フォールドバック電流制限回路を内蔵したHot Swap回路の

フォールドバック電流制限回路を内蔵した
Hot Swap 回路の解析
Vladimir Ostrerov & Josh Simonson
信頼できるアナログ回路は、能動制御 IC と受動部品がパラメータ許容誤差範囲内で適正に動作すること
を保証します。Hot Swap 回路が正常に動作するには、多くのパラメータの最小値および最大値をすべ
ての部品のデータシートから収集する必要があります。これらのことから、さまざまな容量性負荷に対す
る Hot Swap 回路の動作を知っておくことが必要です。この記事では、フォールドバック電流制限特性を
持つ Hot Swap 回路について重要な容量性負荷をどのように計算するかを示します。
概要
図 1 に示すような Hot Swap 回路の場合、重
要なパラメータは動作電圧(VOPER)、最大電
流制限値(ILIMIT)、タイマ期間(T)、および
最大出力電圧スルーレート(SO)で、最後のパ
ラメータは Hot Swap 回路が無負荷で動作を
CLOAD =
ILIMIT • T
VOPER
RC 負荷の場合、負荷の容量成分に対して許
容される超過電流を定義して、適切な負荷容
量を選択するのは簡単です。
開始するときに生じます。これらのパラメータ
Hot Swap 回路を使用して負荷を充電する場
は、負荷要件、電源の制限事項、MOSFET の
合は、解を求める必要がある次の 2 つの共通
ドレイン / ソース間オン抵抗(RDS(ON))、およ
した問題があります。
びその安全動作領域(SOA)に基づいて最初
に選択します。
• 電源投入時トランジェントが正常になる最大
の純粋な容量性負荷。
図 1b に示す、出力電圧の関数としての電流制
限値は、異なる出力電圧レベルに対応する 3
つの異なる式で表現されます(以下を参照)。
ILOAD(VOUT ) = IINIT
when
0 VOUT VINIT
when VINIT VOUT VFIX
I
I
where = LIMIT INIT
VFIX VINIT
• 電源投入時トランジェントが正常になる最大
ロワとして動作するので、最大出力電圧スルー
の容量性負荷。これは抵抗性負荷(RL)に
レート
(SO)は GATE ピンのスルーレート
(SG)
ILOAD(VOUT ) = ILIMIT
並列に加わることがあります。
when
ランド間容量で割った値)で定義され、電源投
入時トランジェントに強く影響されます。タイマ
期間(T)は、フォルトが発生するまでに、Hot
Swap 回路が電流制限モードで動作可能な時
間です。正常な電源投入時トランジェントとは、
フォルトが発生しないトランジェントです。
回 路 パラメータのすべての 変 化 にわたって
正常に動作するという問題は、 電流制限値
(ILIMIT)が一定の回路の場合は比較的簡単
です。一定の電流制限値での純粋な容量性負
荷のパラメータの時間 T に対する関係は、次
のとおりです。
34 | 2015年1月: LT Journal of Analog Innovation
フォールドバック特性の線形近似を図 1b に示
します。これは以下の検討事項のすべてで使用
されます。この特性の主な点は次のとおりです。
• 動作電圧は VOPER です。
• 出力電圧が 0 ≤ VOUT ≤ VINIT のときの初
期電流制限値は IINIT です。
ILOAD(VOUT ) = IINIT + • VOUT (t)
スルーイング時に、 MOSFET はソース・フォ
と同じで、回路部品(ゲート電流をゲート / グ
(1)
(2)
(3)
VFIX VOUT VOPER 図 1b に表示されているパラメータの値、タ
イマ期間 T の値、およびスルーレート SO は、
許容誤差と合わせてすべて既知であり、以下
の解で使用されます。一部の回路では、突入時
トランジェントの影響を無視できるほどスルー
レート SO が高く、他の回路では突入時トラン
この電流制限値は出力電圧が VLIMIT(A 点)
ジェントの影響が顕著です。前述の 2 つの負荷
に達するまで持続し、その後電流制限値は
は、スルーレートがこれらの 2 つの事例の場合
直線的に増加します。この増加は出力電圧が
には解くことができます。
VFIX(B 点)に達するまで続きます。B 点以降、
電流制限値は一定(ILIMIT = 一定)です。電
圧 VFIX は VOPER より低い値です。
設計上のアイデア
図 1.
(a)Hot Swap 回路の主な機能部品と(b)フォールド
バック特性の線形近似
(a)
(b)
RSENSE
Q1
CL
Hot Swap
CONTROLLER
ILOAD
VOPER
B
ILIMIT
RL
最大の純粋な容量性負荷の計算
A
IINIT
CGATE
CTIMER
VINIT
VFIX
VOUT
Hot Swap 回路について知るための 1 つの重
VOPER
要なパラメータは、回路がフォルトなしで正常
に起動することができる最大の純粋な容量性
負荷です。
ケース 1:SO による電流制限が発生しない場合
2 つの重要な容量性負荷である CNO_FLT およ
自然なスルーレート SO が十分に高速なので、
び CFLT について検討します。CNO_FLT は、回
関数 ILOAD(VOUT) の 3 つの部分すべてで、動
路パラメータの任意の可能な組み合わせに対
作点が電流制限モード内に保持されると想定
して、フォルトを発生することなく、回路が電源
します。
投入時トランジェントをクリアする最大の容量
性負荷です。CFLT は、電源投入時トランジェン
トが常に失敗し、フォルトが発生する最小の容
量性負荷です。これらのことから、容量性負荷
の範囲を 3 つのグループに分けることができま
す。電源投入時トランジェントは、0 から CNO_
FLT までの容量性負荷では正常です。CFLT よ
り大きな負荷では起動は失敗します。CNO_
FLT から CFLT までの負荷については、電源投
入時トランジェントを予測できません。
あり、時間 t1 の間に出力電圧は 0 から VINIT ま
で直線的に上昇します。容量性負荷 CLOAD1
は、次のように表現できます。
IINIT t 1
VINIT (4)
トランジェントの第 2 段階では、出力電圧が
VINIT から VFIX まで増加するので、電流は(2)
に従って IINIT から ILIMIT まで直線的に増加し
以下の Hot Swap 回路パラメータは、許容誤
ます。時間 t2 は、この段階の時間を表し、出力
差ありで最初に定義できます。それは、VINIT、
電圧が VFIX に達すると完了します。VFIX は、
VFIX、IINIT、ILIMIT、T です。
抵抗分割器を適切に選択することにより、通常
図 1b および式 (1-3) に示す関数 ILOAD(VOUT)
には、電流制限値について異なる 3 つの領域
は (0.5 ∼0.9)VOPER に設定されます(この電
圧は VOPER より低くする必要があります)。
があります。スルーレート(SO)が原因で、
(タ
時間の関数としての出力電圧は、次のようにな
イマ期間 T が期限切れになる前に)回路がこ
ります。
れらの動作領域のいずれかで電流制限モード
を終了することがあります。あるいは、スルー
レートが影響しないことがあります(つまり、
SO が非常に高速な場合です)。これらのシナリ
オ(トランジェント)のそれぞれを任意の Hot
Swap 回路について解析することが必要です。
それぞれについて以下に説明します。トラン
ジェントによっては、ワーストケースのパラメー
タの分析表現を見つけることができます。ただ
VOUT (t) =
dVOUT (t) IINIT + • VOUT (t)
=
dt
CLOAD1
1
初期条件は次のとおりです。
VOUT (0) = VINIT =
ILOAD(t)dt
IINIT t 1
CLOAD1 階の開始時点(t = 0)から、電流制限値が最
大値 ILIMIT に達する時刻 t2 までです。
式(8)の解は次のとおりです。
VOUT (t) =
IINIT
+ VINIT e
(
• VOUT (t)] dt
IINIT (10)
時刻 t2 での出力電圧は VFIX なので、
VOUT (t 2 ) = VFIX =
IINIT
+ VINIT e
(
t 2 CLOAD1)
IINIT
(11)
時間間隔 t2 は次のとおりです。
t2 =
[IINIT +
t CLOAD1)
(5)
ます。
1
CLOAD1
(9)
式(8)による VOUT(t) の記述範囲は、第 2 段
=
t1
CLOAD1 0
dVOUT (t)
IINIT
• VOUT (t)
= 0 (8)
dt
CLOAD1
CLOAD1
式(2)を式(5)に代入すると、次の式が得られ
VOUT (t) =
(7)
これにより、次の 1 階微分方程式が導かれます。
トランジェントの第 1 段階では、電流は IINIT で
CLOAD1
または、
(6)
CLOAD1
• ln
VFIX +
VINIT +
IINIT
(12)
IINIT
3 番目の式は、VFIX からある中 間レ ベルの
し、一般解または汎用解は数値形式で求めら
VINTERIM までの時間間隔 t3 の間、CLOAD1
れることがあります。
が電流 ILIMIT によりどのように充電されるかを
2015年1月: LT Journal of Analog Innovation | 35
Hot Swap 回路を使用して負荷を充電する場合は、解を求める必要がある次の
(1)電源投入時トランジェントが正常になる最
2 つの共通した問題があります。
大の純粋な容量性負荷、
(2)電源投入時トランジェントが正常になる最大の容量
性負荷。これは抵抗性負荷(RL)に並列に加わることがあります。
ILOAD
1A/DIV
ILOAD
10mA/DIV
VC(TIMER)
500mV/DIV
VOUT
2V/DIV
VOUT
2V/DIV
ILOAD
1A/DIV
VOUT
2V/DIV
VC(TIMER)
500mV/DIV
2ms/DIV
VC(TIMER)
500mV/DIV
2ms/DIV
2ms/DIV
図 2.
(ケース 1)純粋な容量性負荷。動作点は第 3 領域で
図 3.
(ケース 2)SO が制限された純粋な容量性負荷(自然な
電流制限モードを終了します。この領域での電流制限値は
出力電圧スルーレート)。動作点は第 1 領域で電流制限モー
図 4.
(ケース 4)SO が制限された純粋な容量性負荷(自然な
出力電圧スルーレート)。動作点は第 2 領域で電流制限モー
ILIMIT です。
ドを終了します。この領域での電流制限値は IINIT です。
ドを終了します。この領域での電流制限値は直線的に増加し
ます。
記述します。ここで、中間レベルの電圧は、動
作点が電流制限モードを終了する電圧で、理
由は MOSFET の相互コンダクタンスが 3 極管
領域で低下するからです。この領域に入ると、
正常な起動が保証されますが、入手が困難な
MOSFET パラメータが必要となる可能性もあ
るので、この領域が始まる点を解くのは困難
です。この領域は通常狭いので、CLOAD1 が
VFIX から VOPER まで ILIMIT で充電されると
仮定してこの領域の記述を簡略化することに
は意味があります。この場合、時間の式は次の
とおりです。
C
(V
V )
t 3 = LOAD1 OPER FIX
ILIMIT
CLOAD1VINIT
IINIT
(13)
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T
IINIT
=
VFIX +
VINIT 1
V
V
+ ln
+ OPER FIX
IINIT
IINIT
I
LIMIT
VINIT +
流制限モードを終了するのが正確に図 1 の A
点である場合、容量性負荷 CLOAD2 は次のよ
式(15) の CLOAD1 の 最 小 値 は、TMIN、
VINIT_MAX、IINIT_MIN、 および VFIX_MAX
によって求められます。後続の CNO_FLT の式
には、同じパラメータ制限値を使用する必要が
あります。
ます。
範囲に収まります。
(14)
ケース 2:SO が A 点で電流を制限する場合
スルーレート SO の制限が原因で、動作点が電
この場合の出力電圧スルーレートは、以下の
T = t1 + t2 + t3 であることを考慮に入れると、
容量性負荷は次のように表現できます。
(15)
このタイプの起動トランジェントを図 2 に示し
(4)によると、次のようになります。
t1 =
CLOAD1 =
SLOAD1_MIN =
IINIT
CLOAD1 (15a)
SLOAD1_MAX =
ILIMIT
CLOAD1 (15b)
うに表現できます。
CLOAD2
IINIT T
VINIT (16)
CLOAD2 は、IINIT_MIN、TMIN、および
VINIT_MAX のときに最小になります。
この場合の出力電圧スルーレートの最大値は
次式で表されることに注意してください。
SLOAD2_MAX =
IINIT
CLOAD2 (16a)
動作点が電流制限モードに存在しているとき、
この値は一定です。
このトランジェントを図 3 に示します。
設計上のアイデア
ケース 4:SO が A 点と B 点の間で電流を制限する
場合
出力電圧スルーレート SO が SLOAD1_MIN ≤
SO ≤ SLOAD1_MAX の範囲に収まる場合、電
流制限は出力電圧が VFIX に到達する前に(B
点の前に)停止します。つまり、出力電圧スルー
VOUT
2V/DIV
ILOAD
1A/DIV
VOUT
2V/DIV
ILOAD
1A/DIV
VC(TIMER)
500mV/DIV
VC(TIMER)
500mV/DIV
2ms/DIV
レートは、時刻 t1_4 の間は(IINIT により)一定
であり、時刻 t2_4 の間は SO に等しくなります。
以下の方法を推奨します。
出力電圧は時刻 t1_4 の間に 0 から VFIX まで上
2ms/DIV
昇します。これは(16)から次のように表現でき
図 5.SO の制限がない RC 負荷。動作点は第 3 領域で電流
図 6.SO が制限された RC 負荷。動作点は第 1 領域で電流制
制限モードを終了します。この領域での電流制限値は ILIMIT
限モードを終了します。この領域での電流制限値は IINIT です。
ます。
です。
t 1_ 4 =
さらに、
(17)と(18)から次のようになります。
ケース 3:SO が B 点で電流を制限する場合
動作点が B 点で電流制限モードを終了する場
合、 CLOAD3 の分析表現を生成するには、出
力電圧が VFIX に到達したときにちょうど電流
制限モードが終了すると仮定します。電流制限
モードでの全動作期間(T)には、 2 つの時間
間隔 t1 および t2 が含まれます。
(14)によると、
t1 は次のようになります。
t 1_ 3 =
(17)
電圧は式(10)に従って変化し、時間間隔 t2 は
次のようになります。
ln
VFIX +
VINIT +
VINIT 1
+ ln
I
IINIT
VINIT + INIT
IINIT
(18)
IINIT
出力電圧 VOUT(t2_4) は、特性図 1(式 2)の第
2 段階の電圧と等しくなるはずです。
VOUT (t 2_ 4 ) =
ILOAD(t 2_ 4 ) IINIT
(20)
(14)の ILOAD(t2_4) に SOCLOAD4 を代入し、
(14)と
t2_4 = T − t1_4 であることを考慮して、
式(19)から、 CLOAD3 の最小値は、 TMIN、 (11)の間に等号を置くと、次の式が得られま
す。
、
、 および
VINIT_MAX IINIT_MIN
CLOAD3VINIT
IINIT
CLOAD3
VFIX +
(19)
IINIT
VFIX_MAX
を使用して求められます。
このトランジェントの 2 番目の部分では、出力
t2 =
T
CLOAD3 =
CLOAD4 • VINIT
IINIT
SOCLOAD4
この場合の出力電圧スルーレートの範囲は、
以下のように定義できます。
SLOAD3_MIN =
SLOAD3_MAX =
IINIT
CLOAD3 ILIMIT
CLOAD3 =
IINIT
+ VINIT e
(
t CLOAD4 )
(21)
CLOAD4 が未知のこの超越方程式(21)は、適
(19a)
切な計算ソフトウェア(Mathcad、MATLAB、
Mathematica)または LTspice を使用して解く
ことができます。
(19b)
正常な電源投入時トランジェントを図 4 に示し
ます。ここでは、スルーレートが最大のときタ
イマ期間より短い時間、電流が制限されてい
ます。その結果、
トランジェントは電流制限モー
ドで始まり、スルーレートが制限された動作で
突入状態を終了します。
2015年1月: LT Journal of Analog Innovation | 37
この記事での導出式と数値解を求める方法は、
Hot Swapソリューションの詳細な最適化の基礎と
しての役割を果たすことができます。
この段階の最初から時刻 t2(出
式(23)の解は、
T = t1 + t2 + t3 なので、この場合の CLOAD は
抵抗性負荷による制限がないときに
力電圧が VFIX に達する時刻)までの出力電圧
次のとおりです。
正常な電源投入時トランジェントを
を表しています。
出力電圧スルーレートと事前定義の
実現するための最大容量性負荷
受動負荷を抵抗性負荷 RLとして定義すること
が可能で、すべての Hot Swap 回路パラメータ
(VOPER、VFIX、IINIT、ILIMIT、T)が既知の
RL ln
VOUT (t) =
= VINIT +
場合は、最大容量性負荷を見つけて正常な電
IINITRL
e
RL 1
RL 1
t
CLR1RL
IINITRL
1 (26)
RL 1 源投入時トランジェントを確実にします。正常
時間間隔 t2 は、
(26)から、次のように CLOAD
な電源投入時トランジェントが完了するのは、
の関数として表現できます。
電流が ILIMIT に達した後だけです。理由は、
スルーレートが十分に高く、トランジェント全
体が電流制限値以内にとどまるからです。
第 1 段階の微分方程式は次のとおりです。
CLR1
dVOUT (t) VOUT (t)
+
= IINIT
dt
RL
(22)
式(22)の解は次のとおりです。
(
VOUT (t) = IINIT • RL 1 e
t CLR1RL
)
(23)
第 1 段階の終了時(t1)に、出力電圧は VINIT
に等しくなり、次の式が成り立ちます。
IINIT • RL
t 1 = CLR1 • RLOAD • ln
IINIT • RL VINIT 第 2 段階の微分方程式は次のとおりです。
I R
VFIX + INIT L
RL
RL 1
CLR1 = T ÷ +
ln
+ (31)
RL 1 V + IINITRL
INIT
RL 1
+RLOAD ln
I R
VFIX + INIT L
RLCLR1
RL 1
t2 =
ln
RL 1 V + IINITRL
INIT
RL 1 (27)
VFIX ILIMITRL
VOPER ILIMITRL
この場合の測定結果を図 5 に示します。
電流が出力電圧スルーレートによって
制限され、事前定義の抵抗性負荷が存在する
第 3 段階の微分方程式は次のとおりです。
ときに、正常な電源投入時トランジェントを
dV (t) V (t)
CLR1 OUT + OUT = ILIMIT
dt
RL
(28)
Hot Swap 回 路 が 電 流 制 限 モ ードでどの 程
出力電圧スルーレート(SO)がトランジェン
(SO)の値によって定義されます。この事象(電
トに影 響しな いと仮 定 すると、 出 力 電 圧 は
VOPER までは(28)に従って変化していると言
うことができます。式(28)の解は次のとおりで
流制限モードの終了)は、トランジェントの 3 つ
の段階のどの瞬間にも起こる可能性がありま
す。事前定義の A 点および B 点の場合、第 3
段階の間は前のセクションの式を使用できま
す。中間点の場合は、
「ケース 4」で実証された
VOUT (t) =
( VFIX
実現するための最大容量性負荷
度長く動作するかは、出力電圧スルーレート
す。
(24)
IINITRL
+
IINITRL VINIT
ILIMITRL ) e
方法と超越方程式を使用することができます。
(
t CLR1RL )
+ILIMITRL
(29)
この段階の最後には、次式が成り立ちます。
図 6 のトランジェントがこの事例を示しており、
電流制限領域の第 1 段階で動作点が電流制限
モードを終了する場合です。
dV (t) V (t)
CLR1 OUT + OUT = IINIT + VOUT (t) (25)
dt
RL
VOUT (t 3 ) = VOPER
式(25)の左辺の第 1 項は、コンデンサを充電
また、時刻 t3 自体を表す等式は次のとおりで
この記事での導出式と数値解を求める方法は、
する電流で、第 2 項は抵抗性の電流です。
す。
Hot Swap ソリューションの詳細な最適化の基
V
I
R
t 3 = RLCLR1ln FIX LIMIT L
VOPER ILIMITRL 38 | 2015年1月: LT Journal of Analog Innovation
まとめ
礎としての役割を果たすことができます。n
(30)