平成27年4月1日 平成26年度 城南学園中学校・高等学校 学校評価のまとめ 1 自己評価 (1)組織 学校評価委員会(校長、副校長、高校教頭、中学校教頭、事務局長、進路指導部長) (2)開催 平成27年3月3日(火) (3)評価のために使用した資料 ① 平成26年度学校教育診断の結果(概要は資料1) ・実施:平成26年12月 ・対象:中学校・高等学校の全生徒、在校生の全保護者、全教員 ② 生徒による授業評価の結果 ・第1回:平成26年7月 ・第2回:平成26年12月 ③ その他 ・平成26年度教育の基本方針と取り組みの重点(資料2) 、校内各組織の総括(目標の達成状況) 、 生徒収容状況、進路決定状況、出席統計等 (4)内容 ① 上記資料をもとに、年度当初に教職員に示した「教育の基本方針と取り組みの重点」について自己評 価を行った。 (下表) ② 自己評価に基づき学校関係者評価委員会の資料を作成した。 (5)自己評価の結果(3月末時点で修正) 目標と取り組みの重点(P) 取組みの状況(D) 自己評価(C) 1 学校の未来像の策定等 ①10 年先を見通した学校の未来像 をデザインする ②進学スタンダードコースの円滑 なスタートに向けた準備 ③中学校の新教育プラン「10×10 (テン・バイ・テン)プラン」の推進 2 学力の向上と進路実現 100%を めざす (評価指標:進路実現率前年度以上) ①学習指導要領の趣旨を踏まえた 授業の充実、相互の授業参観・研 究授業の実施 ②家庭学習の充実と個に応じたき め細かな指導 ③すべての教育活動を通じてキャ リア教育を推進 ④国公立大学と関関同立の合格者 15 名(実数)以上、城南短大へ の進学者 100 名を達成 ⑤近畿大学や他大学、総保大、城南 短大、城南小学校との連携強化 ①5年後を目途とする中期計画を策定した。 高校のコース改編等について検討した。 ②教育課程を決定。学び直しの内容、ビジネス手 帳等について検討し結論を得た。 ③「学力育成」と「人間力育成」の両プログラム を当初の予定通り実施した。 模試・実力診断テストの結果を各教科にフィード バック、拡大教科検討会で対策を協議した。 進路実現率:95% ①教科で言語活動の充実について協議し、一部の 教科で研究授業を実施した。強化期間を2回設 けて相互の授業参観を実施した。 ②1年の家庭学習時間を継続的に調査し、学習習 慣の定着を図った。放課後の個別指導を実施し た。 ③キャリア教育の体系図を作成し、行事等の実施 にあたって、 「7つの力」を意識した取り組みを 進めた。 ④丁寧できめ細かな指導の結果、大阪大学2名を はじめ国公立大学、関関同立に 16 名(実数)が 合格、城南短大に 92 名が進学した。 ⑤大学・短大の施設を利用した体験的な学習や、 小学校での実習など多方面で連携した。 ①前進 ②ほぼ達成 ③ほぼ達成 前進、 進路実現率は 前進できず ①前進 ②前進 ③前進 ④ほぼ達成 ⑤前進 3 「自主自律」の態度の育成と「清 和気品」のマナーの徹底 (評価指標:学校教育診断の結果が 70%以上) ①「朝の読書」活動の充実 ②組織的な挨拶・授業規律・服装指 導 ③欠席・遅刻数の減少 ④中退者の減少 ⑤行事のあり方を工夫 ⑥自治会活動・部活動・ボランティ ア活動等自主的活動の活性化 学校教育診断の結果 「校則を守り、規則正しく生活している」 中学生 54%、高校生 51%、教員 55% 中学生保護者 80%、高校生保護者 74% ①年間を通じて指導、強化週間を設けた。 ②③年間を通じて指導、特別指導週間を設けて指 導した。保護者との連携も密に行った。 中学生と教員 は前進、高校生 は前進できず ①前進 ②前進 ③前進できず ④保護者との連携を密に行い、個々の生徒に応じ ④ほぼ達成 た指導を行った。 ⑤自治会役員と顧問が協議して充実感・達成感が ⑤前進 得られるよう行事を工夫した。 ⑥中学校の空手道部が全国優勝、硬式テニス部が ⑥前進 準優勝、体操部が近畿大会出場。高校の空手道 部・硬式テニス部・陸上部が全国大会で活躍、 ハンドボール部が近畿大会に出場した。 自治会役員を中心に挨拶運動など、自主的な活 動が行われた。 学校教育診断の結果 中学生はほぼ 「入学してよかった」 「入学させてよかった」 達成、高校生は 中学生 78%、高校生 62% 前進できず、 中学生保護者 90%、高校生保護者 89% 保護者は達成 ①授業評価を2回実施した。結果の活用には課題 ①前進できず が残った。 ②年3回の面談の実施に努めた。 ②前進 4 明るい学校づくりと生徒・保護 者の「学校満足度」の向上 (評価指標:学校教育診断の結果が 80%以上) ①生徒による授業評価を授業の充 実改善に生かす ②面談の計画的実施等相談体制の 充実、生徒と向き合う時間確保 ③人権に関わる教育の充実 ③年間計画に基づいて実施した。配慮が必要な生 徒には個別に指導した。 ④「学校いじめ基本方針」に基づき、 ④随時対策委員会を開催し、方針の見直しも行っ いじめの未然防止 た。 5 中学校 40 名、高等学校 280 名 中学校 35 名、高校 248 名が入学予定 の定員充足 ①塾・公立中学校との連携の強化、 ①広報連携室が中心になって塾・中学校を訪問。 全教職員による広報活動の促進、 募集イベントは広報活動推進委員会が企画し、 保護者会・同窓会の活用、HPの 全教職員で実施した。保護者会・同窓会にも協 充実 力を依頼した。 ②中学校「10×10 プラン」の広報 ②塾・中学校訪問、学校説明会、進路相談会やポ スター等を通じて広報に努めた。 6 その他 ①情報の共有化と教員相互のコミ ①校内 LAN の活用で情報は共有化できているが、 ュニケーションの促進 コミュニケーションの促進には課題が残った。 ②数値目標を掲げた取り組み ②校内各組織の目標は、可能なものについて数値 目標を設定した。 ③前進 ④前進 中学校・高校と もやや前進 ①前進 ②ほぼ達成 ①前進できず ②前進 2 学校関係者評価 (1)組織 学校関係者評価委員会 構成(敬称略) 大阪城南女子短期大学長・西川仁志〈委員長〉 城南学園小学校長・山北浩之 保護者会代表・武島洋子 同窓会代表・新里陽子 地域代表・西田登志恵 (2)開催 平成27年3月12日(木) (3)評価のために使用した資料 自己評価の結果及び学校評価委員会で使用した資料、学校関係者評価委員会設置要綱 (4)内容 ① 校長及び副校長、中学校教頭から、 「平成26年度 教育の基本方針と取組みの重点」に沿って、自 己評価の結果を報告し、質疑応答と協議を行った。 ② 協議の内容を事務局で取りまとめた。 (資料3) 3 今後の改善方策(Action) A 学校教育目標のマネジメントサイクルの推進 ・自己評価及び学校関係者評価の結果を踏まえて「教育の基本方針と取組みの重点(学校教育目標) 」を 策定し、年度当初に教職員に周知する。 ・学校教育目標を踏まえて校内各組織が年度目標を設定し、その進捗状況、達成状況の報告を受けて、年 度末に学校教育目標の自己評価を行うマネジメントサイクルを効果的に運用することにより、高いレベ ルでの目標の達成をめざす。 B 主要教育課題に対する取り組み (1)学校の未来像に関わって ・高校のコース改編を中心に中期計画の具体化を進める。 ・中学校の「10×10プラン」をブラッシュアップしながら推進する。 (2)学力の向上と進路実現 100%をめざす ・学習指導要領の趣旨を踏まえ、新大学入試制度も視野に入れた授業研究を行う。教科の研究活動を 活性化する。 ・家庭での学習習慣の定着を図り、基礎学力と自学自習力の向上に努める。そのため進学スタンダー ドコースの取り組みの成果を検証し活用を図る。 ・3年間を見通した進路指導計画に基づき、生徒の進路意識を早い段階から醸成する。 (3) 「自主自律」の態度の育成と「清和気品」のマナーの徹底 ・年間指導計画に基づき、挨拶、授業規律、服装、欠席・遅刻等の指導を組織的に進め、基本的生活 習慣の確立、とりわけ欠席・遅刻の減少に努める。 ・自治会活動や部活動、ボランティア活動など、生徒の自主的な活動を促進する。特に部活動の参加 率の向上に努める。 (4)明るい学校づくりと生徒・保護者の「学校満足度」の向上 ・授業評価のあり方と結果の活用方法を見直す。 ・一層丁寧できめ細かな指導に努める。 (5)中学校40名、高等学校280名の定員充足 ・学校の旗印を明確にし、女子校の特長を積極的に広報する。 ・日々の教育活動の「見える化」を進める。 (6)その他 ・学校運営組織と業務の見直しを進める。 4 参考資料 (資料1) 学校教育診断票の結果について 昨年12月に実施いたしました「学校教育診断票」の結果について概略を報告いたします。 【データの回収】 生徒810名、保護者726名のデータを回収しました。特に保護者の皆様には85%以上の回答をいた だき、より信頼度の高いデータにすることができました。ご協力ありがとうございました。 【保護者データ】 中学・高校ともに、18問全ての設問で、肯定意見( 「よくあてはまる」 「ややあてはまる」を合わせた意 見、以下同様)が70%を超え、全体として高い評価をいただけたと感じています。特に「学習の評価は適 切である」 「施設・設備は、学習環境面で満足できる」では中学・高校とも90%以上の肯定意見をいただき ました。最も気になる設問「入学させて良かった」でも、90%近い肯定意見をいただきました。 高い評価をいただけた中、 「校則を守り、規律正しく生活している」 (中学80%・高校74%) 、 「いじめ を許さない、いじめがあったとき相談しやすい雰囲気がある」 (高校74%)が、それぞれ最も肯定意見の少 ない設問でした。 【生徒データ】 高校では、学年やコースによって評価にばらつきがあります。全体としては、 「進路・適性などに応じたカ リキュラムになっている」 「進路に関する情報を適切に提供するなど、生徒の進路実現に積極的に取り組んで いる」 「自分のクラスは楽しい」 「部活動は、活発である」 「施設・設備は、学習環境面で満足できる」の肯定 意見が70%を超えています。 中学では、 「他校と異なる城南学園らしい特色や良さがある」 「学校へ行くのが楽しい」 「人権(命の大切さ) について学ぶ機会が多い」 「自分のクラスは楽しい」 「学校行事は、みんなが楽しく行えるように工夫してい る」 「自治会活動は、活発である」 「部活動は、活発である」が80%を超える肯定意見でした。 評価が高くない設問もいくつかあり、 「校則を守り、規律正しく生活している」 (中学54%・高校51%) 、 「いじめを許さない、いじめがあったとき相談しやすい雰囲気がある」 (高校51%)が、それぞれ最も肯定 意見の少ない設問でした。 今回の「学校教育診断票」で得られた結果を、学年・校務分掌・コースなど各部門で慎重に検討し、また 過年度のデータを照合しながら、生徒の動向把握に全教員で努めて参ります。そして、より高い信頼を得ら れる教育環境の整備に力を注いで参りたいと思っております。 保護者の皆様におかれましては、本校のこの姿勢にご理解をいただき、今後も変わらぬご協力をお願いい たします。 (平成27年2月発行の校報『城南第69号』より転載) (資料2) 平成26年度 教育の基本方針と取り組みの重点 平成26年4月4日 学 校 長 Ⅰ はじめに 学校教育の目標は、生徒が将来、社会人として自らの使命を果たし、自らの幸福を実現できるよう、そ の基盤となる学力と健康な心身、さらには真に自立的な態度を育成するところにある。本校の建学の精神 である「自主自律」 「清和気品」は、これらを達成するための具体的な指針である。われわれの教育活動 が成果を上げるためには、本校の特色を鮮明にして全教職員が同じ教育目標を共有することが重要である。 よって本年度の基本方針と取り組みの重点を次のとおり策定する。 Ⅱ 基本方針と目標 1.将来、一人ひとりが社会的使命を果たせる生徒の育成を図る。そのため、中・高の教育の一貫性を強 化するとともに、5コースの特性を生かした教育を実践し、学力の向上と進路実現100%をめざす。 2.生徒にとって生涯の基軸となる、よき生活習慣を身につけさせる。そのため、 「自主自律」の態度を 育成するとともに、 「清和気品」のマナーを徹底させる。 3.教職員が相互に高め合う職場づくりを進め、授業の充実改善に努める。また、明るい学校づくりに取 り組み、生徒・保護者の「学校満足度」を向上させる。 4.募集を強化し、中学校40名、高等学校280名の定員充足を達成する。 Ⅲ 取組みの重点 1. 「城南未来委員会」を中心に10年先を見通した城南の未来像をデザインする。また、進学スタンダー ドコースの円滑なスタートに向けて準備を進める。 2.中学校の新教育プラン「10×10(テン・バイ・テン)プラン」を推進し、広報に努める。 3.学習指導要領の趣旨を踏まえた授業の充実を図る。 4.基礎学力の定着と自学自習力の向上を図るため、家庭学習の充実と個に応じたきめ細かな指導に取り 組む。 5.生徒の「生きる力」を育成するため、言語活動と体験学習の機会を充実するなど、すべての教育活動 を通じてキャリア教育を推進する。 6.学習に向かう態度の育成、自主自律の気風の醸成、また、よりよい学習環境をつくるため、 「朝の読書」 活動の充実、徹底に取り組む。 7.挨拶の励行、授業規律の確立、服装、欠席・遅刻指導の組織的な取組みを強化する。特に欠席・遅刻 数については前年度より減らす。また、丁寧できめ細やかな指導に努め、中退者を減らす。 8.進路実現を100%に近づけるとともに、国公立大学と関関同立の合格者15名(実数)以上、城南 短大への進学者100名を達成する。 9.相互の授業参観、研究授業を行い、生徒による授業評価を授業の充実改善に生かす。 10.クラスや学年の団結力が高まり、生徒がより充実感・達成感を得られるよう行事のあり方を工夫する。 11.自治会活動や部活動・ボランティア活動などの自主的活動の活性化を図る。 12.すべての教育活動において、命の大切さなど人権に関わる教育の充実を図る。 13.すべての生徒が安心して学校生活を送ることができるよう、面談を計画的に実施するなど相談体制の 充実を図る。また、 「学校いじめ防止基本方針」に基づき、いじめの未然防止等に努める。 14.近畿大学や他大学、総保大、城南短大、城南小学校との連携を強化する。 15.募集を強化するため、塾、公立中学校などと連携を深めるとともに、広報連携室を中心に全教職員に よる広報活動を促進する。また、保護者会、同窓会の活用、HPの充実などを図る。 16.会議の効率化と学事システムの効果的な運用により、情報の共有化を図るとともに、教員相互のコミ ュニケーションと、生徒と向き合う時間の確保に努める。 17.上記の取組みにあたっては、可能な限り数値目標を掲げて取り組むものとする。 (資料3) 平成26年度 学校関係者評価委員会 協議内容のまとめ 学校教育診断の結果からいくつかの質問があった。 まず、中学校が大きく改善している点については、身だしなみチェック、ベル着指導など日頃の丁寧な指 導、細かな取り組みや「10×10 プラン」の推進について一定の評価があった。 また、高等学校の幼福コースが全体的に低いことについては、 「高短連携」 「幼福コースの充実は城南短大 の生命線」 という点からも心配だという声が聞かれた。 今後の課題として取り組んでいかなければならない。 「生徒は校則を守り、規律正しく生活している」という設問について、教員の評価が低いのは、指導しき れていないと感じている教員が多いのではないかという指摘があった。その一方で、外部から見ていて高校 生の服装の乱れは、最近少なくなったという感想も聞かれた。 最後に、城南短大西川学長に協議のまとめをしていただいた。 ・保護者「入学させて良かった」がきわめて高い評価であるのに対して、生徒「入学して良かった」がそれ ほど高い評価を得ていない点は今後の課題であるが、保護者から信頼を得ている学校というのは良い方向 に向かっている証拠である。 ・たくさんのコースがあり、それぞれの生徒に対応するのは大変であるが、生徒一人ひとりに合う指導をこ れからもしてほしい。 ・総合学園というのは、一貫して子どもを教育していけるのが魅力である。城南学園も、そのストロングポ イントを活かすためにも、今後一層連携を強めていきたい。 以上の3点についての話で協議を締めくくられた。
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