2007年度競技規則について

2007年度競技規則について
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カーリング精神
• カーリングは技術と伝統のゲームです。技を尽くして決
められたショットは見る喜びです。また、ゲームの神髄
に通じるカーリングの古くからの伝統を見守るのはす
ばらしいことです。カーラーは勝つためにプレーします
が、決して相手を見下したりしません。真のカーラーは
相手の気を散らしたり、相手がベストを尽くそうとする
のを決して妨げたりしません。不当に勝つのであれば
むしろ負けを選びます。
カーリング精神(続き)
• カーラーは、ゲームの規則を破ったり、その伝統を
決して軽視したりしません。不注意にもこれが行わ
れていると気づいた場合、その違反を真っ先に申し
出ます。カーリングの主な目的が、競技者の技術の
粋を競うことである一方、ゲームの精神は立派なス
ポーツマンシップ、思いやりの気持ち、そして尊敬す
べき行為を求めています。この精神は、アイスに
乗っているいないに関わらず、ゲームの規則の解釈
や適用に生かされるだけでなく、全ての参加者の振
舞いにも生かされるべきものです。
カーリング用語
• コーテシーライン:長さ15.24cm 幅1.27cm以内をホッグ
ラインの外側1.219mにホッグラインと平行のリンクの両
サイドに引く。
• ドローショットディスタンス:試合前の練習の終了時点
にストーンが止まったティーからの距離。1エンド目にど
ちらのチームが先攻になるかを決めるために用いる。
• 外的な力:どちらのチームも起こさなかった事象。
• 数学的に不可能:デリバリーをしたストーンと残りのス
トーンを足しても、同点あるいは勝つためにストーンの
数が足りない状態。
ストーン
• 重さはハンドルとボルトを含めて19.96㎏(44ポンド以下、17.24
㎏(38ポンド)以上とする。
• ストーンが破損したりプレーに使用できなくなった場合、代わり
のストーンを用いる。代替ストーンがない場合は、そのエンドに
投げ終わったストーンをもう一度デリバリーする。
• ストーンのハンドルが投球中にはずれた場合、投球者はプレー
をそのままにしておくか、動いたストーンを全て元の位置に戻し
て投球をやり直すか選ぶことが出来る。
• チームは、試合で用いるストーンに変更を加えたり、その上に
いかなるものを置いたりしてはならない。(解釈:目印のための、
輪ゴム・シールを貼ることも一切認めない)
競技者がストーンを1投デリバリーしたが、2投
目をデリバリー出来ない場合
(ⅰ) 一人目であれば、二人目がそのストーンを
デリバリーする。
(ⅱ) 二人目であれば、一人目がそのストーンを
デリバリーする。
(ⅲ) 三人目であれば、二人目がそのストーンを
デリバリーする。
(ⅳ) 四人目であれば、三人目がそのストーンを
デリバリーする。
自分の投球順が来たとき、自分のストーンをデ
リバリーできない場合
(ⅰ) 一人目であれば、二人目と三人目が3投ずつ、四
人目が最後の2投をデリバリーする。
(ⅱ) 二人目であれば、一人目と三人目が3投ずつ、四
人目が最後の2投をデリバリーする。
(ⅲ) 三人目であれば、一人目が三人目の第1投、二人
目が三人目の第2投、四人目が最後の2投をデリバ
リーする。
(ⅳ) 四人目であれば、二人目が四人目の第1投、三人
目が四人目の第2投をデリバリーする。
競技者の位置
• 次にデリバリーする選手は、デリバリーする側の
ハックより後ろでリンクサイドにいてもよい。
• デリバリー中に外的な力により競技者が邪魔をされ
た場合、その競技者は投球の結果を取るのか、動
いたストーンを全てもとの位置に戻して再投球する
のかを選ぶことができる。
• ハウスを任された競技者は、チームがデリバリーを
する間、プレーをする側のホッグラインより内側のア
イス上に立つ。(解釈:スウイープなどのために、予
め本項に定められた位置以外にいることは許されな
いが、デリバリー中以外は問題ない。)
投球
• ホッグライン違反のストーンをすぐに取り除かず他のストーン
に当たった場合、投球したストーンはデリバリーをしている
チームが取り除き、動いたストーンは違反を冒さなかった
チームが全て元の位置に戻す。
• ストーンはデリバリーする側のテイーラインに到達したときイ
ンプレーとなる。デリバリーする側のテイーラインに達してい
ないストーンはハックに戻して再投球してもよい。(注意:ス
トーンのエッジでハンドルを触っているかどうかは問題でな
い)
• 1エンド中、一人の競技者が決まった数以上のストーンを投
球した場合、そのエンドは間違いがなかったものとして続行
され、間違いをしたチームの第4競技者が投球するストーン
の数を間違いに応じて減らす。
スウィーピング
• 静止していたストーンをスウイーピングできる
のは、動き出してからでなければらない。(解
釈:デリバリーが始まった以降のゴミを取る動
作についても、スウイーピングとみなすため
違反となる)(スキップあるいはスキップ代理
が、テイクアウトなどのコールで相手のストー
ンが通りそうなところをスウイープしておくの
は、デリバリーが始まる前であればOKとす
る。)
用具(新)
• 電子ホッグライン機器を用いる場合は、デリバリー
の前にハンドルのスイッチを入れる必要がある。ス
トーンをデリバリーするとき、手袋やミトンをつけて
はいけない。(注意:本項を遵守せず電子機器が作
動しなかった場合、アウトストーンとなる(選手の自
己責任)。
• 試合を遅らせない限り、競技者は試合中にブラシや
化繊のブルームの種類を変更してもよい。コーンブ
ルームをスウイーピング用に使用する競技者は、試
合中その種類のブルームだけを使用する必要があ
る。
スコア
試合時間にプレーを開始出来ない場合、以下の手順に従う。
(ⅰ) 試合開始の遅れが15分以内の場合は、違反されたチームが
1点獲得し、実際の試合の最初のエンドラストストーンの権利を
得る。この場合、1エンド終了したものとみなす。
(ⅱ) 遅れが15ー30分の場合、違反されたチームが2点獲得し、
実際の試合の最初のエンドラストストーンの権利を得る。この場
合、2エンド終了したものとみなす。
(ⅲ) 遅れが30分以上の場合、違反されたチームが不戦勝となる。
不戦勝の場合、1エンド目1点、2エンド目に1点、3エンド目に
「×」を掲示する。最終スコアは2-0と記録する。(注釈:(ⅰ)は
第2エンド、(ⅱ)は第3エンド。)【注意】:この項目は大会2試合
目以降に適用する新ルールであり、1試合目は4人そろってい
なければ失格となる(他の進行しているゲームを考慮しタイミン
グを図って審判がアナウンスする。)
チームミーティング
• 競技者全てとコーチは、チームミーティングに
参加しなければならない。審判長の承認なし
にチームミーテイングに参加しない場合は、
そのチームの最初の試合でラストストーンの
権利を放棄するものとする。
(注意:予めラストストーンが決められている場
合であっても本項を適用する)
計時
時計は、最初のストーンがデリバリーする側のテイーラインに達したと同時にス
タートし、以下のことが生じるまで動き続ける。
(ⅰ) 全てのストーンが静止し、あるいはバックラインを越えた。
(ⅱ) デリバリーするチームの違反で動いたストーンを置き戻す必要が生じ、元の
位置に置き終わった。
(ⅲ) プレーエリアが相手チームに明け渡され、ハウスを任された競技者がバック
ラインの後ろに退き、デリバリーとスウイーピングをした競技者がリンクのサ
イドに移動した。
これら全ての条件が満たされたとき、相手チームがデリバリーをするチームとな
り、試合の時計が動き始める。デリバリーをしていないチームの違反でストー
ンを置き戻す場合は、そのチームの時計を動かす。
(解釈:依頼により審判員が介入した場合、一時的に時計は止まる(本項(f)参照。
取扱い:審判員は予め介入時間をストップウオッチで計時し、その介入が故
意に時間を止めるため又は、遅延のための行為だったと審判が判断した場
合、当該介入時間を当該チームの残り時間から減算する)
計時(続き)
• どちらかのチームが必要ないのに試合を遅ら
せていると審判が判断したときは、その審判
は違反を冒しているチームのスキップにその
旨を告げる。その告知後、デリバリーするス
トーンが45秒を経過してもデリバリーをする側
のテイーラインに到達していない場合、その
ストーンを直ちにプレーからはずす。
タイムアウト
• タイムアウトをコールできるのは、アイス上の競技者のみで
ある。
• 指定されたコーチ席にいる一人と、必要であれば通訳のみタ
イムアウトをコールしたチームと会うことが出来る。タイムア
ウトがスタートする前に、その人にはチームに会うまでに十
分な「移動持間」が与えられる。「移動時間」の長さは、チー
ムミーテイングで審判長から通知される。60秒のタイムアウト
は、「移動時間」が終了した時点、あるいはチームと接触が
なされた瞬間スタートする。リンクの端に歩行エリアがあると
ころでは、チームと会う人がプレーをするアイスに乗ってはい
けない。
ストーンの割り当て
• ラウンドロビンの試合では、試合前の練習後、競技者の一人がプレーす
る側のテイーをめがけてスウイープをつけてストーンをデリバリーする。ド
ローショットデイスタンスが短いチームは、第1エンド先にデリバリーする
か、後にするか選ぶことが出来る。どちらのチームもハウスにストーンが
入らなかった場合、ドローショットチャレンジの結果を用いる。DSCで上
位にランクされたチームは、第1エンド先にデリバリーするか、後にする
か選ぶことが出来る。DSCのランキングを使用したが、両チームのラン
キングが同一である場合は、コイントスをして第1エンド、どちらのチーム
が先にデリバリーするか、後にするか決定する。
(取扱い:毎試合DSDをするのが時間がかかるので、日本選手権大会では
事前に均等に先攻後攻を割り当てる。ラウンドロビンが偶数チーム(試合
数が奇数)の場合、第1試合に本項を適用して先攻後攻を決定する)
リンク
• リンクの長さはバックボードの内側から
45.72cm(180フイート)、幅はサイドラインの内側
から5m(16フィート5インチ)である。このエリア
は線を引くか周りにデイバイダーを施して描く。
既存の施設の関係でこの大きさが確保でき
ない場合は、長さ44.501m(146フィート)、幅は
4.42m(14フイート6インチ)まで減らしてもよい。
リンク(2)
• ハウスの一番内側の円は、半径が15.24cm
(6インチ)以上とする。
• ハックは適切な材料に固定し、その材料の内
側をハックラインの内側に設置し、ハックが
ハックラインから20.32㎝(8インチ)以上前に
出さないようにする。ハックをアイスの中に埋
める場合は、深さが3.81㎝(1.5インチ)を超え
ないようにする。
動いているストーンに接触した場合
デリバリーをする側のティーラインとプレーをする側のホッグラ
インの間
• 動いているストーンに相手チームの競技者若しくは彼(女)の
用具が触れた場合、或いは外的な力が作用した場合。
1) デリバリーしたストーンであれば再投球。
2) それがデリバリーしたストーンでなければ、そのストーンを用
いているチームが、接触がなかったら静止したであろうと考
える位置に置く。
プレーする側のホッグラインの内側
• 動いているストーンに外的な力が作用した場合、接触がなけ
れば静止したであろうと思われる位置に全てのストーンを置
く。チームが同意できない場合は、動いたストーンを全て元
の位置に置き直し、再投球する。元の位置について合意が
得られない場合は、エンドをやり直す。
静止しているストーンを動かした場合
• 静止しているストーンが外的な力で動いたが、他の動いてい
るストーンの結果に影響を及ぼさなかったであろうと思われ
る場合は、両チーム合意の上そのストーンを元の位置に戻
す。
• 動いているストーンのコースに何らかの変化をもたらしらであ
ろうと思われる静止していたストーンが、外的な力によって動
かされた場合、全てのストーンが静止するまで待つ。そして、
接触がなければ静止しただろうと思われる位置に全てのス
トーンを置く。チームが同意できない場合は、動いたストーン
を全て元の位置に置き直し、再投球する。元の位置について
合意が得られない場合は、エンドをやり直す。
スコア
• 予定エンドが終了したときの得点の多さで、
あるいはどちらかのチームが負けを認めたと
き、また数学的にどちらかのチームが勝てな
くなったとき試合結果が決定する。予定エンド
が終了して同点の場合は、エキストラエンドを
継続し、先に得点したチームの勝ちとなる。
(解釈:審判員が介入し試合を終了させること
が出来る。)
スコア(続き)
目視でも測定機器を用いても決定できなければ同距離とみなし、
以下の手順に従う。
(ⅰ) 測定が、どちらのチームが近いかを決定するための場合には、
ブランクエンドとする。
(ⅱ) 測定が2点目以上を決定するための場合は、それよりテイー
に近いストーンだけをカウントする。
スコアに同意する前に、スコアに影響を及ぼしただろうと思われる
ストーンが外的な要因で動いた場合、以下の手順に従う。
(ⅰ) どちらのチームが近いかを決める場合は、エンドをやり直す。
(ⅱ) どちらかのチームが、動いたストーン以外に既に得点するス
トーンがある場合、そのチームはエンドをやり直すか、決定して
いるスコアをキープするのか選ぶことができる。
試合前の練習
• 予選ラウンドロビンの試合前の練習スケ
ジュールは、各チームが先と後の練習を同じ
回数できるように前もって決めておく。予め決
めておけない場合は、ドローショットチャレン
ジで上位のランキングされたチームが2番目
に練習する。
(取扱い:練習後にDSCを行い、先攻後攻を決
めるか又はコイントスで決める)
野次または不快な言動
• 不当な行為、野次や不快な言動、用具の乱
用、あ快な言動るいはチームメンバーへ故意
に危害を加えることは禁止されている。違反
行為は当該カーリング組織による違反者の
出場停止処分となる。【注意:ブラシで氷を叩
くなどの行為はしないように指導者・審判員
は選手への指導を徹底する。内容によっては
退場処分もある。
ドーピング
• 日本カーリング協会のドーピング禁止規則と手順は、
世界アンチドーピング機構(WADA)の要請に見合
うものであり、日本アンチドーピング機構(JADA)の
ドーピング禁止パンフレットに記載されている。
(注意:本ルールブックに詳細は記載されていないた
め、JADAのパンフレットを十分参照されたい。また、
未成年がドーピング検査の対象になる大会に出場
する場合、書面により事前に保護者の同意が必要
なので注意されたい)
審判長
• 審判長は、試合に相応しくない行為、言動のため、
競技者、コーチ、あるいはチーム関係者を退場処分
にしてもよい。退場を命ぜられた人は、競技エリアを
離れなければならない。そして、その試合にはそれ
以降参加できない。
• 審判長は、関係協会に、現行のそして将来の大会
で当該の競技者、コーチ、あるいはチーム関係者に
対して追放処分あるいは出場停止処分を課すべき
かどうか意見を提出することができる。