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かかわりの発達心理学
2015年度前期 木曜3限
担当:中間玲子
授業の目標及び期待される学習効果(授業
のテーマ及び目標)
• 発達心理学について理解を深める。
• 人間の生涯にわたる発達全体の過程がどのように進むのかを念頭
に置きながら,人生における各発達段階の特徴をとらえ,それがど
のように進むのかを理解する。
01.4月9日:イントロダクション
授業予定
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第1回(4/9) ヒトとして生まれ、人として生きる
第2回(4/16) 発達するとはどういうことか
第3回(4/23) 生命の芽生えから誕生まで
第4回(4/30) 見て・さわって・感じる
第5回(5/7) 他者との関係性を築く
第6回(5/21) 「いま」「ここ」をこえて
第7回(5/28) 自分を知り,自分らしさを築く
第8回(6/4) 関わり合って育つ
第9回(6/11) 思考の深まり
第10回(6/18) 子どもからの卒業
5/14は休講
第11回(6/25) 大人になるために
第12回(7/2) 関わりのなかで成熟する
第13回(7/9) 人生を振りかえる
7/23に補講
第14回(7/16) 発達は十人十色
第15回(7/23) まとめと補足
成績評価の方法・基準等
事前事後学修
• 毎回の授業で小課題を用意します。
• それを含めた出席点を60%,最終レポート課題40%として評価しま
す。
• 予習課題含め,授業で用いるプリントはあらかじめLive Campus上に
アップしますので各自で予習を進めてください。
• →変更
• ホームページ上にアップしますので,そちらを参照して下さい。
パスワード:pass
「発達心理学」とは
• 生物の一種として生まれた「ヒト」が,
• 社会や文化をまとった「人」として,
• 他者と関わりながら育ち,育てられ,次の世代を育み,死に至るまで
の,心の発達の過程を考究する学問
発達心理学とは
• “人の発達”についてのグラフを書くとすると,どのようになるでしょう
か。あなたのイメージするところは?
一般的にはこんなイメージ?
確かに…
平成24年度学校保健統計調査より
平成24年度学校保健統計調査より
• おとなとして過ごす期間は時代と共に長期化
• おとなになってからは人は成長しないのだろうか
*発達の多次元性,多方向性
一般知能
• 流動性知能
• 新しいことの学習や新しい環境に適応するために必要な問題解決能力
• 脳の基盤との関連性が強い
• 結晶性知能
• 蓄積した学習や経験を生かす能力
• 学校での教育だけでなく,日常生活や仕事上の経験などとの関連性が強い
• e.g.,熟練タイピストの例
• おとなとして過ごす期間は時代と共に長期化
• おとなになってからは人は成長しないのだろうか
• 役割の変化
• 老いにどう向き合うか
• 知恵の獲得
色々な考え方,観点,切り口がある
成長モデル
熟達モデル
• 発達のゴール
• 発達のゴール
• 大人,均衡化,獲得
• 熟達,安定
• 重要な次元
• 重要な次元
• 身体,知能,行動
子どもから大人になるまでの獲得,成長を考える。
成人発達の可塑性を考えない。
ピアジェ,フロイト,ウェルナー,ワロン
• 有能さ,力,内的作業
モデル
以前の機能が基礎になり,生涯を通して発達しつづける
安定性と一貫性を重視する。
バルテス,ボウルビイ
成熟モデル
両行モデル
• 発達のゴール
• 成熟,知恵,統合
• 重要な次元
• 有能さ,徳
複数の機能を同時に考える。ある機能を喪失し,別の機能が
成熟すると考える。
バルテス,エリクソン,レヴィンソン
• 発達のゴール
• 特定出来ない
• 重要な次元
• 両価値,変化プロセス,
意味
複数の機能を同時に考える。ある観点から見るとプラスであり
別の観点から見るとマイナスとみなす。
ユング
過程モデル
回帰モデル
• 発達のゴール
• 発達のゴール
• 考えない
• 「無」に戻る
• 完成
• 重要な次元
• 重要な次元
• エイジング,社会的役
割,イベント
• 意味,回帰
人生行路(コース)や役割や経歴(キャリア)の年齢や出来事
による変化過程を考える。
ハヴィガースト,エルダー
回帰や折り返しを考える。もとへもどる,帰還による完成。
• 発達≠何かができるようになること
• 上昇的な変化(獲得)だけでなく,下降的な変化(喪失)や
停滞を含むものとして発達をとらえる見方
• 成長(獲得)と衰退(喪失)のダイナミックな相互作用。環
境に対する個人の適応能力の変化。
• 成長は、量的増大がテーマになるのに対し、発達は、質
的変化がテーマになる。
• 生涯発達
• 人の受胎から死に至るまでの,生涯を通しての行動の恒
常性と変化
Question 1
Question 2 • あなたはこれまでどのようなことを経験し,どのようなことに悩み,そ
れを乗り越え,育ってきたのだろうか。また,これからの人生におい
て,どのようなことがあなたを待ち受けているだろうか。
• まわりの人に,どのような子ども時代,青年時代を送っていたのか,
また,いまの自分と同じ歳の頃にどのような毎日を送り,どのような
ことを考えて生活していたのか(生活していくのか),聞いてみよう。
Question 3 Question 0. はじまりはいつ?
• 生まれてから死ぬまでの一生涯をいくつかの時期に分けるとするな
らば,どのように分けられるだろうか。また,そのように分けた理由は
何だろうか。