Interactive Storytelling 白川雅浩 はじめに • 相互的物語の市場は全世界 • 誰もまだその答えを見出すには至っていない • その理由は、ゲームとストーリーは多くの点 で、異なり多くの側面で矛盾が存在する ⇒例えば、物語は受身的で楽しむことに対して、 ゲームは能動的に楽しむもの 目的 • 未だ成功を収めていない分野 ⇒具体的アプローチを見出す事は不可能 ⇒現段階での問題点を提起することにより方向 性を明らかに 調査1:Stories Structure • • • • 対立というテーマには基本的な形が以下三つ 第一に主人公VS主人公自身 第二に主人公VS悪 第三に主人公VS世界 • 第一の形は、多くの感動的なドラマに • 第二の形は、両者が同じものを得るために奪い合う、 また、悪が主人公の妻を誘拐するなど • 第三の形は、主人公と自然との間の物語 例えば、嵐、津波、噴火などが挙げられる Stories Structure 利点 西洋伝統物語でも三つの演劇的構造が存在 • 物語には構造がある • 良い物語には良い構造がある ⇒構造を決める事で質の高い物語を生成可能 調査2:Story Contract • 物語には多くの異なる空想的種類が存在す るが、それら全てに共通する要素三点 • 二点は著者に対して、もう一点は聴衆に対し てである。 Story Contract 第一点 • 主人公は心理的に高潔であること • 物語の中で楽しむことが出来るキャラクター ⇒audienceが共に感情移入出来ることが条件 Branching narrativesでは対応不可 Story Contract 第二点 • 発生するイベントの前後関係の把握 Ex. • 誘拐という事件が発生した時、警察による捜 査が起こる前に誘拐が発生する • 同様に火事でないのに、消防車を呼ぶ ⇒つまり原因が結果よりまず先行しなければな らない Story Contract 第三点 • 聴衆自身が情熱的な感情に心が移れるよう に、気を許しておかなければならない • 物語と聴衆の距離が遠いままでは何も伝わ らないからである ⇒作る側だけの問題ではない Story Contract 利点 • 新しいタイプの物語を作った時、評価基準を 与えることが出来る ⇒interactive storytellingはこの三つの制約の 内一つでも破ってはいけない 調査3: StoriesとGamesの相違点 • Communication視点 • Stories : Games • ①Learning ⇔ Experience ①映画を通して、自分とは全く違う環境に存在 するその登場人物の人生、軌跡を学ぶ事が 出来るのに対し、ゲームは体験に留まる StoriesとGamesの相違点2 • Actions視点 • Stories : Games • ①Thoughtful ⇔Impulsive • ②Intellectual ⇔Emotional • ①思慮深い行動に対して、スポーツスタイルのゲー ムでは瞬間的な行動 • ②知覚的なものであるのに対して、感情的側面が 強い StoriesとGamesの相違点3 • Rules視点 • • • • Stories : Games ①Unknown ⇔ Announced ②Internal ⇔ External ③Subjective ⇔ Objective • ①最初から規則を知らないのに対して、規則を把握するまで アナウンスされる • ②個人内での規則に対し、外的な規則 • ③主観的と客観的 結果 • interactive fiction創作について、物語の構造、 STORY CONTRACTの概念、物語とゲーム の特徴とそれらの矛盾という問題点について 挙げた ⇒両者が混在し、それぞれの特性を活かし、矛 盾なく構成することが非常に困難であると言 える 課題解決のための今後の方向性 • 著者のホームページにて、現状況を確認したが、成 功に値するような手法はまだない • 糸口としては、それぞれの問題をひとつずつ整理す ることにより、解決の糸口に迫るという方向性 ⇒商業的に成功するような質の高いものは、物語と ゲーム各々の原則、思想に富んだ両者に混在する 原則的な技法を理解し、一方で、人々が楽しさを見 出せるものを重んじることに起因するだろう、と考察 おわり
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