第1章 ごみ処理基本計画の目的と位置付け

第1章 ごみ処理基本計画の目的と位置付け
1-1
計画策定の目的
「一般廃棄物(ごみ)処理基本計画」は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律
(以下、「廃棄物処理法」という。)」第6条第1項及び「白山市廃棄物の減量化
及び適正処理等に関する条例」第 22 条の規定に基づき策定するものです。この計
画は、白山市(以下、「本市」という。)が 10 年から 15 年の長期的・総合的視点
に立って、計画的なごみの発生抑制及び適正な処理を進めるための基本方針を定め
るものであり、概ね5年ごとに見直すことになっています。
本市では、平成 17 年2月の1市2町5村の合併に伴い「白山市一般廃棄物(ご
み)処理基本計画」を策定しました。また、5年後の平成 22 年3月に計画を見直
し、新たなごみ処理基本計画(以下、「前計画」という。)を策定して市民や事業
者と協働したごみの排出抑制や減量化、資源化に取り組んできました。
このような中、平成 27 年度は前計画の中間目標年次となります。また、平成
27 年3月に北陸新幹線の金沢開業を迎えたほか、今後、大規模小売店舗などの
オープンも予定されており、ごみ処理に関してもこれらを踏まえた上で適正な対
策を行っていく必要があります。
一方、国においては、「循環型社会形成推進基本法」を柱とした法整備を進め、
「廃棄物処理法」の改正により廃棄物の排出抑制、資源化の大枠を示しました。ま
た、「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律(以下、「容器
包装リサイクル法」という。)」など資源の有効利用促進に関する各種リサイクル
法の整備も進めてきました。さらに、平成 25 年5月に閣議決定された「第3次循
環型社会形成推進基本計画」では、質にも着目した循環型社会の形成を基本的な方
向と掲げ、①リサイクルに比べ取組が遅れているリデュース・リユースの取組強化
②有用金属の回収 ③安心・安全の取組強化 ④3R国際協力の推進などを新たな
政策の柱としています。
このような国の動向や本市の廃棄物処理を取り巻く新たな課題などを踏まえ、更
なるごみの減量化や資源化の促進により循環型社会の形成を図るため、前計画の見
直しを行うこととします。
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1
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1-2
循環型社会の姿
循環型社会の姿を図1-1に示します。
循環型社会とは、大量生産・大量消費・大量廃棄型の社会に代わるものとして、
まず製品などが廃棄物などとなることを抑制し、次に排出された廃棄物などについ
てはできるだけ資源として適正に利用し、最後にどうしても利用できないものは適
正に処分することが確保された社会です。
天然資源の消費を抑制
1番目:リデュース
(廃棄物等の発生抑制)
天然資源投入
長持ちするものを製造、ものを
大事に長く使用
生産
(製造・流通等)
消費・使用
2番目:リユース
(再使用)
使い終わったもので
も、繰り返して使用
3番目:マテリアルリサイクル
(再生利用)
再使用できないものでも、資源と
してリサイクル
廃棄
処理
(再生、焼却等)
4番目:サーマルリサイクル
(熱回収)
5番目:適正処分
最終処分(埋立)
燃やさざるを得ないものを焼却す
る際の熱エネルギーを回収・利用
どうしても使えないも
のだけをきちんと処分
図1-1 循環型社会の姿
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2
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1-3
計画の位置付け
本計画の位置付けを図1-2に示します。
本計画の策定に当たっては、国の環境基本計画、循環型社会形成推進基本計画な
どのほか、石川県環境総合計画や白山市総合計画などを踏まえたものとします。
環境基本法
H6.8完全施行
第4次環境基本計画
H24.4全面改正公表
循環型社会形成推進基本法
(基本的枠組法)
H13.1完全施行
第3次循環型社会形成推進基本計画
H25.5公表
<廃棄物の適正処理>
<再生利用の促進>
廃棄物処理法
資源有効利用促進法
H22.5一部改正
H13.4全面改正施行
<個性物品の特性に応じた規制>
廃棄物処理基本方針
容器包装リサイクル法
H22.12変更
廃棄物処理施設整備計画
家電リサイクル法
H25.5閣議決定
食品リサイクル法
石川県環境総合計画
建設リサイクル法
H17.3策定
白山市総合計画
自動車リサイクル法
H19.3策定
小型家電リサイクル法
第2次白山市環境基本計画
H24.3策定
<国等が率先して再生品などの調達を推進>
一般廃棄物処理計画
グリーン購入法
H13.4完全施行
一般廃棄物処理基本計画
● ご み 処 理 基 本 計 画
●生活排水処理基本計画
一般廃棄物処理実施計画
●ごみ処理実施計画
●生活排水処理実施計画
図1-2 ごみ処理基本計画の位置付け
1-4 計画目標年次
本計画の計画期間は平成 27 年度から平成 41 年度までの 15 年間とします。また、
中間目標年次を平成 31 年度とし、原則5年ごとに見直すこととします。なお、社
会情勢や法体系の変化など、計画策定の前提となっている諸条件に大きな変動があ
った場合には、必要に応じて見直しを行うものとします。
計画目標年次:平成 41 年度
中間目標年次:平成 31 年度
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1-5
計画の概要と構成
本計画の構成を図1-3に示します。
第1章と第2章では、計画策定の基本的事項を示します。第1章では計画の目的
と位置付け、第2章では本市の地域特性について整理します。
第3章では、ごみ処理の現況と課題について示します。本市のごみ処理体制やご
みの種類別発生量、減量化・再生利用など実績について整理し、それを基に目標値
との比較などによりごみ処理の課題について抽出します。
第4章では、今後のごみ処理に係る基本方針を示します。また、第3章で整理し
た実績に基づき、将来のごみ量を予測して減量化・資源化の目標値を設定します。
そして、その目標の達成に向け、市・住民・事業者が協働してごみの排出抑制、再
生使用・再生利用に取り組むため、それぞれの役割について示します。
第1章 ごみ処理基本計画の目的と位置付け
1-1 計画策定の目的
1-2 循環型社会の姿
基
本
的
事
項
1-3 計画の位置付け
1-4 計画目標年次
1-5 計画の概要と構成
第2章 白山市の地域特性
2-1 自然特性
2-2 社会特性
第3章 ごみ処理の現状
3-1 処理対象ごみの区分
3-2 ごみ処理の流れ
現
況
及
び
課
題
3-3 ごみ排出量の推移
3-4 収集運搬の現状
3-5 集団回収の現状
3-6 中間処理の現状
3-7 最終処分の現状
3-8 資源化の現状
3-9 一般廃棄物処理に係る施策
3-10 前計画の目標との比較
3-11 課題の整理
第4章 ごみ処理基本計画
4-1 基本的方針
今
後
の
方
針
4-2 ごみ減量化・資源化の目標値
4-3 発生排出抑制計画
4-4 再使用・再生利用計画
4-5 決まりの遵守
4-6 将来のごみ処理体系
4-7 収集・運搬計画
4-8 中間処理及び最終処分計画
図1-3 計画の構成
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