キャラクターと日本人 Character and Japanese

キャラクターと日本人
Character and Japanese
東洋大学 社会学部
メディアコミュニケーション学科
4年 塚本 絢子
1.問題意識と卒業論文の構成

なぜ日本には地区、市町村のマスコット、イベン
トのキャラクターのようなキャラクターが溢れて
いるのか
※(イメージキャラクターやマスコットに使用される有名人、
タレント等の人物キャラクター、キャラ立ちといった人物
の性格的要素は研究外とする。)
1.問題意識と卒業論文の構成

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
第1章 キャラクターの定義
現代の日本でのキャラクター文化と歴史
第2章 マスコットキャラクターの定義
イベントマスコットと地方のキャラクター
企業キャラクターの必要性の研究
第3章 キャラクター、マスコットが必要な理由
大人たちのキャラクター好き現象
最後に日本人にとってのキャラクターの存在
2.キャラクターの定義と登場

キャラクターとは?
「雑誌や新聞などに連載されるマンガ、アニメー
ション・フィルム、テレビ番組や映画などの、登場
人物、ロボット、擬人化された動・植物、絵本や
童話の主人公の総称」のことである。
※「アート」「イラストレーション」「商標」「ロゴマーク」「パーソ
ナリティ(有名人や動物など肖像や名称)」なども含まれ
る場合もある。
2.キャラクターの定義と登場

1950年代、アメリカでは1920年代~30年代より、
「ミッキーマウス」や「ポパイ」といったアニメー
ション映画がヒット

『ファンシフル・キャラクターズ(空想の、実在しな
い人物)』と呼ばれた
3.マスコットの定義と登場

マスコットとは?
アート、イラストレーション、商標、ロゴマーク、シ
ンボルマーク、パーソナリティーに使われる
『キャラクター』のことである。
特撮キャラクター
(1960年代には一社提供のものが多く、企業名を
もじったものや主題歌に企業名のジングルが組
み込まれたものがあった)
3.マスコットの定義と登場

イベントマスコット
1966年 イングランドFIFAワールドカップ
『ワールドカップウィリー』登場
1983年 群馬あかぎ国体
『ぐんまちゃん』登場
4.企業のキャラクター

宣伝、広告の効果を期待
※2001年住友生命75周年記念イメージキャラクターのウォ
レスとグルミット
5.日本人がキャラクターに求めるもの
(1)キャラクターに癒しを求める日本人



キャラクターを所有している大人が増加
大人が子どもかえりしているという「移行対象」
が必要になった大人現象
好きなキャラクターのほうがずっと安心できる子
どもたちの存在
5.日本人がキャラクターに求めるもの
80
70
69
62
60
50
50
47
46
45
44
43
42
40
40
39
37
30
25
25
25
24
20
23
20
19
18
16
自
分
の
存
在
が
確
認
で
き
る
自
分
を
分
か
っ
て
も
ら
え
る
自
分
を
褒
め
て
も
ら
え
る
10
0
安
ら
げ
る
気
分
を
リ
フ
レ
ッ
シ
ュ
で
き
る
や
さ
し
く
な
れ
る
夢
の
世
界
に
入
っ
て
い
け
る
寂
し
さ
が
ま
ぎ
れ
る
嫌
な
こ
と
が
忘
れ
ら
れ
る
大
ら
か
な
気
持
ち
に
な
れ
る
穏
や
か
な
毎
日
が
過
ご
せ
る
幼
か
っ
た
頃
の
自
分
に
戻
れ
る
ユ
ー
モ
ア
の
あ
る
人
に
な
れ
る
自
分
ら
し
さ
を
表
現
で
き
る
勇
気
付
け
ら
れ
る
自
分
を
見
守
っ
て
も
ら
え
る
前
向
き
に
生
き
て
い
け
る
変
化
の
あ
る
毎
日
が
過
ご
せ
る
自
分
に
自
信
が
持
て
る
強
今
く
の
自
な
分
れ
る
と
れ は
る違
う
自
分
に
な
出典:バンダイキャラクター研究所(2001)
「キャラクターに癒しを求める現代人」2000年11月意識調査
図1 キャラクターに求めるもの
5.日本人がキャラクターに求めるもの
(2)コミュニケーション下手な日本人とキャラクター



受け手に親近感を持たせるキャラクターによって
自分を代弁している
キャラクターそのものが人同士のつながりを広
げる橋渡しとなっている
人同士が行うコミュニケーション上に伴う心理的
なもの、感情や情緒にリンクした表現がなされて
いる
5.結

『言葉で伝えるのではなく、視覚から得る印象を
残す』
『高感度のイメージをその事象に付加したい』

キャラクターが存在する理由

他人と関わることが苦手、もしくはストレスと感じている
人々が現代社会に増えてきている
企業も商品の売り上げ増加を期待し、イベントや団体も視
聴者、参加者、一般の人々に、関心や興味を持ってもら
えることを期待している
5.結

キャラクターのこれから
コミュニケーションやメッセージを共有するため
のものから、『個人的価値』が高くなっていくと考
える
・キャラクターを使い、差別化を図る企業
・もっと自分と重ねたい、自分だけに優しくして欲しいといっ
たキャラクターに対しての自己中心的な欲求
日本人はキャラクターなしでは自分をコントロール
できないといった問題