美里町産業活性化拠点施設基本計画作成業務に係る プロポーザル方式

美里町産業活性化拠点施設基本計画作成業務に係る
プロポーザル方式 審査結果報告書
平成26年度 美里町産業活性化拠点施設基本計画作成業務(繰越明許)を発注するに当
たり、当該契約に関する優先交渉者を特定するために公募型プロポーザルを実施した。
本件プロポーザルの審査については、美里町産業活性化拠点施設基本計画作成業務プロ
ポーザル評価委員会(以下「評価委員会」という。
)を設置し、プレゼンテーション並びに
提出された企画提案書の内容及び見積書について厳正な審査を行った。審査の結果、下記
のとおり、優先交渉者を特定したので報告する。
記
1
業務概要
(1)
業務名称
平成26年度美里町産業活性化拠点施設基本計画作成業務(繰越明許)
(2)
業務場所
遠田郡美里町
(3)
履行期間
契約の日から平成28年3月25日(金)まで。
(4)
業務目的
美里町産業活性化拠点施設(本町産業のより一層の発展と産業振興
のための施策及び事業展開の上で中核となる施設。以下「拠点施設」
という。)に係る基本的かつ具体的な方針とその内容について、事業
実施のための課題抽出、分析評価を通じ、その対応策、アイデアを
示すとともに、事業コンセプトの確定、ボリューム検討、事業費概
算、事業収支、管理運営手法、諸手続フローなどの実施の方策を示
し、速やかな事業展開を推進するための基本計画を策定する。
2
経過・経緯
平成27年4月23日
第1回評価委員会
(企画提案要請書及び基本仕様書等について)
平成27年4月24日
公募型プロポーザル手続開始公告
平成27年5月
8日
参加表明期限
平成27年5月
8日
質問受付期限
平成27年5月
8日
第2回評価委員会(参加資格審査、プレゼンテーションに
係る採点基準及び発表順位の抽選について)
平成27年5月11日
参加資格審査通知
3
平成27年5月22日
企画提案書提出期限
平成27年5月26日
第3回評価委員会(企画提案資料の事前確認等について)
平成27年5月27日
プレゼンテーション
平成27年5月27日
第4回評価委員会(プレゼンテーション審査等について)
平成27年5月28日
第5回評価委員会(プレゼンテーション審査等について)
提案者数
1社
注)提案者が1社の場合の措置
提案者が1社の場合の措置については、「美里町産業活性化拠点施設基本計画作成
業務に係る企画提案要請書」「8評価の基準」「(9)提案者が1社の場合の措置」に
おいて、「提案者が1社のみの場合は、総評価点が55点以上で、かつ、美里町が適
正な提案と判断する場合は、1社の場合でも有効とする。」と規定している。
4
5
評価委員
評価委員会の委員は、次のとおり。
委員長
副町長
佐々木
守
委
員
税務課長
及川
一
委
員
総務課長
伊勢
聡
委
員
建設課長
沼津
晃也
委
員
企画財政課長
須田
政好
審査方法
提案者によるプレゼンテーション等の内容に応じ、各審査員による自己
審査を基に、評価委員会における協議を経て、優先交渉者を特定する。
6
審査項目
(1) 技術評価点の評価項目及び配点
1
項目
業務実績
2
業務体制
主な観点
豊富な業務実績があるか。
業務の実施体制は整っているか。また、実施スケジ
ュールと業務体制に不都合はないか。
3 企画提案
(1)現状把握及び課題整理
(2)分析評価
(3)計画コンセプト
(4)整備計画
(5)管理運営
4
プレゼンテーション能力
基本仕様書に示した項目及びそれ以外の項目につい
て、独創的かつ魅力的な優れた提案がなされている
か。また、事業の妥当性、効率性及び有効性に優れ
た提案となっているか。
提案内容を的確に説明しているか。
審査員の質問に対して明確に回答しているか。
技術評価点の合計
配点
10点
10点
50点
5点
75点
(2)価格評価点の評価項目及び配点
項目
見積書
主な観点
見積金額
各業務に係る経費の内訳が適正かつ明確に示されているか。
※予算額(限度額)を超える場合は、失格とする。
価格評価点の合計
配点
25点
25点
7
評価得点
総評価点62.0点
(うち、技術評価点52.1点、価格評価点9.9点)
8
優先交渉者
優先交渉者を次のとおり特定した。
株式会社
支店長
オリエンタルコンサルタンツ
江藤
東北支店
和昭
仙台市青葉区一番町四丁目6−1
9
審査総評
株式会社オリエンタルコンサルタンツ(以下「提案者」という。
)は、昭和32年12
月に設立され、社会基盤に関わる事業企画、調査、設計、また、公共施設の指定管理及
びアドバイザリー等を行う、資本金5億95万円、直近過去3か年の平均売上高は23
5億円の企業である。
はじめに、業務実績及び業務体制についてであるが、提案者は「道の駅」に関係する
同種の業務等を多数手掛け、同類の業務についても十分な実績が認められる。また、本
業務に臨む体制整備についても、技術士などの有資格者を多数配置している点が評価さ
れるところである。
次に、基本仕様書に基づく企画提案の内容についてである。
実施方針については、速やかな事業展開、経営ノウハウ、地域振興への寄与を重要視
し、早期実現性、持続可能性及び波及可能性と3つの視点に整理、また、それらの視点
に対し自社の強みを適宜織り込むなど、効果的に業務を編成するとともに、業務フロー
及びスケジュールに対しても効率的に対応できる方針を示している。
現状把握及び課題整理については、拠点施設に関連する人口や産業関連の基礎的デー
タの収集にはじまり、道路交通網、連携施設、競合施設等、広域的な視点を考慮すると
ともに、自社の独自情報を効果的に活用することにより、より有効な課題整理を行う内
容を提案している。
分析評価に関しては、基本仕様書で示した基本項目の要素はすべからく満たしている
ところである。しかし、消費者ニーズ及び生産者ニーズ調査と併せて実施する事業者意
向調査などにおいては、地元事業者等はもとより、より多様な調査対象を取り込むなど、
民間事業者との連携も模索しつつ、拠点施設のポジショニングを一層強く打ち出す必要
がある。
次に、計画コンセプトについてである。提案された計画コンセプトでは、提案者が言
う「道の駅の第2ステージ」といった視点で捉えた場合にやや弱い印象を受けた。また、
「本町産業のより一層の発展と産業振興のための施策及び事業展開の上で中核となる施
設」とした拠点施設の定義からは、産業活性化のためのロードマップをイメージしにく
い印象も受けたところである。もとより、計画コンセプトは、本業務の進捗とともに、
より明確な「あるべき姿」として形作られていくものであり、そうした意味において、
今後、分析評価の段階から計画コンセプトに至る作業過程をより重視した取組を求める
ところである。
整備計画については、拠点機能としての役割から各種機能を多方面から想定している
点、経営状況に応じた段階的な整備を想定している点が評価される。また、全体スケジ
ュールや諸手続きフローについては、管理運営部分を逆転の発想で先行着手するとした
点が、事業収支のシミュレーションにおいては、運営形態に応じた収支想定のほか、上
位下位等の推計も行うとした点が評価される。さらに、候補地の検討、概算事業費の算
出及び基本計画図の作成等の基本項目と併せ、温泉掘削机上調査、整備効果メリット表
の作成及び経済波及効果試算などの独自提案を加えた点が評価されるところである。
管理運営については、開業までのアクションプランの提案があるものの、地域ブラン
ドの構築やプロモーション、産業間連携などのソフト展開に対する提案は僅かであった。
一方で、提案者の実績及び経験則からくる事業手法の検討、経営マネジメントの役割検
討、直営方式やテナント方式の比較等を通じた管理運営方式の検討などが提案され、ま
た、先述の事業者意向調査において興味関心を示した事業者等に対して、改めて参加意
向調査等を実施するとした点は評価されるところである。
審査の結果、技術評価点の75点満点に対し、約7割となる52.1点を獲得。価格
評価9.9点と合わせ、総評価点62.0点を獲得する結果となった。
本件においては、1社のみの提案となった。提案者が1社の場合の措置については、
企画提案要請書においてあらかじめ示したところである(上記3を参照)
。総評価点55
点以上を獲得し、また、基本項目以外についても独自の提案を行うなど、企画提案全体
を通じて有益な提案であると評価できることから、優先交渉者として特定するものであ
る。
平成27年5月28日
美里町産業活性化拠点施設基本計画作成業務
プロポーザル評価委員会委員長
美里町副町長
佐々木
守