マザーボード・外部ボード マイクロコンピュータ研究会 HN:STT 今日説明する事 • マザーボード、外部ボードって何? • どんな構造になっているの? • カタログに書いてあることの意味 マザーボードって何? • 全てのパーツを取り付ける基盤 • 各パーツのデータのやりとりを制御している • PCに載せられるパーツの性能や数はこれで決ま る • 主なメーカー:MSI, GIGABYTE, ASUS, BIOSTAR, etc… • そうそう交換する物ではないのでハイスペックを 求めるなら拡張性の高い物を買いましょう 理由 マザーボードの交換はいったん全パーツを取り外して再び 新しいマザーボードに取り付けることになる。 あれ?これ要するに一から組んでるってことじゃね? マザーボードの構造 • 次の画像をご覧下さい 6 9 8 5 3 4 1 1.CPUソケット 2.メモリスロット 3.ノースブリッジ 4.サウスブリッジ 5.PCI 6.PCI Express 7.シリアルATA 8.電源ピン 9.I/Oポート 次から各部位に ついて解説します。 2 7 8 Copyright© GIGABYTE CPUソケット • ここにCPUを取り付ける • いくつか形があり、その形に合うCPUしか付け られない 現在見かけるであろうソケット形状 LGA 775 Core 2シリーズ Pentium D 最近のCeleron 等 LGA 1366 Core i7 Socket AM2 Athlon(64), Athlon(64) X2, Sempron 等 Socket AM2+ Phenom Socket AM3 Phenom Ⅱ メモリスロット • • • • メモリはここに付ける 今現在主流の規格はDDR, DDR2, DDR3の3つ 当然規格によってスロットの形状が違う デュアルチャネル対応のマザーボードはス ロットが色分けされていることが多い。 デュアルチャネル 2枚の「同じ種類の」メモリにデータを分割処 理させることで高速アクセスを可能にする技 術 ノースブリッジ・サウスブリッジ • マザーボード内で処理を行う部分 • 詳しくはこの先のチップセットの項目で扱う • ノース・サウスというのはCPUソケットを北側と して、どちらが北にあるかというだけ PCI・PCI Express • • • • • いずれも外部ボード用のスロット PCIは1990年代から使われている規格 未だに現役である。通信速度は133MB/s PCI Expressは2004年に登場した規格 すっごく速いよ! • 大きなデータをやりとりするのに適しているた めグラフィックボードに用いられる。 どのくらい早いの? • PCI Expressの最小伝達路をレーンという • 1レーンで片方向5Gbps、双方向10Gbpsの二 重通信が可能 • このレーンを複数束ねることでさらに高速アク セスが可能 • 1レーンの物を「x1」、2レーンを「x2」といった 具合に表す • 今使えるのは「x1」「x2」「x4」「x8」「x16」「x32」 シリアルATA • 大体の場合SATAと略されている • ハードディスクドライブや光学ドライブを接続 する • 今は第2世代のSATAⅡ,最大速度は3Gbps • たくさんハードディスクを付けたい人はこれが 多く付いているマザーボードを買うべき 電源ピン • 電源コネクタを接続する • コネクタはしっかり差し込まないと電源が入ら なかったりするので注意 • CPU電源は4ピン、マザーボード電源は24ピン I/Oポート 3 4 1 3 2 5 6 7 8 3 Copyright© GIGABYTE 1.VGA端子 2.DVI-I端子 3.USB端子 4.PS/2端子 5.IEEE1394 6.eSATA 7.LANポート 8.サウンドポート I/Oポートその2 • VGA端子、DVI端子はグラフィックを出力する • VGA端子はアナログ信号、DVI端子はデジタ ル信号 • USB端子はその名の通りUSBコネクタを接続 する • PS/2端子には紫色と緑色の2種類がある • 紫色はキーボード、緑色はマウス • 最近はUSBマウスが多いので緑端子が付い ていないことも I/Oポートその3 • IEEE1394はデジタルカメラなどの接続に使わ れる。USBよりもCPUへの負荷が少ないと言わ れている • eSATAは外付けハードディスクなどを取り付け るのに使われる。SATAと同じく転送速度は 3Gbps • 外付けハードディスクにはUSB接続の物もあ るが、USBの転送速度は480Mbpsなので、 eSATAを使う方が高速書き込みが可能 I/Oポートその4 • LANポートはインターネットをするなら必須の 存在。大抵の場合、通信速度は100Mbps • サウンドポートにはスピーカーやヘッドホンを 繋げる。これのついていないマザーボードは まず存在しない カタログの読み方 とりあえずこれくらいは気にしましょう (参考スペック:GA-EG43M-S2H) フォームファクタ マイクロATX FSB 1333/1066/800MHz ソケット形状 LGA775 チップセット Intel G43+ICH10 メモリスロット 4 最大8GB 拡張スロット 1×PCI Express x4, 1×PCI Express x1, 2×PCI SLI/Cross Fire 非対応 SATA SATAⅡ 3Gbps×5 その他コネクタ等 フォームファクタ • マザーボードの規格のこと • これによってマザーボードの大きさが決まっ ている • マザーボードの大きさに合わせたケースを買 わないといけません どんな規格があるの? 1.ATX サイズは305mm×244mm それなりに大きいので拡張スロットなどが多 めに搭載されている 自作に使われるのは大体これ 2.マイクロATX • サイズは244mm×244mm • 小型化されて拡張スロットの数が減少 • マイクロタワーなどの小型PCに使われる 3.エクステンデッドATX • 305mm×330mm • サーバー用、日常生活ではまずお目にかか らない 4.BTX • 2003年に提唱されたエアフローを考慮した規 格。結局広まらず生産中止 FSB • フロントサイドバスの略 • マザーボードのクロック数。当然高い方が高 性能 注意点 • CPUにもFSBがあるが、これはマザーボードと 一致している必要がある • CPUの方が低い場合はCPUにあわせられ、高 い場合は動かない • GA-EG43M-S2Hは1333MHzまで対応してい る ソケット形状 • 取り付けられるCPUの種類はこれで決まる 現在見かけるであろうソケット形状 LGA 775 Core 2シリーズ Pentium D 最近のCeleron 等 LGA 1366 Core i7 Socket AM2 Athlon(64), Athlon(64) X2, Sempron 等 Socket AM2+ Phenom Socket AM3 Phenom Ⅱ • Socket AMシリーズは下位互換を持つので PhenomをSocket AM2に取り付けたり出来る • ただし逆は出来ないし、性能も落ちる チップセット • ノースブリッジ・サウスブリッジ2つの総称 • ノースブリッジではCPU,メモリ,グラフィックなど の高速である必要がある処理を、サウスブ リッジではI/Oポートやドライブなどの処理を 行う • マザーボードの名前にはノースブリッジの名 前が入っていることが多くまたノースブリッジ によって使えるサウスブリッジは限定される ので目安にすると良い チップセット表(Intel純正のみ) ノースブリッ ジ 対応サウスブ リッジ 対応CPU 最大メモリ オンボードグラ フィック 8G ○ 16G ○ 16G × 16G × 24G以上 × 8G × G43 G45 P43 ソケットが LGA775のもの ICH10, IHC10R P45 X58 X48 Core i7 43,45番台に同 じ ICH9, ICH9R サウスブリッジ SATA最大数 USB最大数 オンボードサウンド ICH10 6 12 ○ ICH10R 6 12 ○ ICH9 4 12 ○ ICH9R 6 12 ○ その他 • 最大メモリなど「何をどれだけ取り付けられる か」というのはチップセットで決まる • SLI, Cross fireとは、グラフィックボードを2枚接 続してより高速にグラフィック処理を行わせる 技術。ゲーマーの方はどうぞ • PCI Expressはスロット形状と実際の規格が異 なることがあるので、しっかり確認しよう マザーボード編終わり、もうちょっとだけ続くんじゃ 外部ボードって何? • 拡張カードともいう。マザーボードに装備され ていない機能などを追加することが出来る • PCIやPCI Expressスロットに装着する • 具体的には地デジチューナー、グラフィック ボード、サウンドボード、LANボードなど • 今回は主にグラフィックボード、サウンドボー ドについて解説 グラフィックボード • パソコンに処理させた映像データをモニター に表示させる • オンボードグラフィック搭載のマザーボードで は取り付ける必要はないが、オンボードの機 能はグラフィックボードに劣る • 3Dのゲームをやりたい場合は必須 • PCI Express x16スロットに取り付ける • CPUと並び「高い物ほど高性能」というPCパー ツの原則を体現している存在 グラフィックボードの構造 • グラフィックボードはGPUとVRAMとその他の パーツで構成されていると言っても良い • 極端な話GPUとVRAMで性能が決まっている と言える • グラフィックボードを作っている会社は多数あ るが、GPUを作っている所は主に2社しかない GPU • nVIDIAのGeForceシリーズとATIのRadeonシ リーズの2つでほぼ独占されている • 他にもMatroxのとか・・・まず売っていないけ ど • 現在GeForceの最上位品は「GeForce GTX 295」、Radeonの最上位品は「Radeon 4890」 VRAM • ディスプレイに表示される内容を記憶するメモ リ • これの容量が少ないと表示されない箇所が 出来たりする • 昔はメインメモリの一部を使用していたが、現 在は専用のVRAMがグラフィックボード上に用 意されている グラフィックボードのスペック GeForce 9800GTX+ VRAM 512MB メモリバス幅 70.4GB/s 最大出力 141W 補助電源 6ピン×2 • メモリバス幅とはVRAMが1秒間に伝達できるデータ の容量。大きければ大きいほどヌルヌル動きやすい • 最大出力はフル稼働させた時の消費電力。これをま かなえるだけの容量の電源を買わないといきなり電 源が切れたり不都合が生じる • 最近のものは冷却ファンが大きかったりして2スロッ ト占有する物が多い サウンドボードって何? • 音声を入出力する機能を持つ。 • 音声データはそれほど大容量ではないので PCIが使われる • ほぼ全てのチップセットにオンボードサウンド が含まれているので使われるとは少なくなっ たが、音質が非常に良くなったりするので求 める人は多い サウンドボードあれこれ • PC内部は多くの電子機器が同時に作動して いるので電磁波が凄い勢いで発生している • オンボードサウンドだとその電磁波がノイズと なり音質が低下する • サウンドボードは内部の回路を電磁波から保 護することで音質の劣化を防いでいる サウンドボードあれこれMk2 • MIDIという音楽データがある。MIDIデータは どのタイミングでどの高さの音をどのくらいの 強さで出すかという楽譜のような情報を記録 している • その情報通りに演奏するわけだが、そのため には音源が必要となる。 • 音源は再生するソフトウェアに用意されてい る場合と、ハードウェア内部(サウンドボード 内部)に用意されている場合がある 次に続く • ソフトウェアに用意されている音源を使用する 場合、多くの処理が必要となりCPUに大きな 負荷がかかる。 • なので、サウンドボードに頼って演奏できる方 がCPUの負荷が減り動作も安定する • 音源データだが、これはサウンドボードにより 異なり、同じデータを演奏しても全く違う曲に 聞こえたりする。 • 音は正直好みなので「高い物は良い物」とい う原則が通用しないパーツである 参考資料 • PC自作パーツの定番2009 (2008年11月:株式会社ローカス) • GIGABYTE http://www.gigabyte.co.jp/ • nVIDIA http://www.nvidia.co.jp/page/home.html
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