消費者金融は日本で成立するか?

消費者金融は日本で成立するか?
――肯定派――
新井 野村 松江
主張
① 法改正による直接的打撃は少ない
② 消費者金融にしかできない業務
③ 多様な収益源による安定化
以上の3点から、
消費者金融は日本で成立すると主張する
前提
改正貸金業法(2010.06.18完全施行)
総量規制
借入残高が年収の3分の1を超えた場合、新規の借入ができなくなる。
上限金利引き下げ
貸金業者から個人が借入を行う場合のみ適用。銀行からの借入や法人名
義での借入は対象外
上限金利引き下げ
グレーゾーン金利撤廃
上限金利引き下げに伴い、
利息制限法の水準(貸付額に応じ15%~20%)に。
主張①
法改正による直接的打撃は少ない
要因A. 上限金利引下げを前倒しで行っている
金利帯別貸付残高(2010年8月)
2006年からの前倒しの上限金利
引き下げによって、
市場規模が縮小している。
2010年の施行によって急激に市
場規模が縮小することはない。
施行によって打撃を受けるのではなく、
法改正に備えて多くの消費者金融が利下げを行っていたため、
名目上の打撃は少ない!
主張①
法改正による直接的打撃は少ない
要因B.
上限金利引下げに費用削減で対応
費用の構成
費用の削減 ⇒ 利益創出
29.2%
利益
20%
過払い金返還
貸倒損失
その他
営業費用
調達コスト
利益
費用削減によって、
利益創出が見込ま
れる
主張①
法改正による直接的打撃は少ない
要因B.
上限金利引下げに費用削減で対応
その他営業費用(人件費・広告費・店舗費など)
主張①
法改正による直接的打撃は少ない
要因C. 中長期的に見て、過払い金はなくなる
過払返還請求件数
年々減少している!
法改正による
+
直接的打撃は少ない
アコムの営業利益
グレーゾーン金利撤
廃により、将来的に
なくなる!!
主張②
消費者金融にしかできない業務
小口の無担保・無保証の融資ビジネス
消費者金融を選んだ理由
消費者金融の強み
a.与信審査能力が高いこと
b.利便性・秘匿性が高いこと
c.債権回収能力が高いこと
主張②
消費者金融にしかできない業務
銀行でもできる業務ではないのか?
――信用リスクに応じた‘すみ分け’――
消費者金融にしか
できない業務である
信用リスクが低い客~高い客
――より高金利な消費者金融
信用リスク
金利
消費者金融
銀行
信用リスクが低い客
――銀行のカードローン
リスク許容度
主張③
多様な収益源による安定化
 信用保証事業
提携先の銀行のローンを利用する者への保証を付与する事業のこと
信用保証事業
返済
① 申
込 み
客
延滞
②保証審査依頼
保証会社
(消費者金融)
金融機関
(銀行)
回収
④契約・カード発行
③審査結果通知
代わりに全額返済
主張③
多様な収益源による安定化
 信用保証事業
貸金業務以外の業務についてのアンケート
プロミスの連結信用保証残高
主張③
多様な収益源による安定化
 海外進出
タイ王国
多様な収益源による
安定化
インドネシア共和国
プロミス香港の貸付金残高と経常利益の推移
香港:プロミス香港(26拠点)
タ イ:プロミスタイランド
中国(深セン市)
比較的安定的な収益を確保できている!
台湾:債権管理回収事業
海外では上限金利引下げや総量規制などの
法律がないので、消費者のニーズに対応した
従来の消費者金融の形態での繁栄が見込める。
主張
① 法改正による直接的打撃は少ない
② 消費者金融にしかできない業務
③ 多様な収益源による安定化
以上の3点から、
消費者金融は日本で成立すると主張する
ご清聴ありがとうご
ざいました。