理数科通信 第1号 - 山口県立山口高等学校

理数科通信
第1号
発行日:平成 27 年4月 10 日(金)
山口高校には、昭和44年(1969)に理数科が設置され
ました。昭和42年(1967)に理科棟新築と同時に天文
ドームが屋上に作られました。右の写真は、昭和45
年(1970)11月23日に行われた山高開校100周年記念
式典において、岸信介氏(1912山中卒 元総理大臣)、
安倍晋太郎氏(1942山中卒 安倍晋三 現総理の父)が
天文ドームを見学された時の貴重な写真です。また、
天文写真家で天文関係の書籍も多数出版されている
藤井旭さんは、本校卒業生(天文部OB)です。
左から 2 人目:岸信介氏、3 人目:安部晋太郎氏
現在は、県教委が本校を理科教育の拠点校とする
ことを決定したこともあり、「夢のある学校」となる
ように、理科棟の改築と同時に天文ドームも建設準
備が進んでいます。また、全理科室に100インチの電
子黒板が設置されることになりました。平成28年7
月が完成予定となり、今年度新入生は2年生9月か
らの使用開始となります。天文ドームは、オーバー
ホールのため降ろされていますが、屋上設置に向け
て『上がるのみ!』ですから、心を込めて拝むこと
オーバーホールされるドーム
で御利益(ごりやく)があると思います…。
さ
先日、朝日新聞に掲載されていた記事からですが、
1990年度から始まったAO入試や推薦入試が、国立大
学でさらに拡大していくとありました。『試験勉強
だけでなく、興味のある分野に打ち込んだり、国際
活動に挑んできたりした意欲的な人材を集めるのが
狙いである。大学入試やセンター試験などで一定の
学力はみるが、志望理由や学内外の課題研究、語学
力などを総合的に判断する』『高度成長期は一定の
能力を備えた人を均質に育てることを求められたが、 1 年後には、ここに立派な理科棟がお目見え!
変化に対応できる人を育てることが今はより必要で
ある』。2016年度入試から、東京大学や京都大学でも「推薦入試」が始まり、現在のAO入
試より時間をかけ、じっくり学生の資質を見ることを目指しているようです。受け身の学
習をとにかくこなしていくだけでなく、自ら考え判断して行動することや、将来を見据え
た視点に立ち、創造的な取組みに挑んでみることの大切さを強く感じています。
今年度の理数科の重点目標は、
『体験を踏まえた科学的な思考力・判断力の育成』とし、
具体的方策としては、「科学的実践力をつけるために、大学や企業と連携した研修を実施
する。また、課題研究を充実させ、研究発表会等で他校との交流を図る」としています。
実際に短期・長期間にわたる実験・観察等を行い、考え・まとめ・人にわかりやすく説明
する活動を通して真の力を身につけられるような企画を実施していきます。ふところの広
さがあり、生きる力のある骨太の生徒を育てていきたいと考えています。
○第3回山口県理数教育研究大会「喧嘩ごまの研究」最優秀賞受賞
県内理数科設置校6校の2年生が行ってきた課題研究の発表大会が3月15日(日)に山
口県セミナーパークで開催されました。県内理数科を中心に約300名が集まり、各校代表
による口頭発表の部(12グループ)、ポスター発表の部(18グループ)が行われました。
・「喧嘩ごまの研究」 (口頭・ポスター)
喧嘩ごまの中には「もらいゴマ」という相手の
エネルギーをもらい回り続けようとするコマが
ある。衝突時における回転エネルギーの授受を調べた。
・「スクミリンゴガイの特性」(口頭)
イネを食害するため、有害動物に指定されてい
るスクミリンゴガイについて、その特性を研究
することで被害を軽減する方法を見出す。
口頭発表の様子
・「オヤニラミの可視光領域の特定」(ポスター)
闘争行動を引き起こす鍵刺激を発見するため
に、オヤニラミの可視光域を特定し、今後の
闘争行動解明に向けた研究につなげる。
・「ヨーヨーの研究」(ポスター)
始点から下降したヨーヨーが効率よく最高点を
迎える条件についてストロボ写真を解析した。
ポスター発表の様子
審査の結果、「喧嘩ごまの研究」が口頭発表の部・最優秀賞を受賞しました。このチームは、
第 17 回中国・四国・九州地区理数科高等学校課題研究発表大会(長崎県諫早市 8/6~8/8)
に山口県代表としてステージ発表の部に出場することが決定しました。上位大会に向け、
追実験を踏まえてブラッシュアップして臨みたいと思います。また、県大会に向けて作成
したポスターや研究要旨は、中央廊下に掲示する予定です。しばらく掲示しておきますの
で、1・2年生の皆さんは、今後の参考のためにしっかり見ておいて下さい。
<理数科1年間の主な行事予定>
・4月 19 日(日)
・20 日(月)
理数科新入生セミナー(1 年)
・6月~1月
環境学習(1 年) ポスター・レポート・研究冊子作成
・4月~3月
課題研究(2 年) プレゼンテーション・レポート・研究冊子作成
・8月4日(火)・5日(水)
科学技術体験学習(2 年)
・8月7日(金)~9日(日)
理数科 3 校合同セミナー(岩国・徳山・山口高校)(1 年)
・8月6日(木)~8日(土)
第 17 回中国・四国・九州理数科高等学校課題研究発表大会 (3 年)
・10 月中旬
理数科体験学習(対象:中学 3 年生・2 年生)
・12 月上旬
先端科学特別講義・実験(1 年)
(2 年)
・2月 10 日(水)午後
校内課題研究発表会(2 年発表・相互評価、1 年見学・評価)
・3月 13 日(日)
第4回山口県理数教育研究大会(県理数科課題研究発表会)