諸外国における ライセンシー保護制度 平成17年9月 1 【譲渡時・競売時におけるライセンシーの保護】 登録制度 契約書の要否 存否 ドイツ アメリカ 要否 新権利者の認 識の要否 譲渡禁止特約 の要否 フランス 日本 (現行制度) 範囲 保護期間 ライセンス契約で 定める範囲で行 使し続けることが できるという抗弁 権 × × × × ライセンス契約で 定める範囲で行 使し続けることが できるという抗弁 権 ×(口頭契約そ のものを無効と ○ する州法もあ る) × × × × × △(登録が イングランド 保護される権利 × ○ あった場合 には譲受人 の悪意が推 定される) ○ × ○ × 実用新案、意匠、商標:特許と同様 著作権:特許と同じ(ただし、特許権 は譲渡自体認められていない) ライセンス契約で ライセンス契約で 定める範囲 定める期間 ×? × 商標:特許と同様 著作権:ライセンス契約は著作権 者の署名ある書面による ライセンス契約で 定める範囲(譲受 人の悪意の範 囲) ライセンス契約で 定める範囲(譲受 人の悪意の範 囲) ○ 意匠、商標:特許と同様(ただし、登 録商標、登録意匠のライセンス契 約は書面によらなければならない) 著作権:特許と同様(ただし、登録 制度は存在しない) ライセンス契約で 定める範囲(譲受 人の悪意の範 囲) ○(ただし、ノウ 止特約が存在する ライセンス契約で ライセンス契約で ライセンス契約で 権は、悪意の譲受 場合、特許権の譲渡 定める範囲 定める範囲 定める範囲 人に対してのみ実 は無告と解釈される 施権を主張できる) 可能性がある) × × 他の知的財産権 × △(未登録の特許 ×(ただし、譲渡禁 ○(書面によら ないライセンス ○ 契約は無効) ○ ○(善意) 実施料 その他ライセ ンス契約内容 の承継 登録された範囲 の通常実施権 登録された範囲 の期間 登録された範囲 の期間 ハウ供与などの 実用新案、意匠、商標:特許と同様 属人的要素の強 著作権:登録制度なし い義務は承継し ないと解される) × 実用新案、意匠、商標:特許と同様 著作権:登録制度なし 2 【破産時におけるライセンシーの保護】 管財人の権限 契約書の要否 保護される権利 ライセンス契約の保護 範囲 ドイツ ライセンス契約を未履行 契約として解除できる。 アメリカ ライセンス契約の履行又 は拒絶を選択できる。 イングランド ライセンス契約付特許権 が義務負担付財産である と評価できる場合には放 棄することができる。 フランス 日本 (現行登録制 度) × × × 保護期間 × 実施料 × ×(口頭契約その △(破産管財人がライセンス契約の拒絶を選択し ライセンス契 ライセンス契 ライセンス契 ものを無効とする 州法もある) た場合、ライセンシーはライセンサーの不作為義務 約で定める範 約で定める範 約で定める 囲 範囲 の範囲内での権利(通常実施権)を保持できる。) 囲 ○(管財人が義務負担付財産を放棄した場合で × あっても、ライセンシーの権利と義務は有効とされ る。ライセンシーが対象特許権の取得を裁判所に 対して申し立てることもできる。) ライセンス契 ライセンス契 ライセンス契 約で定める範 約で定める範 約で定める 囲? 囲? 範囲? 管財人は、ライセンス契約 ○(書面によらな の履行又は解除をするこ いライセンス契約 とができる。 は無効) × ライセンス契約を双方未 履行の双務契約として解 除できる。 ○(通常実施権が登録されている場合には、ライセ 約で定める範 約で定める範 約で定める × ンス契約を解除することができない。) × × × ライセンス契 ライセンス契 ライセンス契 囲 囲 範囲 3
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