4.4 著作権の権利内容 著作者人格権 著作権(著作財産権) 4.4.1 著作者人格権 • 公表権(公衆に提供し、提示する権利)(著 18) • 氏名表示権(表示しない権利を有す)(著 19) • 同一性保持権(意に反しての変更・切除そ のたの改変を受けさせない)(著20) • 著作者人格権の譲渡はできない。(著59) 公表権の例外 • 著作権を譲渡した場合、公表行為につい ても同意したものとみなす。 氏名表示権の例外 • 引用等で著作物を利用する場合、著作者 の別段の意志がない限り、著作物につき 著作者が表示しているところに従って著作 者名を表示する。 • 著作者が創作者であることを主張する利 益を害するおそれがないと認められるとき、 公正な慣行に反しない限り、省略できる。 同一性保持の例外 • 用語の変更等の改変で、学校教育の目的 上やむを得ないと認めらる場合。 • 建築物の増築、改築、修繕又は模様替え • 利用できないプログラムを自分のプログラ ムで利用できるようにする改変、より効果 的に利用するための改変 • その他、著作物の性質並びにその利用の 目的及び態様に照らしやむを得ないと認 められる場合 4.4.2 著作権(財産権)に含まれる 権利種類(著21~28) • • • • • • • • 複製権 • 二次的著作物の利 用に関する原著作 上演権及び演奏権 者の権利(当該二 放送権、有線放送権 次著作権者が持つ 口述権 のと同一の種類の 展示権 権利) 上映権及び頒布権 貸与権 翻訳権、翻案権等 4.4.3 著作隣接権 • • • • 実演家の権利 レコード製作者の権利 放送事業者の権利 有線放送事業者の権利 実演家の権利(1) • 録音権及び録画権:実演を録音し、録画を 許諾する権利(著91) • 放送権及び有線放送権:実演の放送・有 線放送を許諾する権利(著92) • 商業用レコードを用いて、放送・有線放送 を行う場合、実演家に二次使用料を支払 わなければならない(著95①) 実演家の権利(1) • 貸レコード業者は期間経過(発売された日 から12ヶ月(著施令57の2))商業用レコー ドを公衆に貸与して実演を公衆に提供した 場合は、実演家に相当な額の報酬を支払 う(著97の2③) • 商業用レコードの貸与により実演を公衆に 提供する権利(著作95の2) レコード製作者の権利 • レコードを複製する権利(著96) • 商業用レコードを用いて、放送・有線放送 を行う場合、レコード製作者に二次使用料 を支払わなければならない(著97①) • 商業用レコードの貸与によりレコードを公 衆に提供する権利(著作95の2) • 貸レコード業者は期間経過商業用レコード を公衆に貸与した場合は、レコード製作者 に相当な額の報酬を支払う(著97の2③) 放送・有線放送事業者の権利 • 放送に係る音又は映像を録音・録画・写真 等に複製する権利(著98) • 放送を受信して再放送する権利(著99①) • テレビ放送を受信して、影像を拡大し公に 伝達する権利(著100) • 貸レコード業者は期間経過商業用レコード を公衆に貸与した場合は、レコード製作者 に相当な額の報酬を支払う(著97の2③) 4.4.4 著作権の使用許諾 • 「使用許諾」による差止請求権はない。(著 作権者は侵害行為に対して差止請求訴訟、 損害賠償請求訴訟、侵害行為差止の警告 ができる) • 外国との排他的ライセンス契約は、地域 (日本)・期間を限定した著作権の一部譲 渡と解釈する余地がある。 出版時の著作物利用形式 • 全著作権の譲渡(期間限定もありうる) • 書物の複製権だけを譲渡 • 書物を出すことについての使用許諾を受 ける(著作権は全然譲り受けない) • 出版権の設定を受ける(3年経過で権利消 滅)。 文化庁長官の裁定による 著作物利用 • 公表著作物または相当期間公衆に提供され ている著作物で、著作権者が不明、居所が 不明等の理由で連絡できないとき(著67①) • 放送事業者が著作権者と協議が整わないと き(著68①) • 最初に国内で発売された商業用レコードが 販売後3年経過し、そのレコードを再録して他 の商業用レコードを作ろうとするものが著作 権者と協議が整わないとき(著69) 4.4.5 著作物利用契約 • • • • • • • • 当事者の明確化 対象の特定 使用媒体の明確化 使用期間の特定 対価 独占使用権か非独占使用権か 使用地域 第三者権利の侵害についての責任
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