地球惑星観測論

地球惑星物理学実験 II
基本編: はじめてのUNIX
UNIXの基本的なコマンドを使ってみよう.
応用編:地震波形を使って震源を決めてみよう
1.波形データをインターネットから取得しよう
2.地震波形を読もう
3.震源を決めてみよう
見えない中身を知る例:
・スイカのできをたたいて音で判断
ポンポンと高く、通った音がするスイカは
実が詰まっていて美味しいスイカ
ボコボコとした鈍い音は、中に“す”が入って
いるので証拠
・CTスキャンで人体の状況を知る
同様に
見えない地球の中を知る
→ 地震波形は地球内部の情報
を持ってくる
地震の研究の基礎 → 震源情報
大地震であれば...
震源近くは被害が大きい → 迅速な救助
余震分布 → 被害の範囲
地震発生のメカニズム
例:2004年中越地震
新潟県中部 Mw3.7
1時間分のデータ
観測点:長野県千曲市
S
P
約10
秒
S-P時間から震源距離が推定できる
震源距離≒S-P時間*8km/sec
新潟県中部で起こった地震
震源距離が87km
群発地震の例
波形の顔つきに注目!
1月からの活動:2000個以上
震源決定 の前に...
簡単のために均質媒質を仮定
P波速度Vp,S波速度Vsとする.
震源距離をrとする.
P波走時: r/Vp
S波走時: r/Vs
S-P時間:
Ts-p=(1/Vs-1/Vp)r
(大森)定数
したがってS-P時間は震源距離 r に比例
震源決定法
・震源の位置(緯度,経度,深さ)を決定するには
最低限3つの観測点データが必要
精度よく決めるには多くの観測点が必要
震源決定法 実際には必ず誤差がある
P,Sを読んでみよう!
2008/04/20 Mj 4.2 変位記録
ASHH 北
ANJH 西
TYHH 南
HOUH 東
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震源決定の誤差 観測点配置
2つの観測点で得られたS-P時間を使って
垂直平面内での震源決定を考える
R:観測点間距離 S:震源の深さ
A: S < R
→震央 ○ 深さ方向
B: S = R
→震央 ○ 深さ方向
C: S > R
→震央 × 深さ方向
D: 観測網の外
→震央 × 深さ方向
深い地震→R大きくとる
浅い地震→R小さくとる
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