平成 27 年度事業計画書 - 日本配電制御システム工業会

平成 27 年度事業計画書
(平成 27 年 4 月 1 日~平成 28 年 3 月 31 日)
Ⅰ
概況
円安や原油価格の低下等が生産活動に好影響を与え、生産拠点の見直しや輸出の増加、
企業収益の改善が民間設備投資を押し上げること等により、国内の景気は本格的な回復に
向かうことが期待されています。
太陽光関連設備についての不透明感や人手不足による建設投資の遅れなど懸念材料はあ
りますが、東京オリンピックを見据えた関連設備や震災復興の本格化、既存設備のリニュ
ーアルなど大型投資が目白押しで、地域差はあるものの総じて当業界は、堅調な推移が期
待されています。
売り手市場にあるこの時にこそ将来を展望し、魅力ある業界に近づけることが求められ
ています。
会員数も昨年度は 20 年振りに増加し、当会に対する期待も高まりつつあります。その期
待を裏切らないよう各種事業を通じて、業界の地位向上に努めていきます。
今年度は主な事業として
公共建築工事標準仕様書の改定などに伴い見直しの緊急度合
いが高い JSIA 規格の改定、品質の向上に貢献する優良工場認定制度の内容の充実、太陽光
発電設備のメンテナンスを行う場合の各種サポート等を予定しています。
Ⅱ
主要実施予定事業
1.調査研究・標準化事業
1.1
調査研究事業
(1)マイクログリットに関する調査研究
太陽電池、エンジン発電機、鉛蓄電池から構成される発電システムにおける代表モデ
ルの単線結線図を骨子とした「マイクログリッド技術の調査研究報告書」を発行します
(継続事業)。
(2)産業用ソーラのメンテナンスに関する調査研究
太陽光発電設備のメンテナンスに対する需要が急拡大していることから、会員がメン
テナンス事業を取り組むために必要な研修の斡旋、メンテナンス内容の標準化などの検
討を行い、事業を行う会員の支援を行います(継続事業)。
(3)制御盤製作の省コスト化の調査研究
制御盤製作における省力化に寄与できる盤構成部材(筐体、取付け機器)についての
情報を取りまとめ「報告書(電子版)」として発行します(継続事業)。
1.2
規格の制定(改定)・標準化事業
電気エネルギーを安全に使用するため、配電制御システムに関する規格や基準の制定・
改定を計画的に行い、公開します。
(1) JSIA-T1015「キュービクル式高圧受電設備の事故とその対策事例」の改定
キュービクル式高圧受電設備における、昨今のトラブルに対する対応事例を検証して、
設計者に広く活用してもらうための参考資料として改定作業を行い、完成させます(継続
事業)。
(2) JSIA 113「キャビネット形動力制御盤」の改定
公共建築工事標準仕様書に引用されていることから、公共建築工事標準仕様書の平成
28 年版改定に合わせ、12 月を目標に改定作業を行い JSIA 規格として完成させます。
(3) JSIA 118-1「配電盤類の電気用図記号」の改定
配電盤類の設計業務に必須である作図方法、CAD シンボル等についての JIS C 0617「電
気用図記号」に合わせ見直し改定を行い、JSIA 規格として完成させます。
(継続事業)
(4) JSIA-T1020「配電盤類の塗装技術」の改正
JSIA-T1020「配電盤類の塗装技術」は制定後 10 年以上経過していることから、時代に
マッチした内容にすべく内容の見直し改定を行い、技術資料として完成させます(継続
事業)。
2.システム検査、技能検定事業
(1)配電制御システム検査技能審査試験の実施
配電制御システムの検査業務に従事する技術者の知識及び技能の向上を目的として平
成 7 年より「配電制御システム検査技能審査試験」を実施しており、今年度も 10 月第 3
土曜日に全国 8 会場で実施を予定しています。
また、「配電制御システム検査ハンドブック(平成 12 年度版)」の改定を行います。
(2)技能検定試験の実施
中央職業能力開発協会からの依頼により、
「電気製図」及び「電気機器組立」の 2 職種
について中央技能検定委員を派遣するとともに、各都道府県職業能力開発協会から委託
を受けた支部は、技能検定試験を実施します。
3.講習会、セミナーなど
(1)技術セミナーなど
制御情報・新エネルギー等に関連する最新の技術的動向や JSIA の委員会活動の成果報
告等のセミナーを開催します。
また、JIS C8480「キャビネット形分電盤」の改定に伴い、必要に応じ規格の周知を図
ります。
(2)優良工場指定講習会
技術者・技能者の育成、標準化活動、適合性活動について、課題の整理・選別を行い、
他団体・企業と協力し、技術力の強化に向けた活動を推進します。
今年度は、全国 6 会場で開催を予定しています。
4.認定事業
(1)耐熱形配電盤等認定事業
消防庁は、告示第 10 号(昭和 56 年 12 月)
「低圧で受電する非常電源専用受電設備」で、
耐熱形配電盤等の構造・性能及び表示などの基準を定めていますが、この告示に適合す
る配電盤類の認定業務の推進を継続します。
製品品質の維持・向上を図るため、性能試験の実施や品質管理のための立入調査を計
画的に行います。
(2)耐熱形配電盤等機器認定事業
耐熱形配電盤等に用いる機器の性能、構造及び材質等の品質確保を図るため、認定機
器及び登録機器の認定を実施します。
また、「耐熱形配電盤等機器型式認定の手引(平成 22 年度版)」の改定を行います。
(3)JSIA 優良工場認定事業
品質マネジメント重視から製品認証(自主認証)への平成 29 年度移行に向けて審査内
容等を提示します。
製品認証においては、今まで審査基準としていた JIS Q 9001 の品質マネジメントシス
テムが構築されていることを前提に、製品の規格適合性を確認する形式検査及び同等品
質の製品を継続して製造できることを確認する工場調査を実施し、これに適合する製品
を認証する予定です。
(4)認定業務検討委員会
引き続き今後の認定業務の在り方について組織の見直しも含めて検討を行います。
5.経営の改善に関する事業
(1)e-JSIA 事業
e-JSIA システムのクラウド再構築が完了し、システムの安定化が図られたため、更な
る普及に向けて検討を行います。
(2)取引正常化事業
最近、納期変更による製品製造へ影響が顕著になっているため、実態を調査し、必要
に応じ対応策の検討を行う等正常な取引を推進するために課題になっている事項につい
て検討します。
6.その他の事業
(1)設備投資促進税制の証明書発行事業
生産性向上設備投資促進税制の対象設備である「受変電設備」について証明書発行団
体として、引き続き円滑な処理に努めます。
(2)出版事業及び成果物の開示
調査研究事業の成果を報告書や技術資料にまとめ、技術力向上のため研修や自己研鑽
のテキストとしてホームページでの公開や出版物として発行します。
また、JIS 規格など(一社)日本規格協会の出版物について、随時斡旋しています。
【今年度発行・出版予定成果物】
・JSIA 113「キャビネット形動力制御盤」(改定版)
・JSIA 118-1「配電盤類の電気用図記号」(改定版)
・マイクログリッド技術の調査研究報告書
・配電制御システム検査ハンドブック(改定版)
・耐熱形配電盤等機器
認定の手引(改定版)
・耐熱形配電盤等認定機器試験基準(改定版)
(3)自主統計の実施
業界動向を継続的に把握するため、各種統計調査を行います。引き続き多数の会員の
皆様方のご協力をお願いします。
昨年から「受注統計」を「景況観測調査」に改め、業界の動向がより把握しやすい調
査としています。また、経営分析調査、生産統計調査、賃金実態調査を引き続き行い、
ホームページに掲載します。
(4)広報活動
JSIA の取組みや成果、国の施策、省エネなどの有益と思われる情報をタイムリーに発
信できるよう、「JSIA ホームページ」や「JSIA ニュース」の活用に努めます。
また、JECA FAIR への出展などにより対外的な認知度の向上に努めます。
【主な広報媒体は以下の通り】
・機関紙「JSIA」・・年 1 回
・JSIA ホームページ・・必要の都度更新
※会員コーナのパスワードについて、セキュリティを確保するため年 1 回程度変更
を予定していますのでご留意ください。
・「JSIA ニュース」の配信・・必要の都度(月 1 回程度)
(5)表彰事業
永年にわたり業界及び当会の発展に貢献された方々を称えるため、下記の表彰を行い
ます。
・配電制御システム永年功績者表彰
・優良従業員表彰
(6)PL 保険事業
平成 9 年度から配電盤類の事故による納入先への損害補償制度を実施しています。
また、PL 保険に加え、対人・対物事故を伴わない経済的損失をカバーできる保険の取
り扱いも行っています。
(7)会費見直し調査の実施
当会の会費は、年間売上高(正会員)、及び資本金(賛助会員)に応じて会費の金額が定
めらてており、「入会金及び会費規程」第 7 条で 3 年ごとに見直しを行うこととなってい
ます。今年度は、見直し調査時期にあたるため 11 月に実施する予定です。
Ⅲ.支部事業
本部の方針に基づき実施する事業のほか、それぞれの地域に根ざした事業活動を推進し
ていきます。特に変化の激しい経営環境に対応していくため、委員会や講習会などをタイ
ムリーに実施します。
また、関係官庁、関係団体との意見交換・交流を通じ、当会の地位向上・取引の改善を
図ります。
1.共通して実施する事業
(1)広報活動
ホームページによる情報発信、関係官庁、関係団体などから入手した情報提供及びパ
ンフレット等の配布などを行います。
(2)経営改善事業
関係団体等との連携、協議などによる地域の実情に沿った取引条件の改善に努めます。
(3)配電制御システム検査技能審査事業
配電制御システム検査技能審査試験を実施します。
(4)講習会、研修会、セミナーなどの開催
各種試験の受験に向けて技術講習会、電気技術関連研修会、優良工場指定講習会、工
場見学会などの教育・訓練の推進をします。
(5)交流事業
・関係機関、関係団体、会員相互の意見交換及び交流を行います。
・野球大会、テニス大会など支部の特徴を生かした交流事業の実施による会員相互の交
流・健康の増進を推進します。
2.特定の支部で実施する事業
(1)技能検定試験の実施
下記のとおり実施します。なお、中部支部の電気製図作業、電気機器組立て作業は、
愛知県電機技術工学院で行っています。
・電気製図作業・・北海道支部、東京支部、中部支部、関西支部
・電気機器組立て作業・・北海道支部、東京支部、中部支部、関西支部
・シーケンス制御作業・・東京支部、関西支部
・電子機器組立作業・・関西支部
(2)青(盛)年部活動
若手経営者育成のための情報交換、交流会などを各地の協同組合の青年部と連携して
行います。
(3)表彰事業
支部長による優秀技能者の表彰などを行います。
Ⅳ
組織図
総
会
企画総務部会
監
企画総務委員会
事
広報委員会
技術部会 技術委員会
理事会
本
部
第一技術専門委員会
第二技術専門委員会
正副会長会
第三技術専門委員会
北海道支部
常任理事会
第四技術専門委員会
塗装専門委員会
東北支部
事業部会
東京支部
中部支部
関西支部
取引正常化委員会
取引正常化・推進委員会議
制御情報・新エネルギー部会
制御・情報システム委員会
中国支部
マイクログリット研究委員会
産業用ソーラメンテナンス委員会
四国支部
IT 推進部会
九州支部
e-JSIA 運営委員会
JSIA 優良工場運営委員会
JSIA 優良工場認定委員会
審査センター
JEA 非常用配電盤等認定委員会
審査委員会
非常用配電盤等機器認定委員会
審査委員会
技術審査特別委員会
試験基準委員会
認定業務検討委員会