株価予測システムの作成とその 有効性の検証 H208007 伊奈 敬哉 H208057 都築 諒 動機 • 株価予測システムを自分たちで作成してみた かった • ゼミで学んだデータマイニングの知識を活用 したかった 研究目的 • 株価予測システムの作成 ・株を買う為の一つの目安になる ・実用的である • 自分たちが、株についての知識を得る 株価予測システムの概要 • ニューラルネットワークで株価予測を行う。 予測は、5日後の株価が3%上がるかどうか を判断する • テクニカル分析を用いると精度が高い予測が できると考えたので用いた テクニカル分析 • トレンド系テクニカル分析 株価の上昇や下降の傾向を表す • オシレーター系テクニカル分析 株が売られすぎ、買われすぎかを表す トレンド系テクニカル分析 本研究で用いた指標: ・一目均衡表 ある時間幅における株価の高値と安値の目 安を示す ・移動平均線 株価の平均的な動きを示す オシレーター系テクニカル分析 • 本研究で用いたもの: RSI(Relative Strength index) 過去の株価の値動き幅に対して相対的な上 昇下降の割合を示す ニューラルネットワーク 本研究で用いたツール プログラミング言語:R 使用したライブラリ:nnet 入 力 デ | タ 出 力 デ | タ 入力層 出力層 中間層 ニューラルネットワーク 基本形 入力層・・・始値、終値、出来高、日経平均株価の始値、 終値 (予測変数は計5個) 出力層・・・3%「上がる」か否か(基準変数は1個) この基本形にテクニカル指標を予測変数に 加えたものも考える RSIを加えると予測変数は6個 一目均衡表あるいは移動平均線を加えれば予測変 数は7個 RSIと一目均衡表あるいは移動平均線を加えれば予 測変数は8個 システムの流れ 検証 以下のデータを用いて株価予測のシステムの検 証を行う • 学習用データ:2010年9月28日~2011年9月28 日(246日分) • 検証用データ:2011年10月28日~2011年12月 12日(30日分) 対象企業:トヨタ自動車、日産自動車、JR東海 トヨタ自動車を中心に同業と異業で予測し、どち らとも正確に予測できるかを確かめるため ベースライン 学習データと検証データにおいて「5日後に 3%以上株価が上がった」日数 学習データ 検証データ (246日分) (30日分) トヨタ自動車 37日(15%) 8日(27%) 日産自動車 53日(22%) 5日(17%) JR東海 34日(14%) 7日(23%) 検証結果(ニューラルネットワーク) トレンド系 オシレーター系 トレンド系& オシレーター系 テクニ カル分 析なし 一目均 衡表 移動平 均線 RSI 一目均 衡表& RSI 移動平 均線& RSI 会社別 合計 トヨタ 73% 63% 73% 63% 63% 73% 68% 日産 83% 80% 83% 83% 77% 87% 82% JR東海 70% 77% 73% 77% 80% 73% 75% テクニカ 75% ル指標 別合計 73% 76% 74% 73% 78% 予測値と実際の株価の動きの一致率 サポートベークターマシーン • ニューラルネットよりも分類に優れているとい うサポートベクターマシーンを用い、株価予測 を行う • ニューラルネットワークと比較する • 予測変数、学習データ、検証データはすべて ニューラルネットワークと同じ 検証結果(サポートベクターマシーン) トレンド系 オシレーター系 トレンド系& オシレーター系 テクニ カル分 析なし 一目均 衡表 移動平 均線 RSI 一目均 衡表& RSI 移動平 均線& RSI 会社別 合計 トヨタ 63% 40% 57% 30% 27% 47% 44% 日産 53% 50% 57% 47% 53% 60% 53% JR東海 76% 63% 70% 67% 77% 70% 70% テクニカ 64% ル指標 別合計 51% 61% 48% 52% 59% 予測値と実際の株価の動きの一致率 考察(ニューラルネットワーク) • テクニカル分析の有無があまり関係ないのは 株価予測に重要なテクニカル分析を入力でき ていないからと考えられる • 一目均衡表とRSIを組み合わせたニューラル ネットワークがJR東海だけ優れているのは、 動きが激しい変動に強いことがわかる • また、移動平均線とRSIを組み合わせたニュー ラルネットワークは穏やかな変動に強いこと がわかる 考察(サポートベクターマシーン) • テクニカル分析なしの予測がよかったのは、 本研究で用いたテクニカル分析は株価予測 に有効な予測変数ではなかったと考えられる • テクニカル分析を使用した中で、移動平均線 が比較的良かったのは過去の動きをシンプ ルに分析するので株価を予測するのに適し ていると考えられる 考察 • ニューラルネットワークがサポートベクターマ シーンより精度が高いのは、上がると予測す る回数が少なかったからと考えられる • しかし、ニューラルネットワークもベースライン を超える結果が少なく、実用的ではない • 株価予測の本質を捉えられず、予測変数に 有効な変数を与えられなかった。 展望 • 株価予測に有効な予測変数を考える必要があ る • 3%以上の上昇だけではなく、3%以上下降する ことの予測ができれば、実用的だろう • いろいろなテクニカル分析による指標をいろいろ 試して、有効な指標だけを予測変数とする株価 予測システムをつくる、ということも考えるべきで あった コメント、質問お願いします。 一目均衡表 一目均衡表 転換線 転換値=(当日を含む過去9日間の最高値+9日間の 最安値)÷2 基準線 基準値=(当日を含む過去26日間の最高値+26日間 の最安値)÷2 先行スパン1(転換値+基準値)÷2を、当日を含む26日未来に プロット。 先行スパン2(当日を含む52日間の最高値+52日間の最安値) ÷2を、当日を含む26日未来にプロット。 遅行スパン 当日の終値を、当日を含む26日過去にプロット。 一目均衡表 • 株価が雲の上にあると雲に反発し株価は上 がる傾向にある • 株価が雲の中にあると株価は雲の中に留ま る傾向にある • 株価が雲の下にあると雲に反発し株価は下 がる傾向にある 移動平均線 青が短期移動平均線 赤が長期移動平均線 移動平均線 • 過去の株価の終値の平均を日数で割ること によって求められる。日数は一般的に長期と 短期の2種類 • 短期が長期を上から下に突き抜けた状態が 下落傾向のサイン(デットクロス) • 短期が長期を下から上に突き抜けた状態が 上昇傾向のサイン(ゴールデンクロス) RSI RSI • 過去の値動き幅に対する上昇下降幅の割合 をグラフ化したもの • 30%以下が売られ過ぎ、70%以上は買われ 過ぎの水準である 株について 株価予測は社会全体の動き(地震など)や、 その会社から発せられる報告(赤字予想な ど)によって大きく変わる 株を始める時は証券口座を開設して行う トレード方法は、デイトレード、スキャルピング、 スイングトレード、ポジショントレード、長期保 有と言った様々な方法がある 株はトレードだけでなく、株主優待がある 一目均衡表を採用した理由 • 総合的に傾向をとらえる正確に予測できると 考えたから • 非常に人気の高くよく使われているテクニカ ル分析だから 移動平均線を採用した理由 • 株価の傾向をとらえやすい • 単純でわかりやすい RSIを採用した理由 • 心理的指標ともいわれ、その時点での株価 が過去のデータと比較して高い(安い)かどう かがわかりやすい • トレンド系テクニカル分析とは違う分析である ため、トレンド系の指標と比較する価値があ る • トレンドの転換点がわかりやすい。そのため、 トレンド系テクニカル分析と組み合わせれば 正確に予測できると考えた ニューラルネットワークの理由 • 研究当初は、実数値で予測していたから • ゼミで学んだ、データマイニングだから • さまざまな値を入力層に入れることができる ため 実際の株価変動(トヨタ) トヨタ [1,] 0 [2,] 0 [3,] 0 [4,] 0 [5,] 0 [6,] 0 [7,] 0 [8,] 0 [9,] 0 [10,] 0 [11,] 0 [12,] 0 [13,] 0 [14,] 0 [15,] 0 [16,] [17,] [18,] [19,] [20,] [21,] [22,] [23,] [24,] [25,] [26,] [27,] [28,] [29,] [30,] 1 1 1 1 1 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 実際の株価変動(日産) 日産 [1,] 0 [2,] 0 [3,] 0 [4,] 0 [5,] 0 [6,] 0 [7,] 0 [8,] 0 [9,] 0 [10,] 0 [11,] 0 [12,] 0 [13,] 0 [14,] 0 [15,] 0 [16,] [17,] [18,] [19,] [20,] [21,] [22,] [23,] [24,] [25,] [26,] [27,] [28,] [29,] [30,] 1 1 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 実際の株価変動(JR東海) JR東海 [1,] 0 [2,] 0 [3,] 0 [4,] 0 [5,] 1 [6,] 1 [7,] 0 [8,] 0 [9,] 0 [10,] 0 [11,] 0 [12,] 0 [13,] 0 [14,] 0 [15,] 0 [16,] [17,] [18,] [19,] [20,] [21,] [22,] [23,] [24,] [25,] [26,] [27,] [28,] [29,] [30,] 0 0 0 0 1 1 1 1 0 0 1 0 0 0 0 検証結果(トヨタ自動車) トヨタ自動車 上がると予測し、 上がらないと 的中した(/8日) 予測し的中し た(/22) 上がると予測 し的中しな かった 上がらないと 予測し的中し なかった テクニカル分 析なし 0日 22日 0日 8日 一目均衡表 6日 13日 9日 2日 移動平均線 0日 22日 0日 8日 RSI 0日 19日 3日 8日 一目均衡表 &RSI 4日 15日 7日 4日 移動平均線 &RSI 0日 22日 0日 8日 検証結果(日産自動車) 日産自動車 上がると予測 し的中した(/5 日) 上がらないと 予測し的中し た(/25日) 上がると予測 上がらないと し的中しなかっ 予測し的中し た なかった テクニカル分 析なし 0日 25日 0日 5日 一目均衡表 0日 24日 1日 5日 移動平均線 0日 25日 0日 5日 RSI 0日 25日 0日 5日 一目均衡表 &RSI 3日 20日 5日 2日 移動平均線 &RSI 1日 25日 0日 4日 検証結果(JR東海) JR東海 上がると予測 し的中した(/7 日) 上がらないと 予測し的中し た(/23日) 上がると予測 上がらないと し的中しなかっ 予測し的中し た なかった テクニカル分 析なし 5日 17日 6日 2日 一目均衡表 4日 19日 4日 3日 移動平均線 2日 20日 3日 5日 RSI 4日 19日 4日 3日 一目均衡表 &RSI 4日 20日 3日 3日 移動平均線 &RSI 1日 21日 2日 6日 検証結果(トヨタ自動車) トヨタ自動車 上がると予測し、 上がらないと 的中した(/8日) 予測し的中し た(/22) 上がると予測 し的中しな かった 上がらないと 予測し的中し なかった テクニカル分 析なし 0日 19日 3日 8日 一目均衡表 8日 4日 18日 0日 移動平均線 0日 17日 5日 8日 RSI 0日 10日 12日 8日 一目均衡表 &RSI 8日 0日 22日 0日 移動平均線 &RSI 7日 7日 15日 1日 検証結果(日産自動車) 日産自動車 上がると予測 し的中した(/5 日) 上がらないと 予測し的中し た(/25日) 上がると予測 上がらないと し的中しなかっ 予測し的中し た なかった テクニカル分 析なし 2日 13日 12日 2日 一目均衡表 0日 16日 9日 5日 移動平均線 2日 15日 10日 3日 RSI 3日 9日 16日 2日 一目均衡表 &RSI 0日 16日 9日 5日 移動平均線 &RSI 1日 15日 10日 4日 検証結果(JR東海) JR東海 上がると予測 し的中した(/7 日) 上がらないと 予測し的中し た(/23日) 上がると予測 上がらないと し的中しなかっ 予測し的中し た なかった テクニカル分 析なし 0日 23日 0日 7日 一目均衡表 2日 18日 6日 4日 移動平均線 0日 21日 2日 7日 RSI 1日 19日 4日 6日 一目均衡表 &RSI 3日 20日 3日 4日 移動平均線 &RSI 0日 21日 2日 7日
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