出前授業のための電波科学教材開発 [発表者名] [指導者名] 福井高専前川研究室河村圭祐前川公男研究背景若い世代の科学離れが問題となっている。素晴らしい科学技術も、それを継承し、発展させていく技術者がいなければ、未来社会は豊かにならない高専に優秀な中学生を呼び込むために理科に関係する体験的な実験を中心とした出前授業を考える事にした。福井高専前川研究室各高専公開講座の調査（電波関係）  電波リモコンカーの製作仙台電波  家庭用品を利用したラジオの製作鶴岡  携帯電話を使ってスイッチON 富山商船  君にも作れるループアンテナラジオ北九州  作って飛ばすラジコングライダー熊本電波  電波の不思議熊本電波福井高専前川研究室研究計画 BS・CS放送とアンテナの学習 オープンカレッジで展示する 中学生向け教材作成 出前授業を行う。福井高専前川研究室研究経過 BS・CS衛星放送の位置 BS・CSの各衛星は赤道上空約３６，０００ｋｍの静止軌道上にある。下の図は各衛星を地上から見たときのおおよその位置を示す。福井でアンテナを設置するときの角度（BS方位角219.9°、仰角39.9°）福井高専前川研究室 BS・CS放送のアンテナについてオフセット型センターフィード型福井高専前川研究室オープンキャンパス（デモ実験）  オープンキャンパス中学生に興味を持ってもらえるように電波に関する問題をクイズ形式にして出題した。１．方向に関係なく電波を受信するか? ２．アンテナの前に物を置くとどうなるか？福井高専前川研究室粘土・石膏でパラボラアンテナ製作  紙粘土でリフレクタ（反射鏡）の型を作りその型に石膏を流し込み大量生産できるようにする。以下に簡易的な模型を示す。福井高専前川研究室ダンボールでパラボラアンテナ製作  ダンボールで骨組みを作ってその骨組みの上にアルミ箔を貼り付ける。以下に簡易的な模型を示す。福井高専前川研究室製作する準備簡単にできそうなダンボールで製作することにした。そのための準備としてfd（焦点距離と直径の比）、 D（直径）、y（ダンボールの高さ＝ダンボールの厚さ）を定義する。 fd=0.6 D=0.5[m] y=3.0[mm] 次のページに表を示す福井高専前川研究室高さから半径を求める y=x^2/(4＊D＊fd) 円の枚数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 y(mm) 高さ x(m)　半径 3 0.0600 6 0.0849 9 0.1039 12 0.1200 15 0.1342 18 0.1470 21 0.1587 24 0.1697 27 0.1800 30 0.1897 33 0.1990 36 0.2078 39 0.2163 42 0.2245 45 0.2324 48 0.2400 51 0.2474 福井高専前川研究室求めた半径から高さを求める x^2=4＊D＊y＊fd 円の枚数 x(m) 半径 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 0.06 0.08 0.10 0.12 0.13 0.15 0.16 0.17 0.18 0.19 0.20 0.21 0.22 0.22 0.23 0.24 0.25 福井高専前川研究室 y(mm)　高さ 3.0 5.3 8.3 12.0 14.1 18.8 21.3 24.1 27.0 30.1 33.3 36.8 40.3 40.3 44.1 48.0 52.1 半径0.06[m]の円だけではアルミがうまく張れないため半径0.06[m]以下の円を作るために y=0.6[mm]の厚紙で円を２枚製作した。円の枚数 y(mm) 高さx(m)　半径 1 0.6 0.0268 2 1.2 0.0379 福井高専前川研究室ダンボールでパラボラアンテナ製作  同心円で製作  問題点円の厚みがないので接着が難しい微妙に高さがずれるうまく円を作るのが難しい電波も一瞬しか受信できなかった福井高専前川研究室ダンボールでパラボラアンテナ製作その２  その同心円のままでは電波を受信するのが難しかったので円に厚みを持たせた同心円のパラボラアンテナを製作した。（半径、高さは同じ）福井高専前川研究室自作パラボラアンテナでのBS受信試験（アルミ箔1枚はり）  11月12日（金） 15：45～マスプロ BSC45R＋マスプロコンバータ出力電圧 1.2[V] 画像良好自作パラボラ＋マスプロコンバータ出力電圧 0.24[V] 画像ほぼ良好福井高専前川研究室自作パラボラアンテナでのBS受信実験（アルミ箔4枚はり） 11月18日（木） 13：09～マスプロ BSC45R＋マスプロコンバータ出力電圧 1.3[V] 画像良好自作パラボラ＋マスプロコンバータ出力電圧 0.4[V] 画像良好福井高専前川研究室今回のBS受信実験の構成図福井高専前川研究室今後の展開 アルミ箔の張り方で電圧があがる原因を調べる。 中学生にも分かりやすいパラボラアンテナの取扱説明書を作成する。福井高専前川研究室電波を通すもの電波を通さないものプラスチック板白い布工作用下敷き発泡スチロール板梱包用緩衝材（プチプチ）黒い画用紙ビニール傘普通の傘目の粗い金網（1cm以上）乾いたタオル濡れたタオル目の細かい金網静電気防止ポリ袋アルミ板特殊なスポンジ（実は電波吸収材）厚い本水の入ったペットボトル福井高専前川研究室