減衰自由振動

減衰自由振動測定
実験スケジュール
•
2時限
• 実験の目的
• 振動のメカニズム
• 測定値の物理的な意味
• 実験とデータ処理の手順
• 諸注意
•
3時限目・4時限目
• 実験
• データ処理
• 可能な範囲でレポート作成
• 16:10に前回テーマゼミ指定場所へ移動
実験の目的
重りの有無により,振動が変化するのはなぜかを明らかにする.
m’
m
振動のメカニズム
なぜ振動するのか
エネルギー保存則
E  PK
力学的エネルギ
E
= ポテンシャルエネルギ P
+
運動エネルギ K
バネと質量の持つエネルギ
1 2
P  kx
2
k
1 2
K  mv
2
m
v
x
下限位置
つりあい位置
v0
K  0
1 2
E  P  kxmax
2
xmax
つりあい位置
つりあい位置
x0
P  0
1 2
E  K  mvmax
2
vmax
変位の途中
つりあい位置
E KP
x
v
1 2 1 2
 mv  kx
2
2
振動のメカニズム
バネと質量のエネルギ交換
基本的な振動
•
自由振動
振動を開始するときのみ,外部からエネルギを与える.
振動中はエネルギを与えない.
減衰要素がないので振幅一定で永遠に振動する.
•
減衰自由振動
振動を開始するときのみ,外部からエネルギを与える.
振動中はエネルギを与えない.
減衰要素の働きで振幅が小さくなり,停止する.
•
強制振動
振動中に外部からエネルギを与える.
減衰要素があるが,振幅は小さくならない.
振動波形
変位
自由振動
時間
減衰自由振動
測定値の物理的な意味
固有周期 TD
Td
固有周期 Td : 一つの振動が完
結するまでの時間
時間
固有振動数 FD
固有振動数 fd : 1秒間にいくつ波動が含まれる
か.
1
fd 
Td
角振動数 ω
a
この回転する点の角速度が角振動数
t
-a
固有角振動数
外部から加振しない限り、すべての物体は固有角振動数で
しか振動できない!
粘性減衰器の働き
君達が大好きなサスペンションについている
小孔(オリフィス)
ショックアブソーバー
を流体が流れる
ときに粘性抵抗
・・・古い車だとガス抜け・液漏れでスカスカ
力を発生させる
になっていることがあるから注意!
粘性減衰器、ダシュポット、ダンパーなどと呼ぶ
減衰係数 c
F  cv
変位
x
減衰係数の大きなダシュポットは同じ
速度でも大きな減衰力を発生させる。 dx
速度 v
 c
dt
c : 減衰係数 Ns/m
臨界減衰係数 cc
c の大きな減衰器に変えていくと
振動しなくなるものが現れる。
振動しなくなったときの減衰器の減衰係数を
臨界減衰係数 cc
という。
減衰比 ζ の物理的な意味
c

cc
c0 :< ζ<
振動している装置につけられている減衰係数
1 → c < cc → 振動
ccζ= :1 →
臨界減衰係数
c = cc → 振動しない ・・・ 臨界減衰
その装置を振動させない能力を持つ減衰
ζ > 1 → c > cc → 振動しない ・・・ 過減衰
器の減衰係数
減衰比による波形の変化
ζ= 1
振幅
ζ>1
時間
0 < ζ< 1
減衰比 ζ の現象論的な意味
1サイクルの間にどの程度減衰するかの程度
を表す。
h1
h3
h4
h2
対数減衰率 δ
2
x1
x2
x3
x4
x1 x2 x3
 
x2 x3 x4

2
1  2
e
1 2
減衰比の計算
粘性による減衰力
摩擦減衰力
摩擦減衰力
作図法


粘性減衰力と摩擦減衰力を分けて求める
振動波形から振幅を読み取る。
h1
h3
h5
h4
h2
減衰グラフの作成
hn+1
h2
h3
tan   e
h4
θ
0
h3
h2
h1
hn
 

 1 2





実験装置
• 振動を測定する装置
・・・
加速度センサ
• センサ出力を処理する装置
・・・
チャージアンプ
• 処理した信号を見える形にする装置
・・・
オシロスコープ
• 圧電型加速度センサ
① 高精度
② 高い周波数まで測定できる.
③ 小型軽量
④ アンプ内蔵型
⑤ 高価
• 半導体型加速度センサ
① 圧電型よりも安価
② 圧電型よりも低周波数帯域まで使える.
③ 圧電型よりも大きい.
圧電型加速度センサーの構造
半導体型加速度センサーの構造
加速度センサーの一般的な構成
チャージアンプ
計測器
直流電源
振動波形の測定
加速度センサ
チャージ
アンプ
オシロ
スコープ
実験とデータ処理の手順
初期位置の測定
質量
バネ
粘性減衰器
x0
変位入力
x
実験班割り
• 第A班
•
重りなしの実験
• 第B班
•
第1重りを載せた実験
データ処理の手順
データ処理手順書
にしたがって処理する.
レポートの構成
• 表紙(概要に注意)
• 目的(教科書の目的ではないことに注意)
• 理論
• 実験装置及び方法(メーカ,型式,構成)
• 実験結果(実験データ処理シート)
• 考察
• 課題
諸注意
諸注意
•
提出期限
:
翌周月曜日13:20まで
•
提出場所
:
12号館6階
•
提出遅れと未提出は不合格
•
レポート未完成は不合格
•
コピーレポート,コピーレポートと判断されるレポートは不合格
レポート提出キャビネット