団体年金保険に関するご報告(一般勘定) 2015年度 契約者配当率 ~2014年度~ 予定利率 契約者 配当率 予定利率 +契約者配当率 予定利率1.25%で解約調整金のある商品 (確定給付企業年金保険・厚生年金基金保険(Ⅱ)・新企業年金保険(Ⅱ)) 1.25% 1.00% 2.25% 予定利率1.25%で解約調整金のない商品 (拠出型企業年金保険(Ⅱ)) 1.25% 0.43% 1.68% 予定利率0.75%の商品 (厚生年金基金保険・新企業年金保険等) 0.75% 0.27% 1.02% 商品 *「市中金利に応じた解約調整金等の計算に関する特則」(以下、「特則」)を付加した一般勘定に対する契約者配当率は2016年度契約者配 当から適用するため、2015年度契約者配当率は特則付加の有無にかかわらず解約調整金3%の商品と同率の配当率を適用します。 2015年度 市場予測および運用方針 【市場指標値予測】 国内金利は、雇用・所得環境の改善等を背景とした堅調な国内 景気動向が金利上昇圧力となる一方、日本銀行の量的・質的金 融緩和策による国債需給の逼迫や、原油価格下落に伴う物価上 昇率の鈍化等を背景に、当面は低水準で推移すると予測します。 また年度後半には、米国利上げによる海外金利上昇等を受けて 緩やかながら金利上昇すると考えます。 国内金利 国内株式 国内株式~企業業績・需給環境の改善期待から上昇~ 海外金利 国内株式は、財政・金融政策のサポートによる国内景気の持ち 直しや法人減税等の成長戦略の進展に伴う企業業績の改善期待 に加え、株主還元強化の動きに対する期待感や公的年金等の基 本ポートフォリオ変更に伴う株式市場への新規資金流入により堅 調に推移すると考えます。また、円安基調が継続することにより業 績改善効果を高め、株価の押し上げに寄与すると予測します。 ■ 利息及び配当金等収入の増加により、基礎利益は拡大 ○ 国内金利が低位安定推移する中、内外金利差に着目し為替ヘッジ付外債を大幅に積み増しました。結果として、利息及び 配当金等収入の増加を通じ、基礎利益は前年同期と比べ584億円増の4,582億円になりました。 ■ 健全性は十分な水準を維持 ○ 有価証券の含み益の増加や当社普通株式の増資等により、実質純資産額は前年度末と比べ増加しました。また、ソルベ ンシー・マージン比率についても前年度末と比べ上昇し、引き続き十分な水準を維持しています。また、健全性向上に向け た取組み等を通じ、格付会社からは高い保険金支払能力を有するとの評価を得ています。 4,582億円 基礎利益 市場予測 国内金利~日銀の国債買入により低金利環境が継続~ 経営(会社全体)に関するご報告~ポイント~ 外国株式 外国為替 2015年3月末 2016年3月末 (実績) (年度内予想レンジ) 10年国債利回り (%) 0.395 0.10 ~ 0.70 無担保コール翌日物 (%) 0.015 0.00 ~ 0.10 日経平均株価 (円) 19,206 16,500 ~ 23,000 東証株価指数 (TOPIX) 1,543 1,300 ~ 1,850 米国10年国債利回り (%) 1.93 1.50 ~ 3.00 FFレート (%) 0.00~0.25 0.00 ~ 1.50 ドイツ10年国債利回り (%) 0.18 -0.20 ~ 0.70 NY工業ダウ30種 ($) 17,776 15,000 ~ 20,000 DAX指数 11,966 10,000 ~ 14,000 円/ドル 120.17 110 ~ 130 円/ユーロ 130.32 105 ~ 150 (注)海外金利のFFレートは誘導目標を記載しています。また、DAX指数は、 ドイツの代表的な株価指数です。 ○ALMに基づく確定利付資産中心の運用を継続しつつ、機動的な資金配分を実施 安定的な運用収益の確保を目指す観点から、公社債等の確定利付資産を中心とするポートフォリオ運用を継続します。 金利水準に留意しつつ、責任準備金対応債券の積み増し金額を調整し、ALMの推進および収益力の強化を図ります。また社債・証券化商品・ 貸付金等の信用リスク性資産についても、リスクやスプレッド動向を見極めながら組み入れることで、確定利付資産の収益力強化を図ります。 分散投資による収益力向上を主眼に組み入れている国内株式や外国証券等のリスク性資産については、市場動向に十分に留意しつつ、機動 的に資金配分を実施していきます。 3,998億円 ○ 基礎利益とは、保険本業における期間収益を示す指標のひとつです。具体的には、ご契約者さまからお預かりした保険料や 運用収益を原資として、ご契約の内容に沿って保険金・給付金等をお支払いする一方、将来のお支払いに備えるために責 任準備金を積み立て、これを運用するという活動の結果としての収支を捉えたものです。 有価証券の含み損益 5兆4,917億円 2013年度末 3兆56億円 (単位:億円) 区分 有価証券 公社債 株式 外国証券 公社債 株式等 その他の証券 その他 2013年度末 30,056 13,813 9,318 6,422 4,849 1,573 363 139 2014年度末 54,917 22,368 17,856 14,008 10,116 3,892 544 138 増減 9兆1,012億円 実質純資産額 運用方針 2013年度末 24,860 8,555 8,538 7,586 5,267 2,318 181 △ 1 ○ 有価証券の含み損益は、保有 している有価証券の時価と帳 簿価額との差です。含み益は 当社を取り巻くさまざまなリスク に対するバッファーとしての役 割を果たします。 2013年度末 6兆197億円 ○ 実質純資産額は、時価ベースの実質的な資産から資本性のない実質的な負債を差し引いたものであり、時価評価後の実質 的な自己資本を指します。実質純資産額は、保険会社の健全性の状況を示す行政監督上の指標のひとつとなっています。 ソルベンシー・マージン比率 913.2% 2013年度末 772.1% ○ ソルベンシー・マージン比率は、通常の予測を超えて発生するリスクに備えて「支払余力」がどの程度カバーされているかを示す 行政監督上の指標のひとつです。200%以上であれば、健全性についてのひとつの基準を満たしていることを示しています。 格付け 団体年金保険の保有契約状況(第一生命グループ資産残高) ○ 2014年度末の当社団体年金受託残高は、対前年度末439億円増の6兆3,974億円となりました。 □ 団体年金保険合計(有期利率保証型確定拠出年金保険含む) 2011年度末 第一生命保険 うち一般勘定 2012年度末 (単位:億円) 2013年度末 2014年度末 当年度 増減 60,659 61,461 63,534 63,974 439 51,501 51,526 52,852 53,049 196 9,158 9,935 10,681 10,925 243 DIAMアセットマネジメント 38,022 46,384 64,296 85,321 21,025 合計 98,682 107,846 127,830 149,296 21,465 うち特別勘定 -4- 2015年5月 発行 第一生命保険株式会社 〒100-8411 東京都千代田区有楽町一丁目13番1号 電話:03-3216-1211(大代表) URL:http//www.dai-ichi-life.co.jp/ ㈱格付投資情報センター <保険金支払能力格付け> ㈱日本格付研究所 <保険金支払能力格付け> スタンダード&プアーズ <保険財務力格付け> A+ A+ A+ (2015年5月1日現在) フィッチ・レーティングス <保険会社財務格付> A (注1) 上記格付けは、当社が格付会社に依頼して取得したものです。上記格付けは、格付会社の判断により将来変化することがあります。 (注2) 「保険金支払能力格付け」「保険財務力格付け」「保険会社財務格付」はいずれも保険金支払能力に対する格付会社の評価を表して います(保険金支払等について格付会社が保証を行うものではありません)。 ○ 当社は、格付けを財務の健全性をはじめとする経営内容を客観的に判断する材料のひとつと考え、㈱格付投資情報センター(R& I)、㈱日本格付研究所(JCR)、スタンダード&プアーズ(S&P)及びフィッチ・レーティングス(Fitch)より格付けを取得しています。 エンベディッド・バリュー(EV) 5兆7,008億円 2013年度末 4兆2,685億円 ○ エンベディッド・バリュー(EV)は生命保険会社の企業価値を表す指標の一つで、現行の生命保険会社の法定会計では新契約 獲得から会計上の利益の実現まで時間がかかるのに対しEVでは将来の利益貢献が新契約獲得時に認識されるため、法定会 計による財務情報を補強することができると考えられています。 ○ 当社グループでは2007年度末EVよりヨーロピアン・エンベディッド・バリュー原則に準拠したEVを開示しています。 (注)1ページ記載の数値等は、第一生命単体のものです。 -1- 2014年度 団体年金保険に関するご報告(一般勘定) 運用環境 資産の状況 国内金利~10年国債利回りは過去最低水準を更新~ 国内株式~2000年4月以来の高値圏へ上昇~ (%) 20,000 0.640 (3月末) 0.5 18,000 0.560 (3月末) 0.058 (3月末) 0.044 (3月末) 0.395 14,000 (3月末) 1,543 1,300 (3月末) 12,000 1,100 10,000 2014年度 1,202 (3月末) 1,034 (3月末) 900 外国株式~欧米株式とも史上最高値を更新~ 18,288 (3/2) 18,500 120.17 (3月末) 17,500 円/ドル 95 90 101.26 (7/18) 14,500 94.05 (3月末) 14,578 (3月末) 13,500 2013年度 2013年度 2014年度 2014年度 2015年度 長期基本ポートフォリオ 基本ポート 期待収益率 標準偏差 昨年度基本ポート 円建債券 64.0% 0.9% 3.0% 66.0% 貸付金 20.0% 1.6% 0.4% 18.0% 国内株式 4.0% 6.3% 19.4% 4.0% 外貨建債券 5.0% 2.3% 10.6% 資産・負債のバランスを考慮したALMの発想に基づく運用戦 略として、長期基本ポートフォリオを策定しています。長期基本 ポートフォリオは、中長期的な観点でのポートフォリオの方向性を 示すものであり、単年度の運用計画にも反映しています。 ALMに基づく中長期的な収益の安定的な拡大を目指し、円 5.0% 建債券や貸付金といった円建確定利付資産を中心とした長期基 外国株式 2.0% 7.5% 18.2% 2.0% 本ポートフォリオを策定しています。一方、分散投資強化によるリ 不動産その他 3.0% 2.4% 2.6% 3.0% スク・コントロールや収益性向上の観点から、内外株式や外貨建 債券といったリスク性資産や、不動産等の組入れを継続します。 短期資産 2.0% 0.3% 0.6% 2.0% 運用環境の変化、当社のリスク許容度を踏まえ、ALMの観点 合計 100.0% 1.4% 2.2% 100.0% から望ましいリスク・リターンが期待できる長期基本ポートフォリオ (注1)基本ポートフォリオは、運用環境の変化等により、適宜検証や見直しを行います。(注2)為替ヘッ ジ付外貨建債券は、円建債券に含まれます。(注3)不動産その他には、オルタナティブ投資を含みます。 を見直した結果、円建債券については占率の引き下げ、貸付金 については占率の引き上げを行う方針としています。 ~用語解説~ ○運用利回り:「資産運用関係収支(実現した損益)」を分子に、「日々平均残高」を分母とした利回り 運用利回り計算式 = 資産運用関係収支 日々平均残高(帳簿価額ベース) ○時価利回り:運用利回りに含み損益の増減を加味した利回り 時価利回り計算式 = 資産運用関係収支+差損益増減 日々平均残高(帳簿価額ベース)+{当期始の差損益+当期末の差損益}÷2 (注)時価利回り算出に用いた差損益:有価証券全体(時価を把握することが極めて困難と認められる有価証券について 時価相当額を算出し、時価のある有価証券と合計したもの)、デリバティブにかかる差損益 ○利差関係利回り:「利差関係収支(利息及び配当金等収入・為替差損益等)」を分子に、「日々平均残高」を分母とした利回り 利差関係利回り計算式 = 利差関係収支 日々平均残高(帳簿価額ベース) (注)利差関係収支:利息及び配当金等収入、有価証券償還益(損)、為替差益(損)、貸倒引当金戻入(繰入)額、 その他運用収益(費用)、支払利息、貸付金償却、賃貸用不動産等減価償却費等 -2- うち責任準備金対応債券 17.1% その他 5.2% うち為替ヘッジ付・円建 14.5% 27.8% うち為替ヘッジ付・円建 国内株式 6.0% 不動産 1.8% 5.4% 21.9% 5.1% 現預金 ・コール 2.1% 1.5% 17.4% 7.6% 0% 20% 40% 60% 80% 1.7% 100% (注)「その他」には、買入金銭債権、貸付や有価証券などの未収利息、仮払金、有価証券売却の約定済・未受渡分に関わる未収金、国内投資信託、未公開株へ投資する投資事業 組合、出資証券等が含まれます。 【確定利付資産】低金利環境に鑑み、公社債残高を削減する一方、確定利付資産内の運用効率向上の観点から、内外金利差に着目した為替ヘッジ 付外債の大幅な積み増しや、信用リスクテイクによる収益力の向上を目指した貸付金の積み増しを行いました。 【国内株式/為替オープン外債】国内株式については、ポートフォリオの収益力向上の観点から、成長期待の高い銘柄への入替を行いました。また為 替オープン外債については、債券種別や通貨の分散を進めるとともに、市場動向に応じた機動的な資金配分を実施しました。 (単位:億円) ○金利低下・株価上昇・円安効果で、有価証券の差損益は増加 区分 16,026 (4/11) 15,500 100 33.9% 23.8% 外国株式 5.3% 有価証券の含み損益 16,457 (3月末) 16,500 102.92 (3月末) 2014年度末 [58,607億円] 外国公社債 21.1% 貸付金 16.6% うち責任準備金対応債券 17,776 (3月末) NYダウ 115 105 2014年度 (ドル) 121.58 (12/8) 110 TOPIX(右目盛) 2013年度 外国為替~日銀の金融緩和拡大でドル高・円安進行~ (円) 1,700 1,500 0.015 (3月末) 2013年度 19,754 (3/23) 14,827 (3月末) 13,910 (4/14) 12,397 (3月末) 16,000 0.200 (1/19) 0.0 120 日経平均(左目盛) 新発10年国債 0.640 (4/3) コールレート (無担保) 125 19,206 (ポイ ン ト) (3月末) 1,900 (円) 1.0 公社債 41.9% 2013年度末 [54,719億円] 有価証券 公社債 株式 外国証券 公社債 株式等 その他の証券 その他 2013年度末 2014年度末 3,788 7,088 1,625 1,999 1,061 2,282 982 2,671 713 2,191 268 479 80 101 38 34 増減 3,300 373 1,220 1,688 1,477 211 20 △ 3 【公社債】公社債については、国内金利が低下したこと等の影響により、含み益は前 年度末比373億円増の+1,999億円となりました。 【株式】株式については、国内株価の上昇等により、含み益は前年度末比1,220億 円増の+2,282億円となりました。 【外国公社債】外国公社債については、海外金利の低下や円安の効果等で含み益 は前年度末比1,477億円増の+2,191億円となりました。 【外国株式】外国株式等については、海外株価の上昇や円安の影響等により、含み 益は前年度末比211億円増の+479億円となりました。 資産運用関係収支 (単位:億円) 区分 資産運用関係収支 利差関係収支 うち利息及び配当金等収入 うち為替差損益 利差関係収支以外の運用収支 うち有価証券売却損益 うち有価証券評価損 うち金融派生商品損益 2013年度 1,292 1,159 1,243 △ 36 133 195 △ 3 △ 58 2014年度 1,534 1,161 1,286 △ 86 372 253 △ 0 119 増減 241 1 42 △ 49 239 58 2 178 ○利息及び配当金等収入は増加 円建債券から為替ヘッジ付外債への積極的な資金配分変 更、内外株式の増配、円安進展による外国公社債の利息 収入の増加等により、利息及び配当金等収入は1,286億 円と、前年度の1,243億円と比べ増加しました。 ○資産運用関係収支は改善 資産運用関係収支は、利息及び配当金等収入が増加した こと等により、前年度の1,292億円から増加し1,534億円 となりました。また、利差関係収支は、同様の理由に加え、 為替差損が増加した影響で前年度の1,159億円からほぼ 横ばいの、1,161億円となりました。 運用利回り □ 資産運用利回り 区分 現預金・コールローン 有価証券 うち公社債 うち株式 うち外国証券 公社債 株式等 貸付金 うち一般貸付 不動産 合 計 日々平均残高 運用利回り 2014年度 2013年度 0.15 0.34 2.77 3.45 2.12 1.79 3.60 5.16 3.61 4.89 3.27 4.82 4.82 5.25 1.96 1.67 1.96 1.67 2.91 3.06 2.53 2.96 (単位:億円) 51,129 51,897 (単位:%) □ 利差関係利回り (単位:%) 2014年度 時価利回り 2013年度 2014年度 利差関係利回り 2.27 2013年度 2.24 0.15 0.34 3.57 10.51 【運用利回り】運用利回りは、資産運用関係収支が改善したこ 0.83 3.36 とにより、2.96%と前年度に比べ上昇しました。これは 17.07 34.67 主に、利息及び配当金等収入の増加や金融派生商品 5.25 13.81 損益の改善によるものです。 4.11 14.26 9.28 11.62 【時価利回り】内外金利が低下したこと、内外株式が堅調に推 移したこと、円安効果等により、全体の時価利回りは 8. 1.96 1.67 41%となりました。 1.96 1.67 2.91 3.06 【利差関係利回り】利差関係利回りは、利差関係収支が横ば 3.15 8.41 いとなったことから、前年度とほぼ同水準の、2.24%と なりました。 -3-
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