クラレ倉敷事業所の安全活動

クラレ倉敷事業所
安全活動
2001.6.27
株式会社クラレ
倉敷事業所
環境安全部 植木 巧
1
報告内容
1.倉敷事業所概要
2.倉敷事業所の特徴
3.安全成績
4.クラレ安全基本方針
5.倉敷事業所安全衛生管理組織
6.倉敷事業所安全活動
7.今後の課題
2
1.クラレ倉敷事業所の概要




創業
1928年5月(73年)
人員
712名、 平均年齢37.3才
部門別人員
研究開発
395 ( 56%)
製造
228 (32%)
非製造
61
保全
28
敷地
66.8万㎡(20.2万坪)
3
2.クラレ倉敷事業所の特徴
業務構成
 研究開発
 製造
 作業環境


立地
研究開発のウェートが高い
ビーカースケールから実機まで
組立加工・化学プラント混在
小型機器、多数の試薬、分散し
た作業場所、多種の作業内容
住宅地に隣接
4
3.安全成績(休業・不休業件
数)
6
5
休業
不休業
4
件数 3
2
1
0
91 92
93 94 95
96 97
98 99 00
年度
94年度より7年間の無災害を継続中。
火災・爆発・漏洩等保安面も無事故を継続中。
5
4.クラレ安全基本方針
「安全は全てに優先する」との基本姿勢をもとに
1.全員参加で
危険の芽の事前摘み取り
2.守り 守らせる風土づくり
3.設備の安全化
6
5.安全衛生管理組織
総括安全衛生管理者
事業所長
安全協力会
環境安全衛生スタッフ
安全衛生委員会
産業医
安全部会
主任安全管理者
衛生部会
主任衛生管理者
防火管理者
安全衛生管理者
部署部所課長
部署安全衛生会議
安全衛生推進者会議
安全衛生推進委員
部署管理組織
小集団リーダー会議
小集団A
小集団B
小集団C
7
6.クラレ倉敷事業所安全活動
1.事例解析と水平展開による再発防止
2.全員参加の小集団によるKY活動と
現場改善
3.「安全のパイロット」活動
8
6.1事例解析と水平展開による
再発防止活動
 経験年数別

「業務上災害報告書」



「なぜなぜ分析・対策
シー
ト」






単独・共同別
被災部位別
作業形態別
事故形態別
起因物別
原因別
人的要因解析
管理要因解析
9
6.1.1災害報告書の例
2
1
原因を検討
①人的要因(経験不足、錯覚等10項目)
②設備的要因(作業環境、工具等9項目)
③管理的要因(手順書、教育等9項目)
被災(者)の
特性
10
6.1.2業務上災害のなぜなぜ分析・対策シート
直接原因の理由を
「なぜなぜ」と背景
追求→潜在要因えぐりだし
事例活用部署での
水平展開への
ポイント・教訓
11
6.1.3労働災害分析(例)
 赤チンを含む48件を被災年齢別に解析
過去10年
若年者対策・指導が必要
赤チン36、不休業11、休業1
計48件の解析
通常の幹部パトロール、部署間・内パトロールなどに加えて
危険を見る目を向上させ
る指導会をかねて若年者
パトロールを毎月実施
20才未満
20才代
30才代
40才代
50才代
0
10
20
件数
30
確認は長期的。
効果の
12
6.1.4若年者パトロールの実施例
危険のポイント、現場の見方
実地指導
13
6.1.5労働災害分析(例)
 赤チンを含む48件を起因物別に解析
刃物・ガラス器具、高温物
刃物・ガラス
取扱の対策が必要
高温物
可動機械
足場・床
過去事例の再解析
実験器具
運搬機器
ドア
0
更なる
改善検討
10
20
30
定着・改善の
チェック見直し
保護具の工夫・着用
・最新保護具展示会
・提案キャンペーンと表彰
14
6.1.6繰返災害の対策実施要領
目標設定
実施項目
安全(危険)側面リストアップ
危険度(安全度)評価
対策実施優先順位決定
1.ガラス器具
2.刃物
3.静電気
4.薬品取扱
5.回転体
対策検討・実施
効果・定着確認・再評価
15
6.1.7回転体安全対策(例)
1.危険度評価 ①全回転体機器リストアップ
②チェックリストで評価
2.対策実施 ①危険度表示 ラベル添付
(A・B・C・D) ②低レベル機器対策(ハード・ソフト)
3.再評価
① チェックリストで再評価
②危険度表示改訂
4.再度対策実施
Dランク完了後引き続きCランク対策
繰り返し実施による継続的改善
16
6.2小集団による安全活動
6.2.1KY(T)の繰り返し実施
6.2.2現場を見る目のレベルアップ
TPM自主保全
初期清掃・定置管理
提案の活性化
17
6.2.1小集団によるKYの定着化



何が危険かにポイントを
おいた小集団KY(T)
作業ヒヤリハットの発掘
小集団グループ数
74グループ
件数(2000年度)
作業 KY 387件/グルー
プ
HH
30000
25000
件/年

20000
15000
10000
5000
0
96
97
作業KY
98
99
00
HH
26件/グループ
18
6.2.2TPM活動の成果
提案件数推移


現場の変化による
達成感。
現場の不具合を
見る目の向上。
提案数倍増。
5000
3000
2000
1000
0
2000年度安全衛生環境提案
21件/グループ
TPM活動開始
4000
件数

96
97
98
年度
提案件数
99
00
内安全衛生
19
6.3開発の「安全パイロット」活動
実験・商品試作・エンジニアリングデータ採取に
加え
①開発試験の安全確保
②操業化時の安全操作・安全技術の確立
20
6.3.1開発の災害傾向
過去10年
赤チン36、不休業11、休業1計48件の解析
定常
非定常
計
生産
13
3
16
開発
6
26
32
19
29
48
計
21
6.3.2開発試験の安全対策活動例
通常の安全管理活動に加え

「安全審査」の適用強化

「試験計画安全評価」による自主管理
22
6.3.3安全審査
一定規模(金額)以上のとき
安全審査実施の決定
新製品、新原料、新技術を扱うとき
Aランク(事業所長込)、Bランク(所管部門内)の決定
所管部門、技術部門、環安部門が必要と判断
事業所長が必要と判断
開発ベンチ・パイロット設備の安全審査に試験終了後の移管先部署・類似設
備経験部署等も参画し、当該設備の安全化に加え、操業化後の作業性・安全
性等を含む安全のレベルアップを目指す「安全のパイロット」確立を目指した
活動を実施。
審 査
時 期
第1次 基本設計後
第2次
詳細設計後
第3次
設備設置後
仕込試運転前
本運転後6カ月以内
第4次
審 査 員
事業所長、環安、所管・担当
以外の生産・技術、総務、
他
事業所長、環安、労組、
他
事業所長、環安、労組、
他
事業所長、環安、労組、
他
主な審査内容
基本設計の安全環境対策
移管予定先部門、類似例
経験部門の参加。
Bランクにも事業所長参加。
詳細設計の安全環境対策
現場・現物について安全環境の
問題点
本運転により発現した問題点
の対策
レイアウト、構造・強度、作業員安全性、周辺環境、作業環境、標準、教育、計装、工事
等々180のチェック項目。
23
6.3.4安全審査結果の例
具体的に改善指導
・指摘事項を記載。
当該部署にて対策を
実施、確認の後
設備稼動を許可。
24
6.3.5試験の安全対策-「試験計画安全評価」
想定トラブル
を具体的に
リストアップ。
その対応策
を事前に検
討。
着眼点例
フローシート・主要条件別紙
(省略)
火災爆発
漏洩
労災
環境影響
破損・故障
25
7.今後の課題
ゼロ災継続・より高い安全レベル到達を目指して
労働安全衛生マネジメントシステム導入による
管理のシステム化
 管理者層の活性化
 事例解析と水平展開の地道な継続

26