調査結果概要

平成27年度人権啓発活動等に関する効果検証等結果の概要
1 調査の目的
•法務省が実施している人権啓発活動等について,アンケート調査を実施し,その結果の集計・分析・効果
の検証等を行うことにより,より一層効果的な人権啓発活動等を実施するための情報を得ることを目的に
実施
● 取組に関する認知状況
•【認知】取組を「知っている」「聞いたことがある気がする」と回答した人の割合
•人権週間(57.3%↓),子どもの人権110番(39.5%↓),女性の人権ホットライン(39.9%↓)など,
昨年度より割合は若干減少したものの,引き続き人権週間のほか,調査救済の取組の認知度がより高
い結果
2 調査の内容
•人権啓発活動等に関する接触状況,認知状況,接触による意識の変容状況等
3 調査の方法
•調査手法:インターネットモニター調査
•調査対象地域:全国
•調査対象標本(有効回答数):9,000名
•年代・性別ごとの構成比率が平成22年実施国勢調査結果における比率に準ずることを目標として実施
4 調査対象とした人権啓発活動等
•取組/冊子・リーフレット/ポスター/新聞広告・インターネット広告 等
5 効果検証方法・結果の概要
•広告・活動間の数値を比較し,相対的な数値の高低により効果を検証
•平成26年度の効果検証等結果との比較を実施
● 人権問題に関する関心の状況
•人権問題に関心が「ある」と回答した人は66.0%↑
•人権問題に関心を持って,情報収集・知識の習得・イベント参加等の行動を行う頻度が「月1回以上」と回
答した人は19.5%↑
•人権問題に関心を持ち行動に移した人の割合が若干増加(昨年度比5.3%増)した結果
● 人権擁護機関に関する認知状況
•人権擁護機関(34.7%↑),人権相談窓口(29.4%↑),人権擁護委員(33.1%↑),人権イメージキャラ
クター(31.2%↓)
•認知度は昨年度に引き続きおおむね30%前後の結果
※ 赤字(↑)は平成26年度比で増加した数値,青字(↓)は平成26年度比で減少した数値を指す。
● 各媒体の認知状況(到達度)
•【認知】各媒体等を「見たことがある」「見たことがある気がする」と回答した人の割合
•人権週間ポスター(38.9%↑),啓発活動重点目標・調査救済制度周知ポスター(36.1%↑),「ヘイ
トスピーチ許さない」ポスター(38.9%)など,昨年度に引き続き,ポスターでより高い効果があった結果
•【関心】各媒体等を「見たことがある」と回答した人のうち,「人権問題に興味や関心を持った」と回答した
人の割合
•人権週間ポスター(8.7%↑),北朝鮮人権侵害問題啓発週間ポスター(10.9%↑),「ヘイトスピーチ許
さない」ポスター(10.1%)など,昨年度に引き続き,ポスターでより高い効果があった結果
● 各媒体による意識の変容状況(接触効果)
•【理解内容】各媒体等を見たことで「人権問題を意識するきっかけになった」と回答した人の割合
•「人権の擁護」(53.0%↓),「みんなともだち」(53.3%↓),「『いじめ』しないさせない見逃さない」(5
5.1%↓)など,昨年度より割合は若干減少したものの,引き続き冊子・リーフレットでより高い効果
6 主な自由意見
•「そもそも人権とは何かということについて,もっと積極的にテレビ等で放送して欲しい」
•「日常起こりうることを題材にしたり,体験型の活動にすることで記憶に残るようなものが良い」
•「ポスター等のデザインやキャッチコピーを工夫するべき」
•「人権のイメージが良くないので,明るいイメージにする活動をすると良い」 など
7 今後の人権啓発活動等に関する提案
•媒体については,認知度が最も高いポスター広告を拡充するとともに,情報源としての利用者が多いイン
ターネット広告及び新聞広告の認知者を増やす工夫を行う。また,認知度の低い女性層及び中間年代層
(30~40歳代)へのアプローチを強化するため,広報誌や雑誌も有効活用する。
•日常生活における具体的な人権侵害の事例を示すことで,無意識の人権侵害に対する気づきの喚起に
つながり,理解・関心の深まりが高まる。