PowerPoint プレゼンテーション

営業力強化方式研究分科会 第5回
研究事例
溶接・プレス工場の工場管理システム提案
‘99年 1月 21日
本日の内容
1.提案の背景
2.「丸い三角形」を利用したヒアリングのまとめ
3.「5W2H」による提案
(「システム概念図」によるシステム・イメージを含む)
1.提案の背景
1.提案の背景
(1) 工場の位置づけ
溶接・プレス工場
プレス
車体組立工場
溶接
塗装
組立
コイル材
(2) 要望
①塗装からの所要量に日々バラツキがあり、溶接工程での負荷の平準化がとりにくい。
②プレス工程の完成品は相当な数があるが、一方で「今溶接で必要な部品」がない場合がある。
③塗装に送る前(工場としての完成品)の在庫はなるべく少なくしたい。
④工場としてのリードタイムを短縮したい(現行×日)。
2.「丸い三角形」を利用したヒアリングのまとめ
溶接職場におけるシステム化提案
目的
出荷計画に基づく時刻指定製造計画立案
時刻指定計画に基づく製造の実現
問題点
1. 生産管理システムの製造計画どおり溶接を行うと、最大1日分の在庫量となってしまう。
2. 大ロットの製造指示が発生する場合があり、それだけで1日分の能力を
超えてしまうため、負荷の平準化ができない。
3. 前工程(プレス)の部品が不足する場合、稼働率確保のためその時点で
数のそろっている先の納期のものを作ってしまう。
結果として、完成在庫の滞留と、必要なものがそろわないという
事象が発生する。
4. ライン能力と製品ごとの必要工数を加味した加工計画ができないため、
「今どこまで作業が終わっていればよいか」を判断する基準がない。
このため、納期を守るために急な残業・休日出勤が発生する。
原因
1 ‐ ① 生産管理システムでは、日単位のリードタイムしか設定できない
② 塗装納入までには1時間程度あれば十分足りるため、1日のリードタイムは過剰。
2 ‐ ① CKDの製造計画は生産管理の管理外であるため、CKD梱包
職場の作業予定だけでロットが決定されてしまう。
② 塗装仕様により、塗装工程でのリードタイム設定が異なるため、
組立が台数平準されていても、その恩恵が受けられない。
3 ‐ ① プレスが納期どおり作業ができていない。
② 仕損に備えて余分にプレスをしているが、それを上回る仕損が
発生する場合があり、部品が足らなくなってしまう。
③ 部品はあるのだが、どこにあるか見つからない
4 ‐ ① 負荷の平準化のため、メイン・ライン以外で生産するタンクの、代替先での
工数が分からず、負荷の積み上げをあきらめてしまう。
② 加工計画を立案する仕組みはあるが、過去の失敗のため利用されていない。
③ 職長がハードで将来にわたって工数を加味した計画を立案する時間が取れない。
④ 管理課が基準計画を作成しているが、実態と合わないので利用されていない。
ねらい
完成品在庫を半日程度としながら
次工程への納入を遵守できる職場とする。
改善目標
1. 現在ある完成品在庫置場を半分にする。
2. 生産計画でロットが調整できるものは、一日当たりの製造数を最大×台とする。
それ以外のものは、複数のラインで生産を可能にする。
3. プレス部品が不足する回数を、現在の△件/日から○件/日とする。
4. 突発的な休日出勤は□回/月以下、残業は□回/週とする。
解決策
1 ‐ ① 塗装との協議のうえ、先行リードタイム1日の使い方のルールを決め、そのルールに
従った納期設定を行う仕組みを構築し運用する。
② 塗装順序計画から時間先行した「出荷計画」を立案し、それに向けて
製造計画を立案する。
2 ‐ ① CKD梱包職場に働きかけ、適切なロット・サイズで生産計画を組む。
PYMACの発注方針を有効に利用する。
② 事前に塗装仕様の違いによるリードタイム設定のバリエーションを把握し、負荷集中
が予想される場合は、設定ラインで製造するタンクを他のラインに移す準備も、
立ち上がりに合わせて行う。
3 ‐ ① 別紙「プレス職場への提案」による。
② 別紙「プレス職場への提案」による。
③ プレス完成品の在庫管理レベルを向上する。必要であれば、ラックの導入・
部品管理システムの構築を行う。
4 ‐ ① 製造技術が、代替ライン設定の際の決め事として、代替先での工数設定も行う。
② 「なぜうまく行かないか」を評価分析し、その原因を対策する。
③ 計画立案のシステムを構築し、職長の作業を軽減する。
④ 職長自ら計画が立案できる仕組みを導入する。
プレス職場におけるシステム化提案
ねらい
目的
溶接職場におけるプレス完成品
の
欠品をなくす
問題点
1. 設備故障が多く、予定どおりの生産ができない。
2. 溶接職場で、予定以上の仕損が発生する場合がある。
緊急で段取り替えを行い対応すると、プレス予定が狂い、他の部品に遅れが出る。
製造中の部品も、急いでいる場合、その仕損には対応できず、溶接職場の
作業が遅れる。
3. 溶接職場がプレス予定以上のロット丸めをする場合があり、予定数を超える分が
不足とみなされてしまう。
4. システム上在庫があるはずなのに、それが見つからない場合があり、そうした
ケースも「プレス品不足」として、緊急にプレスを行うことがある。
原因
1 ‐ ① (プラズマ工程の故障が多い)
2 ‐ ① 仕損に対する補充分は「仕損率」として設定され、あらかじめ必要な材料は
手配されているが、必要数に対して仕損率分余分に作っているわけではない。
② プレス工程では溶接職場の数日分をまとめて作っているため、溶接で発生する
仕損のため、部品の不足が分かるのは、その材料を使いきる時である。
こうした、仕損発生に対するプレス作業の感度が鈍くなっていることが原因で、
対応が「緊急」になりがちである。
③ 仕損発生から、それがシステム在庫に反映されるまでに2日間ほどの時間差が
あり、在庫状況をシステムで把握しながら計画を調整するという機能が果たせな い。
3 ‐ ① 溶接職場が職場間のルールを超えて作業することがある。
ここにも、前述の2‐②が原因している。
4 ‐ ① プレス完成品の在庫が、だれでも分かるレベルに管理されていない
(実際にはものがあるケース)。
② 仕損報告がシステムに反映されるまでに時間がかかるため、
システム在庫が正しくない(実際には物がないケース)。
③ システム在庫の更新は1日1回のため、「今どれだけ在庫があるか」は
正確には分からない。
溶接職場における
プレス品不足が原因の計画変更、
次工程への納入遅れを0にする。
改善目標
1. 設備故障を(目標値)まで減らす。
2. プレス品の不足による緊急作業は、△回/日から○回/日まで減らす
る。
3. 溶接のまとめ作業が原因のプレス品の不足は発生しないようにする。
4. プレス完成品の在庫を、常時×%程度の精度で管理できるようにする。
解決策
1 ‐ ① (製造技術にまかす)
2 ‐ ① 溶接工程における仕損発生の度合いを調査・分析し、
・仕損率として設定する。
・安全在庫を持つ。
のいずれかを決め、それに基づいてプレスは
物作りを行う。
② プレス完成品の在庫管理を行い、入出庫をするつど在庫の変化を把握でき
る
ようにする。
③ 上記2‐②に、仕損による出庫も機能として盛り込む。
3 ‐ ① 上記2‐②に溶接作業計画に対する部品の引当機能を盛り込み、溶接職場
としては、どれだけのまとめ作りができるかが正しく判断できるようにする。
また、工程間のルールを超えたまとめ作りは行わない。
4 ‐ ① 2‐②による。
② 同上
③ 同上
3.「5W2H」による提案
溶接職場におけるシステム化提案(Why、What)
目的
出荷計画に基づく時刻指定製造計画立案
時刻指定計画に基づく製造の実現
問題点
1.1日分在庫が溜まるリードタイム設定
2.大ロットの製造指示
3.前工程(プレス)の部品の不足
4.突発的な残業・休日出勤による対応
ねらい
完成品在庫を半日程度としながら
次工程への納入を遵守できる職場とする。
改善目標
1.完成品在庫置場を半分にする。
2.1日当たりの製造数を最大△台とする。
避けられない場合は複数のラインで
生産を可能にする。
3.プレス部品が不足する回数を、
現在の△件/日から○件/日とする。
4.突発的な休日出勤は□回/月以下、
残業は□回/週とする。
プレス職場におけるシステム化提案(Why、What)
ねらい
目的
溶接職場におけるプレス完成品の
欠品をなくす。
溶接職場における
プレス品不足が原因の計画変更、
次工程への納入遅れを0にする。
問題点
改善目標
1.設備故障が多い。
2.溶接職場で、予定以上の仕損が発生する。
3.溶接職場が、プレス予定以上の
ロット丸めをする。
4.システム上在庫があるはずなのに、
それが見つからない。
1.設備故障を(目標値)まで減らす
2.プレス品の不足による緊急作業は、
△回/日から○回/日まで減らす。
3.溶接のまとめ作業が原因の
プレス品の不足は発生しないようにする。
4.プレス完成品の在庫を、常時98%程度の
精度で管理できるようにする。
溶接職場における運用イメージ(How)
4.調整
1.週間計画の立案
1‐②溶接計画立案(生産課)
1‐①能力検討(工場管理)
4‐②進捗管理・調整(生産課)
・休暇・残業・休出
・作業能率
・挽回
・作業進捗
・配員計画
・稼動計画
・代替ライン生産機種
・プレス職場との調整
・加工順序調整
4‐①翌日分プレス部品在庫確認(生産課)
2.作業準備
2‐①当日分プレス部品在庫確認
(生産課)
S
・能力検討
・計画立案
・在庫管理
・部品供給
・実績管理
・作業進捗
・生産管理
インタフェース
3.作業実施
3‐③完成・仕損報告(ラインリーダー)
3‐②製造(ライン)
3‐①部品出庫(部品供給担当)
システム化の対象(Where)
工場管理
1.能力検討業務
工場操業全体を見渡して、設備能力の設定、人員の配置など
マクロの意思決定を行う。
プレス職場
1.計画立案業務
2.在庫管理業務
3.完成報告業務
溶接の着手計画に基づいたプレス計画を立案し、
それをベースにした進捗と、溶接職場の部品消費状況を
確認しながら、職場・ライン単位での稼動調整、人員の
やりくりなどの意思決定を行う。
職場間の在庫管理を、1個単位の入出庫まで確実に
把握できるものとし、部品欠品を未然に察知して、
プレス計画に織り込む。
溶接職場
1.計画立案業務
2.在庫管理業務
3.完成報告業務
出荷計画に基づく作業計画をベースにして
作業進捗を確認しながら、職場・ライン単位での稼動調整、
人員のやりくりなどの意思決定を行う。
開発・導入体制(Who)
リーダ
工場管理課
○ ○ 課長
運用グループ
工場管理課
△ △ 主事(専任)
生産課
△ △ 工長
△ △ 職長(プレス職場)
△ △ 職長(溶接職場)
製造技術課
△ △ 主事(専任)
オブザーバ
生産課
○ ○ 課長
製造技術課
○○ 課長
開発グループ
情報システム室
△ △ 主事
生産管理室
△ △ 主事
A社
スケジュール(フェーズ計画)(When)
98年下期
99年上期
99年下期
能力検討
計画立案
実績管理
作業進捗
生産管理
インタフェース
在庫管理
部品供給
99年上期以降は、「能力検討・計画立案」の定着状況確認のうえ、再度スケジュールを検討する。
費用(How Much)
98年下期
能力検討
計画立案
実績管理
作業進捗
99年上期
99年下期
基本設計
XXX万円
開発・導入 XXX万円
計画立案パッケージ
XXX万円
基本設計
開発・導入
ネットワーク
設備
XXX万円
XXX万円
XXX万円
XXX万円
開発・導入 XXX万円
生産管理
インタフェース
在庫管理
部品供給
(基本設計は実績管理に含む)
基本設計
開発・導入
ネットワーク
設備
XXX万円
XXX万円
XXX万円
XXX万円
99年上期以降の費用については、□ □工場導入時のものを参考にして算出。