GOODSMILERACING & TeamUKYO レースレポート Vol.1 グッドスマイル

2014年10月14日
株式会社グッドスマイルレーシング
GOODSMILERACING & TeamUKYO レースレポート 7
初開催のタイで3位表彰台! ランキングトップで最終戦に!
SUPER GT 第7戦
会期:2014年10月4~5日
場所:チャーン国際サーキット
(タイ・ブリラム)
天候:晴れ
動員:13万1000人(2日間)
予選:6位
決勝:3位
■10月3日(金) 練習走行
SUPER GT唯一の海外戦は、昨年までのマレーシア・セパンに代わり、今年からタイ・ブリラム
のチャーン国際サーキットで開催されることになった。サーキットは完成したばかりなので地元
チーム以外は事前走行をしておらず、日本から参加するチームはすべてぶっつけ本番となった。
もちろん、GOODSMILE RACING & TeamUKYOも例外ではない。
東京からタイのスワンナプーム空港まで約6時間、空港からサーキットのあるブリラムまで自動
車で約6時間という長旅を経て、チャーン国際サーキットに到着する。10月とはいえ、日本の真夏
日のような気温はさすがタイ。気温は常に30度以上、路面温度は最高で60度近くまでに上がっ
たという。
タイ戦では金曜日の練習走行が復活し、メカニックたちは船の長旅で輸送されてきたマシンに
不具合がないかをチェックし、ドライバーは初めてのコースを覚えるためにコースウォークに参加
した。その後、午後から練習走行に入り、谷口選手がベストタイム「1'35.550」を記録し13位、片岡
選手はロングスティントのテストをひたすら繰り返し、翌日の予選に備えた。
<本件に関するお問い合わせ先>
株式会社グッドスマイルレーシング
Tel:03-5611-6565 / Fax:03-5611-2212
担当: 末岡/mail:[email protected]
■10月4日(土) 予選は7位→6位に昇格
予選日も気温33度、路面温度44度とマシンにもタイヤにもドライバーにとってもタフな環境
になった。予選1回目は谷口選手がアタックし、アウトラップでいきなりコースオフしたものの
「1‘35.669」を刻んで、最終的に12位で通過した。
トップタイムは55号車(ARTA CR-Z GT)が出した「1'34.807」で、3位以下は35秒台に15台
が入るという大混戦。
予選2回目は片岡選手がアタック。序盤、なかなかクリアが取れずにタイムが上がらなかっ
たものの、「1‘34.611」を記録して7位で終了。その後の車検で2番手タイムを出していた61
号車(SUBARU BRZ R&D SPORT)が失格となったことで順位が繰り上がり、決勝レースは6
番グリッドからのスタートとなった。
■10月5日(日) 灼熱の決勝レース!序盤は苦しい展開に
スタートドライバーを担当したのは片岡選手。1周目で2台に一気にパスされて8位にダウン
するも、4周目には抜き返して6位を取り戻した。直後、同じZ4の60号車(TWS LM corsa
BMW Z4)が背後に迫り、一気にミクZ4を抜いていく。しかし、片岡選手は堅実に走り、順位
を落としつつあった0号車(MUGEN CR-Z GT)を抜いて再び6位に。この時点で、4位が7号
車(Studie BMW Z4)、5位が60号車、6位が4号車と、4~6位がすべてBMW Z4という状況に
なる。
その後、4号車は順位を保ったまま28周目にピットイン。タイヤをすべて交換し、ドライバー
も谷口選手へと交代。アウトラップで11位まで順位を落としたものの、先にピットインしてい
た11号車の前に出ることに成功。徐々に順位を取り戻していき、レースの2/3が終了した41
周目には6位と、元の位置まで戻ってきていた。
42周目には前を走っていた0号車を抜いて5位にあがり、さらにトラブルで緊急ピットインし
た地元チームの99号車(i MOBILE AAS)も抜いて4位までポジションを上昇させる。ここから
レースは膠着する。この時点で2位7号車、3位60号車、4位4号車と、再びBMW Z4のトレイン
が形成される。
■初開催のサーキットで3位表彰台に!
残り10周を切ったあたりから、前を走る60号車のブレーキが苦しくなりペースが落ちる。5
秒近くあったタイム差も、残り6周でコンマ5秒差までに詰め、さらに谷口選手は34秒台を叩
き出してそのまま一気に60号車をパスし、3位表彰台圏内に上がった。残念ながら1~2位に
はかなりの差がついていたため、追いつくことはできなかったが、2戦目以来となるポディウ
ムを獲得できた。
この結果を受けてシーズンランキングは67ポイントで1位を堅守。2位以下に9ポイント差を
つけて最終戦に挑むことになった。なお、現時点でチャンピオンシップの権利を残している
のは4号車以外に11号車(58ポイント)、7号車(58ポイント)の3台のみ。やはり最後に立ちは
だかるのは2011年からのライバルであるGAINER、そして今年から袂を分かったStudieとい
うドラマチックな展開になった。
9ポイント差が圧倒的有利なことには変わらないが、最終戦もてぎは毎年何が起きるかわ
からないだけに、兜の緒を締め直してチームは悲願の王座奪還に挑む。
■チーム関係者コメント
安藝貴範 代表
レース中は常に7号車と11号車の位置を気にしながら戦って、ポイントを意
識しながら戦うレースでしたね。前半は片岡選手が順位を落とさずになんと
か戻ってきてくれたんですが、後半、谷口選手に変わった直後は500との絡
みが多くてなかなかペースが上げられなかった。しかし、その後はヨルグ選
手のファステストを塗り替えるようなペースで走ってくれて、60号車を最終的
に抜いたときにはグッときましたね。BMWの2位、3位フィニッシュはとても良
い結果だと思います。4位もBMWですしね。本当に今回は3位になれてよ
かったです。最終戦をポイントリーダーとして迎えることになりましたが、どう
なるのか、とても楽しみですね。
片山右京 監督
今回の結果は最善最良のカタチで終わったんじゃないかなと。ある意味想
定内でしたね。BMWのワンツーになるんじゃないかと予想はしていたのです
が、まさかの3号車が来て。ただ、7号車が優勝していたら、最終戦はかなり
厳しかったでしょうね。今回は7号車が2位で11号車も8位(実質7位)だった
おかげで、最終戦を9ポイント差で迎えることができて、かなりラクになったと
思います。あと、やっぱり谷口選手が60号車を抜いてくれたのも大きいです。
相手もブレーキがきつくなってたようですけど、こちらは56kgも重りを積んで
いるわけで、決してイージーに抜けたわけじゃなかった。その意味でも3位の
大きさを改めて実感しています。チャンピオンシップも佳境で、胃が痛くなり
ますけど、気を引き締めて最終戦を迎えたいですね。
大橋逸夫 ゼネラルマネージャー
今回のレースは初開催のサーキットだったので、対応能力とか、コースコ
ンディションを見極められるかどうかとか、トラブルを察知して回避する能力
だとか、ドライバーだけでなくチーム全体のチーム力みたいな部分が試され
たんじゃないでしょうか。3位でフィニッシュできた要因としては、これらのこ
とがかなり大きいと思います。練習走行などを見ていると、ある程度のタイ
ムはみんなコンスタントに出せて、その中でもひとつ抜けて速いクルマが4、
5台いてという感じでしたよね。速いのは当たり前で、その中で生き残りなが
ら、タイミング良くピットに入るという作戦がハマったことが、今回の結果に
結びついているんだと思います。
谷口信輝選手
予選6番手から始まって、片岡選手がGT500のマシンにぶつけ
られそうになりながらも、GT300のライバルとのバトルをなんとか
生き残ってくれて僕にバトンを渡してくれました。ピットを出ると50
号車と60号車が前にいて、それをなんとか抜いてくれとチームか
らのオーダーもあり、無事に抜くことができましたけど、結果的に1
位と2位は別格に速くてちょっと追いつけませんでしたね。61号車
と11号車が予選で沈んでしまったため、貯金を持って最終戦に臨
めるのは大きいです。もちろん、まだまだ油断はできません。7号
車か11号車が最終戦で優勝したら、我々は3位を取らないといけ
ないですしね。でも最後は勝ってチャンピオンを決めたいですね。
片岡龍也選手
第1スティントは無理せず、前にくっついていけば、第2スティント
で順位を上げられるだろうと思っていました。そこそこのペースを
維持しながら、500との接触を避けたときに3秒くらいロスした以外
は、ほぼほぼ仕事を完了できたかなと。クルマのフィーリングは良
かったけど、どういうレース展開になるのか若干運頼みのところも
ありましたが、谷口選手も素晴らしい走りを見せてくれて、今回自
分たちが持っているパフォーマンスを考えたら3位はベストリザルト
だし、2位とのポイント差を広げる目的で来ているので、この順位
は十分価値があると思います。
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