兵庫県南部地震 (阪神・淡路大震災) 02T3053J 寺沢 正道 ■地震の概要 ・地震の特徴 ・震度7認定地域 ・各地の震度 ■被害の概要 ・震源からの距離と全壊率 ・全体的な被害 ・既存不適格建物における被害 ・木造建築における被害 ・高層建築における被害 ■ 地震の概要 発生年月日 1995年1月17日(火) AM5:46 兵庫県淡路島北部 震源地 北緯 34°36′ 東経 135°02′ 震源の深さ 約 16Km 地震の規模 マグニチュード 7.3 ※ ※観測時はM7.2と発表されていたが、気象庁が1995年4月23日に訂正した。 ■ 地震の特徴 ・ 大都市神戸を襲った 直下型地震。 ・それまでの観測史上最 高の震度7を記録した。 ・一部の地域では横揺れ を上回る縦揺れが観測さ れた。 × ■ 気象庁による震度7認定地域 1.北淡町・一宮町・津名町の一部 2.西宮市阪急西宮北口駅付近 3.西宮市阪神今津駅付近 4.西宮市甲東園付近 5.宝塚市JR宝塚駅東側 6.宝塚市JR中山寺駅付近 7.芦屋市三条町付近 8.芦屋市山手町の一部 9.JR三ノ宮駅付近 10. JR須磨駅付近 ■ 各地の震度 諏訪 震度3 甲府・静岡 震度2 ⇒ 諏訪と甲府・静岡は震源地からほぼ等距離 に位置しているが、震度が1違っている。 安易な考えかもしれないが、諏訪市の地盤 が他の地域に比べて軟弱であることが、一 つの原因になっているのではないか。 ■ 被害の概要 死亡者 4512人 全壊 67421棟 以下、建築物に関する被害状況 半壊 55145棟 負傷者 14679人 について記述する。 全焼 6965棟 半焼 80棟 部分焼 270棟 電気 市内全域停止 電話 約25%停止 水道 市内ほぼ全停止 ガス 約80%停止 ■ 震源からの距離と全壊率 内陸断層近傍域の強烈な地震動が大都市圏 を襲った →震源距離が6km程度までは全壊率が非常に 高い。 →震源距離が6kmを超えると急に全壊率は減 少する。 →震源距離が10km以上となると全壊率は数% となる。 ■ 全体的な被害 ・ 西宮高校 建物被害は損壊・焼損計で住家約52万棟、非住家約 5,800棟。 ・ 行政の庁舎や学校など、公共建物被害の多さも際だ ち、全壊・半壊した住宅以外の建物の15%が公共施 設で、安全性が確認できないままに避難所として使わ れているものもあった。 ・ 病院、銀行、放送局等公共的に重要な建物が被災し たり、機能に障害が出るなど、救援・援助や復旧に支 障を来した。 ・ 多くの歴史的建造物が被災し、優れた町並みの景観が 失われた。 ■ 既存不適格建物における被害 ・ 建物の被害は主として現行の建築基準法・同施行 令の基準を満たしていない建物(既存不適格建物) に起こった。これらのうち特に老朽化した古い建物 が崩壊などの甚大な被害を受けた。 ・ 被害は1981年以前の建物に大きく、現行の建築基 準法・同施行令が改正された1981年を境として建 物の耐震性に大きな差のあることが指摘された。 ・ 1981年改正の新耐震設計以降に建築された建物 の被害は少なかった。ただし、少数であるが大破し たものがある。 ■ 木造建築における被害 ・ 木造建物の被害は、断層からの距離が6~7km程 度以内の範囲で大きく、10kmを超えると被害は非 常に少ない。 ・ 古い構法で建てられた在来構法の建物に被害が発 生しており、蟻害、腐食など老朽による劣化が被害 を拡大させた。 ・ 地域固有の家屋構造の問題として、台風対策のた め屋根に土をのせる屋根葺きが主として取り入れら れてきた事も被害原因の一つと指摘された。 ■ 高層建築における被害 ・ ピロティ構造と壁の配置の悪い構造の建築に崩壊し たものが多くかった。 ・ 鉄骨鉄筋コンクリート造構造物では、中間層の崩壊 というこれまで経験していない被害が多数発生した。 ・ 被害は基礎、基礎梁、杭に見られ、基礎構造の被 害は、直接基礎のものは少なく杭基礎に多い。被害 原因としては、液状化、側方流動、がけ崩れ、過大 な地震力などが挙げられる。 ■ 資料 ・地図:「詳解現代地図」二宮出版 ・http://www.kobe.ne.jp/sinsai/kiroku/ ・http://www.city.kobe.jp/cityoffice/ 48/quake/ ・http://www.mineto.net/mineto/ personal/shinsai ・http://www.hanshin-awaji.or.jp/kyoukun/
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