アメリカのプロパテント政策

アメリカのプロパテント政策
2002.10.11
近代的特許権
• 模倣≒技術の学習、伝播
• 基本的に必要
• しかし、技術開発に巨額の資金が必要な
場合には、他人の模倣からの保護が必要
• 模倣が容易=知財を盗みやすい(薬・・)
• だから、一定の期間だけ発明者に排他的
権利(禁止権)を認め、その見返りに公開
を義務づける
プロパテント
• ①知的財産の保護
– 特許法は、もともと国内法だった
– しかし、アメリカは貿易と結びつけて国際的に
プロパテントを押し進めた
• ②知的財産の流通
– バイ・ドール法(p.23)
– TLO(p.61~)
– 日本のTLOの現状(p.131-132)
南北問題1
• 一般に、途上国では先進国企業による技
術独占と経済支配が進むことを懸念して、
知的財産保護の水準を低く設定する傾向
にある
• 先進国では、途上国が知的財産を効果的
に保護する法律と取り締まり体制を整備し
ていないのは、貿易上の実害をもたらす経
済問題だとする
南北問題2
• 1980年代では、医薬品を特許で保護しな
い国やプログラムを著作物として保護しな
い国が途上国では多数だった
• 1984年の米国国際貿易委員会の報告:米
国企業が知的財産の侵害によって受けた
損害は、1982年に60~80億ドル(1989年は
430~610億ドル)
南北問題3
• 広い貿易交渉分野の包括的バランスの中
で、双方に利益をもたらす形で合意(強制
的・包括的合意)途上国への資金援助・技
術支援を組み込んだシステム(自発的・技
術援助型アプローチ)
• WTO設立協定とともに「知的所有権の貿
易関連の側面に関する協定」(TRIPS協
定)を採択した
南北問題4
• 知的財産法制は、もともと各国が自由に定
めることのできる国内公共政策だった
• しかし、TRIPS協定が規定した保護水準に
従って国内法を整備することがWTOメン
バーとしての義務となった
• WTO:世界貿易機関
• WIPO:世界知的所有権機関