中学生ロボット作り教室 in 島原 2009 実施報告書 実施報告者 - 日産財団

中学生ロボット作り教室 in 島原 2009 実施報告書
実施報告者:藤本登(長崎大学教育学部准教授・長崎大学エネルギー環境教育研究会事務局)
開催日時:平成 21 年 8 月 26、27、28 日の 9:00~16:30
開催場所:島原市立有明中学校コンピューター室・多目的室
参加費用:無料(日産科学振興財団助成事業費を活用)
講師・補助者数:講師1名・学生補助1名・教員補助2名
参加者数:生徒 14 名(有明中学校)
、教員2名(有明中学校・第二中学校)
後援:長崎県教育委員会、島原市教育委員会、長崎技術科教育研究会
協賛:長崎大学エネルギー環境教育研究会
●全体スケジュール
5 月:島原市立有明中学校野方教諭への最終開催打診
5 月:長崎技術科教育研究会への後援依頼
5 月 15 日:島原市立有明中学校事前打ち合わせ
5 月 28 日:島原市教育委員会、長崎県教育委員会への後援依頼
10 月:島原市立有明中学校や後援団体への実施報告
●実施内容
【概要説明】
目的:離島や小規模校が多い地域(離島化地域と称する)の子どもたちに、先端的な科学技術にふ
れる機会を設け、ロボット製作を通して、制御等の技術的知識・能力の育成を図ると共に、
参加した子どもたちを通じて最新教材を教育現場・教員に提供することで、離島化地域の科
学技術教育の振興を図る。
使用教材:
教示教材:からくり人形、他律型ロボット(通称:ザリガニロボット)、2足歩行ロボット
(KHR-2HV:Kondo 製)
製作教材:RoboDesigner-RDS-X03:ジャパンロボテック製・・・自律型ロボット
ザリガニロボット・・・他律型ロボット
使用テキスト:
高度ソフトウエアプログラミング教室、RDSX01 説明書、RDP-904 説明書(ジャパンロボテ
ック)
スケジュール:
8/26:ザリガニロボットの製作、自律型ロボットの製作
8/27:自律型ロボットの製作、タイル形式ソフトを用いたシーケンシャル制御演習とライン
トレースロボット用プログラミング、障害物回避ロボットの製作
8/28:障害物回避競技会、計測制御学習とライントレース競技会の実施、C言語による制御
とデモ
●実施状況
★8 月 26 日:ロボット製作とシーケンシャル制御の説明
9:00~10:00:アイスブレーキング・フッキング
開催挨拶と講師・
補助員紹介後、添
付資料や教示ロボ
ット教材を使った
概要説明があり、
連想調査を実施し
ました。
10:00~14:30:ザリガニロボットを製作しよう
14:30~16:30:自律型ロボットを製作しよう
中身の確認を通して、My
Robot という気持ちと製
作意欲が高まります
作業の見通し(段取り)の
必要性や工具の使い方を
全体・個別指導
被覆剥き、半田付け、ホッ
トボンドも初めて! 家
にもほしい!
★8/27:自律型ロボットを完成させ、マイ・プログラムによる障害物回避ロボットを作ろう
9:00~12:00:自律型ロボットを製作しよう(電子部品を中心に)
13:00~16:30:ソフトのインストールと逐次制御学習
ザリガニロボットでのは
んだ付けの経験が生きて
います。
毎日の連想調
査とふりかえ
りが、学習効
果を高める
か?
タイル形式のプログラム
ソフト TiColla を各自が
インストールし、シーケン
シャルプログラム学習を
行いました。初めてのプロ
グラミングで直進・回転・
U ターン、ねらい通りには
行きません。
★8/28:障害物回避競技会、計測制御学習とライントレース競技会の実施、C言語による制御とデモ
9:00~12:00:障害物回避競技会と計測制御学習
上手くいった生徒はプログ
ラムを公開し、みんなで議
論し、参考にしました。
11:00~14:00:IR センサの仕組みと閾値設定
テスターやデジボル、附属のソ
フトを用いた電圧測定と可変
抵抗の調整を行いました
(出力電圧の測定と換算)
5.0V
電
圧
2.0V
例:3.6~4.0V
2.2×51<閾値<3.6×51
51 は変換値(5V→256)
例:1.6~2.2V
14:00~16:00:ライントレース競技会、C言語による制御の説明
バグ取りに苦心しなが
ら、完走できました
【事後アンケート】
○ロボットづくり教室の難易度(5件法)
とても難しかった(2)、少し難しかった(11)、どちらでもない(1)
○教室の楽しさ(5件法)
とても楽しかった(14)
○ロボットについて新しく知ったこと(自由記述)
・はんだごてが熱くて危ないこと
・ロボットには個性がある
・ロボットの仕組みが分かった
・センサの仕組みが分かった(2)
・ロボットは自分でも作れること
・ロボットを作ることは思ったより難しい(3)・・・でも楽しい
・赤外線センサでロボットの動きを制御できること
・プログラムには色々な種類がある
・自律型ロボットのプログラムの作り方(3)
・ロボットはプログラムを間違えると動かない
・ロボットを動かすプログラムは難しいと思ったが、わりと簡単だった
・ロボットを動かすためにはプログラムが必要なこと(2)
○面白かったことや楽しかったこと(自由記述)
・自分の思ったとおりの動きさせるプログラム作りが楽しかった(5)
・障害物避けやライントレースが面白かった(2)
・パソコンでプログラムを作ったこと(2)
・(ザリガニ)ロボットを作ったこと(2)
・友だちと競い、協力できたこと(2)
・ロボットが(はじめから)作れ、完成できたこと(3)
・ロボットの組み立て
・自分が作ったザリガニロボットが動いたこと
○自由記述
・難しくて大変だったけど面白く、楽しかった。またやりたい。
・はんだ付けはいっぱい失敗して難しかったけど、楽しかった。
・初めてすることも多かったけど、上手にできたからよかった。
・最初は興味があるだけだったけど、今は、難しいけど前以上に楽しいことが分かった。
など、難しいけど楽しい、やってよかった、またやりたいという感想が殆どであった。