ドローンによる測量で災害査定 ― 災害復旧事業実務研修会(写真測量)を

[土地連からのお知らせ No.395]
平成 27 年6月 1 日
ドローンによる測量で災害査定
― 災害復旧事業実務研修会(写真測量)を開催 ―
5月 27 日、岩手県農村防災・災害対応支援連絡会(会長 岩手県農林水産部農村建設
課 伊藤栄悦 総括課長 、構成員:岩手県、岩手土地連、岩手県土地改良設計協会)は、
災害復旧効率化支援システムについて災害復旧事業実務研修会を開催しました。
研修会の講師として、一般社団法人 日本建設情報総合センター(JACIC:ジャシック)
から宮本勝則参事と満田広司参事を迎え、土地改良設計協会の会員技術者ら約 60 名が参
加しました。(研修会場:本会会議室及び近郊の雫石川河川敷)
研修の冒頭、県農村建設課佐々木剛水利整備・管理担当課長は、
「昨今 GIS や測量機器
の発達に伴い、災害査定設計書の作成について、水土里情報システムや写真測量による
図面作成が可能であると国が通知を出している。この簡素化の流れを受け、本日の研修
会では、支援システムの使用方法を習得す
るため、実際に現地での実務・実習を受け
ていただく。今回の研修は長時間ではある
が、査定設計書作成の簡素化・迅速化につ
ながることを祈念申し上げる」と挨拶され
ました。
午前中の研修において、受講者らは「支
援システムの最新情報と活用事例」の題目
として、JACIC の宮本参事から、ソフトの
【挨拶をする県農村建設課佐々木水利整理・管理担当課長】
概要や写真撮影のポイント、災害現場にお
ける事例・実績等について説明を受けまし
た。
午後の現地調査研修は、実際に河川敷の
法枠を写真撮影し、実習で使用する写真デ
ータを収集しました。また、測量用空中撮
影 UAV(ドローン)を導入している土地改
良設計協会員の協力により、実際にドロー
ンを飛行させ、上空から撮影したデータを
収集しました。
【講演をする JACIC の宮本参事】
【現地調査研修の様子】
【測量用空中撮影 UAV(ドローン)】
実習では、JACIC の満田参事からの説明を
受けながら、受講者らは、支援システムソフ
トを使い、撮影した写真を用いて災害査定設
計書に添付する縦横断図の作成方法を学び、
研修会は終了しました。
設計協会の会員各社においても技術者の
減少が深刻な状況にあるので、災害復旧の効
率化・簡素化へ向け、受講者は興味深く、積
極的に取り組んでいる様子でした。
【現地撮影した写真データによる実習の様子】
宮本参事は、
「全国の中でも岩手県が一番支援システムの導入が進んでいる。ソフトの
疑問点、不明な点など何でも問い合わせいただきたい」との話がありました。
災害復旧効率化支援システムに関する問合せ先は、次項のとおりです。
災害復旧効率化支援システム:
ソフトは撮影した写真データから3次元の地形モデルを忠実に再現し、横断図作成か
ら、数量計算、総合単価を使った積算、査定設計書作成までを行う災害復旧効率化支援
システムです。現地作業の短縮・効率化・低コストが見込まれ、平成 24 年、国交省防災
課から各都道府県・政令都市へ災害査定での使用可能通知が出されています。