日本租税総合研究所 国際課税委員会 Discussion Material

日本租税総合研究所
国際課税委員会 Discussion Material
グローバルプランニング事例
2007年3月20日
各国実効税率比較
50.0%
高い実効税率
40.7%
40.0%
33.0%
30.0%
30.0%
28.0%
30.0%
40.0%
37.3% 39.6%
34.0%
29.6% 33.3%
33.0%
30%
27.5%
28.0%
29.0%
27.5%
26.0% 28.0%
29.6%
35.0%
30.0%
25.0%
24.0%
20.0%
20.0%
19.0%
16.0%
17.5%
12.5%
10.0%
0.0%
シ
ン
ガ
ポ
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ル
マ
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(注)税率は2006年1月1日現在のものであり、小数点1位未満は四捨五入してある。
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メ
リ
カ
2
経営資源のグローバルな最適配分
外部原材料仕入
企業グループ内
外部資本調達
日本本社
役務
役務
配当
役
務
資本
高い
技術
開発力
A国
製造会社
D国
R&D会社
資
金
低い
生産コスト
大きな
市場
資
金
資金
B国
販売会社
C国
金融会社
外部製品販売
東洋経済 「CFOのための財務戦略 第8章グローバル税務戦略」 より抜粋
発達した金
融市場
外部資金調達
3
経営資源のグローバルな最適配分(実効税率考慮後)
日本本社
グローバルHQ
外部資本調達
資本
企業
グループ外
中間持株会社
企業グループ内
A国受託
製造会社
外部原材料
仕入
配当
D国
受託R&D
会社
資本
低い生産コ ス ト
高い技術開発力
グローバル
R& D会社
グローバル
製造会社
低税率国
資金
B国
販売会社
資
金
高税率国
資金
グローバル金
融会社
グローバル仕
入・ 販売会社
役務
発達した
金融市場
役務
役務
大きな 市場
シ ェア ード・ サー
ビス 会社
外部製品販売
東洋経済 「CFOのための財務戦略 第8章グローバル税務戦略」 より抜粋
外部資金調達
4
日米多国籍企業連結実効税率比較
実効税率との乖離
20.0%
コマツ
クボタ
4.0%
富士フィルム
ソニー
15.0%
SMC
松下電器
武田薬品
花王
0.0%
-15
-10
-5
0
5
10
15
20
10.0%
イトーヨーカ堂
-4.0%
5.0%
村田
製作所
25
30
日立製作所
35
京セラ
Motorola
ホンダ
トヨタ
繰延税金資産純額
(10億円)
0.0%
-200
0
-100
Oracle
(-4,758 –2.8%)
100
200
Dow Chemical
P&G
キャノン
300
400
500
600
Compaq
-5.0%
GM
(1,648 –6.0%)
Microsoft
GE
Intel
-10.0%
Bristol Myers Squibb
-15.0%
(注)
本邦企業: 2000年3月期および2001年3月期の平均値
米国企業: 1999年12月期および2000年12月期の平均値
(ただし、Oracleは2000年5月期および2001年5月期、MicrosoftおよびP&Gは2000年6月期および2001年6月期の平均値)
東洋経済 「CFOのための財務戦略 第8章グローバル税務戦略」 より抜粋
5
米系と日系多国籍企業のタックスプランニングの段階
日系
多国籍企
業
現状の実効税率
実
効
税
率
<フ ェー ズ 1>
取引ベー スにおけるプ ラ ンニング
目標とする実効税率
<フ ェー ズ 2>
事業形態の変更を伴わないプ ラ ンニング
<フ ェー ズ 3>
事業形態の変更を伴うプ ラ ンニング
プランニングの進展
米国系
多国籍企業
東洋経済 「CFOのための財務戦略 第8章グローバル税務戦略」 より抜粋
6
US多国籍企業の典型的なグローバルストラクチャー
株主
US 親会社
Div.
特別持株レジーム:
米国外の事業を低額で譲渡
スペイン持株会社
0% 配当源泉税
Div.
EU 親子指令:
0%配当源泉税
•委託製造(製造問屋)の
主体取引者
•コミッショネアの主体取
引者
オランダ持株会社
Div.
スイス・オランダ租税
スイス
グローバルHQ
条約: 0%配当源泉税
Sales
製造
√
US持株会社
√
製造受託会社
√: Check-the-box (米国税務)
√
US 事業会社
√
コミッショネア
最終顧客
7
US多国籍企業モデルを日本企業に適用する場合の問題点
<主要な問題点>
• 日本の間接外国税額控除は孫会社まで
• 非関連者に製造委託する形態(製造問屋)は、日本のタックスヘイブン
対策税制上、適用除外を受ける可能性有り
• コミッショネアの主体取引者については、日本のタックスヘイブン対策税制
直接の顧客取引と主張するのは困難
8
グローバルストラクチャーの日系企業への応用
株主
日本親会社
Div.
日蘭租税条約
日本以外の事業を低額で譲渡
5% 配当源泉税
•委託製造(製造問屋)の
主体取引者
•コミッショネア類似取引
の主体取引者
オランダ持株会社
Div.
スイス・オランダ租税
条約: 0%配当源泉税
日本持株
会社
スイス
グローバルHQ
日本事業会社
Sales
製造
支店
支店
製造受託会社
機能・リスクを限定
最終顧客
9
グローバルHQ・委託製造主体取引者・コミッショネア主体
取引者の具体例
シンガポール/スイス
第三者
インボイス
原材料供給業者
グローバルHQ
各国販売会社
委託製造主体取引者
(コミッショネア)
コミッショネア主体取引者
• 主体取引者は、債権回収リスク、
製品
原材料
• 最小利益
マージン
製品リスクを持ち、製品の所有
権をすべての段階で保持
最終消費者
第三者
受託製造業者
どのように
してこの割
合を増や
すか?
• コストプラス
10
外資系企業の事例
外国
親会社
商品送付
100%
日本子会社
日本クライアント
販売促進サービス:コストプラス 5~10%
従属的代理人リスク、どの程度のレベルの
所得を認定すべきか?
11