★機械システム設計 ★機械設計では,常に「兼ね合い」が重要! ★機械を「システム」として組み立てる重要性 ★機械を作り上げるための作図の技術 ●機械システム設計とは ★システム設計はとても広範囲! ★機械全体を適切なバランス(兼ね合い)に保つことが重要! ●システム設計に必要な知識 ★材料力学 ★熱力学 ★流体力学 ★機械力学(振 動) ★機構学 ★計測・制御工学 ★機械材料学 ★機械加工学 ・・・ 【例1】人力水中翼船の設計 人力水中翼船 ★船体と水との間の摩擦抵抗が大幅に低減できる! (1) 人力水中翼船の構造 翼 翼 人力水中翼船の構造 ★翼について ★揚力を利用する! (2) 人力水中翼船の設計と性能 MOVIE 課題① 水中翼船が高性能となる理由を考えなさい。 船体が浮いている状態? ★水中翼の効果? 200 mの直線距離を 水中翼なし 55秒 水中翼あり 1分14秒 水中翼なし 水中翼あり (3) まとめ 失敗の原因 ★船体が重く,大きい翼を必要としたこと ★翼の抗力が人間の脚力と比べて大きかったこと ★適切な加速ができるプロペラが開発できなかったこと ★各要素の個別の設計だけでは総合的な性 能向上は難しい! 【例2】旋回性能実験用魚ロボットの設計 高速遊泳 優れた旋回性能 優れた加速性能 機敏な動き 力強さ 器用さ ★魚ロボットの旋回性能を調べる! (1) 魚ロボットの旋回方法 ★実際の魚は様々なひれを利用して,推進・旋回をしている。 実際の魚のひれ 課題② 魚ロボットの旋回方法を考えなさい。その際,できる だけシンプルな方法を考えること。 ★尾ひれを利用した旋回方法の例 (2) 実験用魚ロボットの設計例 (a) 設計コンセプト ★体高が高い体形(側扁形)→タイをモデルとする。 ★魚ロボットの小型化を目指す。 (b) 基本構造 ★2つの関節 ★サーボモータによる駆動 ★簡単な設計計算 トルクの計算結果 ★どの程度の周波数で運転できるのか? (c) 形式の検討 ★適切な形式 はどれか? サーボモータとバッテリの配置 (d) 詳細構造 実験用魚ロボットの構造 ★魚ロボットの外観 MOVIE (3) 実験用魚ロボットの旋回性能 (a) 旋回モードA 旋回モードAの実験結果 MOVIE ★振幅の影響 実験結果 (b) 旋回モードB 旋回モードBの実験結果 MOVIE (c) 旋回モードC 旋回モードCの実験結果 MOVIE (4) まとめ ★機械システム設計では,問題に対する解決手段を考えるこ とが重要である。 本魚ロボットの設計例で言えば, ★魚ロボットの旋回方法を考えたこと ★サーボモータやバッテリの配置を考えたこと ★基本構造を決定する際にも,工学的に説明できるような考 えを持つことが重要である。 【例3】高速化を目指した魚ロボットの設計 高速遊泳 優れた旋回性能 優れた加速性能 機敏な動き 力強さ 器用さ 魚ロボットを高速化するには? 課題③ 魚ロボットを高速化する方法を考えなさい。 高速遊泳 優れた旋回性能 優れた加速性能 機敏な動き 力強さ 器用さ (1) 魚ロボットを高速化する方法の例 周波数up 今までに開発した魚ロボット ★手持ちのデータを有効に利用する! 高速化 ★魚ロボットの基本構造 •直流モータによる高周波数運転 •旋回用と推進用の2つの関節 •細長い形状 細長い形状 高速化 (2) 実験用魚ロボットの設計 尾部の最高速度 尾部の最大荷重 関節の最大トルク モータの最大出力 簡易設計計算モデル 魚ロボットの寸法 関節位置 減速比 ★計算結果の一例 (3) 実験用魚ロボットの構造 実験用ロボットの構造 ★実験用魚ロボットの外観 MOVIE ★胴体内部の部品 ★尾ひれの駆動機構 (4) 実験用魚ロボットの性能 (a) 遊泳速度 周波数と速度の関係 (b) 消費電力 周波数と消費電力,平均出力の関係 (5) まとめ ★機械システム設計では,問題に対する解決手段を考えるこ とが重要である。 本魚ロボットの設計例で言えば, ★魚ロボットを高速化する方法について検討している。 ★簡易的な計算であっても機械設計に役立つ。 ★システム設計においては,必要に応じた計算を行いたい。 ★ただし,実機における魚ロボット周りの水の流れと計算にお ける仮定とは大きく異なっているのは明らか! ★魚ロボットの詳細な特性を見積もるためには,水の流れを 考慮した解析が必要! 【例4】風力エネルギー利用船の概念設計 エネルギー問題や環境問題を考える! (1) 風力エネルギーの利用方法 ①船上に風車を利用した発電システムを搭載する。 ★風力とエンジンを利用した帆船 ②風力エネルギーを直接推進力として利用する。 課題④ 風車(発電機)を利用した船と帆を利用した船の利 点・問題点を考えなさい。 (2) 風力エネルギー利用船の性能試算 北太平洋の風向・風速 ★北大西洋を航行する! ★想定する帆船 ★計算結果 ★速度が高いほど「得」をする? (3) まとめ ★このような大規模な機械を作り上げるためには・・・ より詳細な性能試算 多くの実験的検討 装置のメンテナンス 装置を動かすためのエネルギー試算 船の操作性や安全性など ・・・多くの総合的な設計を進める必要がある。 ★自然エネルギーを有効に利用したい! 課題⑤ これからの時代は,地球環境保全とエネルギーの有 効利用が重要となる。そのような観点から,新しい機 械システムを考え,その具体的な構造を図面に表しな さい。また,使用方法並びに効果について,文章で説 明しなさい。
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