商店街の活性化戦略 ~魅力ある街づくりを推進 する

商店街の活性化戦略
~魅力ある街づくりを推進するためには~
東洋大学経営学部マーケティング学科4年
塚田ゼミナール
藤田勝仁
2015/9/30
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はじめに
1.商店街の概要
【目次】
商店街の概要と景況、停滞・衰退要因
2.商店街再生のための基本的方向性
商店街の存在意義
商店街が持つ本来の機能
商店街活性化の方向とその条件
3.商店街活性化策の提言
商店街マネジメントと具体的戦略
商店街活性化事業の事例
4.地元商店街を事例とした具体的戦略
入間市商店街の概況
活力再生の為の事業内容
SWOT分析・クロスSWOT分析
活性化戦略案
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おわりに
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はじめに
現在、商店街が危機に瀕している。
20~30年の間にモータリゼーションの進展や消
費者ニーズの多様化、大型店・CVS等が次々に
出現した結果、次第に商店街を必要としない生
活に慣れていってしまった。
一方、急激な時代の流れに対応できない商店街
は、経営不振や後継者不足、空き店舗の増加等
によって、 商店数・販売額ともに減少し、衰退化
の一途を辿っている。
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その為、各地の市街地の中心商店街における
「空洞化」「衰退化」が問題となり、商店街の活性
化が叫ばれるようになった。
商店街の衰退化を食い止め
再生・活性化を図る為、
商店街
具体的な商店街活性化戦略を
提示していく。
物の売り買い、商業者の場
地域住民の生活、コミュニティの中心地
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第一章 商店街の概要
商店街とは、小売や卸売機能が集中している
自然発生的に形成された店舗の集まり。
表.商店街の概要
商店街数
約13,259店(平成15年)
商店街分類 ①近隣型 ②地域型 ③広域型 ④超広域型
店舗数
業種構成
立地
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①平均53.3(平成15年) ②大 300店 ③小 20店
①買回品 ②専門品 ③最寄品 ④飲食娯楽サービス
①駅周辺 ②集客施設周辺 ③団地周辺
路上 ⑤一般商店
④主要道
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商店街の景況
表.商店街の景況
1981
繁栄している
12.9%
停滞及び衰退している
87.1%
1990
1995
8.5%
2.8%
91.5%
97.2%
2003
2.3%
96.6%
出所;『平成15年度商店街実態調査報告書』2003年
※商店街のタイプ別では、 「近隣型商店街」(49.7%)、
「地域型商店街」(37.1%)、「広域型商店街」(27.1%)、
「超広域型商店街」(10.3%)
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商店街の景況
表.空き店舗率(過年度比較)
年度
空き店舗率
平成7年
6.87%
平成12年
8.53%
平成15年
7.31%
出所;『平成15年度商店街実態調査報告書』2003年
※商店街のタイプ別では、「近隣型商店街」(7.96%) 、「広
域型商店街」(5.30%)、「超広域型商店街」(1.81%)
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商店街の衰退化は
深刻な問題となっている
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商店街の停滞・衰退要因
表.商店街における大きな問題点
出所;『平成15年度商店街実態調査報告書概要』2003年
〈平成12年度〉
72.8%
〈平成15年度〉
67.1%
①後継者難
72.3%
②魅力ある店
舗が少ない
66.3%
③商業者の参加
意識が薄い
④後継者難
65.0%
③商業者の参
加意識が薄い
55.7%
61.6%
④核となる店
舗がない
51.8%
⑤大規模店出店
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に押され気味
58.8%
⑤店舗の老朽
化・陳腐化
48.2%
①魅力ある店舗
が少ない
②大規模店に
客足をとられる
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商店街の停滞・衰退要因
■外部的要因
①消費に関する要因 ②都市構造の変化に関する要
因 ③競争状態に関する要因 ④社会経済的な与件に
関する要因
■内部的要因
➀商業集積の基本機能に関する要因 ②買物関連条
件の整備に関する要因 ③共同化に関する要因 ④組
織団体運営体制に関する要因
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外部環境要因
(商店街を取り巻く環境変化)
➀モータリゼーション(車社会)の進展
・・・駅周辺→郊外と、消費者の行動範囲を広げる結果に
②都心からの人口流出
・・・地価高騰等による郊外への移転と郊外店の出店
③ライフスタイルの変化と多様化
・・・モノの消費<サービス・レジャー的な消費志向に
④消費の2極化
・・・日常的なモノは短時間に安く購入する傾向へ
⑤規制緩和等の社会制度の変化による新業態の勢力拡大
・・・SC等の大型店や、CVS等の新業態の進出
⑥核店舗(大型店)の撤退
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・・・大型店閉鎖による空き店舗の増加や集客力の欠如
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内部環境要因
(商店街経営における問題点)
①商店街全体の集客力の欠如
・・・集客力のある中核施設やアメニティ等の欠如
②個店の魅力の欠如
・・・消費者ニーズの変化に対応した魅力を創出できない
商店街の危機的状況は
③経営者の老齢化による後継者難と空店舗の増加
・・・空き店舗の原因は後継者不足による廃業や移転・倒産
商店街の存在自体が否定されており、
④商店街組織におけるリーダーの不在
小手先の対応ではどうにもならない
・・・人材不足による商店街全体の意思統一や活性化への取り組みの
事態を迎えている
欠如
⑤財政基盤の弱さ
・・・会員数の少なさから意欲があっても資金がない
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第二章
商店街再生のための基本的方向性
未だに活性化を図れない商店街が数多く存在する・・・
■活性化を図る上での阻害要因
(1)行政への依存体質
(2)商店主の消極的な関与
(3)独自性の不足
(4)現実離れした計画
活性化実現の為には、商店街の存在意義から
本来の機能、活性化の方向とその条件、
個店の重要性を明確にする!!
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商店街の存在意義(レゾンディートル)
■商店街の役割
①生活必需品の供給の場
②地域住民の情報交換や交流の場
商店街の衰退化は街全体の
③地域特有の祭り・伝統の歴史・文化を伝承する場
魅力発揮に与える悪影響が大きく、
=地域住民の生活・コミュニティを醸成する場
都市の魅力の低下を招く結果となる
■市街地の役割(都心機能)
①賑わい性(集客機能)
②買い物・ショッピング機能
③飲食・エンターテイメント機能
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商店街が持つ本来の機能
■商店街のまちづくりの原点
×ハードの作成・イベントの実施
◎財・サービスの提供
財・サービスの売買を通じて顧客満足が形成され、
地域住民との信頼関係に発展していく
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商店街活性化の方向とその条件
■活性化の方向
地域との連携・ビジョ
ン・計画が必要
①商業機能の発揮
②地域社会の貢献・まちづくりの形成
■活性化の条件
①リーダーの存在(組織課題)
②必要とされる店舗づくり(集積課題)
③魅力ある個店づくり(経営課題)
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表.今後取り組みが必要な事業
①個店の改善・活性化
②組合の組織強化
29.6%
③共同ソフト事業
④施設整備事業
23.8%
22.5%
68.5%
出所;『平成15年度商店街実態調査報告書概要』2003年
魅力ある個店づくりなくして
商店街の活性化はない!
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第三章 商店街活性化策の提言
商
店
街
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
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(1).コンセプトの明確化
(2).商店街組織の強化
具
体
的
戦
略
(3).空き店舗対策
(4).産学連携
(5).ITの活用
(6).人材育成
(7).個店強化策
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商店街マネジメント
表.商店街マネジメントの基本方針
マネジメント
サイクル
出所;『平成15年度商店街マネジメントで店づくり、街づくり』2003年
①商店街の活動目的の統一
②目的実現の為の戦略的方向性の決定
基本計画(Plan)
③戦略に沿った具体的事業の計画
④事業計画の実行
⑤事業の成果(目標達成度)の評価
⑥次年度の目標(計画)の再計画
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実行(Do)
評価(Check)
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再計画(Action)
(1).コンセプトの明確化
■コンセプトの必要性
①商店街の競争戦略面
②消費者対策上
③商店街運営の内部的な側面
■コンセプトにより得られる効果
①商店街の存在感を地域にアピール出来る
②統一かつ一貫した事業展開が可能
③商店街組合(員)の地域活性化意欲喚起・刺激
④個々の店舗の経営支援的役割を果たす
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表.商店街コンセプトの作成方法とその展開
出所;『魅力ある商店街づくりに向けたマネジメント』より抜粋
http://www.syoutengai.or.jp/dataroom/management/2005.pdf
まちづくりミーティング(ワークショップ)
あるべき商店街
商店街コンセプト
目標・方針
持続可
能な事
業
戦略
来
街
者
査・
商
圏
調
外部的・・・競合する商業集積に対して差別有利性を築くと同時に、
吸引力を増大
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内部的・・・商店街の協働意識を高め組織力強化と個店充実に貢献
(2).商店街組織の強化
①財源の確保
②情報化の促進
③個店活性化の支援
④商店街マネージャーと
組合員との信頼関係の向上
⑤人材育成
⑥外部団体(行政・指導機関や地域団体等)
への働きかけ
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(3).空き店舗対策
①空き店舗対策の組織づくり
②空き店舗情報の収集と提供
③空き店舗の運営
④ネットワークの形成
⑤入居者の誘致
⑥借主に対する支援
⑦商店街と空き店舗のPR
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事業例
内容
フリーマーケット
一般生活者に呼びかけ、日を決めて中古品や不要
品を持ち寄りバザー形式で販売。
催事店舗
専門業者に呼びかけ、短期契約で区画を賃貸して、
物産や格安商品などを販売。
チャレンジショップ
一般生活者に呼びかけ、一定期間格安利用料で手
作り商品等を販売。起業支援の性格も持ち、永続的
な店舗の増加を狙う。
自主経営ショップ
不足業種や集客施設を企画・開設・運営。飲食店や
生鮮食品店の他、アンテナショップ、リサイクルショッ
プ等。
新規出店の支援
空き店舗情報のデータベース化・提供、家賃補助制
度の整備、低利融資や補助金交付等の行政バック
アップ体制の充実等。
テナント誘致
不足業種や集客テナントを外部から誘致。
公益・文化施設の誘致 行政とTMO、関係団体が連携し、公益機能を誘致。
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生活サービス施設
TMOが地域住民の生活を支援する機能を誘致。
(4).産学連携
■産学連携のメリット
商業者の持つ経験だけではなく、
大学側が持つ小活動や販売活動、技術等、商業分野に
おける知識や知恵、ノウハウなどを活用出来る。
■産学連携のきっかけづくり
商店街・行政・大学の呼びかけや、学生の自主参加等。
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■産学連携の活動内容
①研究提案型活動
②組織支援型活動
③イベント参加型活動
④商業活動実践型活動
■産学連携の今後の課題
①継続する産学連携
②信頼関係の構築
③動機や目的の確認
④社会貢献の強調
⑤コミュニティビジネスの対応
⑥インターンシップの導入
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(5).ITの活用
HPに加え、ブロ
グも急速に普及
・全体の約64%の商店街でパソコン等の導入が進んで
いる。(5商店街中3商店街にパソコンが設置)
・約52%の商店街でHPの開設が行われる。
商店街におけるITへの取り組み意識が変化
※出所;流通システムセンター平成14年度「商店街の情報化アンケート」2002年
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■IT活用についての共通のポイント
①来街者や買い物客の満足を確保し向上を図る
②ITの強みである個々の顧客情報を元に、
商店街と顧客との信頼関係を構築していく
■商店街のタイプ別IT活用条件
①「近隣型」「地域型」・・・商店街への関心や興味を引くような項
目を提供することによって、商店街の魅力や利便性をアピール。
②「広域型(超広域型)」・・・商店街の業種・業態形態だけでなく、
商品・サービスに質の高さやブランド性、新しさといった側面も兼
ね備える。
③「その他のタイプ」・・・商圏特性に対応すると同時に、商圏内
の観光情報の提供や観光資源を活かした商品・サービスを盛り
込んでいく。
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(6).人材育成
■人材育成の三つの視点
①リーダーづくり ②仕組みづくり ③制度づくり
新しい商業の担い手や意欲ある人材を発掘・育成
していく事が必要
《段階的にみるリーダー育成》
段階
第1 リーダー育成の
段階 基盤作り
課題(個店・商店街・連携)
講座による意識啓発、情報提供、商店街・
店舗診断、他商店街の視察や実地研修
第2 リーダーの起業支 留学助成、交流会、専門家との相談会、
段階 援
チャレンジショップ
リーダー育成研修 ケーススタディ、商店街事業体験研修、事
第3
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段階
業企画と実施、発表会
(7).個店強化策
ストア・コンセプト
■具体的な取り組み例
①店舗個性ミックス(ソフト・ハード的な個性化)
②店舗施設
③接客・サービス
④一店逸品サービス(商品の発掘、PBの開発等)
⑤販促・イベント
⑥ビジュアルアイデンティティ(カラー、ロゴ・マーク等)
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商店街活性化事業の事例
事例1)銀座通り商店街
http://www.ngu.jp/ngushop/ippin/index.htm
所在地:愛知県瀬戸市
類型 :交流型商店街
店舗数:47店舗
一店逸品運動や産学連携によるまちづくりによっ
て、空き店舗・空き地が減少すると共に、新業態
の店舗が増える等、商店街のイメージが向上し、
来客店が増加。
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商店街活性化事業の事例
事例2)静岡呉服町名店街
http://www.gofukucho.or.jp/
所在地:静岡県静岡市葵区
類型 :超広域型商店街
店舗数:83店舗
一店逸品運動の発祥地であり、
またその一環としてHPを開設し、
商店街の賑わいづくりを目指している。
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商店街活性化事業の事例
事例3)天神橋三丁目商店街
http://tenjin123.com/
所在地:大阪府大阪市
類型 :超広域型商店街
店舗数:164店舗
個店経営者・後継者に対し、店舗レイアウト・運
営計画・ディスプレイ等、繁盛店の創造計画を実
務を交えて指導し、若手人材の育成に力を注ぐ。
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第四章 地元商店街を事例とした具体的戦略
■入間市商店街について
・入間市の人口:約15万人
・位置:埼玉県南西部
(西武池袋線入間市駅より徒歩2分)
・タイプ:地域(駅前・周辺)型商店街
・商店数:約120店舗(大型店5店を含む)
・会員数:約95名(大型店5店を含む)
(小売業1/3、飲食業他1/3 、サービス業他1/3)
・年間予算:750万円
・売り場面積:市内前売り場面積中
大型店が約80%
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~年表~
年
背景
平成9年9月 「入間市駅前通り商店会」と「豊岡商店会」
が合併し、「入間市壱番街商店街振興組
合」を設立 ※法人商店街となる
平成11年6月 名称を「アポポ商店街振興組合」と変更
平成15年3月 「TMO構想」が入間市により認定される
平成16年1月 「平成17年度地域づくり総務大臣表彰」
(地域振興部門)を受賞
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商店街組織活動の特徴
(1)組合事業への協力度が極めて高い
事業推進能力は高く、質・量ともに優れた事業の開発
が次々と行う事が可能。
(2)大型店も組合に参加しており、共同事業が円滑
に推進できる
複数の大型店が積極的にまちづくりに参画しており、
専門店と大型店とが共生した顧客満足度の高いまち
づくりが可能。
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(1).コンセプト
【商店街づくりの取り組み視点】
一日アポポで過ごせる店・街づくり
●不足業種の補完(最寄品・買回品店、昼間性飲食店等)
●既存店の魅力ある店づくり
●映画にちなんだ街づくり
●地域の一員としての街づくり参加
●商店街・個店の積極的PR
(エリアのPRイベント、情報媒体・発信機能の強化等)
地域資源・要素、人材の
参加・連携・協働
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ネ
ッ
ト
ワ
ー
ク
力
ネ
ッ
ト
ワ
ー
ク
力
【活力再生の目標】
商店街内の回遊性・滞留性の向上
商店街の認知度向上
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出所『入間市アポポ商店街公式HP』
http://www.apopo.net/index.htm
(2).産学提携
出所:『いるプロ組織図』(H18年度)
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(3).個店強化
①オンリーワン創出
・・・ギネスブックに載るような
「世界一への記録挑戦」的なものから、地域限定品を
捜索・発見・作成して、PBを創出するプロジェクト。
(例:商店街マークの入った茶・包装紙、ショッピングバック、
キャラクター人形等)
②逸品開発プロジェクト
・・・各店舗の個性的な“逸品”を開発・発掘して、
店や街を紹介するカタログを作成し市内に配布。
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(4).情報化の促進
街づくり情報ステーション
①まちづくりに関する情報を集めた資料や説明を
受ける事が出来たり、アイデアや情報等があれ
ば気軽に相談・提案できる
②商店街主催のHPが開設している他、iモードや
地元FM局・CATV等を中心に情報を発信(サテラ
イト局も設置)
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(5).その他各種イベント
【商店街独自の
イベント】
活動内容
アポポ・バザール
偶数月の第2土曜日に開催するフリーマーケット
(約40~70店)。
サマーフェスティバル
8月の最終土曜日に開催する夏の祭りで、市内外の学
校のミュージアムサークルや各種団体・米軍音楽隊等、
多彩な参加・協力が得られている(約100店以上)。
【大型店との
共催・連携イベント】
“シネマタウン入間”
映画祭
活動内容
学生制作の映画祭やシナリオコンテスト開催のイベント
展開や、入間市を舞台とした自主映画制作への展開等、
新しい都市文化の形成を図る。
百貨店エントランスホール 百貨店で市民活動団体やイベント・コンサートを開催す
活用計画
る事により、地域内の集客力アップを目指す。
大型店と共同でスタンプ事業を行うによって、歳末期の
歳末スタンプラリー
購買・利用を促進すると共に、地元商店街としてイメージ
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アップを図る。
商店街におけるSWOT分析
「強み(Strengths)」 ⇒商店街繁盛の条件
・・・地域特性及び商店街が持つ独自の強さであり特徴的な
優位点で、発展の為に強化すべき要因
「弱み(Weakness)」 ⇒商店街再生への課題
・・・商店街に内在する弱点と活性化事業により改善していく
要因
「機会(Opportunities)」 ⇒商店街活性化への可能性
・・・今後の商店街に影響を与えると予測される将来的な
要因
「脅威(Threats)」 ⇒商店街独自で解決不可能な問題点
・・・商店街の発展にマイナス面で影響を与える可能性のあ
る外的要因
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入間市商店街SWOT分析表
[S]強み、長所
商店街繁盛の条件
・ビジョンが明確
・役員のリーダーシップが強い
・独自商品(PB)の開発
・役員が商店街活動に熱心
・市内で買い物する比率の上昇
・年間通して様々なイベントの開催
・情報化の活用
・舗装された道路
[O]機会、有利な条件
商店街活性化への可能性
・商圏内の人口の増加
・大型店との共存
[W]弱み、弱点
商店街再生への課題
・商店街内の回遊性の乏しさ
・営業時間や定休日の不統一さ
・商店街構成員の高齢化
・コミュニケーション出来る場所の不足
・商店数の不足
・駐車場不足
・後継者難
[T]脅威、不利な条件
商店街独自で解決不可能な問題点
・若者、サラリーマン層が少ない
・全般に人通りが少ない
・核店舗(大型集客施設)による広域集客の確保 ・地域生活者の高齢化
・郊外にSC等の大型店が進出
・大学との連携事業の展開
・ゲームセンター、パチンコ店等による
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・多数の高校・大学の存在
治安の悪化
・立地が駅周辺
商店街再生への条件
S:強み
独自商品の開発
様々なイベントを催し、地域生活者との交流を図る
役員が商店街活動に熱心
役員のリーダーシップが強い
第1次的事項
(商店街繁盛への必要条件)
舗装された道路
第2次的事項
法人化組織である為、公的支援を受け易い
(商店街繁盛への望まれる
ビジョンが明確
条件)
W:弱み
商店数の不足
後継者難
第1次的事項
営業時間や定休日が不統一
商店街構成員の高齢化
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コミュニケーション出来る場所や休める場所がない
第2次的事項
商店街内の回遊性の乏しさ
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商店街再生への条件
O:機会
マンションが増え、商圏内の人口が増加
核店舗(大型集客施設)による広域集客の確保
立地が駅周辺
大型店との共存
第1次的事項
第2次的事項
大学との連携事業の展開
T:脅威
全般的に人通りが少ない
若者、サラリーマン層が少ない
単目的の買物・消費が多く、遊びや街を楽しむ場
合は都心に流出
第1次的事項
地域生活者の少子高齢化
郊外にSC等の大型店が進出
第2次的事項
ゲームセンター、パチンコ店等による治安の悪化
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クロスSWOT分析
内部環境
〈 強み 〉
商店街繁盛の条件
〈 弱み 〉
商店街再生への課題
商
へ店
の
可街
能活
性性
化
〉
商店街として
積極的に
目指す方策
商店街として
克服すべき
課題
解 商
〈
決 店
問
脅 題 不 街
威 点 可 独
能 自
な で
〉
商店街として
影響を最小限
に抑える工夫
商店街の存
続を検討する
項目
外部環境
〈
機
会
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【商店街活性化戦略のための4つの視点】
(1)街づくりの視点(商店街の機能と役割分担)
優
先
す
べ
き
事
業
の
順
序
①地域特性を活かした商店街活動
②商店街活動の意識改革と強化
(2)地域住民の視点
①快適な買い物環境の形成
②街づくりに対する共有意識
(3)商店街の視点
①地域特性を活かした商店街活動
②商店街活動の意識改革と強化
(4)個店の視点
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①魅力ある店舗づくり ②個店の経営革新
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入間市商店街の商店街活性化戦略案
戦略目標(重要成功要因) 具体的な事業内容
街づくり
の視点
潜在購買力の増加
・有力店舗の誘致
・空き店舗対策
大型店との連携強化
・共同売出し、販促、イベントの実施
地域住民 快適な買物環境の形成 ・コミュニティ施設の設置
・生鮮露天商等の不足業種の誘致
の視点
街作りに対する共有意識 ・産学連携の強化(小・中学校等)
・地域を巻き込んだイベントの実施
商店街の 地域特性を活かした商店 ・土産屋や手作り工房の設置
・名産品や商店街ブランドのPR販売
街活動
視点
商店街活動の意識改革と ・商店街マネージャーの設置と教育
・青年部等による積極的な活動
強化
個店の
視点
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魅力ある店舗作り
・一店逸品運動や光る個店の発掘
・会員向け活動の強化
個店の経営革新
・ITの活用(HP・ブログの開設) 47
・商人塾等による勉強会や経営研修
おわりに
商店街や個店だけでなく、
商店街活性化の為に、国・県・市町村が様々な政
策・施策を打ち出してきた。
住民や商工会・行政等、地域社会全体が
BUT!! 衰退化は広がっていく一方。
一丸となって取り組むべき
待っているだけではなく、一人でも多くの人が
こうした現状を理解し、活路を見出し
商店街、さらには街全体の
切り開いていく必要がある!
活性化につながる!!
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