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かなめ環境NEWS-エクストラバージョン
2015.7.23発行
要興業
藤居
秀三
★☆★ 今回のトピックス ★☆★
① 高速道路の廃棄物処分業務を巡る汚職事件で、
廃棄物を無許可で受注
④千葉県野田市で事業系のごみ分別を抜き打ち調査
⑦岐阜県の病院敷地内で不法焼却、医師ら書類送
② 茨城県がドローン導入の活用状況を公表
⑤岐阜県養老町の山中にシカの死骸と
大量の骨が散乱
⑧環境省と経産省、温対法の特定事業者の
温室効果ガス排出量を公表
③ 愛知県の処理業者が浄化槽に溜まる
中間水を違法処理
⑥経産省と環境省が家電リサイクル法の
立入検査結果を公表
⑨日本の目標「温暖化ガス26%減」国連提出へ
高速道路の廃棄物処分を巡る汚職事件で、廃棄物を無許可で受注
千葉県野田市で事業系のごみ分別を抜き打ち調査
―委託側も無許可と知りながら発注か―
―指導後も、改善しない排出事業者、運搬業者の分は受け入れ拒否―
高速道路の廃棄物処分業務を巡る汚職事件で、大阪府警に高速道路株式会社法
違反(贈賄)の疑いで逮捕された土木工事会社社長(56)が産業廃棄物処理に関
する大阪府の許可を得ずに業務を受注していたことが捜査関係者への取材で分
かった。廃棄物処理法は無許可業者への委託を禁じている。発注側も同法に抵触
する疑いが強いという。捜査関係者によると、高速道路事務所の総務課長(54)
は2013年9〜11月、閉鎖された管理事務所の廃棄物処分業務の随意契約に絡
み、土木工事会社社長(56)が受注できるよう便宜を図り、現金30万円を受け
取った疑いがある。府警は高速道路事務所の総務課長(54)は「カードローンを
複数抱え、多額の借金があった」と供述しているとして、無許可業者と知りなが
ら業務契約を結んだとみている。
(7月18日 毎日新聞WEB版)
千葉県野田市は事業系ごみの減量を目指す方策の一環として、収集対象外ごみ
の混入を抜き打ちで調べる検査チーム「分別あらため隊」を8月に立ち上げ、悪質
な排出者のごみ受け入れを拒否することを決めた。事業系ごみを対象とした市の
予備調査では、7割が分別ルールを守っていなかった。市によると、2014年度の
市民1人当たりの1日ごみ排出量は家庭系ごみ414グラム、事業系ごみ214グラ
ムの計628グラム。家庭系ごみは20年前の818グラムからほぼ半減したが、事
業系ごみは214グラムで変化がない。分別が進んだ家庭系ごみに比べ、事業系ご
みは収集対象外の資源化可能な缶や紙類、産業廃棄物のプラスチック類が混入し
ているのが現状で、減量が進まない原因にもなっている。2021年度の目標とし
ている447グラム達成に向けて対応を見直した。市内にある約1100事業者の廃
棄物は、22台の車両で回収されて清掃工場に来る。その内2台を抜き出して
茨城県がドローン導入の活用状況を公表
チェックする。ルール無視が分かった場合は改善指導を行い、応じない排出事業
―不法投棄防止に繋がるよう、処理業者への効果的な指導に繋げる―
者や収集運搬業者には受け入れ拒否の厳しい態度で臨み、事業者名を公表する。
茨城県は7月3日、本格導入した小型無人機「ドローン」の活用状況を公表し
県によると、事業系ごみに対する同様の検査は千葉市でも行われており、千葉市
た。5月29日から6月30日の間で、県南・県西地区の計6カ所で産業廃棄物の保 は、2014年度までの8年間、年間ベースで4分の1に近い8万トン余りのごみを
管場所などを上空から撮影した。県は不適正な行為の抑止に一定の効果が得られ 減らしている。ごみの分別、減量が進めば、行政コストの削減などにつながると
たとしている。監視対象は、産業廃棄物の過剰保管が5カ所、無許可の残土埋め 期待される。
(7月9日 産経ニュース)
立てが1カ所。県不法投棄対策室によると、ドローン使用により、以前から積み
岐阜県養老町の山中にシカの死骸と大量の骨が散乱
上げられていた廃棄物が敷地内で移動していたことや、新たに廃棄物が運び込ま
―何者かが処分に困り不法投棄か―
れていたことを1カ所で確認した。残る5カ所では敷地の全体像を把握するために
岐阜県養老町柏尾の山中に、シカの死骸と大量の骨が放置されていたことが7月
使った。県は今後も廃棄物の増減などの変化を継続して調べる方針。撮影した画
像を事業者に見せて現状を認識させ、廃棄物を撤去するよう求めるなど効果的な 4日わかった。養老署は何者かが投棄したとみて、廃棄物処理法違反の疑いで捜査
指導につなげていく。不法投棄対策室は「事業者が上空からいつでも監視され、 を開始、県も調査に乗り出した。同署によると、7月2日に「シカが不法投棄され
ている」と匿名で通報があり、翌3日に、林道脇の崖に散乱しているのを確認
画像を保存されると認識することで、不適正な行為への抑止効果が高まってい
る。今後も積極的に使っていきたい」としている。(7月4日 茨城新聞WEB版) した。県自然環境保全課によると、シカの捕獲は、狩猟と農作物の被害を防ぐ害
虫駆除、個体数調査に限り認められている。狩猟は11月中旬から3月中旬、害虫
駆除は市町村の許可で一年中行えるが、死骸は、焼却施設に持ち込むか、地中に
愛知県の処理業者が浄化槽に溜まる中間水を違法処理
埋めなければならない。
(7月5日 読売新聞WEB版)
―汚泥は回収、浄化前の中間水はそのまま側溝へ廃棄―
愛知県江南市の廃棄物処理業者が、今春までの数カ月間、市内のマンションな
ど5カ所の浄化槽から汚泥を回収する際、汚泥の上にたまった水を運搬せずに側
溝などに流す行為を繰り返していたことが従業員による告発で発覚した。浄化槽
法に違反し、廃棄物処理法にも違反する可能性がある。市は事実を確認し、業務
停止を含めた処分の検討を始めた。同社が違法に流していたとされるのは、「中
間水」と呼ばれる排水。浄化槽法では、浄化槽で処理される前の排水を公共用水
域に流すことを禁じており、汚泥などと一緒に廃棄物として処理する必要があ
る。しかし、同社は近くの側溝などに流して、運搬する量を減らしていた。市は
告発を受けて、会社への聞き取りなどの調査を進め、会社側が事実を認めた。市
によると、現時点で市民から健康被害などの訴えはない。(7月7日 中日新聞)
岐阜県の病院敷地内で不法焼却、医師ら書類送検
―脱脂綿やマスクなど6.3キロを計4回にわたり焼却―
岐阜中署は7月13日、病院から出たごみを敷地内で燃やしていたとして、医師
と放射線技師の二人の男性を、廃棄物処理法(焼却禁止)違反容疑で岐阜地検に
書類送検した。容疑は2015年3月27日〜4月21日、計4回にわたり、2人が勤
務する病院内で使用した脱脂綿やマスクなどの廃棄物6.3キロを病院の敷地内で
不法に焼却したとしている。医師の男は「処理の手間を省くために燃やしたが、
犯罪だという認識はなかった」と否認し、技師の男は「先生の指示でやった」と
認めているという。同署によると、焼却した廃棄物の中に感染症につながる恐れ
のあるようなものは含まれていないという。警ら中の署員が3月中旬、敷地内に
焼却炉があることに気付き、発覚した。
(7月14日 毎日新聞)
環境省と経産省、温対法の特定事業者の温室効果ガス排出量を公表
―2012年度の排出量合計は、前年度より4.3%の増加―
環境省と経済産業省が、地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)に基づ
き、温室効果ガスを多量に排出する“特定排出者(特定事業所排出者、特定輸送
排出者)”からの2012年度の報告をまとめ、公表した。二酸化炭素(CO2)な
どの温室効果ガス排出量合計は6億6657万トンだった。2011年度に比べて
2908万トン増加した。
(7月6日 循環経済新聞)
日本の目標「温暖化ガス26%減」国連提出へ
―自主目標を持ち寄り、COP21で全員参加の合意を目指す―
7月16日、経済産業省は温暖化ガス削減目標の前提となる望ましい電源構成
(ベストミックス)を正式に決めた。原子力の比率を全発電量の20~22%、再
生可能エネルギーを22~24%とする内容だ。政府は17日午前、地球温暖化対策
推進本部(本部長、安倍晋三首相)で2030年時点の温暖化ガス削減目標を了
承。同日中に、国連の気候変動枠組み条約事務局に目標を登録する方針だ。いよ
いよ主要国の削減目標が出そろい、年末の合意を巡る交渉が動き出す。国際公約
となる日本の目標は「温暖化ガスの排出を2013年比で26%減らす」との中身。
同じ2013年を基準にすると米欧と遜色ない目標だと安倍晋三政権は主張する。
ただ現実の各国の削減目標は基準年がばらばら。これを逆手にとり、日本は原発
経産省と環境省が家電リサイクル法の立入検査結果を公表
停止で温暖化ガスの排出が急増した2013年を基準とし、将来の削減幅を大きく
―立入検査をした小売業者の半数近くに管理票関連で指導―
見せる。温暖化ガスの削減を巡る外交戦は、自国の努力をいかにアピールするか
経済産業省および環境省は7月17日、2014年度における家電リサイクル法に がカギ。中国は2030年までに国内総生産(GDP)当たりの二酸化炭素(CO
基づく小売業者への立入検査の実施状況を取りまとめ公表した。2014年度は、
2)排出量を2005年比60~65%減らす目標を打ち出した。GDP比の数字で
小売業者に対する立入検査を494事業者に対して実施し、そのうち209事業者に あるため、成長が続く同国の排出量は当面、増え続ける可能性が高い。だが、中
おいて、のべ402件の不適正事項について指導等を行った。指導の内訳をみる
国の交渉官は「途上国である中国と、先進国の目標内容に差があるのは当然」と
と、「管理票の取扱いについて」が236件と最も多く、その他に「収集・運搬料 主張。年末の第21回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)で議長国
金の公表について」が37件、「廃家電の保管について」30件などがあった。両
をつとめるフランス政府の担当者も「まず全員参加を優先する」と話す。次期枠
省は、今後とも立入検査等を実施すること等により、引き続き、家電リサイクル
組みは各国が自主目標を持ち寄るため削減が甘くなりがち。実効性のある合意が
法の適切な施行に努めていくとしている。(7月21日 環境ビジネスオンライン) できるかは不透明だ。
(7月17日 日本経済新聞)