電磁誘導技術概要 - Autodesk

電磁誘導技術概要資料
ロックツールジャパン 代表 神谷 毅
2015/5/18
1
会社概要
本社HQ :
フランス リヨン郊外(Aix Les Bains)
設立Establishment:
2000年
営業所Sales:
東京 (JP), アトランタ (USA), 台中 (Taiwan)
デモセンターDemo Center : IVW(Germany), 台中 (Taiwan),
Charlotte (USA), 長野 (Japan), Rivalta Scrivia (Italia)
事業内容Business:
革新的な成形プロセス、
加工技術及び誘導加熱置の販売
電磁誘導加熱特許の利用ライセンシング
 Listed on Nyse Eunonext Paris Stock Market
2
RocTool 営業拠点
France
Taiwan
USA
Japan
Italy
Germany
Headquarters &
Demo Center
Office &
Demo Center
RocTool Inc.
Office &
Demo Centers
Office &
Demo Center
Demo Center
RocTool GmbH
Office &
Demo Center
マーケット
Aerospace
Consumer
Products
Electronics
Automotive
Sport and
Leisure
Energy
Cosmetics
Demonstration Center
1.Private Live Demonstration (無料プライベートデモ)
2.Private Trials ( before production) 有償個別トライアル
3.Tooling ( Mould) modification support for induction
有償誘導金型改造サポート
Please visit to
http://roctool.jp/demo/
5
主要な4つの事業サービス
特許利用とライセンス技術供与
誘導加熱装置販売
加工技術サポート
加熱熱冷却解析サポート
加熱冷却機構設計サービス
6
主要な技術サービス
電磁誘導効果解析
フロー解析 *
(RocTooL社解析ソフトによる)
熱流動/熱解析
電磁誘導加熱金型設計解析
7
当社の技術サービス1
デモンストレーションサービス
無料
(お客様持込材料によるトライアルは有料)
国内にある当社の電磁誘導加熱装置のデモンストレーション
をご覧いただくことができます。 またお客様のご使用の材料
を当社の装置を利用して成形を確認するトライアルができま
す。
誘導加熱適合性レポートサービス
(Feasibility Analysis) 無料
部品図面、材料データ、製造上の課題をお客様からご提供い
ただき、誘導加熱システムを利用することで改善できるかの
見込みをレポートいたします。また製造工程上の課題を解決
するための必要な部品および金型設計上のポイント、部品の
熱フローシミュレーション、誘導金型の加熱シミュレーションな
どのご提案とお見積り、必要なシステム装置導入費用や必要
な電力消費量見込み、などお客様が誘導加熱を利用する場
合のメリットや概算の費用をレポートいたします。 また既存
の金型の誘導加熱への改造のご相談もお受けします。
8
当社の技術サービス2
フロー解析サービス
(Flow Analysis) 有料
誘導加熱による成形加工の部品製造上の課題、そり、成形
不良(樹脂充填不足)などの解決を目的としたロックツールの
フロー解析ソフトを行い適切な誘導加熱金型設計上のポイン
ト(ゲート数、位置、誘導コイル設計など)や誘導加熱パラメー
タとともに誘導加熱を行った場合のフローシミュレーションをレ
ポートいたします。
誘導加熱金型熱解析サービス
(Thermal Mould Tool Analysis) 有料
部品のフロー解析をもとに、金型内の誘導コイルの適切な
設計をロックツールの解析ソフトなど利用して金型加熱シ
ミュレーションをご提供します。
9
当社の技術サービス3
誘導加熱金型CAD設計サービス
(Induction Mould CAD Design Service) 有料
お客様の金型CADデータをお預かりし、当社で誘導コイル
の加熱機構と冷却ネットワークの設計を行いお客様にご提
供します。お客様は当社の提供する加熱冷却ネットワーク
CAD図面をもとにお客様のお取引先金型製作メーカー様で
ご製作いただきます。
当社は金型製作メーカー様へのサポート、および必要部
品(誘導コイルなど)の納入を行います。
当社にて電磁誘導加熱金型の製作請負も承ります。
10
電磁誘導による金型表面加熱の原理
金型内部拡大図:
金型の表面
磁性体金属
誘導電流
絶縁体(ガラス繊維、セラミック)
熱の拡散
インダクタ
(誘導コイル)
磁場
投入交流電流
10kHz – 50kHz
 交流電流をインダクタ(誘導コイル)に流れると磁場が発生し金型内にインダクタに流れる電流と逆
向きの誘導電流が金型内に流れます。
 磁場の強さ(誘導電流の密度)は電流の出力、周波数 電気容量、誘導コイルの巻き数や形状、金
型の材料特性、サイズ、誘導コイルの配置などにより変わります。
 金型内に流れる電流は主に金型表面に集中して誘導され金型内の電流が鋼材の抵抗現象により
熱が発生し金型の表層部分を急激にかつ正確に加熱します。
 そして金型表面から遠くなるにつれ誘導電流の密度は著しく減少し加熱効果が低下します。
11
電磁誘導の原理
Inductor
Inductive
currents
Magnetic
Field Lines
Cav側
EM Skin Depth
δ≈
δ
ρ
µr f
ρ : Electrical Resistivity
µr : Relative Permeability
Induced currents
f : Frequency
Electro-conductive
body
2015/5/24
12
電磁誘導加熱のメリット-3iTech
®
Cavity
Inductor
-
誘導電流の発生
キャビティ成形表層
加熱経路長の制限なし
加熱する3D形状の制限なし
加熱するパワーの制限なし
最適な加熱分布が可能
電熱棒ヒーターと異なり金型自体が発熱
成形キャビテイ面の数ミリ内部側から5秒から10秒の急速加熱が可能
部分的な急速加熱
13
正確なキャビティ表層部への加熱
非磁性体
インダクタキャビティ拡大図
磁性体鋼材
𝑷𝑷𝑷𝑷𝑷𝑷𝑷𝑷𝑷𝑷 ≅ 𝑯𝑯𝟐𝟐 . 𝐒𝐒 . 𝝆𝝆. 𝝁𝝁𝒓𝒓 . 𝒇𝒇
Surface
Magnetic field
Alloy
ρ
Alloy
Non magnetic alloy
Magnetic alloy
Frequency
Electrical resistivity
(μΩ.cm)
75
25
Frequency 1= 10kHz
μr
Relative permeability
1
50
の極小の狭い深さに集中する
4.3
0.35
0.44
10.4
(kW/m²)
表層部
空気対流
誘導コイル部
factor 26
δ
最小の弱いエネルギーが被加熱物
の広い幅の深さに広がる
最大の強いエネルギーが被加熱物
Power 1
Inductor cavity
非磁性鋼材の場合
磁性鋼材の場合
δ
Deepness
(mm)
Inductor cavity
δ
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3iTech® – インダクション金型デザイン
3D groove network
PDA - Part design
PDA – Tool design
誘導インダクタ
PDA – Final Part
水冷ネットワーク
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電磁誘導コイル(インダクタケーブル)
経路形状による誘導効果の違い
型の表層の狭い部分に集中的に加熱
熱可塑性強化繊維複合材同士のウェルディング加工例(熱融着):
PEKK/CF @ 380 degC
サイクルタイム 5分以内
加熱 60秒 90→380℃
加圧 60秒
冷却 140秒
加圧 10 Bar
17
電磁誘導に適応する金型鋼材の選択
金型鋼材
アルミニウム
1.2311
(P20/SKD11)
1.2343
(H11/SKD6)
(H13/SKD61)
ステンレス
1.2316
JIS SUS42012
電磁誘導率(加熱効果)
X
△
○
◎
熱伝導率 (冷却効果)
◎
◎
○
△
表1金型鋼材の違いによる電磁誘導と熱伝導効果の違い
表示レベル例 (◎もっとも優れている XX もっとも劣っている)
18
誘導加熱システム構成図
キャパシタボックス
クーリングユニット
誘導加熱装置
機械を制御するコントローラ
19
パーフォーマンスベンチマーク
加熱スピード
電磁誘導加熱方式
up to 25°C/sec
フロー加熱式
(スチーム; 加圧熱水)
up to 10°C/sec
電気ヒーター式
up to 5°C/sec
加熱最大温度
400°C
or more
エネルギー消費
1
up to 140°C
2-3倍の消費
MATERIAL AND DESIGN (2010) 382–395
Research of thermal response simulation and mold structure optimization for rapid heat cycle molding
processes, respectively, with steam heating and electric heating
Guilong Wang, Guoqun Zhao *, Huiping Li, Yanjin Guan
up to 300°C
5-10 倍の消費
…Additional key points : Steel; Size; Complexity
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加熱効果の違い
温度
時間
エネルギー消費比較(Flextronics社の事例)
• 加圧熱水システムと誘導加熱システムの消費エネルギー比較
Induction:誘導加熱 FSKP : Flextronics Knitless Seamless Process
結論: 誘導加熱プロセス(0.14 kWh)は加圧熱水(0.26 kWh).に比較し
消費エネルギーが少なくすることができる。
Flextronics社が自社成形工程で採用してきたFSKPシステムであるニットレス、シームレススチーム
加熱システム(自社特許)の生産ラインとROCTOOL社の誘導加熱を使用した生産ラインとを実機で
比較した実証結果。
プラスティック成形事例
Plastic Injection
プラスティック成形事例
23
表面品質の改善
高光沢性とマット、シボの一体成形
ウェルドラインの改善
Surface Quality
Defects reduction
シンクマークの減少や形状や厚みによる成形問題の改善
26
MuCell® と RocTool 技術の効果
MuCell®
•
軽量化
•
材料の軽減
MuCell®
l
®
•
寸法安定性
RocTool :
•
最高表面品質
•
製作工程の改善
•
部品全体の品質改善
RocTool + MuCell®
Cage System® - プラスティック成型事例
誘導加熱無し
Molding T°C: 60C
誘導加熱有り
Molding T°C: 150C
- エンジンカバー – PP/FG – 表面のスキン層のフィラーがない
28
Cage System® - プラスティック成型事例
誘導加熱無し
Molding T°C: 180C
誘導加熱有り
Molding T°C: 330C
- エンジンカバー – Peek/CF(20%) – フロー長が長く成形できる
29
Surface Quality
疑似ホログラム転写成形
電磁誘導加熱
電磁誘導加熱なし
30
Surface Quality
ホログラム成形(意匠転写)
PMMA使用
ABS使用
31
RocTool のレーザーエッチング加工転写性能
with RocTool Technology: Better Replication of Mold and Low Gloss Improvement
RocTool
Technology
従来成形工法
Case 1
Mold
Plastic Part
Material: PC
Mold Temperature:
80°C/176°F
*VDI 3400 (CH)
Case 2
Case 3
VDI*
Ra (µm)
VDI*
Ra (µm)
VDI*
Ra (µm)
22
1.43
24
1.85
27
2.47
17
0.8
19
1
22
1.34
Case 1
Mold
Plastic Part
Material: PC
Mold Temperature:
160°C/320°F
*VDI 3400 (CH)
Case 2
Case 3
VDI*
Ra (µm)
VDI*
Ra (µm)
VDI*
Ra (µm)
22
1.43
24
1.85
27
2.47
21
1.22
23
1.67
26
2.3
•
•
•
RocTool Heat & Cool Technology
最高表面成形品質
レーザーテキスチュア転写性能
自動車採用例: 内装例
BMW 1 Serie – Air Vents Trim
Peugeot 208 – Decoration Trim and Air vents
Audi A8 – Centrale Console
BMW 3 Series – Air Vents Trim
自動車採用例: 内装成形部品
Renault Zoe – Central Cluster
Citroen C4 Cactus – Interior Trim
BMW 7 Series – Rear Entertainment System
Mercedes –Benz S-Class – Rear Entertainment System
家電製品採用例: コンピュータ、携帯端末
LapTop A and D covers
Electronic Accessories
Electronic devices
Smartphones Battery
covers and Body parts
3itech® – Tool design examples 1/3
Compression
3iTech® 3D深いデザイン
Interior part
37
3itech® – Tool design examples 3/3
End of heating
38
3itech® – Tool design examples 1/2
Compression
3iTech® 可動部への加熱
Laptop
39
3itech® – Tool design examples 2/2
End of heating
40
誘導加熱によるチクソモールディング
- マグネシウム合金成形 : Thixomoulding
Plaque
250x180x1.2mm
オイル加熱 ~260°C –
Tmould ~210°C
V~3m/s
ウェルドライン
多孔性が見られる
RocTooL
Generator
100kW
誘導加熱
Tmould ~350°C
V~2m/s
ウェルドラインがない
多孔性が見られない
- Thixomoulding + CF (wettability, filling)
- Die Casting, MIM…
41
ドイツ K-SHOW2013デモンストレーションサンプル
• 成形機: Engel Injection
Press 300T
• 金型Heat & Cool方式:
3iTech®
• 金型両面誘導加熱
• 標準水冷却方式
• タブレット板厚: 0.8mm
• 材質: PC/ABS with 10% GF
• 金型加熱温度:
80°C -170°C- 80°C
• 加熱時間 : 6 sec.
• 冷却時間 : 26 sec.
タブレット型筐体成形サンプル
• 誘導加熱装置: 100 kW
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PC/ABS GF10% タブレット成形 80℃→170℃6秒
瞬間加熱デモンストレーション動画
タブレット成形金型
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PC/ABS GF10% タブレット成形 80℃→170℃6秒
瞬間加熱デモンストレーション動画
44
Thank you for your attention !
レーザーテキスチュア加工による最高表面転写品質
(ネットワークボックス)
詳しくは日本語ホームページをご覧ください。