実験系廃液の貯留区分について 実験室で発生する廃液は、次の要領でできるだけ細かく分類(例えば元素、化合物別に)して、所 定の容器に分別貯留する。ただし、含ハロゲン廃液や腐食の恐れのある有機廃液の貯留には、10 ℓ ポ リ容器を用いる。 なお、貯留に際しては、次の事項に十分注意すること。 1 沈殿物や混合して沈殿の生じる物質を混入させない。 2 発火性廃液及び病原体を混入させない。 3 著しい悪臭を発する物質を含まない。 4 貯留中又は処理中に事故発生の恐れのある物質を混入させない。 別表1 分別貯留区分 対 象 成 分 シアン系廃液 シアン化物イオン 摘 要 容 器 ・pH:10.5 以上で貯留する。 赤色2口ポリ容器(20ℓ) ・pH:4〜7 で貯留する。 白色2口ポリ容器(20ℓ) シアン錯イオン 無 水銀系廃液 無機水銀 ・金属水銀、アマルガムは除く。 機 一般重金属系 廃液 廃 液 一般重金属 ・有機物の混入はできるだけ避ける。 酸 ・濃酸、濃アルカリは希釈しておく。 白色2口ポリ容器(20ℓ) アルカリ 写真系廃液 現像液、定着液 ・現像液と定着液は別々に貯留する。 白色2口ポリ容器(20ℓ) フッ素系廃液 フッ化物イオン ・有機フッ素化物は含まない。 白色2口ポリ容器(20ℓ) リン酸系廃液 リン酸イオン ・有機リン化合物は含まない。 白色2口ポリ容器(20ℓ) 特殊引火物 消防法の特殊引火物に該当 ・重金属を含まない。 含有廃液 する溶媒(エーテル、ペン ・酸等腐食性物質を含まない。 タン、二硫化炭素、アセト ・ハロゲン系溶媒を極力入れない。 小型ドラム缶(20ℓ) アルデヒド等) 有 可燃性 自燃性があり、水と混合す ・重金属を含まない。 金属容器もしくは 10ℓ 白 極性廃液 る溶媒(メタノール、エタ ・酸等腐食性物質を含まない。 色ポリ容器(黄色テープ ノール、アセトン、THF、 機 貼付) DMF、DMSO 等) 可燃性 自燃性があり、灯油と混合 ・重金属を含まない。 金属容器もしくは 10ℓ 白 非極性廃液 できる溶媒(ベンゼン、ト ・酸等腐食性物質を含まない。 色ポリ容器(赤色テープ ルエン、キシレン、ヘキサ 廃 液 貼付) ン、酢酸エチル、機械油等) 含ハロゲン ハロゲン系溶媒(ジクロロ ・熱分解により無害化できるものに限る。 10ℓ 白色ポリ容器(黒色 廃液 メタン、トリクロロエチレ ・重金属を含まない。 テープ貼付) ン、クロロホルム、四塩化 ・酸等腐食性物質を含まない。 炭素等) ・特殊引火物を極力入れない。 含水有機 水を含む上記溶媒(抽出後 ・重金属を含まない。 10ℓ 白色ポリ容器(緑色 廃液 水相、逆相 HPLC 溶離液 ・酸等腐食性物質を含まない。 テープ貼付) 等) ・塩類を極力入れない。
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