第9章 機械システム設計 ★機械設計では,常に「兼ね合い」が重要! ★機械を「システム」として組み立てる重要性 9.1 機械システム設計とは 9.1.1 システム設計の手順と必要性 ★広範囲! ★機械全体を適切なバランス(兼ね合い)に保つことが重要! 9.1.2 システム設計に必要な知識 ★材料力学 ★熱力学 ★流体力学 ★機械力学(振 動) ★機構学 ★計測・制御工学 ★機械材料学 ★機械加工学 ・・・ 9.2 実験用小型スターリング エンジンの設計 スターリングエンジン 優れた特徴 高熱効率性 燃料の多様性 低公害性 問題点 製造コストが高い 比出力が小さい ★設計コンセプト ★簡略化した熱交換器の採用 ★小型化のための工夫 実験用小型スターリングエンジン 9.2.1 エネルギーの流れ ★最初にエネルギーの流れを把握しておく。 スターリングエンジンのエネルギーの流れ 9.2.2 出力試算 ★目標とする出力を 決める。 ★圧力,温度,容積お よび作動ガスの種類 などの影響を整理した 実験式を利用。 計算結果 ★エンジン仕様と目標性能 9.2.3 基本設計 ★各要素の性 能特性の試算 ★エンジン全体 の構造を検討 実験用小型スターリングエンジンの構造 ★エンジンの特徴 簡単な構造の 熱交換器! 発電機を 内蔵! 空間の 有効利用! 高回転形 駆動機構! 9.2.4 構成要素の設計 (1) ヒータ ★ヒータの伝熱計算 ★ヒータ管を 何℃まで上げ ればいいの か? ヒータの設計計算例 (2) クーラ ★冷却水の流量は? ★作動ガスを十分に冷やせるのか? (3) 再生器 ★圧力損失と伝熱性能の兼ね合いが重要! (4) ピストン駆動機構 ロンビック機構 ★加工・組立精度とピストンの運動を考える! ★ピストンの運動 ★パワーピストンの構造 ★加工・組立精度に対する「逃げ」をつける! (5) シール機構 ★摩擦損失 を調べる! 9.2.5 実験用小型スターリングエンジン の性能特性 出力および機械損失の実験結果 ★目標性能には至っていない!! ★熱効率 各種効率の実験結果 ★目標性能には至っていない!! 9.2.6 まとめ ★「機械」を完成させるためには多くの検討事項がある。 ★多くの設計計算が必要である。 ★設計計算の結果が実際に一致するとは限らない。 ★機械設計を成功させるためには,詳細な解析や性能評価 が必要である。 9.3 人力水中翼船の設計 人力水中翼船 ★船体と水との間の摩擦抵抗が大幅に低減できる! 9.3.1 人力水中翼船の構造 翼 翼 人力水中翼船の構造 ★翼について ★揚力を利用する! 9.3.2 人力水中翼船の設計と性能 MOVIE ★船体が浮いている状態? ★水中翼の効果? 200 mの直線距離を 水中翼なし 55秒 水中翼あり 1分14秒 水中翼なし 水中翼あり 9.3.3 まとめ 失敗の原因 ★船体が重く,大きい翼を必要としたこと ★翼の抗力が人間の脚力と比べて大きかったこと ★適切な加速ができるプロペラが開発できなかったこと ★各要素の個別の設計だけでは総合的な性 能向上は難しい! 9.4 旋回性能実験用魚ロボットの設計 ★魚ロボットの旋回性能を調べる! 9.4.1 魚ロボットの旋回方法 ★魚ロボットはどのような方法で旋回できるのか? 実際の魚のひれ ★尾ひれを利用した旋回方法 9.4.2 実験用魚ロボットの設計 (1) 設計コンセプト ★体高が高い体形(側扁形)→タイをモデルとする。 ★魚ロボットの小型化を目指す。 (2) 基本構造 ★2つの関節 ★サーボモータによる駆動 ★簡単な設計計算 トルクの計算結果 ★どの程度の周波数で運転できるのか? (3) 形式の検討 ★適切な形式 はどれか? サーボモータとバッテリの配置 (4) 詳細構造 実験用魚ロボットの構造 ★魚ロボットの外観 MOVIE 9.4.3 実験用魚ロボットの旋回性能 (1) 旋回モードA 旋回モードAの実験結果 ★振幅の影響 実験結果 (2) 旋回モードB 旋回モードBの実験結果 (3) 旋回モードC 旋回モードCの実験結果 9.4.4 まとめ ★機械システム設計では,問題に対する解決手段を考えるこ とが重要である。 本魚ロボットの設計例で言えば, ★魚ロボットの旋回方法を考えたこと ★サーボモータやバッテリの配置を考えたこと ★基本構造を決定する際にも,工学的に説明できるような考 えを持つことが重要である。 9.5 高速化を目指した魚ロボットの設計 魚ロボットを高速化するには? 9.5.1 魚ロボットを高速化する方法 周波数up 今までに開発した魚ロボット ★手持ちのデータを有効に利用する! 高速化 ★魚ロボットの基本構造 •直流モータによる高周波数運転 •旋回用と推進用の2つの関節 •細長い形状 細長い形状 高速化 9.5.2 実験用魚ロボットの設計 尾部の最高速度 尾部の最大荷重 関節の最大トルク モータの最大出力 簡易設計計算モデル 魚ロボットの寸法 関節位置 減速比 ★計算結果 9.5.3 実験用魚ロボットの構造 実験用ロボットの構造 ★実験用魚ロボットの外観 MOVIE ★胴体内部の部品 ★尾ひれの駆動機構 9.5.4 実験用魚ロボットの性能 (1) 遊泳速度 周波数と速度の関係 (2) 消費電力 周波数と消費電力,平均出力の関係 9.5.5 まとめ ★機械システム設計では,問題に対する解決手段を考えるこ とが重要である。 本魚ロボットの設計例で言えば, ★魚ロボットを高速化する方法について検討している。 ★簡易的な計算であっても機械設計に役立つ。 ★システム設計においては,必要に応じた計算を行いたい。 ★ただし,実機における魚ロボット周りの水の流れと計算にお ける仮定とは大きく異なっているのは明らか! ★魚ロボットの詳細な特性を見積もるためには,水の流れを 考慮した解析が必要! 9.6 風力エネルギー利用船の概念設計 エネルギー問題や環境問題を考える! 9.6.1 風力エネルギーの利用方法 ①船上に風車を利用した発電システムを搭載する。 ★風力とエンジンを利用した帆船 ②風力エネルギーを直接推進力として利用する。 9.6.2 風力エネルギー利用船の性能試算 北太平洋の風向・風速 ★北大西洋を航行する! ★想定する帆船 ★計算結果 ★速度が高いほど「得」をする? 9.6.3 まとめ ★このような大規模な機械を作り上げるためには・・・ より詳細な性能試算 多くの実験的検討 装置のメンテナンス 装置を動かすためのエネルギー試算 船の操作性や安全性など ・・・多くの総合的な設計を進める必要がある。 ★自然エネルギーを有効に利用したい! 本日の課題 ①自然エネルギー(太陽熱,風力,地熱,川の流れ, 波など)を利用した新しい機械(技術)について考えな さい。 ②本日の講義で印象に残ったことを書きなさい。
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