要となる多くのプロトコル群の 総称として使われる。 11 TCP/IP標準化の精神 特徴 • オープン • 標準化するプロトコルが実際に使え るプロトコルであるかどうか重視す る 12 オープン • TCP/IPのプロトコルは、IETFでの議 論(通常電子メールのメーリングリス ト)を通して決められ、このIETFには 誰でも参加することができる。 13 標準化するプロトコルが実際に使 えるプロトコル • プロトコルの仕様を決めることを重 視するのではなく、互いに通信で きる技術を追い求めてきた ・実用性が高いプロトコル 14 TCP/IPの仕様書RFC ・ 標準化しようとするプロトコルは、RFCと 呼ばれるドキュメントになり、インターネット で公開される。 • RFCになったドキュメントには番号が付け られる。 • 一度RFCになると内容を改訂できないので、 拡張する場合は新しい番号が付けられる。 • 変更する場合も新しいRFCが発行され、 古いRFCが無効になる。 15 STD や FYI • STDやFYIでは、どの番号がどのプ ロトコルの仕様を示すかが決められ ていて、同じプロトコルならば仕様が 更新されても番号は変化しない。 16 TCP/IPプロトコルの標準化の流れ • プロトコルの標準化作業は、IETF での議論を通して行われる。 • IETFでは年三回のミーティングが 行われるが、通常はメーリングリ ストによる電子メールで議論が行 われる。 17 18 特徴 TCP/IPの標準化は、標準を決め てから普及させようとするほかの標 準化団体と違い、標準になったとき にはすでに普及が終わっている 19 2.2.5 RFCの入手方法 • インターネットを利用して入手する • RFCのオリジナルは次のURLから配布されて いる。(注:英語) ftp://ftp.isi.edu/in-notes/ 20 2.3 インターネットの基礎知識 21 単語「インターネット」の意味 語源 複数のネットワークを結んでひとつのネット ワークにすること 22 その他の意味 ・2つのイーサネットセグメントをルーターで 接続するという単純なネットワーク間接続 ・企業内の部署間のネットワークや、社内 ネッ トワークを企業間で接続して、互いに 通信 できるように接続したもの ・地域ネットワーク間の接続、世界的規模の ネットワーク間の接続 23 英語において 英語で綴ると「internet」 しかし今日、先の意味で「インターネット (internet)」を用いることはあまりない 先の意味ならば「インターネットワーキング (internet working)」 24 現代の「インターネット」の意味 ARPAnet(ARPANET)から発展し、全世界を 接続するコンピュータネットワークを指す 25 補足: ARPAnet 1969年に米国防総省の高等研究計画局 (ARPA)が導入したコンピュータネットワーク 各地に分散したUNIXコンピュータ同士を TCP/IPで相互接続するという形態は、現在の インターネットの原型になったといわれている 核攻撃を受けても全体が停止することのな い分散型コンピュータシステム 26 「インターネット」は固有名詞 現代の意味における「インターネット」 =「Internet」、「The Internet」 ※ I を大文字にする 27 最近の意味 『全世界が接続され、世界中の人が誰でも 参加できる、巨大なたったひとつの公共コン ピュータネットワーク』 というニュアンスが強くなってきた 28 インターネットの構造 地域 地域 組織 組織 組織 組織 世界 29 ミクロ構造 (1) プラモデル理論(ロボットバージョン) ①未着の細かなパーツ ネットワークの構成要素 (バックボーン+スタブ) ②部分的にくっつける NOC【ノック】 30 ミクロ構造 (2) ③大きな塊に分ける ISP、地域ネットワーク ④組み立て IXでつなぐ 31 マクロ構造 インターネットとは 異なる組織がIXによって相互に接続された巨 大なネットワーク 32 インターネットとTCP/IPの関係 「インターネットのプロトコル」 といえば 「TCP/IP」 ※逆もしかり 33 復習: プロトコル ネットワークを介してコンピュータ同士が通 信を行なう上で、相互に決められた約束事の 集合 例) 意思疎通における言語の種類 34 復習: TCP/IP インターネットで標準的に使われるプロトコ ル。 米国防総省が核攻撃で部分的に破壊され ても全体が停止することのないコンピュータ ネットワークを開発する過程で誕生。 35 2.4 TCP/IPプロトコル階層 モデル 36 TCP/IPとOSI参照モデル 37 ハードウェア(物理層) TCP/IP階層モデルの最下位層 物理的にデータを転送するハードウェア 例) イーサネットなどのデータリンク 38 2.5 TCP/IP階層モデルと 通信例 39 パケット交換のイメージ パケットヘッダ データ パケット データ データをパケット単位に分割し送受信する 40 パケットヘッダに含まれる情報 • 各ヘッダには最低2種類の情報が含まれる 宛先と送信元のアドレス 上位層のプロトコルの情報 • 下位層から見れば上位層から受け取るもの は、全て単なる一つのデータとして認識され る(カプセル化) 41 パケット送受信の流れ アプリケーション層 アプリケーション層 トランスポート層 トランスポート層 インターネット層 インターネット層 データリンク層 データリンク層 物理層 物理層 送信側 受信側 42 パケットの送信処理① ・アプリケーションの処理 プログラム起動 データの入力 メールアドレス、URL等の入力 データの符号化 TCPへコネクションの確立指示 データの入力、送信指示 データ トランスポート層 43 パケットの送信処理② ・TCPモジュールの処理 アプリケーション層 TCPヘッダの付加 • • • • 宛先ポート番号 送信元ポート番号 シーケンス番号 チェックサム データ TCP ヘッダ コネクションの確立 コネクションの切断 インターネット層 44 パケットの送信処理③ ・IPモジュールの処理 トランスポート層 IPヘッダの付加 • • • 宛先IPアドレス 送信元IPアドレス プロトコルタイプ 通信先の機器の決定 (MACアドレス) データ TCP IP ヘッダヘッダ データリンク層 45 パケットの送信処理④ ・ネットワークインタフェース の処理 インターネット層 イーサネットヘッダの付加 • • • 宛先MACアドレス 送信元MACアドレス イーサネットタイプ イーサネット データ TCP IP ヘッダ ヘッダヘッダ イーサネットトレイラの付加 FCS (Frame Check Sequence) 物理層へ 46 パケットの受信処理 データ アプリケーション層 データ TCP トランスポート層 データ TCP IP インターネット層 ヘッダ ヘッダヘッダ イーサネット TCP IP データ ヘッダヘッダ ヘッダ 順次ヘッダが解析され上の層へ引き 渡されてゆく データリンク層 物理層 受信側 47 まとめ ・パケットはデータとヘッダから構成される ・ヘッダにおいて各層ごとのプロトコルを明確に することによって、確実な通信を行うことがで きる。 48
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