知財とIT 7/12/08 マイクロソフト株式会社 執行役専務 眞柄泰利 パソコン業界の歴史 ENIAC on 1946, 1st all electronic computer Remington Rand Univac 1 on 1951, 1st commercial all-electronic computer Fuji Film FUJIC on 1956, 1st all electronic computer in Japan Before PC IBM S/360 on 1964, 1st common architecture supported DEC PDP-7 on 1965, UNIX developed by Bell Labs of AT&T on 1969 Xerox Alto on 1973, invented GUI, PDL, Ethernet, OO, etc… Cray-1 on 1976, one of the most successful supercomputers 1971 1974 1973 Intel Intellec Series Mark-8 minicomputer Intel 4004 Microprocessor invented R2E MICRAL-N MCM Computers Model 782 APL マイコンの登場– 互換性はまだない Photo from old-computers.com 1975 Microproces sor Associates Inc. JOLT MOS TECHNOLOGY TIM Computer Corp. 8001/8051 MOS TECHNOLOGY KIM-1 MITS ALTAIR 8800 SWPTC 6800 1982: IBM PC IBM PC Model 5150 IBM PCと互換機の登場 Photo from old-computers.com 1983: Compaq Portable 1983: MSX SONY HITBIT 10 Canon V-20 Hitachi H1 YAMAHA CX-5 我が国における業界協調へ向けた取り組み Photo from old-computers.com 1987: AX 1990: OADG SANYO MBC17-J IBM PS/55Z Model 5510Z PC以前は、各社独自の世界を提供 PC以前の世界 アプリケーション ハードウェア ネットワーク・アーキテクチャ,プロトコル 各種コネクタ形状、プリンタ・ケーブル その他 デバイス・ドライバ 制御コード(画面、プリンタ、モデム) “つなぐ”役割としてのOS PC アプリケーション OS (ソフトウェアによる標準化 ハードウェア オープンなアーキテクチャを推進すること により、多様な組合せからの選択が可能に 知財の歴史 日本のITと知財戦略 その1 • 小泉元首相のもと、知財にかかわるe-Japan戦略が策定 – 世界トップの知財立国に! – 国内環境を見据えた戦略 • 低出生率と少子高齢化 ( 2006年、人口の20%が65歳以上) • 製造業をはじめとした国内産業空洞化 • 知財保護利活用は的を得た戦略 – 2001 年より毎年1兆円規模の予算でITインフラ構築、規制廃止 自由化、中小企業へのIT促進税制 • ブロードバンドでは、世界でトップの品質、スピード、価格を享受 • 利活用は進まず 例)電子納税申告はわずか3% 日本のITと知財戦略 その2 • この四半世紀で日本が学んだこと – レーガン政権下(1981~1989)の規制緩和とプロパテント政策 • 先端技術産業が自動車産業の二の舞にならぬよう • 1981年、コンピュータソフトウェアが米国著作権法に追記 • 1982年、IBMの独禁法違反に関わる裁判取り下げ – 1982/6 IBM産業スパイ事件 • 日立、三菱の技術者がIBM3081-Kに関わる機密情報を盗んだとして逮捕 • メインフレーム互換機ビジネスへの警鐘 • 日立、富士通が基本ソフトに関わる協定締結 – 1983/2 • 新潟鉄工所ソフトウェア等横領事件 – 1985年日本におけるコンピュータソフトウェア著作権発行 • IT産業の発展 – そして、いま、知財立国における権利保護と利活用 • コンテンツ産業:急速なグローバル化、ネットワーク化において時代に適合しているか? • ブランド価値:海外のアジリティに遅れ • オープンソース、フリーソフト、クリエイティブコモンズ。。。。 対談 • 喜多さん紹介(1:50-2:20) – 自己紹介 – ご経歴 • IT業界に入った背景、理由、期待とそのご経験 • 米国赴任時にオープンソース、フリーソフトについてごらんになったこと、思われたこ と • オープンソースビジネスの今と今後の展望(Pros/Cons)(2:20-2:50) 休憩10分 • 以上を踏まえて、マイクロソフトビジネスモデルとの対比(3:00:3:30) • 知財、開発、セールス、マーケティング、SI、顧客メンテナンスなど • 喜多さんからマイクロソフトへの要望など(3:30-3:45) • 受講者の皆さんから、喜多さん、眞柄への質疑応答(3:45-4:00分) • Buffer があれば、次回に向けて、「マイクロソフトにとってのCSR活動」 (~4:00) オンライン時代の新しい競争 Microsoft •事業規模と投資金額 • OSと開発者コミュニティ •産業レベルのパートナーエコシステム Strength Yahoo! •ポータル/ディレクトリーサービス • Yahoo! Mail •日本におけるサーチとオークションなどのサービスメニューでの シェア Google •圧倒的なサーチ/ オンラインアド シェア •充実したオンラインサービスメニュー •支持されているオープンなオンラインリソースと優秀なエンジニ アの確保 Opportunity Microsoft / Yahoo! / Google 共通 •世界的なブロードバンド普及率、速度の急速な向上(ワイヤー ドからワイヤレスへの移行による接続ポイントの多様含) •中国を中心としたアジア地域でのPC普及率の向上 •携帯、TV、その他デジタル家電などのインターネット接続率 の向上と新しいサービス端末としての可能性 •電子貨幣、代替貨幣などの普及 •企業の広告活動のオンラインへのシフト •コンテンツのデジタル化 •企業活動のITへの依存率のさらなる向上 Microsoft •レガシービジネスへの過度な依存と展開スピード • 低いオンラインシェアと収益モデルの未完成 • 組織の肥大化と意思決定の複雑さ Weakness Yahoo! •レガシーモデルからの脱却遅れ(買収問題への対応遅れ) • 米国でのシェアの急低下 •オンラインビジネス一辺倒であることのリスク Google •パートナーエコシステムの不在(インターネットという公共リ ソースを利用した自社利益を中心としたメディアビジネスモデ ル) •オープンリソース(Linux, インターネット、CGMパワー)をプ ラットフォームとしたロードマップの不透明さ •無償サービスを盾にした個人のプロファイル提供をベースとした メディアビジネスの限界(コンシューマビジネスへの依存) Microsoft •ソフトウェアライセンスビジネスモデルの変化 •経済不安による世界的なIT投資の抑制傾向 •IT産業の縮小とオンラインへの移行 •政府などによるオンライン規制(コンテンツ、通信量) Threat Yahoo! •オンラインサービスでのシェア偏重による急速な株価の変動 •買収騒動における企業価値の低下と人材の流出 •政府などによるオンライン規制(コンテンツ、通信料) Google •オンラインメディア市場の成長低下 •経済不安による世界的なコスト削減の傾向 •オンラインサービスのテクノロジートレンドの劇的な変化スピー ドと新興勢力の台頭 •オンライン人口の急激な増加とプラットフォームコストの増加 •政府などによるオンライン規制(コンテンツ、通信料) 補足説明 • シェアードソース マイクロソフト シェアード ソース イニシアティブの基本概念 シェアード ソース イニシアティブは、ソフトウェアの知的所有権 を保護しつつ、顧客、パートナー、開発者、及び、政府にコード を広く利用可能にするアプローチ 開発モデル 方 針 ライセンス制度 ビジネス モデル マイクロソフト シェアードソース イニシアティブ 幅広い範囲のソースライセンスプログラムをサ ポートする発展し続けるフレームワーク – エンタープライズ ソース ライセンシ ング プログラム – システム インテグレーター ソース ライセンシング プログラム – OEM ソース ライセンシング プログ ラム – ガバメント ソース ライセンシング プ ログラム – マイクロソフト リサーチ ソース ライ センシング プログラム – Windows CE シェアード ソース ライ センシング プログラム – Windows CE シェアード ソース プ レミアム ライセンシング プログラ ム – Windows CE シェアード ソース アカデミック カリキュラム ライセ ンス – C#/Jscript/CLI Implementations シェアード ソース ライセンシング プログラム – .NET Passport Manager ソース ライセンシング プログラム – Visual Studio .NETアカデミックツー ル – ASP.NET サンプル ソースライセン シング プログラム など、、、 シェアードソースコードプログラム 一覧表 プログラム ライセンス ソースコード Shared Source Windows CE Toolkit (Platform Builder) EULA Public / Sample Code Document Debug Adapt Improve Share Shared Source Private Document Debug Adapt Improve Share Document Debug なし なし Document Debug Adapt Improve Document Debug Adapt Improve Shared Source Premium*** Windows Embedded Source Tools Shared Source Premium Derivatives Shared Source Premium Redistribution BlueTooth Tools License*** 権利* なし Premium BlueTooth Wrapper なし Share *権利は個別のライセンスアグリーメントの記述により定められます **.NET Framework上で動作するManaged Codeアプリケーション向けにソース/ライブラリとして提供されます ***ライセンスは3年間有効です Document – ソースコードを見ることができます。 Debug – ソースコードを見ながら効果的なデバッグやトラブルの解決などが行えます。 Adapt – 個別のターゲット環境に即した、ターゲット特有の変更を行うことができます。OEMライセンスにより製品の一部として商用配布できます。 Improve – OSの基本機能を改善するための変更を行うことができます。 OEMライセンスにより製品の一部として商用配布できます。 Share – 個別の要求によりライセンスを与えて、顧客、パートナー、開発者と手を入れたコードを共有することができます。 アカデミック向け: Curriculum – カリキュラムの作成、テキスト、教材、およびソースコードが含まれます Windows CE Shared Source 16万以上のWindows CE シェアード ソースのダウンロードサイ トへのアクセス Windows CE : 開発ツールや、評価版に公開済みのソースコードが提 供 エミュレーションエディション:無償、 ダウンロード可能なツールと新し いエミュレーション技術 250万行のWindows CEの実用的な大量のコードへのアクセス 含まれるソース: シェル/アプリケーション: Explorer シェル, コントロールパネルアプレッ ト, Microsoft Message Queue (MSMQ) Server for Windows CE ネットワーキングテクノロジ: HTTP Web サーバー, SOAP, Universal Plug and Play (UPnP) Protocolノインプリメンテーション, Bluetooth ス タック, ワイヤレスネットワークドライバ プラットフォーム: ファイルシステム/ストレージコード, カーネル, デバ イスドライバ, OEM アダプテーションレイヤ (OAL) コード シェアードソースで実現したいこと • • • • マイクロソフトは様々な開発者、ISV,IHVの方 が開発するための技術仕様、インターフェー ス、ライブラリー、API、サンプルコード、など を公開 高度で優れた開発環境を提供することによる ソフトウェアコミュニティの創造 インターオペラビリティの推進と実現に向け た投資の拡大 グローバルでの安定した継続的な技術への 投資を責任を持って続けることによるソフト ウェアインダストリーへの利益の還流
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